銀狼哀歌~逸般人が征くホロライブラバーズ難易度『オーディション』ゆっくり実況プレイ~   作:LR44(ゆっくり)

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 時報投稿第十三回(投稿予定 12:00)
 もうお昼ですよ。早いものですね。

【前回のあらすじ】
 『AZKi VS 風真いろは』『百鬼あやめ VS 鷹嶺ルイ』『大神ミオ VS 博衣こより』『白上フブキ VS 沙花叉クロヱ』『鳴神瑞樹 VS ラプラス・ダークネス』の対戦カードで戦いが始まった。




 ◆

(いつもの、何かそれっぽいOP )

 ◆



part25『狼は天の月を(こいねが)う①』

 

「どうも皆さん、おはこんにちばんは。

 LR44(ゆっくり)チャンネルの中の人代理兼うp主もどきみないな何か、山さんです」

「中の人のリア友代理、松だ」

「今回から、ダークネス嬢(ラプラス)との戦闘だな。

 重力操作の魔法を操る、かなりの強敵だ」

「正直言って……勝てるのか? 

 瑞樹君が苦手な『面制圧してくる魔法使い』スタイルの相手だろ?」

「そうなんだよなぁ。マトモにやったら多分勝てないだろうな

 ……“切り札”を切れば、何とかってとこかな」

「そうなると……問題は切るタイミングか? 

 消費が激しいって言ってたろ。切るタイミング間違えたら一気にピンチだろ」

「まあ、一応……ダークネス嬢相手なら切るタイミングは、ほぼほぼ決まってるから……それまでに死ななければ」

「あ、そのレベルの話なのか」

 

「ってな訳で、本編どうぞ」

 

 ◆

 

「先ずは、小手調べだ」

 

 多数の瓦礫がこちらにむかって放たれる。

 これだけの大質量、当たればひとたまりもないだろうが……かなり大雑把で、隙間が多すぎる。

 この程度であれば、簡単に避けることが出来る。

 

「ふむ、ではこれはどうだ?」

 

 続いて、瓦礫と同数の紫のリングが展開され、その中を瓦礫が通過していった。

 リングが何を目的に展開されたのか、どのような効果を齎したのかは一目瞭然。()()()()()()()()

 重力操作を利用した加速リングだったのだろう。……コレは流石に簡単には避けられないな。

 

 瓦礫の軌道をよくよく観察し……このままでは無理だと判断。一瞬だけ【制限解除】を発動。前に5歩、全力で駆け抜ける。

 真後ろに降り注いでいた瓦礫が地面に衝突したのを索敵振(ソナー)で確認し、後ろに3歩後退。一先ずの安全地帯を確保する。

 

「ほう、これも避けてくるか。思ったよりやるようだな。ならば……」

 

 そう言いながらラプラスは、()()()()()()()()()()

 一体何を、と思っていると──砕け細かくなった瓦礫と同数。もはや数えるのすら億劫になるレベルのリングが展開される。

 

「そういうことか、クソったれッ!」

 

 悪態をつきながら全力でその場を飛びのく。

 逃げ場は……ラプラスの真下以外存在しない。その場所も、他より安全と言った程度でダメージを負わない訳ではない。

 むしろ、そこ以外ではまず間違いなく死ぬ……と言った方が正しいかもしれないな。

 

 故に当然、瓦礫は体に食い込み、肉を抉り、俺の身体から血の花が咲く。

 

「──が、ッ」

 

 寸前、間一髪で急所(心臓)に直撃する瓦礫を弾くことには成功したが……あくまで偶然、狙ってやったことではない。

 その証拠に、もう二の腕が(しび)れている。満足に追撃を防げる状態とは、とても思えない。

 あれだけの攻撃を防げたことは僥倖(ぎょうこう)であり、しかして結果を(かんが)みれば、ほんの(わず)かに時間を稼いだだけだった。

 

 そしてそれは、下手に傷つくより最悪な結果へ通じていく。

 

「まさかこれまで防がれるとはな。

 では少し、本気を出すとしよう!!」

 

