ゾフィスです…もう嫌です……   作:悲しいなぁ@silvie

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Q.どうしてゾフィスはあんなにもブラゴを怖がってるの?


あ~~あ!人生が5回くらいあったらいいのになあ!そしたらあたし、5回とも違う町に生まれて、5回とも違うものおなかいっぱい食べて、5回とも違う仕事して…それで5回とも……同じ人をパートナーにする

 

 

ああ、楽しいなぁ…次は何をしましょうか…

The 4th Survivorのタイムアタックが本当に楽しくてついやってしまうんですよね…最近やっと8分切れるようになってきましたし……

 

───きて…

 

でもそろそろre4のマーセナリーズの全キャラS++もしたいですねぇ…レオンがもう辛くて辛くて…ハンクもガラドールがキツいんですがカッコいいんですよねぇ……

そうだ、FFのスフィア盤縛りも中途半端でしたね…リュックの正式加入まで行けば安定するんですが…どうにもそれまでが……

 

──てったら…ねぇ…

 

モンハンも金冠集めが終わったらHR上げもしたいですし…

Lies of Pもいい加減クリアしたいですよね…プライドを捨てて投げ物を使うべきでしょうか……

Steamが積みゲーでギッチギチですし、今度ガッツリ有給でも取ってゲーム三昧の日々を…

 

─起きて!!

 

ガックンガックンと揺さぶられていた白いイカみたいな服装をした魔物がゆっくりと目を開ける。

 

「はぇ…?此処は……??

私は…何を………ぐっ、Switch2の抽選に当たった事だけは覚えているのですが……」

 

何やらわけのわからない事を言いながら頭を抱える魔物(ゾフィス)

残念ながら打ちどころが悪かったようだ。

 

「えぇと…だ、大丈夫……?」

 

ゾフィスが倒れてからずっと気が気でなかったココは起き抜けに変な事を言うゾフィスにも気が動転しているのだろうと好意的に解釈していた。

 

「ココ…?私は一体なぜこんなところで寝て……」

 

言いながら、ゾフィスは記憶を辿る。

確か、リオウ君を倒して…それで………

ゾフィスの顔からみるみると血の気が引いていく。

指先がガタガタと震え、歯がガチガチと打ち鳴らされる。

なんだか涙が出ちゃう…ゾフィスだもん。

ゾフィスは何も言わず服を脱ぐと、フードのようになっている頭部分をマジックで黒く塗り始める。

 

「えっと……何してるの……?」

 

突然の奇行にもココは優しく問い掛ける。

頭のおかしな人を刺激してはいけません、という事ではなく…『恩人』であるゾフィスがまさか頭のおかしな人な訳が無いという根拠不明の自信からである。

 

「えっと……あ!貴方ゾフィスっていうのよね?

そう言えば私達、まだ自己紹介もしてなかったでしょう?だから貴方が起きた時にどんなお話をするか考えてたの!」

 

にこやかに笑うココ…しかし、ゾフィスはマジックのフタを閉めると後頭部の辺りを黒く塗った服を再び着てビターン!と勢い良くうつ伏せに倒れ込んだ。

 

「ゾフィス…?それは一体何をして──」

 

「私はゾフィスなんかではありません…

私はしがない3‐2のゲッソーです」

 

良く見れば黒く塗った部分が元の白い生地と合わせて目のような模様に見えなくもない。

 

「サンノニノ・ゲッソー…?それが貴方の名前、なの…?」

 

起きてから一言たりともマトモな事を言っていないゾフィスにも、ココはあくまで優しく接する。

狂人を刺激しないようにという一般常識ではなく、ココの持つ底知れない善性によるものだ。

 

「ココ、近くに全身真っ黒で常に白目を剥いている人が居ませんか…?」

 

ボソボソと囁くように問い掛けると、ココは頷く。

 

「ええ、居るけど…貴方のお友達だって言ってたわ」

 

ココの言葉にゾフィスは自身の選択は間違って居なかったと胸を撫で下ろす。

ふぅ…如何にブラゴさんと言えどこの完璧な変装は見破れないでしょう。

何処からどう見てもただのゲッソーですし…仮にゲッソーを知らずとも、ブラゴさんの好物はイカです。

恐らくは、「おっ!こんなところにオレの好物のイカが落ちてるじゃないか!ハッハッハッ!」と見逃してくれる事でしょう。

 

「丁度、今────貴方の後ろに立ってるわよ」

 

ヒュッ、と喉が締まる音がした。

勿論ゾフィスの喉である。

 

「ゾフィス」

 

丁度ゾフィスの頭の上から声が聞こえた。

ココのものにしては低過ぎる声…どこか、滅茶苦茶聞き覚えのある声。

というか、ブラゴの声である。

 

「な、なんの事ですか…?私は3‐2のゲッソーでゲソ」

 

あまりの恐怖に顔を上げられぬまま、ゾフィスは滝のような汗を地面に染み込ませていく。

 

「……ゾフィス」

 

「お、オデ…ゾフィスなんて知らねぇでガンス……」

 

滅茶苦茶に空気が重い…まさか、もうバベルガ・グラビドンを?

