雪菜の過去編、3本でも終わらなかった。
構成下手くそだけど、私は書き続けるからよぉ…だから、止ま(ry
狐呪霊の尻尾は残り8本。
このまま黒閃弾で牽制しつつ、間合いを詰めた所で本体に黒閃を直当てして、より大ダメージを狙っていこうかな。
『グルウウウ……ササゲ、ヨ……』
よく見ると残る8本の尻尾の内、3本の先に青い炎が灯っている。
最初見た時は、1本の先だけに灯っていたのに。
まさか終焉のカウントダウン的なヤツ!?
いや、私が尻尾1本消し飛ばしたし、カウントダウンなら成立しないのでは……。
あっ、また灯った。
これで4/8、半分だ。
私がそのカウントダウンを観測出来ているわけだから、狐呪霊の縛りなのだろうか?
相手に情報を与える代わりに、全部灯ると超強くなるとか。
ううむ。
呪術の世界は奥深過ぎて、能力の解明や結んである縛りの推理が難しい。
この青い炎だってそうだ。
まともに当たったら死ぬ未来しか見えない。
どうせ当たったら死ぬ威力なら、術式開示でもなんでもしてさらに火力を上げてもらっても良い。
その代わりもっと情報ちょうだい。
このまま押し勝てる相手なら良いが、何か嫌な予感がするような。
しゃん、しゃん、しゃん、しゃん。
私の周りで4度の爆発が起こる。
ひとつの爆発が既に広範囲なのに、数が増えるほど回避できる場所に限りができ、大きく距離を詰められなくなってきた。
でも今は私が優勢なはず。
ならばそのまま押し切るべし。
『雷迎』『水墨』『陰りと歪み』『雲間の差光』
呪詞の詠唱で更に火力を上げる。
『呪力操術、術式順転、【黒閃弾】』
一度目の投擲時に得た黒閃効果により、私のポテンシャルは120%解放状態だ。
「ゾーン状態の私のシュートは落ちん」
どうも緑間雪菜です。
やっとこさ距離も詰めて来れたので、そこまでロングレンジでは無いが、確実に尻尾に当てて狐呪霊の防衛機能を低下させていった。
途中で炎が灯っている方の尻尾に黒閃弾当てれば良いのでは? という天才的な発想により、灯った尻尾に狙いを定めて消し飛ばしていった。
現在は尻尾2本、青い炎が灯っているのは1本のみ。
そして狐呪霊とは既に一足一拳の間合い。
ここからなら確実に残り2本の尻尾を掻い潜り、黒閃を本体に突き刺すことができる。
『……ガ、ガアア、ササゲヨ……』
狐呪霊もかなり弱っているようだ。
体に纏っている呪力が戦闘開始時点よりかなり薄くなっていて、肩で息をしている様子が見て取れる。
「さて、さっさと終わらせて、実験2は別の呪霊で試すとしますかっ!」
三眼を解除し足元に一点集中させた呪力を爆発させて、地面を踏み込む。
その際、地面反力と呪力の衝突の誤差を0.000001秒以内にすることを忘れずに。
『呪力操術、術式順転、【縮地・歪】』
黒い雷のようなライトエフェクトが地を走る。
音を置き去りにして超加速する私。
一瞬のうちに狐呪霊に肉薄し、今度は右腕に呪力を集める。
『呪力操術、術式順転、【黒閃】』
イメージに一切の揺らぎがない。
確実な一撃必殺。
そして私の突きが狐呪霊の顔面に当たる──。
その直前。
きつねが、にやりと、わらった。
瞬き。
拳を振るう、確実に当たるコース、術式による完璧な呪力操作。
それ故にほんの瞬間の油断。
目を開くと、
「は?」
どういうこと?
呪霊は呪力で治癒を──いや、三眼で視た時は、まさかッ! 体外の呪力を意図的に抑えて、体内の呪力だけを回復に回した?