 ああ、ほら。最悪だ。

 あいつの意識が変わった。スイッチを入れてしまった。

 また選択肢を間違えたことに腹の底から後悔する。

 どうして(くそ)が──ここはもっと死に体になって油断させておく所だろうがッ。

 

 心中で自分を口汚くなじりながら、防ぐ、(かわ)す、(さば)いていなす。

 飛んでくる瓦礫は更に重く、隙間なく。確実にこちらを殺すべく降り注いでくる。

 それを必死に防ぐ間も、頭を占めるのはごく普通の感情。死にたくない、痛いのは嫌だという凡人らしいとても俗的な思想。

 だから無様、流麗さの欠片もないみっともない動きが続く。

 

「潰れろぉッ!!」

 

 繰り出される苛烈な攻撃。逃げ場のない攻撃を生存本能で回避し──

 足掻(あが)いて足掻(あが)いて足掻(あが)いて足掻(あが)く。

 幾重にも展開される死の結界を転げまわって生き延びる姿は、ひたすら滑稽(こっけい)というものだろう。

 

 歯噛みする。何せ()()()()()()()()()()()()()、一度も反撃できないのだ。

 やはり俺は劣っている。

 例えばこれが、()()()()ならばと思わずにはいられなかった。

 

「あり得ないだろう──貴様、いったいどうなっているのだ」

 

 なのにそれを見て、投げかけられたのは怪訝(けげん)な疑念。

 

「お前も相対したなら分かるだろう。吾輩はお前みたいな純粋な前衛相手には圧倒的な優位性を誇っている。

 にも関わらず、お前はここまで喰らいついてのけた。正に異常、人間の域を出ている強者という他無いだろう」

 

 圧倒的質量による、一撃必殺クラスの物量攻撃。そして温存しているのか使っていない“重力そのものを強くする”、【重力魔法】本来の使用法。

 成程確かに純粋な前衛にとっては、やりにくい事この上ないだろうな。

 純粋な前衛でこいつ(ラプラス)に対抗できるのは、あやめのように圧倒的な力を持つ奴くらいだろうな。

 

()()()()()()、だ。お前には自信も、意地も。欠片も見当たらない。

 まるで、猫を噛む意志さえない窮鼠(きゅうそ)だ。ならば当然、ここで死ぬのが定めだろう? しかし、何故貴様は死なないのだ。

 その()()()()()何故(なにゆえ)、そこまで自己評価が低いのだ。

 自分を弱者と規定して物事を眺る理由は、脅迫的なまでに何かに怯える理由は。一体んだと言うのだ」

 

 珍妙な生き物でも見るかのような眼差しを向けられるが……

 それに思わず(わら)ってしまう。こいつ、なんて()()()()()んだ。

 お前相手に持ち堪えられている? だから強者? 阿呆抜かせ。

 

「見ろよ。圧勝できてねえだろうが……ッ」

 

 楽勝で敵を蹴散らせていない。特色連中ならば……という奴だ。

 結局どうしようもない領域の奴がいる時点でちっとも自慢できるものじゃない。

 赤い霧のような全てをねじ伏せる圧倒的な力も、黒い沈黙のような様々な武器を使う万能性も。緑の影のような絶対的な暗殺の腕も。何一つ持ち合わせていないのだから。

 

 俺は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 生きたいんだ。死にたくないんだ。それだけでいいから、そもそも強い弱いとか……それ以前に殺し合ってるこの今こそが嫌なんだ。

 

「成程。貴様の言い分はよく分かった。その上で言おう。“お前はバケモノだ”と

 故に、()()()()吾輩が誇る、全力にて相手をしよう。……簡単に死んでくれるなよ?」

 

 そう言い放ったラプラスの雰囲気は……俺や黒いの(黒上)と同種。

 一種の“極致”に辿り着いた者、そのものであった。

 

渇望よ、世界を喰らえ──

 





 本作に登場させるスキル募集 詠唱募集を行っています。
 気が向いたら、是非。

<今回のネタ解説>

・狼は天の月を希う
 元ネタはシルヴァリオヴェンデッタの挿入曲『狼希天月』。
 こんなタイトルのくせに空の見えない屋内での戦闘なのだが……
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