 

「…………………」

 

シン…と静まりかえる場に、質量を伴う程に濃密な怒気と威圧感が満ちる。

ブラゴは言外に語る…変わった遺言だな、と。

 

「い、嫌ですねブラゴさん!お越しになられるのでしたら一声掛けてくださいよ!」

 

ブラゴがスッと片足を上げたのと、ゾフィスが瞬間移動かと見紛う程の速度で立ち上がり手揉みを始めたのは全くの同時だった。

 

「あっ!いえね?別に怒っているのではなくて歓迎の準備が出来な」

「ゾフィス」

 

ゾフィスのよく回る口が縫い付けられたように閉ざされる。

というかさっきからゾフィスとしか言っていないのになぜこんなにも怖いのでしょう……

 

「なぜ…あんな雑魚相手に梃子摺った?」

 

ブラゴは怒りを滲ませながらも、本当にわからないといった風に聞いてくる。

 

「えぇと…」

 

リオウ君ってどう考えても雑魚ではないと思うんですが…

今って戦いの序盤ですよね?まだガッシュ君達なんかラシルドを覚えたかどうかぐらいの序盤だと思うんですが…そんな頃にギガノ級を覚えていたリオウ君を雑魚扱いは流石に…ねぇ?

 

「り、リオウ君は強敵で」

「最初から本気でいけば一撃も貰わなかったはずだ」

 

もしかして最初から見てたりします??

いえ…あれは死にかけでアドレナリンとかがドバドバ出た結果で……

 

「最後のアレを言っているなら、アレは極限状態での」

「そもそもあんな奴ぐらい術無しでも殴り倒せただろう」

 

嫌われますよ?その被せ方。

 

「たまたまあの女が来たから助かったが…そうでなければどうするつもりだった?」

 

ブラゴの言葉に、ゾフィスは困ったように俯く。

 

「ゾフィス、お前が何を考えているかは知らんが…この王を決める戦いに文字通り『全て』を賭けている魔物も居る

お前は、そんな奴らの覚悟に泥を塗ったんだ」

 

そこで、ようやく気付いた。

ブラゴさんが怒っているのはリオウ君の為だと。

一族の代表としての重責を背負い、己の命を削ってまでファウードを使い王になろうとしたリオウ君の…その覚悟を最後まで手を抜いていたお前(ゾフィス)が汚したのだと。

 

「確かに…手を抜いていたように見えたかもしれません

ですが……私にとっては確かに全力でした」

 

「全力?蹴りの一発もなく、拳を握りもしなかったのにか?」

 

ブラゴさんの四白眼が射抜くようにこちらを見る。

滅茶苦茶怖い、が…それでもこれだけは譲れない。

 

「私の命程度の危険で、子供は殴れません

私から手出しできない以上、あれが私の全力でした」

 

子供達(千年前の魔物達)を救おうとしているのに、子供達(今の王候補の魔物達)に危害を加えるなんて本末転倒だ。

リオウ君だって一族の重責を負っていた、あの年頃の子供ならゲームだってしたいだろうしもっと遊びたい盛りなのに…文字通り命懸けで戦っていた。

そんな子を殴ってまで、私如きの命を大事にする必要なんてあるはずがない。

ゴーレンとの約束がある以上、千年前の魔物達を助けるという使命を果たすまでは…泥でも啜る覚悟ではありますが、他の魔物達を利用し貶めてまで果たそうとすればそれは(外道)と同じだ。

外道に生まれたのだから、せめて人間らしく…否、せめて魔物らしく生きたいのです。

 

「…………」

 

ブラゴさんはなにかを考えるように押し黙ると、ゆっくりと拳を握った。

 

「なら、オレが相手でもか?」

 

ブラゴさんの拳が、私の顔のすぐ横を通過した。

遅れて響くけたたましい音は、その拳が音の速度を超えた証左…勿論、直撃すれば私の頭などトマトのように潰れるだろう。

 

