「せんせー」
『悠仁! 今、どこにいるの』
「それがさ、俺化け物にされたというか、化け物だったというか……。とにかく、今、元に戻そうと頑張ってもらってる所だから、それが終わったら帰るね」
『は? どういうこと』
「戻れなかったら、最悪俺と遊んでね、先生。後、総監部過半数がスパイだそうだから気をつけて」
『ちょっと待って悠仁! 悠仁!!』
電話が切れた。
「あー。そういう事らしいけど、スパイってどこのスパイなのか自己申告してくれます? 傑の偽物の可能性が一番デカいけど、スペシャルズも捨て難いな」
五条 悟は、今、上層部と楽しい会議中である。
五条の場合は、宿儺の居所を見失ったこと。術式を見抜けなかったこと。
上層部の場合は、明らかにおかしな命令について。
お互いがスパイなのではと糾弾していて、少し疲れてきた所だった。
話し合いは、一層拗れそうだったが、上層部の1人は言った。
「良かろう。誰がどちらのスパイだ、というのは傍に置いて、共通認識が二つある。どのみち呪詛師は死んでおる事と、例え誰がどこのスパイであろうとも無かろうとも、なんとしても呪詛師の一派もしくはスペシャルズを探さねばならないということだ」
「それはそうだね」
「ならば、両組織については、情報を出し惜しみしないという縛りはどうじゃろう。無論、詳細な縛りはこれから詰めよう。責任のなすりつけあいはもう疲れた」
「……僕としては異論ないよ。傑を乗っ取った奴らも、それを茶化した奴らも、両方ぶっ飛ばす対象だからね」
「良かろう。皆はどうじゃ」
三分の一が視線を逸らし、五条悟はブチ切れた。
慌てて縛りの条件を詰めようというも時すでに遅く、尋問が始まってしまった。
話が進むうち、自分が内通してたのが夏油一派だと判明してあっとなるおじいちゃんも現れ。結局、過半数が内通してたことが明らかになるのだった。
それどころか、五条悟が生まれる前から内通されていたことが判明した。
五条悟を過労死させたり追い詰める計画も、夏油傑を追い詰め離反させる計画も灰原抹殺も、封印が終わったら夜蛾も殺す予定だった事も芋蔓式にバレてしまった。
普段、秘匿死刑反対派の五条悟はここぞとばかりに死刑を推した。
当たり前である。
元から嫌いなのに加え、大義名分があまりにもありすぎた。
「若手だけでいいっていうか、汚染されてないのがもう若手だけじゃんか!!」
「待て五条、総監部過半数を死刑にして入れ替えるというのは、あまりにも影響が」
「実戦でなくてどれだけ立つんだよ、お爺ちゃん達! っていうか悠仁や乙骨は死刑でお爺ちゃん達は助命って道理に合わないでしょ。不可抗力と意識的に内通だよ!? 逆でしょ逆!!」
既に口調が崩れている五条である。
夜蛾のとりなしやいろんな政治的なあれこれで、総監部は革命的に入れ替えが進んだ。七海や伏黒が捩じ込まれる具合だから相当である。
そして、新生呪術界は、あまりにも早急すぎる革命に軋みを上げながら、半ば八つ当たり気味にスペシャルズと呪詛師残党の捜索に移るのだった。
最も、化け物になったという虎杖の証言から、スレの調査は五条悟にすら、むしろ五条悟だからこそアンタッチャブルということになってしまい、難航するのだが。
リザルト!!!
総監部の改革(極大)!
敵黒幕(黒幕だとは分かってない)撃破!
六眼で看破できない術式の存在の発覚
虎杖の喪失
覚の喪失