シャーロット:タク、着いた?
今着いた
シャーロット:外に迎えに来てる。気をつけて来てね
過保護だなぁ。なんだかお母さんみたいだ
シャーロット:それはなんか嫌ね。貴方の隣が良いわ
母性に惹かれる情けない赤い男が可哀想だ
シャーロット:?
空港から出るとすぐ側に黒い高級そうな車が停められていた。
明らかに高級車。ロールス・ロイスの車だろうか?上級国民が中でワインでも飲んでそうだ。
珍しいものを見れたと立ち去ろうとしたその時だった。ドアが開いた。
中から薄い良い香りが漂ってくる。邪魔になるだろうとすぐさま立ち去ろうとした。その時だった。
「タク?で合ってるかしら?」
「え?シャーロット?」
タク。シャーロットが自分を呼ぶ時に使う名前だ。
「タク!!こんにちは!!アメリカへようこそ!!」
「ありがとうシャーロット。まさかこんな車を持ってるとは思わなかったよ」
そう言うとシャーロットは突然ポカンとした顔になり、吹き出した。
「フフフッ♪やっぱりタクはタクね。ほら、遠慮せずに乗って!!」
「うん。失礼します」
言われるがままに車の中に入る。車の中はとても広く、外もよく見える。想像より明るくて広い。
知らない世界に少し戸惑いながらシャーロットと一緒にホテルへ向かった。
「タクが本当に来てくれて嬉しいわ!!それに写真よりなんだかもっと可愛いわ」
「ありがとう。そういえばシャーロットの素顔まったく知らなかったよ。こんなに綺麗ならもう少しちゃんと準備してたのに」
「例えば?」
「執事のようなスーツで大荷物を積んだカートを押しながら『お嬢様、お待たせしました』って言えたよ」
「それなんだか私が悪役みたいに感じない?あと執事なんて雇わないわ」
「もし私が執事だったら雇う?」
「もちろん。何もさせずに子守唄だけしてもらうわ。日給5万ドルよ」
「逆に怖いよ⁉︎」
そのように話してると気が和らいだのかいつものようなくだらない話が始まった。
外の流れる景色の解説も聞きながら俺は思った。
なんか、思ってたんと違う。
想像上のシャーロットってなんか同い年の友達みたいな感じだったからこんな大金持ちとは思わなかったしなによりかなりの美人。
自ら光り輝いているかのような明るい金髪のロングにそこらの人間より美しく整った顔立ち。体もかなりスリムで努力しているのが節節から伝わる。そして身体をよく使うのか筋肉が引き締まっていてスタイリッシュとでも言うのだろうか?今まで頑張ってきた努力と元からあった才能が融合した姿がとても美しかった。胸が無いのは残念だったが。貧乳……エンジェルバストも良いがやはり私は巨乳好きである。
「そういえばホテルに着いたあとはどうするか決めてなかったね」
「あ〜そういえばそうね………その、良ければ街を案内しようか?知らなかったら何かと不便だと思うし暇つぶしにもなるわ」
「そうだね。そうさせてもらうよ」
「OK。あと、できれば敬語はやめないかしら。こっちも敬語外すから」
「ああ、わかった。ん?着いたね」
車がホテルの前に到着した。案内人が来てチップを渡すと満面の笑みで対応してくれた。
ホテルもかなり豪華でエントランスから早速金色が散りばめられた広い場所に眩暈がしそうだった。
予約していた部屋の鍵を受け取り、荷物を運んでもらう。
建物の中央あたりの部屋らしく、鍵を開けるとかなり広かった。うん。なんかもうすごい。
「な、なんだか一人で居ると気が狂いそうな広さだね……一緒にしない?」
「え⁉︎え〜っと、良いの?私女よ?」
「ああ、こっちがソファーを使うよ。シャワーは交代で入ろう」
「そういう意味じゃ……じゃあ一緒でお願い」
部屋を見て回るとバルコニーに苗木があり、高級そうな椅子とパラソルが付けられていた。
その奥の景色は凄かった。いつの間にか海岸付近まで来ていたようで海の匂いが漂ってくる。風もそこそこ吹いており、ゆったりするにはこれ以上無いだろう。
中に戻るとソファーが3つ。大画面のテレビが二つ。そしてダブルより更に大きいベットが一つあった。
「二人で寝れそうなぐらい大きいな……」
「ふぇ⁉︎」
違う。そういう意味じゃない。
置かれた荷物を整理して外へ出る準備をする。携帯と財布さえあれば良いだろうとそれだけを持ち外出する。
「シャーロットはなんどもこういった所に来てるの?」