「この戦いは団体戦じゃない、最後の一人を決めるまで終わらんのならいつかはオレと戦う事になる…

掠れば肉が削げ、当たれば骨が爆ぜる

そんな相手にも…お前は攻撃しないと言うのか?」

 

「ええ、相手によって生き方を変える程…器用ではありませんので」

 

そう言い切ると、鼻先スレスレにブラゴさんの拳が飛んで来た。

当たってはいない、だが拳圧やいわゆるソニックブームが鋭く私の顔を切り裂く。

 

「馬鹿にするな、お前の攻撃程度でどうにかなるような鍛え方はしていない

………だが、悪くない顔になってきたな」

 

ブラゴさんは、いつもの牙を剥くような笑みでそう言った。

 

「来い、もう少しマシになるよう鍛えてやる」

 

えっ?あっ、ちょっ……お、おやめに…おやめになって!!

いやだ!!!そんなところに居られるか!!私は部屋に帰るのです!!!

割とガチめな私の抵抗も一切介さずにブラゴさんは私を引き摺っていく。

また…また私と組手する気でしょう……少年漫画みたいに!!

 

「イヤだーー!!!死にたくない!!!」

 

別に自殺願望はないのです!!!!!

痛いのも死ぬのもイヤーーーー!!!

 

「………肝が据わっているのか、ビビリなのか…相変わらずよくわからん奴だ」

 

ブラゴは首を傾げながらゾフィスを引き摺っていく。

 

「あら…それが言ってたお友達なの?ブラゴ」

 

途中、金髪縦ロールの如何にもといった風体の少女がブラゴに声を掛ける。

 

「ああ…シェリー、少し庭を借りるぞ」

 

「庭を?えぇ…それは構わないけど……

その、お友達は大丈夫なの…?」

 

服を脱いで逃走を図り、捕まっては関節を外し逃走を図り、捕まっては涙でぐずぐずになって命乞いをするゾフィスにシェリーは顔を引き攣らせながら尋ねる。

 

「………ゾフィス、お前はボロボロにならなければ本気を出せん今のままでいいのか?

雑魚一匹相手をするたびに死にかける気か?」

 

「今!!!今このまま進んで行く方が死にそうになるでしょう!?」

 

はぁ、とブラゴはため息をつきながら…ちらと後ろを見る。

心配そうにこちらを見るココを。

 

「お前が良くても、お前が傷付けば心配する人間が居る

今回のように毎回自分より格下の相手と当たる訳じゃない…自分より格上の相手と戦ってあれだけの攻撃を受ければお前でも動けなくなる…そうなればあの女はどうなる?」

 

ゾフィスの抵抗が無くなり、愕然とした表情で固まっていた。

 

「守れなくても良いのか?」

 

「んなわけねぇだろ!!」

 

食って掛かるように、ゾフィスはブラゴの胸ぐらを掴み吠えた。

強い光を宿した、真っ直ぐな瞳がブラゴを見る。

 

「そうだ、良い眼になった」

 

もう引き摺る必要も、捕まえておく必要もないとブラゴはゾフィスの手を離す。

 

「来い、相手をしてやる」

 

ブラゴは楽しそうに笑いながら、ゾフィスの先を歩く。

そして、ふと思い出したように踵を返し…パートナーであるシェリーに声を掛けた。

 

「シェリー、お前もこういう眼をした男を選べ

間違っても連れ合いの危機に喚くしかできんような軟弱な男だけは駄目だ」

 

「ハァ!?なんでアナタにそんな事まで言われなきゃならないのよ!!」

 

会ってまだ数日でしょ!!と怒るシェリーにブラゴは肩を竦めながらゾフィスと共に歩を進めるのだった。

 

 

 

 


 

 

邂逅編時点でのブラゴ単体スペック

 

習得呪文数:19

最大術:ニューボルツ・シン・グラビレイ、シン・バベルガ・グラビドン(シン級)

 

王を決める戦いの5年前程から、まるで()()()()()()ように老成した雰囲気へと変化し大人ですら逃げ出す程の過酷な環境で死に瀕する程のトレーニングを積み始める。

今回の戦いにおいて、『雷帝』ゼオンと双璧を成す優勝候補筆頭であり魔界新聞社の街頭調査ではブラゴ優勢として報道された。

 

 

邂逅編時点でのブラゴ&シェリーペア

 

習得呪文数:19

最大術:ディボルド・ジー・グラビドン(超ディオガ級)

 

出会って数日の即席コンビ、シェリーの心の力不足により現時点で唱えられる術には制限がある。

 

 

 





A.あのブラゴを見て恐れない者など居ないから


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