倉持技研2番研究所所長スネイルです   作:蓮太郎

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大和魂AC見てる人一定数いますよね。あれほんと凄い(みんなも見てね)


24. 大人の責任

 

『こちらペイター。MTの殲滅を確認した』

 

 京都にて一番MTが集まっていた場所、織斑一夏が白式を纏い戦闘を行っていた場所である。

 

 ペイターの介入によって辺りはMTの残骸だらけである。

 

 もちろん残骸の中にテロリストだったもの(・・・・・)が居るので状態は言わずもがな。

 

 そして何よりもMTに囲まれたことによって避難が遅れた人を守るために戦った彼らに逆関節ロボットと言う大きな衝撃を与えた。

 

 スネイルの時は太い足で重そうな武装や機体を支えていると思われたが、地面を跳躍する姿やブーストを吹かせて縦横無尽に動く姿はISを、いやそれ以上の性能を想像させる。

 

 ただ、巨大ロボットが簡単に動く姿を見て彼らはどう思ったのか。

 

『最重要人物の織斑一夏はいるか』

 

 顔を向けて未だに浮遊しているIS乗りにペイターは公開通信で問いかける。

 

「あ、俺です!」

 

『君がそうか。全く、護衛もつけずに行動させるとは』

 

「護衛って、いやもう大げさじゃないな…………」

 

 流石の一夏も周囲の状況を見てそう思う。

 

 自身に向けられた大量のロボット。逃げ遅れた人と自分自身を守るために戦ったが、街に少なくない被害を出してまでやろうとしているのだ。

 

 ここまでしてまで自分を狙われると危険意識を持つのは当然である。

 

『そもそも計画的に狙われている時点でIS学園の機密保持も大したことが無いですね。もうちょっと何とかならなかったんですか?』

 

「し、辛辣だな!?いや、何とかなっていると信じて…………信じたい」

 

「…………確かに、第三者から見てもおかしいと思うか」

 

 箒はペイターの純粋な言葉に曖昧な返事しかできず、ラウラは今までタッグマッチ以外のイベントで騒動が起こっていたことに疑問を持つ。

 

 そして対応が全てもみ消すだけで補填も特に何もなかったことも。

 

『これで全部だ。これで一息…………!新たな反応!』

 

 ペイターの機体ことデュアルネイチャーがレーダーに反応があった方へ向く。

 

 専用機に乗っている面々も同じ方へ向く。

 

 カメラを、ハイパーセンサーを通して彼ら彼女らは赤い粒子を見た。

 

「何ですあれは…………大きな機械?」

 

「いや、真ん中に人がいるよ!」

 

『あれは?ホーキンスさん、未確認飛行物体を…………何!?分かりました、こちらで時間を稼ぎます』

 

 上司からの通信を受け取ったペイターは一時待機させていたメインシステムを戦闘モードに切り替える。

 

『全員退避するんだ。アレは私が対応する』

 

「何言ってるんだ!俺たちだって…………」

 

『君達では足手纏いになる!アレは重篤な環境汚染を伴う可能性もある、下手したら近くで戦闘するだけでも人間に健康状態に害も…………くっ、こちらペイター、「C」に対応する!』

 

 説明する時間もないと言った風にデュアルネイチャーは跳躍して空へ飛んでいく。

 

『近隣住人を避難させるんだ!下手すると、この地は更地になる!』

 

 その通信を最後にペイターは学生達に声をかけなくなった。

 

「…………全員言う通りにするんだ!みんな避難するぞ!」

 

「正気ですか!?私達こそ出るべきでは」

 

「あの機体を乗りこなす人物が言うんだ。アレの情報を持ってなおISでは太刀打ちできないと判断している。手柄目的で突っ込む訳じゃない」

 

 軍人だからこその判断。重要な案件かつ相手の戦力を過大かもしれないとはいえ更地になると断言した。

 

 倉持技研から機密と呼ばれているはずのISをもねじ伏せられる兵器がわざわざ出張り、ISすら足手纏いになると言い切ったソレに挑むのは…………

 

