『ノロノロビーム 』   作:その原因は〝ノロマ光子〟!!

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「ステイン」

 

 

 色んな市町、時には県を跨ぎ、敵退治やパトロールを行っていた。時は経ちPM5:00。

 

 「ゼェ…ハァ」

 「…そろそろ限界か。昨日より持ったな!良いぞ!ちょっと早いが、飯食うぞ!」

 「…すまねぇな。助かるぜ」

 

 保須市のとある飲食店。そこでは人参をポリポリと食べるミルコと、四杯目のたぬきそばを頬張っているフォクシーが居た。

 

 「…一昨日から思ってたが、お前めっちゃ食うな」

 「フェーッフェッフェッ!ヒーローは肉体が資本だ!ミルコももっと食えよ!」

 「生意気者め!私が払うんだろ!」

 「ご馳走様です!ミルコ姐さん!おかわりいいですか!」

 「ははっ!調子の良い奴め!お前の言った通り、ヒーローは肉体が資本だ。好きなだけ食え。…私もたぬきそば頼も」

 

 それから20分程ご飯を食べ続け、ミルコは人参三本にたぬきそば二杯。フォクシーはたぬきそば九杯を食べきった。

 

 「フェーッ!フェッフェッ!俺様完全復活!何処までも行けるぞ!」

 「…お前、本当に唯の人間か?割れ頭に飯食うだけで回復する体力、よく考えると身体能力も高すぎる」

 「…割れ頭」ずーん

 「あぁ、気にしてるんだったな。わりぃ」

 「んっんん!気にするな!恐らくだが、どっかの先祖に異形型が居たんだろう。聞いた事ァねぇけどな」

 「そうか…ん。フォクシー、個性の使用を許可する」

 「なんだァ?ミルコ。また敵か?」

 「あぁ、新幹線…いや、町中に()()()やがる!行くぞ!」

 

 ミルコは跳びながら言う。

 

 「着いてこい!一番多い所に行く」

 「あぁ!」

 

 

 

 

 【緑谷side】

 

 流れの元が騒ぎの中心だ。どうして脳無みたいなやつが…

 もしあれがUSJの時みたいなデタラメな力を持っていたら…グラントリノ所か、この街が危ない!

 

 保須で職場体験している飯田くんだって!!

 僕はどう動けばいい!?考えろ!どう動くのが最適だ!?

 僕は走りながら考える。

 

 すると「天哉くーん!!」と言う声と、この世の地獄が目に入った。

 USJ(この前)の時みたいに黒光りする脳無。そして背中から羽が生え空を飛び、足でヒーローを掴んでいる脳無。

 

 そんな…!!何だ…!!コレ…!!

 

 飯田くんの職場体験先(インターン)先、ノーマルヒーローマニュアルの焦った声が聞こえる。

 「何でこんな時に限ってどっか行っちゃうんだ!」

 

 僕はスカーフが特徴的なヒーローに押され、声を掛けられる。

 

 「こら邪魔だよ!下がってて!ヒーローら(私ら)が食い止めてる!警察の避難誘導に従いな!」

 「わっ!すいっすいません!」

 

 何処かに行った?あの真面目な飯田くんが…!?おかしいだろ。こんな大事件前にして─…

 保須市… 脳無…らしき奴ら 飯田くん  保須… ヒーロー殺し…

 

 僕が走り出す前に特徴的な笑い声が聞こえた。

 

 「フェ〜ッフェッフェッ!もう大丈夫。何故かって?俺が来た!」

 「これが脳無か…おいフォクシー!カッコつけて無いでさっさと潰すぞ!」

 

 彼は…銀狐くん!かっちゃんや轟くん、常闇くんを下して体育祭で優勝した…!あれからかっちゃんは二日間位落ち込んでた。まぁ元に戻ったけど。逆に轟くんや常闇くんは、より実力を伸ばそうと放課後でも訓練を重ねている。偶に僕もお邪魔している。

 ミルコに銀狐くんが居ればここは大丈夫だ!僕は飯田くんを探す為に走り出した。

 

 

 

 

 ミルコが黒い方の脳無の腕を()り落とす。だが再生し、直ぐに生えてくる。

 

 「きっしょ!マジで生えてくんのか!まぁ丁度いいサンドバックじゃねぇか!フォクシー!コイツは私の獲物だ!お前は白い方やれ」

 「フェッフェ!了解した!」

 

 ミルコは蹴りで腕や脚を飛ばしていく。その度に再生するが、どんどん鈍くなっていく。

 フォクシーは黒脳無をミルコに任せ、空を飛ぶ脳無の対応に向かう。

 ある程度早いが、ミルコよりは遅い。『ノロノロビーム』を掴まれていたヒーロー毎当てた。

 

 「『ノロノロビーム!』よし。誰かメイデン持ってきてくれ!」

 「それまで俺の個性で押さえるよ!君は次の現場に向かってくれ!」

 

 フォクシーはそのヒーローの声を受け、黒脳無を停止させたミルコに話し掛ける。

 

 「あぁ、ありがとう。というかまだ居るのか?ミルコ」

 「……あぁ、聴こえた。よし!行くぞ。着いてこい!」

 

 ミルコとフォクシーは、脳無達を残ったヒーローに任せて路地裏に向かう。

 そこには、縄でぐるぐる巻きにされたステイン。ボロボロになっている轟と飯田。ヒーローに背負われている緑谷が居た。

 

 

 

 

 【緑谷side】

 何とかステインを気絶させた僕達。縄でぐるぐる巻きにし、路地裏から出る。

 グラントリノが他の路地裏から出てきた。

 