「うん。ここは思い出のある街なの。住民のみんなも優しいし、景色も良いから」
確かにとても良い街だ。都会ではない。街だからこその良さがある。
「これは?」
「喫茶店よ。地下にある喫茶店って日本じゃあまり見かけないでしょ?ここにはあるのよ。入ってみる?」
「うん」
そして珍しい地下の喫茶店で暇を潰した。出会ったら話したい事がいっぱいあったみたいで止めどなく溢れる話はなんだか聞いたというより知ってるようなうろ覚えな引っかかりを感じた。
「へ〜……シャーロット。一つ聞いてみたいんだけどいいかな?」
「ん?」
「シャーロットは何か今、してる事って無い?」
「してること?映画に出演してるけど?」
「……映画ルシファーと少女では?」
「少女の姉役をしてるけど……」
「ま、マーガリンラブでは?」
「主役のヒロインだけど……ねえ。まさか今まで気が付かなかったの⁉︎」
「いや⁉︎そっの〜、シャーロットがあまりにも普通の女の子だったからこうして出会うまで気がつかなくて……実際に出会ったらとても綺麗で努力もしていたからもしかしたらって」
滅茶苦茶驚いている顔をしているシャーロット。しかし怒った様子も呆れた様子も無かった。
「そ、そうなのね。へ〜……綺麗……ってなんでそんな真正面から言えるのよ」
「もしかして嫌だった?」
「嫌じゃないわ。ただ言われ慣れて無かっただけだから」
へ〜。言われ慣れてないのかか〜。ホ~ン?
「綺麗だよ」
「ひぅん⁉︎」
試しに少し近付いて小声で言うと反応した。可愛すぎるやろこいつ。あかん。少しいじわるしたくなってしまったわ。だがレパートリーが無い。少しお預けしておこう。
「と、突然なに?なんなの?金?お金払ったらもっとしてくれるわけ?」
「ここから先は好感度が必要です。さて、そろそろ時間だから戻ろっか」
「うん……」
なんだか心ここにあらずといった感じになったがそんなによかったのか?まあ自分もASMRは好きだがまだ耳元で囁いたわけじゃないぞ?
ホテルへ帰りながら飲み物や食べ物を買って帰るとそろそろバイキングの時間らしい。
「タクはどうする?」
「バイキングは苦手なんだ。ここで食べるよ」
受話器の側に置いてあるメニューを拾い何があるのか見てみる。
「じゃあ私も」
「これ何かな?魚料理?」
「やめといた方が良いわよそれ。なんでか知らないけど滅茶苦茶不味いやつよ。無難にステーキとかでも良いんじゃない?」
「スープも欲しいな。このセットとかどう?」
そうやって選んでいるとなんだか段々と楽しくなってきた。二人で一緒に選ぶのがこんなに楽しいとは思わなかった。一人暮らしをしているし、他の男の子からは奇異な目で見られるからあまり一緒に食べるというのは無かった。あってもお誘いとかだけだからこうして友人とというのはもしかしたら久しぶりなのかもしれない。
ゆったりとした空気が流れる。せっかくだからバルコニーで景色を見ながら食べることにした。
「異世界に来たような感覚だよ」
「そう?こんなにお金がかかった食事は初めて?」
「そうなんだけど、シャーロットと一緒だとなんだか楽しくてさ」
そうポロリと何も考えずに出た言葉に反応してシャーロットが赤面する。
耳まで赤くなったシャーロットが変に思えて言った言葉を考え直したら自分も突然恥ずかしくなってしまった。
「い、いや!!こうやって友達と一緒に食べる事がなかったから……シャーロットだからってのもあるけど」
「あ、あまり言わないで。なんだか爆発しちゃいそう」
「フフッ♪……本当に楽しいよシャーロット。ありがとう」
「私も楽しいわタク。でも意外ね?友達が少ないなんて」
「そう?でも本当に居ないよ。なんか男の子からは変なやつって思われてるし、女の子からは避けられてる。だからあまりできてないんだ」
「確かにタクは変よ。でも良い方の変。タクは普通の男の人ってどんなのかしってる?」
普通の男の人。思えば前世の男と今世の男の違いは気にした事が無かったな。
「う〜ん。あんまり女性を良い目で見ないような気がする」
「そう。しかもかなりの疑心暗鬼。触るのはだめ。話しかけるのも場合によってはアウト。でもタクは違う。突然押しかけてきた女の子を嫌うどころか優しく接してくれるし、距離も近い。多分男の子が君を変なやつって思ってるのはそこね。女の子がなんで避けてるのかは………想像できるけど言わないでおくわ」
