『ノロノロビーム 』   作:その原因は〝ノロマ光子〟!!

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「欲しいね」

 

 

 何処かの部屋。そこでは工業地帯の様なパイプが生えた、黒いフルフェイスマスクを被った男と、小柄で特徴的な丸メガネに白い髭を蓄えた老人が話していた。

 

 「…彼の個性、良いね。ところでドクター、〝ノロマ光子〟ってなんだい?」

 「儂も知らん!じゃが…気になる!気になりすぎるぞ!先生!」

 

 

 B組の観覧席。

 

 「ハッハッー!恥ずかしすぎるよ!爆豪勝己!宣誓であんだけ言っといてフォクシーに負け…」トン

 「流石にうるさい。あんな戦い見せられてなんでそんなに煽れるかなぁ…」

 「拗らせすぎノコ」

 「にしても爆豪は惜しかったな!フォクシーがあそこまで追い詰められたの 初めて見たぜ!」

 「…熱い戦いもできるのですね…益々導かねばなりません…」

 

 

 

 

 前回の試合から多少の休憩時間を終え、歓声が狂騒となり、スタジアム全体が熱狂的な雰囲気に包まれた中、次の試合が始まる。

 

 

 

 『さァ、いよいよラスト!雄英一年の頂点がここで決まる!!』

 『俺らのオヤビン!フォクシー!』

       (バーサス)!』

 『今度こそ炎を使うのか!?轟!』

 

 

 【轟side】

 

 俺は取り敢えず氷をぶっぱなした。

 

 「フェーッフェッフェッ!『ノロノロビーム』!」

 

 アイツに到達する前に、氷は『ノロノロビーム』を受けて遅くなった。『ノロノロビーム』を受けた氷はその部分だけがノロくなる。氷を直線的に放つと全部やられちまう。ここは…

 

 『おおっとぉ!轟!瀬呂戦で見せた超巨大な氷をまた出したぞ!!フォクシーが見えない!まさかここで負けるのか!?』

 

 さぁ、どう出るか…

 

 「『ノロノロビーム』!!からの『メガトン・九尾ラッシュ』」

 

 これじゃ駄目か。

 

 『おおっと!フォクシー!氷を破壊し、出て来たぞ!流石だぜ!』

 

 じゃあ今度は…。

 『轟!次は氷をジグザグして放った!だが複数の〝ノロノロビーム〟を放って封じたぞ!』

 

 「フェーッフェッフェ。次は俺から行くぜ?『ノロノロビーム』乱れ打ち!」

 

 フォクシーが『ノロノロビーム』を複数放ちながら走ってくる!俺は氷を足元に発動させ、『ノロノロビーム』を避ける。フォクシーは追ってきたが、氷で足止めをした。

 

 「フェーッフェッフェッ!お前!炎使わねぇのか?」

 「…あぁ?」

 「お前が何を思い悩んでるかは知らねぇし、興味もねぇ。だがな!俺が欲しいのは半分だけしか使わねぇお前じゃねぇ!」

 「…お前。俺が欲しいのか…」

 「あぁ!全力になったお前が欲しい!」

 

 告白されてしまった。だが…俺は女性が好きだ。悪いが、断らせて貰おう。

 

 「…悪いな。俺は女性が好きなんだ、気持ちだけ受け取らせてもらう」

 「…?何の関係があるか分からねぇが!おれの名はフォクシー!!!欲しい物は全て手に入れる男!!!性別なんぞ気にするな!!

 「……友達からでいいか」

 「あぁ。構わねぇさ」

 

 『…なんか勘違いしてないか?』

 

 ここまで思いを伝えてくれたんだ。本気でやらないと無作法という物だ。

 俺は、この試合で霜焼けを溶かすのにしか使ってなかった炎を解放する。

 左手から炎を出そうとする。

 

 「行くぞ…!フォクシーッ!」

 「ッ!上を見ろ!」

 

 俺はフォクシーの慌てた声を聞き、上を見る。

 

 「んだよ…何もねぇ…」

 「隙あり!『ノロノロビーム』!」

 

 俺は迫ってきた『ノロノロビーム』を避けられなかった。

 本当は俺の事好きじゃないのか?これがブラフってやつなのか?

 

 「フェーッフェッフェッ!勘違いされたくないが〝フォクシー海賊団〟に勧誘したのは本当だぜ?『九尾ラッシュ』!」

 

 俺はボコボコにされながら考える。

 こんな負け方するなら、さっさと炎使うべきだった。

 動かせない視界の中で、親父の姿が見えた。

 ハハッ、何だあの顔。どんな感情だよ。

 

 『え。…えーーーー!卑怯!卑劣!流石にそれは無いぜ!』

 『……これも…戦術か?…まぁ、引っかかった轟が悪いな』

 

 …そろそろ30秒経つか。

 ッッッ!身体中が痛てぇ…。

 俺は30秒分の衝撃で地面に叩きつけられ、「フェーッフェッフェッ」という特徴的な笑い声と、スタジアム中に響き渡る罵詈雑言を聞きながら気絶した。

 

 





 流石オヤビン!卑怯!

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