 そう思い見上げると、赤い閃光は接近していたデュアルネイチャーの横を通り過ぎ…………

 

『オリムライチカアアアアアア!!!!!!!」

 

「俺かよおおっ!?」

 

 絶叫と共に赤いレーザーブレードを振りかざして一夏に急降下しつつ襲い掛かる。

 

 雪片弐型で対応するが、単一仕様である零落白夜を発動させなければならないためシールドエネルギーがどんどんなくなっていく。

 

「一夏!なんだこいつは!?」

 

「知らねえよ!?でも、何か懐かしいような…………?」

 

「浸っている場合かい!?止めなければ僕たちがやられるよ!」

 

 零落白夜を使用してやっと互角のつばぜり合いもどきが成り立っているが、出力的に一夏が押され始めている。

 

「このっ、離れろ!」

 

「エネルギーを受け取れ!」

 

 シャルロットのパイルバンカーが横から赤い兵器、エンフォーサーにぶつけられ、箒の紅椿から一夏に向けてエネルギー増幅を行う。

 

 横槍を入れられたことによりエンフォーサーの装甲は少しだけへこむ損害を出し、少し体勢を崩したことによって何とか一夏の方が勢いを盛り返していく。

 

 更なる横槍をラウラとシャルロットが入れようとしたが、仕切り直しと言わんばかりにエンフォーサーは一瞬で離れて赤いプラズマライフルを放つ。

 

 本能的に当たってはいけないという危険な色をしたものを彼らは避けた。

 

 そのプラズマが地面に着弾し、大爆発を起こすまでは。

 

 轟音に振り返ろうとした一同だったが、それを許さないようにエンフォーサーが射撃しつつレーザーブレードで追撃のため迫ってくる。

 

『オリムラ…………ソレサエ、ナケレバ、私ハ…………!』

 

「何でそんなに恨まれてるんだよ!?

 

「何かしでかしたんでしょ!過去に!誰か!誑かして!」

 

「知らねえよ!?」

 

 朴念仁のこいつなら重大なやらかしをしていてもおかしくないという余計な信頼がある。

 

 今まで彼女たちの視点からはそれくらいのやらかしをしているので残当である。

 

 最初から一夏の脳がそういう方面に鈍感になるように細工されていることは、まだ知らない。

 

『まさか通り抜けられるとは…………!すまない、今すぐ対処する!』

 

 上空から右手と左肩からパルスガンを放ちながら急降下してくるペイターに気が付いたエンフォーサーは振り返りざまに肩のパルスシールドを構えて受け止め、即座に消失するもカウンターとしてレーザーキャノンを放つ。

 

『ぐっ!?威力が高い!これが「C」…………閣下が危険視していたのも分かる』

 

 ペイターも負けじとパルスシールドで受け止めるが、思っていたよりも衝撃が大きく相殺しきれなかったため機体の揺れと共に驚愕を隠せなかった。

 

 コーラルによって強化されたエネルギーは尋常ではない強化を受けている。

 

『ペイター君!無事か!』

 

『ホーキンスさん、こいつやりますよ』

 

『だろうね。今まさに…………』

 

『ううう、ああああああ!!』

 

『出力が、上がっている!?』

 

 ペイターの驚愕の声にホーキンスは操縦席でうなずくだけ。

 

『む、君たち、下がりなさい。ここは子供が来る場所じゃない』

 

 危険地帯となった上空に近づく学生のISに警告を送る。

 

「なんとなくだけど、俺達もいかなきゃいけない気がするんだ」

 

『なんとなくで立つのは、命知らずだ。死にたいのか?』

 

 ペイターの辛辣な言葉だが、前へ出る一夏は言う。

 

「あいつ、苦しそうだった。それに、あの顔…………」

 

『顔?』

 

 今のISC兵器エンフォーサーの搭乗者は見えるのだが、ISのインナースーツも焼けて肌も大半が焼けている。

 

