無限と十種   作:うぃりあむぅ

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導入です。ストーリー考えるのって難しい……最近短くてすいません。


原作開始
狼煙


──東京都立呪術高等専門学校にて

 

「護衛任務ぅ〜?」

 

「あぁ、正直荷が重いと思うが天元様のご指名だ。お前たち2人ともう1人……まあそちらは別行動となっているがな。」

 

「そのもう1人って?」

 

「特級術師、禪院明だ。」

 

「「!!」」

 

自分達の担任から出てきた名前に驚くのは五条悟と夏油傑。五条悟は見知った顔が共に任務に参加するという嬉しさから。夏油傑は悟から何回か聞かされた「おもしれぇ奴」の名前が出てきたことへの単純な驚き。2人の反応を尻目に1級術師、夜蛾正道は依頼の続きを話すことにした。

 

「……話を続けるぞ。依頼は2つ。"星漿体"である少女の護衛と抹消だ。」

 

「……天元様の術式の初期化ですか?」

 

「そうだ。」

 

曰く、天元様は術式によって不死の存在ではあるが不老ではない。そのまま一定以上老いてしまうと術式が肉体を創り変えてしまう。そうなってしまうと色々と不都合が起きてしまうため、500年に一度星漿体と呼ばれる相性の良い肉体と同化することで肉体の情報をリセットする。

 

「そしてその星漿体である少女の所在が漏れた。今少女の命を狙っている輩は大きく分けて2つ!

天元様の暴走による現呪術界の転覆を目論む呪詛師集団

『Q』

天元様を信仰、崇拝する宗教集団

盤星教『時の器の会』

これらの魔の手から少女を護衛し天元様の元へと送り届けるのだ!!」

 

期間は2日、それまでの間ずっと狙われ続ける少女を守らねばならない。失敗すればその影響は一般社会にまで及ぶと言う責任重大な任務だが、任された悟たちは自信に溢れていた。

 

「……センセー、依頼の話は分かったけどさ、明は何すんの?」

 

「禪院明は非常時に備えて自宅で待機。お前たちの状況に応じて手を貸す……上の話だとこんなところだ。」

 

「はぁ?どー考えても明も居た方が成功確率上がるでしょ!意味わかんねーよ馬鹿だろ!」

 

「上からはこれしか話されていない。俺から言えることは……気をつけろということだけだ。」

 

禪院明について追及したものの、夜蛾先生は詳しくは教えてくれなかった。依頼を聞いた2人は教室を後にする。悟はどうも納得がいかなかったらしい。

 

「上の奴らは何考えてんだよ。」

 

「まあまあ、悟。戦力で見れば私たちだけで過剰とも言えるからね。国内で動ける特級術師全てを1つの任務に動員してしまうと不都合も色々とあるだろう。仕方がないことだとは思うよ。」

 

「けっ、だとしてもだろ。」

 

「そんなに彼と会いたかったのかい?」

 

「まあな。本当は卒業後に会うつもりだったからあんま連絡は取ってなかったんだよ。もうちょっと鍛えてから会いたかったからな。」

 

「……そこまで……禪院明は、彼は強いのかい?」

 

「強い。」

 

言い切った。自他共に最強を自負する悟が。

 

「まだちっせぇ頃とは言え俺の『蒼』を受けてほぼ無傷。特級術師となって反転術式も領域も覚えたって聞いた。無下限を突破されたらヤバいかもな。」

 

そう話す悟の顔は実に楽しそうだった。悟の『蒼』を受けて無傷……出来るだろうか、自分に。

 

「……妬いちゃうね。」

 

「そんな事言うなって傑。傑には俺にも明にもねぇ強さがある!!誇れよー!俺たちが揃えば最高のコンビだっての!!」

 

バシバシ背中を叩く楽しそうな悟。……簡単に言うね、その信頼が眩しいよ。私は今、どんな顔をしているのだろうか。

 

 

***

 

 天元様の同化のため、星漿体の護衛と抹消の任務を依頼する。尚、禪院明殿は非常時に備えて自宅での待機。五条悟と夏油傑の両名に何かあったときに対応を頼む。

 

「はぁ?なんだこれは。」

 

要約するとこんな感じの依頼が届いた。星漿体の護衛と抹消。矛盾してはいるが天元様の術式のことを考えるとまあ頷ける。問題は僕にはなぜか自宅待機が命じられている点だろう。

 

非常時に備えた保険として僕に依頼したとしても、なぜ東京ではないんだ?すぐに高専へと駆け付けられる方が良いだろうに。……いや、上の連中からしてみれば失敗してくれても良いのか?直接護衛に参加するのは悟とその学友の夏油傑だ。護衛に失敗したとなれば五条家に少なからず非難が集まるだろう。それとも悟たちが何かした場合の戦力を欲しがったのか?

 

いずれにせよ、天元様の同化は500年に一度。もし失敗したら一般社会にも大きな影響が出るかもしれないと言うのに。……ここでも足の引っ張り合いと自己保身とは。呆れたものだ。

 

……今の呪術界は決して良い状況ではない。僕や悟といった超級の戦力に頼るばかりだ。呪霊狩りのついでに何度か救援を依頼されたが、どいつもこいつも未熟な奴らばかりだった。……弱い者がいることは理解しているが、かといってずっと僕たちに頼られても困る。いつも気遣ってなんていられん。

 

救援に行ったとしても全てが八握剣で一撃で祓える程度のモノ。正直に言うとつまらないし面倒だ。弱い呪霊は弱い奴でも祓えるように。そんな環境を作らなければならない。

 

「言うだけなら簡単だが……どうするか……」

 

自宅待機とは余りにも暇である。日課である八握剣素振り1万回と型の反復ももう終わってしまった。目の前で式神たちをこねくり回したり、適当に遊ばせてみているもののこれにも飽きてしまいそうだ。

 

……少し早いが昼食にするか。

 

「おーい、少し早いが昼食の用意を頼む!」

 

どたばたと、慌ただしくなる厨房の音を聞きながら昼食の献立に思いを馳せる。

 

──平和は、いつまでも続くものではない。




キリがよかったのでここまでで。
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