 「む!?んなっ…」

 「何故お前がここに!!!」

 

 グラントリノはこちらに向かってくる。僕は声を掛ける。

 

 「グラントリノ!!!」

 「座ってろっつったろ!」

 

 顔を蹴られた!まぁ、僕が悪いか。

 

 「グラントリノ!」

 「まぁ…よぅわからんが。取り敢えず無事なら良かったよ」

 「グラントリノ……ごめんなさい」

 「気にすんなって」

 

 すると、ヒーロー達とエンデヴァーがやって来た。

 

 「焦凍から言われて来たが…もう捕まえてるじゃないか。ショートォ!!良くやったぞ!」

 「…あぁ。だが、俺だけじゃ勝てなかった。緑谷と飯田のお陰だ」

 「…友達が出来たんだな焦凍!良くやった!」

 「…」

 

 届いくんとエンデヴァーが何か話してる。

 他のヒーロー達に状況を説明していると、飯田くんが頭を下げて話し掛けてくる。

 

 「二人共…。僕のせいで傷をおわせた。本当に済まなかった…!何も…見えなく……なってしまっていた!」

 

 謝る事は無い。止められなかった僕も悪いんだ。

 

 「…僕もごめんね。君があそこまで思い詰めてたのに、全然見えてなかったんだ。友達なのに…」

 「──…!」

 「しっかりしてくれよ。委員長だろ?」

 「……あぁ……!」

 

「フェ〜ッフェッフェ!」

 

 ん?この特徴的な笑い声は…!

 

「フェ〜フェッフェ!」

 

 笑い声がどんどん近づいてくる。

 

 「フェ〜フェッフェッ!やっぱりもう終わってるな。ミルコ」

 「あぁ。やっぱりか。もっと早く行けば良かったぜ」

 

 ミルコと銀狐くんだ!やっぱり、あの脳無達を倒せたようだ。良かった。

 

 時間で言えばほんの5〜10分くらいの戦いだった。けれど僕らにとってはものすごく長い戦いのように感じ──…。

 

 「「伏せろ!」」

 「え?」

 

 グラントリノとミルコが忠告する。

 

 「っまだ居たのか!『プロミネンス…」

 

 エンデヴァーが『プロミネンスバーン』を放つ前に、僕が捕まってしまった!

 

 「え、ちょ…」

 「緑谷くん!」

 「フェ〜ッフェッフェ!俺様に任せろ!『ノロノロビーム』!」

 「外してんじゃねぇよ!フォクシー!私に任せろ!」

 

 脳無は銀狐くんの『ノロノロビーム』を避けた!

 

 「わぁぁぁあ!!」

 

 ヤバい!!

 ミルコが脳無に辿り着く前に、脳無の動きが止まった。なんでだ?『ノロノロビーム』に当たった?

 

 

 「偽物が蔓延るこの社会も」

 

 「徒に〝力〟を振りまく犯罪者も」

 

 僕はヒーロー殺しに抱えられ地面に降ろされた。銀狐くんの個性じゃない。コイツが個性を使ってから殺したんだ…!

 

 「粛清対象だァ…ハァ」

 「全ては…正しき社会の為に」

 

 「助けた…!?」

 「バカ人質取ったんだ!」

 「躊躇なく人殺しやがったぜ…」

 「いいから戦闘態勢取れとりあえず!」

 

 プロヒーロー達が話している。

 エンデヴァーとミルコがヒーロー殺しに向かっていく。

 

 「ヒーロー殺し──!」

 「蹴り飛ばす!」

 

 それをグラントリノが止める。

 

 「待て。轟!兎山!」

 

 「贋物…」

 

 …なんだ。震えが止まらない。

 

 「正さねば──…」

 

 ヒーロー殺しが歩いて行く。

 

「誰かが…血に染まらねば…!」

 

 轟くんも、飯田くんも、グラントリノも、エンデヴァーも、ミルコも動けなかった。

 

 「〝英雄(ヒーロー)〟を取り戻さねば!!」

 

 ただ一人を除いて。

 

 「来い。来てみろ贋物ども」

 

 「俺を殺していいのはァ本物の英雄(オールマイト)だけだァ!!」

 

 銀狐くんは、右手で影絵の狐を作り『ノロノロビーム』をヒーロー殺しに向かって放った。

 

 「『ノロノロビーム』」

 「フェーッフェッフェッフェッフェ!中々面白い()()だな!ヒーロー殺し!だが、命張って市民を守ってる奴らが贋物?ヒーロー舐めてんじゃねぇよ!

 

 「あん?気絶してるじゃねぇか」

 

 …後から聞いた話なんだけど、『ノロノロビーム』に当たる前からヒーロー殺しは、折れた肋骨が肺に刺さっていたそうだ。

 誰も血を舐められてなんかいなかった。

 なのに、あの場であの一瞬。

 ヒーロー殺しと、プロヒーローじゃない銀狐くんだけが相手に立ち向かっていた。

 …僕はこの日の出来事を一生忘れないと思う。

 

 

 【死柄木side】

 

 ははっ!ざまぁないぜ、ステイン。学生に負けてるじゃねーかよ。

 俺は手に持っていた双眼鏡を五指で触れて〝崩壊〟させ、黒霧に声を掛ける。

 

 「帰ろ」

 

 黒霧はワープゲートを出しながら答える。

 

 「満足いく結果は得られましたか?死柄木弔」

 「バァカ。そりゃ明日次第だぜ?」

 

 

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