 その顔も半分以上が火傷に覆われて識別も難しいはずだ。

 

「分からないけど、俺が何とかしなきゃいけないんだ」

 

『何を言って…………』

 

『やらせておきなさい。こういう人間は意地でも意見を曲げない』

 

『ホーキンスさん!ですが…………』

 

『絶対に彼を、彼らを落とさせないぞ』

 

 子供を戦場に立たせるのは心苦しいし、何よりも死ぬ可能性だってある。

 

 そうはいっても居られない状況故に仕方なく許可した。一夏を狙う以上は地上を気にせず攻撃することは確定しており、被害をこれ以上出すわけにもいかない。

 

 だが死なせるわけにはいかない。

 

『さあ、日ごろの訓練の見せ所だよ』

 

『はい!必ず奴を倒します』

 

 それが大人の責任だ。

 

 振り回される者の盾として、ホーキンスは戦う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くーちゃん汗拭いて!」

 

「はい、わかりました」

 

 篠ノ之束は自身のラボに籠っていた。

 

 観察していたISネットワークに突然異常が生じたため様子を見ていると、ネットワークが外部からの干渉により浸食され始めていたのだ。

 

 幸いなことに、現状では犠牲になっているコアは一つだけであり、そこで何とか食い止めているため他の被害は出ていない。

 

 ウイルスのような、いや、そんな生優しいものではない。明確な意思がISコアに向けて触手を伸ばしている。

 

 資材集めでたまたま不法入国した場所で見つけた鉱石、それを調べるとほんの僅かに自意識があることが判明して組み込んだIS。

 

 本来なら時間をかけて『彼女達』に意思が宿るのではないかと期待して世に送り出したのだが、まあ世間がアレなので結果はイマイチ。

 

 強いて言うなら一夏の白式に何か変化が起きたみたいだが様子見している段階である。

 

 それをぶっ潰して侵略してくる謎の存在に、束は手と脳波入力できるヘッドギア装置によるプログラム防衛で凌いでいた。

 

「原因は間違いなく京都の赤いの、スネイルさんの兵器でも手を焼くくらいのやべーやつ」

 

 衛星を急遽ジャックしてみた映像の感想だが、気休めに口に出した言葉だが笑えない。

 

 乗り手の問題もあるだろうが、ISを簡単に堕とせる筈の兵器で手こずっている時点で束の想像を超えた何かが動いているのだろう。

 

 彼女はまだルビコン川を調査していない。土着の民兵を相手にするのが面倒だったので行く気も無い。

 

 そのルビコンへ行く前にISコアの素材を見つけたので行かなかったのだ。

 

「お前がなんだか知らないけど…………」

 

 人生で一番必死になっているだろう時を楽しむ暇もなく(・・・・・・・)、怒りに満ちた声で言う。

 

「私の子供に手を出すな…………っ!」

 

 誰も知らない場所で、孤独な戦いは続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とある上空、1本の紅い粒子で出来た線が美しく残されていた。

 

 何も知らない地上の人間は綺麗だと口にしてその光景を写真に収める。

 

 だが、紅い線は突如通過した白い光に触れた瞬間に爆発した。

 

 何事かと騒ぐ地上の人間は知る由もない。

 

 人類の命運がかかった戦いが起ころうとするなど。

 

 停滞を享受する者が知る事もない。

 





これエンフォーサーなんだけどルビコニアンデスキュベレイみたいな動きしてくるんだよね。私は初めて奴を倒すのに3時間かかりました。

そんなボスがバカスカ出るAC6、楽しいよね。

でも621は初見で倒してるんだけど普通のISとACの彼らは倒せるか分からないんだよね。

ボスにはボスをぶつけなければ…………ね。


〜誤解あるようなので追記〜

違うんですよ、束はコーラルじゃなくて元ネタの方の鉱石なんですよ。コーラルでは無いのです。

いや、勝手に他国から鉱石取ったのもアレだけど最初からISに組み込んでたらルビコン解放戦線が黙ってないですよ!?
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