この話を聞いた俺は絶句した。
この世界は美しさの概念とかは変わってなくてしかもほとんど前世と同じ。ただ男女比が偏っている程度だと思っていたがそこまでとは……
「そこまでとは思ってなかったよ。少し……いや滅茶苦茶びっくりしたよ」
「そう?ならこれからもっと気を付けて。距離が近くてフレンドリーなのは良いことだけど女の子はオオカミなんだから目の前に獲物がきたらすぐに襲っちゃうかもだし」
「そんな事があったら良いけどね。残念だけど自分は襲う派だ」
「まあ、確かにタクはそうかもしれないけど……私に襲われたらどうする気?」
「そうだな……あまりそういう人に見えないから考えつかないや。こっちが仕返しするんじゃない?」
「へ〜……これチャンスがあるって捉えて良いのかしら?」
「さて、ご馳走様。シャワーは先に入る?」
「あ、いえ。先に良いわよ」
お言葉に甘えてシャワーを先に使わせてもらう。
シャワーか………この世界で湯気っていうか火照りはエッチなのだろうか?いや、私から見たらエッチなのだが何分この世界は意外と性癖開拓が進んで無いのだ。そんな人類に「湯気はエッチか?」と問いたらなんて返すのだろうか?「エッチではない」と言われたら俺憤怒する自信あるぞ。
血流の良くなった健康的な肌ほど私はエッチな肌は知らない。その太ももで挟まれたり足を使われたりしたら私のダイマックスはダイマックスしてダイマックスするだろう。
ふむ………
「シャーロット!!タオル取ってくれない!?」
「あ、うん」
シャワー室に入ったシャーロットにタオルを持ってきてもらう。
「じゃあここに……」
「いや、手渡しで頼む」
「手渡し!?」
カーテン越しに少し上半身を曝け出す。
「ほら、ちょうだい」
「え……あっうん」
チラチラと顔より下に視線がいくシャーロット。これはかなり効果ばつぐんか?
「ちょっと見過ぎじゃない?」
「ふぇ!?いや!!ご、ごめ「えっち」ッ!?!!?」
からかいに言ってみただけだが、意外にも更に30%の攻撃力上乗せができたのかもしれない。
「冗談だよ♪ありがとう」
そう笑顔で言ってタオルを貰う。
シャーロットは少しの間そこに止まっていたが、ゆっくりとシャワー室から出ていった。
ちょっとからかいすぎただろうか?あとで何かしてあげようかな……
え?何?何が起きたの!?
おおおちちtいちつつけけけkえ落ち着くのよシャーロット!!
え?確かタオル持って行ったのよね?それで……えっと。
タクの上半身を見ちゃって……それで………
『えっち』
「ーーーッ!!?」
心臓がバクバクするのがわかる。確かにタクはSNS上じゃエッチだったけど、りあるでもエッチだなんて思っても無かった。
それにとてもスベスベだった。光の反射とかのもあるのかもしれないけど、デート中に時々チラリと見えてた綺麗な肌が更に美しくなってた。濡れた髪の毛もなんだかしっとりしてて垂れる水さえも色気がしてた。全身からフェロモン出してた。
そ、それにカーテンの影……あれタクの体よね?
「うう……」
しかもエッチって言われた……今も耳に残ってる。思い返すたびに背中に変な感触が広がってくる。
「もう確定よね?タクは私にそういうことなのよね。で、でももしかしたらあれがタクの素なのかもしれないしぃ……」
頭の中がタクのことでいっぱいだった。一目惚れしてからもどんどん好きが溢れてくるし、今日も抑えるので必死だった。
好意を私に抱いてくれてるのは確実。でも、それが友人としてなら完全に片思いってことになる。
「それに、SNSで話してたとはいえ今日初めてお互いを知ったような感じだし……でもでもあれはぁ………」
感じていた疑心感などもうとっくに無くなっており、今は彼との線引きに苦しむ羽目になっていた。
「やっぱなんかシャーロットって私に恋してるよなぁ……」
ちなみに拓海はシャーロットの恋心に気付いていた。更に言うと拓海も結構良いなという程度は思っておりなんなら性格とかもわかっているのでほぼ恋になるのは秒読みである。
「まあ、もう少しこのままでいっか」
が、それはそれとしてもう少しこの関係性のまま楽しむ事が確定したのでシャーロットは更にこれから地獄を味わうことになったのである。
てことでお肌はエッチです。異論は認める。透き通った世界でワイのセイジョウな性癖は狂ってしまったンゴ(白い涙)