銀狼哀歌~逸般人が征くホロライブラバーズ難易度『オーディション』ゆっくり実況プレイ~   作:LR44(ゆっくり)

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 時報投稿第三回(投稿予定 2:00)
 今話から、恐らく一話当たりの文字数が少なめになると思われます。




 ◆

(いつもの、何かそれっぽいOP )

 ◆



part15『入学式の朝③』

 

「どうも皆さん、おはこんにちばんは。

 LR44(ゆっくり)チャンネルの中の人代理兼うp主もどきみないな何か、山さんです」

「中の人のリア友代理、松だ」

「さて、前回はミオと一緒に家を出た所までだったな」

「ニュースで特色フィクサー『藍色の老人』について言及があったな。

『マカジキ鯨の討伐』って……もしかしてLimbus Companyのストーリーが裏で進行してるのか?」

「もしそうなら、この後『蒼白の鯨』の討伐があるはずだな。

 ソレがあればほぼ確定。無ければ単純に他の特色と同じように、藍色の老人がいるってだけの可能性がある。って感じだと思うぞ」

「ふむ……これ以上明らかな厄ネタを抱えるのは御免だから、出来ればリンバスのストーリーは進行してないで欲しいな」

 

「じゃあ、そろそろ本編に行くか。

 どうぞ」

 

 ◆

 

 ホロライブ学園。

 旧西暦の頃に日本が存在していた海域。そこに当時の日本を再現しつつ作られた人工浮島の中心──地理的に、ではなく政治的に──に位置する有名な学園。

 ありとあらゆる種族の生徒を分け隔てなく受け入れるその様は、さながら“種族のるつぼ”と称されることもある程だ。

 

 この世界の学校は、一般教養の他に【次元統合】後の世界で生きていくための最低限の戦闘技術を教えるのが一般的だ。

 その割合は一般教養7割 戦闘3割が普通で、戦闘に特化した学校なら逆転する事もあるといった程度だが……ホロライブ学園は一味も二味も違う。

 一般的な学校と同等の一般教養を教えながら、戦闘に特化した学校と同等の戦闘技術を教えているのだ。

 

 

 当然、そんなことをしようとすれば時間がいくらあっても足りないが。これを可能とする絡繰りがホロライブ学園最大の特色である行事“バトルロワイヤル”だ。

 月に一回、全生徒参加で行われるバトロワ。開始と同時に現実の学園と瓜二つの異次元に飛ばされ、最後の一人になるまで戦い合うという、なんともバイオレンスな行事。

 

 死ぬか気絶するかで現実世界に帰還──その際、受けた外傷は全て()()()()()になる──、建造物や地形への被害も現実の学園には一切の影響を及ぼさない。

 事前に集めた仲間と行動する事も、バトロワの最中出会った相手と共闘する事も、何でもありなこの行事。

 

 順位や撃破数が上位の生徒には、そこそこの優遇措置と単位が与えられるというのだから、殆どの生徒がバトロワに力を入れるのは当然と言えるだろう。

 自らの技術を磨く者、他者の練習を覗き見てメタを張る者、他者の妨害をする者。三者三様の姿勢ではあるが、殆どの生徒がバトロワに全力を尽くしている。

 

 優遇措置は学食や購買の割引に、設備の優先使用権といった所。これらも十分魅力的だが……最もヤバいのは単位だ。

 毎回上位50人以内に入っていた場合、卒業に必要な単位の1/3を得られることになる。理論上にはなるが、全てのバトロワで1位を取れれば授業の単位が無くとも卒業できるのである──当然、卒業のために必ず単位を取らなければならない“必修科目”が存在するため、そう上手くはいかないが。

 

 

 このような形で、一般教養と戦闘技術の高い水準での両立を実現した 学園は、世界各地から生徒を集める有名校として名をはせている。

 

 ◆

 

「おぉ、満開だ。凄いねぇ」

「ホント、見事に咲いたもんだな」

 

 ヤマトメガフロート(旧日本所在地に存在する超巨大人工浮島)内の桜の木は、新入生たちの新たな門出──入学式の時期に丁度満開になるよう、魔術により徹底的に温度管理されている。

