「真の敵は、組織の中にいるって、何を馬鹿な事を言っているんですか」
戦いが終わった後、俺達はすぐに倫太郎達に合流した。
全員がボロボロの状態の最中、すぐに集まって話せるメンバーをそのまま呼んだ。
戦いの結果を報告すると共に、俺は、あの戦いで起きた上條さんから聞いた話を、この場にいる全員に言った。
「落ち着け、倫太郎」
「落ち着いていられませんよ、こんな事はっ」
「けど、それならば、少し納得出来る」
その言葉に対して、反論したのは、賢人だった。
「何を言っているんですか」
「父さんは、誰かに言われて、15年前の事件を起こした。もしも、父さんが誰かに、予知の事を話して、その結果が」
「・・・まだ、確信は持てないが、その行動には納得出来る」
「大秦寺さんまで、何をっ」
「倫太郎、俺は別にソード・オブ・ロゴスが悪だとは言っていない。これまで、世界を守る為に戦ってきたのは、俺達全員が確かに知っている」
「だったらっ」
「けど、同時に、15年前の事件を、メギド達と隼人さんだけで出来たと思うか」
「それはっ」
それに関して、倫太郎もまた、疑問に思っていた。
あの事件は、本当に世界の滅亡の危機であった。
それを防げたのは奇跡に等しい。
だけど、同時に当時のメギド達だけで、果たして実行出来たのか、疑問である。
「・・・それで、この事はどうするんだ?」
「俺としては、ノーザンベースの皆は信じています。むしろ、この中に裏切り者はいないと思っています」
「それは、僕だって」
「なら、怪しいのはサウザンベースと言う事か」
「確かに、俺達も、積極的にあそこに行く訳じゃないからな。知らない間に裏切り者が出る可能性はあるな」
その意見に対して、尾上さんも大秦寺さんも納得している。
「そういう事ならば、蓮が詳しいかもしれない」
「どういう事なんですか?」
それと共に尾上さんがふと、呟いた言葉に俺も飛羽真も気になった。
「そう言えば、お前達は知らなかったな、蓮は元々はサウザンベースに所属していたけど、風双剣の継承者として、選ばれたんだ」
「だけど、あいつが裏切り者という事は」
「・・・ならば、もしかしたら、このタイミングかもしれません」
「タイミングだと?」
それと共に、俺は頷く。
「裏切り者がどこにいるのか分からない。ならば、何か仕掛ける可能性があります。それも、15年前の出来事と似たような手口で」
「それは、確かに嫌な予感はするけど、どうするんだ?」
「裏切り者が本当に誰なのか、組織にどこまで力を持っているか分かりません。だけど、現状、裏切り者が狙うとしたら、俺と飛羽真の可能性が高い」
「確かに、飛羽真は実際にアヴァロンに行った。空も、そのディズニーイマジーネションベルトでワンダーワールドを繋げる事が出来る。これまでの事件で実行した事が実現出来る」
「だとしたら、その怪しい動きをした人物を捕らえれば「いや」えっ」
倫太郎はすぐに行動しようとしたが。
「その時は、その指示に従うのも良いかもしれない」
「何を言っているんですか、それじゃ、もしかしたら「なるほど、裏切り者のスパイという事か」えっ」
それに対して、尾上さんは笑みを浮かべる。
「あの事件を起こす程の力を管理しているんだ。かなり上の者の可能性がある。だが、このまま何も知らないで行えば、全滅する可能性がある」
「それじゃ、その為に、仲間に」
倫太郎は、それに対して、苦痛を覚えるように、手を握る。
「信じているからこそ、戦う事も出来る」
「まぁ、その時は、あれだ。模擬戦という事にしておこうぜ。お前達の新人の力を試すのにも丁度良いしな」
「・・・そう言えば、飛羽真に関しては剣士の修業を行っていなかったからな、これを機に鍛えるのも良いかもしれないな」
「えっえぇ、そんなの、ありですか!」
大秦寺さんの言葉に、飛羽真は思わずがくっと落ち込む。
「それで、この事は蓮には」
「あいつには、少しの間、黙っておこう。本当は疑いたくないが」
「念には念をだな」
「あぁ」
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