狐呪霊が弱っている姿を見せたのは、治癒に呪力を回していることを悟られないためのブラフ。
私が最後の一撃で確実に祓うために接近してくるところを、全力でカウンターするための布石……か。
即座に行動を攻撃から回避に変更。
狐の呪霊だからって狡猾さまで狐を見習わなくていいよ。
「ダルいな」
『ヒヒヒ、ササゲヨ』
しゃん、しゃん、しゃん、しゃん、しゃん、しゃん、しゃん、しゃん、しゃん。
鈴の音とともに、狐呪霊は私の周りをぐるっと囲むように青い火粉の配置した。
その数、全部で9つ。
なるほど、尾先の炎は同時に操れる火粉の数か。
読み間違えた。
尾先の炎と鈴の音、爆発する火粉の数は全て同じ。
狐呪霊の尻尾の数は9つ、これ以上増えることないが、既にフルパワーであると。
「回避不可能か」
即座に行動を回避から防御へ変更。
身体を全力放出した呪力で包み、頭を丸めて更に腕で頭を包む。
大事なのは頭を守ること、死守だ。
そして爆発と轟音。
私の四肢は木っ端微塵に吹き飛ばされ、胴体には数箇所風通しの良い穴が空いた。
爆風に扇がれていた私は、風が止むと無様に地面叩き落とされた。
「ゔっ……がはっ」
口内から溢れ出す血を吐き出す。
喉もほぼ焼き切れている、呼吸するだけで激痛が走る。
耳は使い物にならない、爆発音で鼓膜は破れたか。
したり顔で私を見る狐呪霊。
気持ち悪い顔面を更に歪ませて笑っている。
呪霊って必ずどこかが気持ち悪く出来てるのかな。
許せないよ。
私の体をこんなボロボロにしたことを。
許さないよ。
雪菜、あなたはこんな所で死ぬの?
遺書残したから、死んでもいいの?
誰も居ない所で寂しく死ぬの?
電車に轢かれた時と何ら変わらない体してるね。
あちらこちらがほつれてさ、ボロ雑巾みたい。
そんなんで死んでいいの?
私は嫌だよ。
この世界は呪術廻戦の世界なんだよ。
まだ登場人物誰とも会えてないよ。
それがあなたの次の目標だったはずなのに。
『大目標その1、家族守れる程度に強くなる』
『大目標その2、呪術廻戦の登場人物に会いたい!』
「死に、た……くな、い」
そして、
『大目標その3』
「死にた……くない」
『推しを』
「死にたくないッ!!!」
『五条悟を助けたい!』
漫画の中の登場人物を、死の運命から救ってあげたい。
本来ならば、夢絵空事。
しかし、私が存在しているこの世界は現実。
ならばどうする?
こんなところで伏してる時間はない。
まずは、負のエネルギー解放による呪力の回復。
思い起こす感情は恐怖と憎悪。
生命の危機という人間の根底にある恐怖は、純粋な負のエネルギー。
それに加えて、
体の奥底から湧く2つの負のエネルギーである呪力を掛け合わせて、正のエネルギーを生み出す。
「ひゅー、ひょ、いっ……」
『呪力操術、術式順転、【反転術式・辿】』
暖かい光と共に消し飛ばされた四肢も、焼き切れた喉も、鼓膜も体の穴も。
時が遡るように、全てが元に戻っていく。
このために狐呪霊の攻撃から、頭を全力で守ったんだ。
「反転術式は、頭で回す。だったよね」
え? 反転術式でも流石にありえない?
その通りだ。
しかし私の反転術式は呪力操術によって、
みんなには内緒だよ?
「今日だけで、かなり成長出来たよ。ありがとうね、狐さん」
明らかな動揺を見せる狐呪霊に対して、今度はこちらが笑みを浮かべる。
さて、ここからが本当の。
「反撃開始」
その言葉と共に、笑みを消し去り。
静かに、しかし揺るぎなく、負の感情を積み重ねる。
誤字脱字感想氷菓お待ちしております。
いつも見てくれて感謝だよ!