 今年もその機構は正常に作動したようで。通学路には満開の桜並木が広がっていた。

 その下に、佇んでいる人影が二名。()()がよくよく見知ったものであることは遠くからでもすぐに理解出来た。

 ミオもそれに気づいたようで、『おーい』と声をあげ、大きく手を振る。すると、あちらもそれに気づいたようで、こちらへと手を振り返して来た。

 

 小走りでそちらに走って行くにつれ鮮明になる姿は、それが見間違いでも何でもないことを明らかにし。

 嬉しいような申し訳ないような、なんとも言えない気持ちを感じながら、俺は二人──フブキとあやめ──に声をかける。

 

「フブキ、あやめ! 待っててくれたんだ」

「悪いな。大分待たせただろ」

「ぜんぜん、気にしないでいいよ。まだ遅刻するほどじゃ無いし」

「折角の入学式だし、皆で登校したかったしね」

 

 笑いながらそう言ってくれる姿に、申し訳ない気持ちが更に強くなっていき。

 自然と、次の言葉が口から零れていた。

 

「ホントすまん。俺が羽目外しすぎたせいで、迷惑かけたな」

「だから、気にしないでいいって言ったじゃん。瑞樹の酒癖が悪いのは前から分かってたことだし」

 

 あやめのその言葉を肯定するように、二人も首を縦に振る。

 それに、何となく胸が軽くなるような気持ちを覚えながら。それでもやはり申し訳なさが勝ち、歩き出した三人の後ろを数歩遅れて付いていくのであった。

 

 

 談笑をしながら歩いている中で、フブキがふとこんなことを言い出した。

 

「そういえば、瑞樹君はバトロワどうするの? 私たちと組む? それとも一人?」

 

 バトロワでは、基本的にチーミングが認められている。時折、特殊ルールで禁止されるが初回から特殊ルール有りのバトロワが開催されることはまず無い。

 そのため、新入生が入学前からの知り合い同士で組むことは珍しい事でもなく。むしろ自然とも言える流れなのだが……

 

「そりゃあ組みたいが……なあ、あやめなら分かるだろ?」

 

 ……一つ。どうしても無視できない問題があるのだ。

 それも、俺の在り方の(いびつ)さに由来する、どうしようもない問題が。

 

「確かに、瑞樹の戦い方は集団戦には不向きだな。

 強襲、奇襲。暗殺に騙し討ち。集団戦じゃあ、瑞樹の強みは何一つ活かせないし」

「その上、遠距離攻撃手段皆無の脆い前衛。

 単独行動が前提の戦い方をするくせに、単独行動なんて愚の骨頂みたいな能力してんだ。

 笑っちまうだろ?」

 

 そう言って、自嘲的に笑って見せる。

 “一番適性があった” “一番肌に合っていた” そんな理由で選んだ戦い方で、確かにそれでここまで生き延びてきたのだが……改めて挙げてみると実に酷いものだ。

 一歩間違えば即死。そうでなくとも相手に初見殺しが通用しなかった時点で詰みだ。もはや危ない橋などというレベルではない。

 

「てな訳で、組むにしても俺は単独行動だな。その方が動きやすいし。

 それでもいいなら、喜んで組ませてもらうが?」

「勿論! それじゃあ、お互い頑張ろうね」

 

 ◆

 

「っと、首尾よく共闘の約束を取り付けたな。

 ……何か、ちょっと変な感じだけど」

「まあ、瑞樹はそもそもソロ前提でビルドしてるせいでパーティー適性は皆無だからな。

 とは言え、ホロラバにおける物理最強格の百鬼嬢を始めとして、上から数えた方が速い強力なメンバーと共闘できるのは純粋にありがたいな」

「まあ、確かに……バトロワ優勝にはかなり近づいた感じがするな」

 

「っとまあ、じゃあ今回はこのくらいにしとくか。

 ご視聴ありがとうございました」

 





 本作に登場させるスキル募集 詠唱募集を行っています。
 気が向いたら、是非。

<今回のネタ解説>

・ヤマトメガフロート
 元ネタは『凍京ネクロ』のメガフロート。
 日本があった位置に巨大な浮き島が建造された。魔力が充満した原因がココにあるが故、地脈的なアレコレが有利らしい。
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