デジモンストーリー サイバースルゥース リブート 作:リハビリ中のとある作者
クーロン level2
特訓を終えてクーロンからログアウトしようと歩いていると、話し声が耳に入って来た。
「なぁ、さっきクーロンlevel1で幽霊を見たんだが……」
「あぁ、最近噂になってるな」
「幽霊みたら呪われるとかEDEN症候群になるとか言う噂もあるらしいよな……つまり、俺呪われた?」
「んなわけねぇだろ」
幽霊って白い少年の幽霊のことだろう。
幽霊になったりそっくりなアバターが現れたり……忙しいなアイツは……
「クーロンlevel1に行くクル?」
クルモンの問いに「行く」と答える。
「もしかすると危険な奴が現れるかもしれないクル。行くならしっかり準備してから行った方がいいクル」
「解った」
===
クーロンlevel1
ここの奥にはプロトタイプのログアウトポータルが存在している。
今はロックされていて使用はできないらしい。
「さて、アイツはいるかな……」
辺りを見渡すと、件のログアウトポータルのところにアイツがいた。
「――――――」
ノイズが入って何を言っているか聞こえない。
だから、私の方から一方的に話しをすることにした。
「今日、貴方と同じ姿のアバターを見たわ。恐らく、そのアバターの正体はあの子でしょうね」
「――――――」
「何が目的は解らないけど、あれは自ら望んでやってることだと思う」
「――――――」
「理由の一端には貴方のこともあるでしょうね。あの子ブラコンのところあるから」
「――――――」
「あの子に眠り姫の話をしたら面白いことになりそうね」
眠り姫……それは童話の一つだ。
悪い魔女の呪いにより眠り続けている姫を隣国の王子がキスで目覚めさせると言う内容のものである。
私が「試してみれば?」と言ったら彼女は真に受けて「やってみます!」と言いそうだ。
「それが嫌なら早く起きることね。なんなら、私が物理で起こしてもいいわよ?」
「―――の―――た――む」
何かを言い残してアイツは消えた。
言わんとしていることは何となく解った。
だから私はこう答える……
「言われなくても解ってるわよ……馬鹿」
もうここに居ても意味がない。
そう思って元来た道を戻ろうと後ろを振り向いた。
「……何あれ?」
まるでデータの塊が人の姿になろうとして失敗したかのような物体と遭遇する。
幽霊の次はデータの怪人ですか……
「あ、えっと……私は怪しい人じゃありません」
「人を見た目で判断するのはよくないことだけど……その姿じゃ説得力ゼロよ」
「で、ですよね……あはは」
表情が解らないが、恐らく苦笑いしているのだろう。
まあ、敵意はなさそうである。
「まあいいわ。私は瀬名 セツナ。貴女は?」
「私は相羽 アミと言います」
「……そう」
驚いた……
まさかこんなとこで彼女と合うなんて……
彼女とは昔会ったことがある。
恐らく、向こうは覚えていないだろう。
「その姿は不具合とかかしら?」
「あ、これはその……ふ、不具合です」
「不具合……ね」
何かトラブルが起きたのは事実なのだろう。
はぐらかす理由は解らないが、あまり人に言えないことなのかもしれない。
「まあ、そう言うことにして置いてあげる。その代わり、私とお友達になってくれるかしら?」
「お友達……ですか?」
「そう。嫌なら断ってくれていいわよ」
「いえ、お友達になります」
「ならこれからよろしくね」
「は、はい。こちらこそよろしくお願いいたします」
その後、連絡先を交換して私たちは別れた。