おいでよ、犯罪者デュエリストたちの蠱毒の村!!(外界隔絶) 作:SOD
果たして何を求められてるんですかねえ……。
「お“お“お“お“お“お“お“お“お“お“ーーー!???」
ひどく汚い声が朝日と共に上がる。目覚ましの代わりとなる鶏よりも煩く、鳴き声以外は食えるとされる豚よりも家畜、喰われる側に相応しい者の鳴き声が。
「ああ、もう夜が明けたのか」
夜遊は安っぽいベッドの上で、繋がっていた雌の身体を自らの雄から抜き放つと、隣にポツリと設置されている机に置かれた果物を一口齧る。
「……フフフ」
ベットにカラダを投げ出しているのは羽蛾麻由里。インセクター羽蛾の子孫のアラサー女。ついこの前まで乙女だった身体に、既に樽ツボ同然の性と欲を注ぎ込まれている。人の尊厳など配慮の外に投げ捨てられた扱いを受け、疲れ果ててぐったりとした肢体は人形のように力がない。
そんな女の焦点の合わない表情の口を自らの口で覆うと、齧って咀嚼した果実を口移しにした。
「…………っ」
「コップ一杯の水を飲むことすら代金代わりのカードを要求される世界、水分を取るには不味い果物の乾いた果実の僅かな果汁だけ。
フフフ。人が成り上がろうとする理由としては……充分だろうね」
身の少ない果物を食べきって芯だけになったモノを麻由里の秘部にくちゅりと挿し込んだ。入り込んだ圧迫感により注ぎ込まれた液が入れ替わりに溢れる。
「…………て……めぇ…………」
疲れ切った表情で、弄ばれる怒りを口だけで漏らした麻由里。
それを蛇のような身体を這う笑みで鑑賞し、満足するとようやく表情に力を取り戻した麻由里の口でもう一度欲を満たし始めるのだった。
「ああああ……本当に良い目だ。虫けらにらしからぬ、屈しない目。
キミは、僕の…………最高のオモチャだよ」
「う……ぼ…………ぉ……」
(…………絶対に…………コイツ…………)
その日の昼。四人全員の準備が終わった頃。デュエルディスクの充電はとっくに終わっている。
それを回収し、森の奥。サテライトとトップスの間。ノーマルへ移行すること。これが本日のメインミッション。距離だけ考えれば一瞬に過ぎないことだが…………そう上手くは行かなかった。
「この門を開くには、通行料として
門の前に立つ錆びた西洋鎧を纏う門番が語った。
「1600枚か」
「嘘だろオイ!!」
飄々とした様子で枚数を数えた夜遊の横で、シソンが絶叫した。
「このサテライトに居たデュエリストは全員倒したんだぞ!? 全員分のデッキを掻き集めても800枚だ! これ以上どうしろって言うんだよ!!」
「マジかよ……通行料って、そんなにかかるのか」
せっかく集めたところで、そもそもの絶対数が足りていない。
四人全員でこの負け犬の始まりを抜け出すことなど、出来はしない。そんなこと、そもそも自分が力を付けて生き残ることに精一杯だったシソンも、ロンも、知らなかった。
「ギャハハハ! なぁ〜んだよ、どの道足りなかったんでゲスか〜」
それは、トップスからサテライトに落ちてきた麻由里も例外では無かったらしい。
強者に勝つことよりも弱者に余裕を持って勝つことに喜びを感じている彼女の場合、そもそも上に戻る気があったのかどうかも疑問ではあるが。
「なるほどね……彼らがこの場所で、死んだ目をして燻っている理由がよく分かる。
この場所から出たかったら、サテライトの約半数からデッキを奪い取れって話だ。
圧倒的な力と、ケツモチに殺されないだけの後ろ盾が無ければとても成立しない。
強い者の下にさえ付けば、這い上がれはしなくてもある程度の守護を得られる。
恭順と諦めを対価に、ゴミ以下のカードを与えられて最下層で生きていくことだけは許される人生を
覇気なんて望むべくもない」
(キシシシシ……普段スカした真っ白野郎も打つ手無しって感じでゲスねえ)
「これは困りましたねぇ〜一体どうするつもりでヤンスかぁ〜?」
ニヤニヤと笑いながら夜遊の顔を覗き込む麻由里。あわよくば憎き男の困り顔でも堪能してやろうかという思惑だったが、それは一瞬で崩れ去った。
「ところで、門番のキミを倒せばここは通れるのかな?」
「「「ーー!??」」」
「それはこの村の
デュエリスト同士のデュエルによるやり取りは、派閥同士以上の争いには発展しないが、ルールを破る者はキングの名のもとに村の全てのインフラが制限される。
使えなくなるわけでは無いが、例えるならば何かを賭けてデュエルをするたびにトップスの最強のデュエリストを破るまで延々と決闘を強いられることとなる。
故に、キングがルールとして配置した理を破る者は自然淘汰される」
「丁寧な説明をありがとう。
そうなってくると、僕以外の三人はここでは生きていけなくなるわけか……」
「………………」
質問に答えた門番は、夜遊の言葉に特に反論するでも無く沈黙した。
「なら、何かカードを稼ぐ手段は無いかい?」
言いながら、夜遊はデッキにあったウルトラレアのカードを抜くと門番に手渡した。『ホーリーナイトドラゴン』のカードだ。
この村ではカード一枚の換算をNで1枚Rで3枚SRで10枚URで20枚分としている。厳密な決まりではないが、交渉する場合おおよそそれで済んだ。
カードの強弱で価値が決まらない代わりに、レア度だけ高くて使えないカードが資産になるのは良いことだろう。少なくとも、カードの強弱を知る強者にとっては。
「最も確実なのは、トップスのチームの傘下となること。トップにもよるが、平均で月に5枚の配給がされているようだ。
次に、店をやっているものと契約してバイトをすること。
大抵の場合、一度の仕事でカード一枚のようだ。高額のバイトはサテライトには無い。
また、デュエルによって支払いを反故にすることが認められている反面、店側からデュエルを仕掛けた場合なら敗北ペナルティで十倍の支払いを義務付けられている。これはルールだ。
最後に、カードを失う可能性がある代わりに大きく稼ぐ方法がある。聞くか?」
門番の質問に、夜遊が追加でカードを出そうとするが、それを門番は制した。
「ここまでなら、情報量の過剰分を返金するつもりだった。
最後の方法は、トップスの暇人が余興で開催するアンティールールの大会に出場することだ。勝てば更に賞金としてカードを手に入れられるが、出場料が必要となる。これは勝利と共に返金されるものだ。
だが、開催は不定期でサテライトの者は門番を通してでしか知ることが出来ない。
開催はノーマルの場で行われるため、大会出場中は通行料は免除されるが、敗北した時点から30分以内に戻らない場合はルールに抵触する。
これが、サテライトが真っ当にカードを稼ぐ方法の全てだ。
大会が開催される際の通知と出場登録、身元の証明を望むか?」
「ああ。もちろんだよ」
「承知した。これでUR分の全ての対価は終了だ。
出場者の名前をここに」
「ありがとう」
夜遊が淀みなく出場者の名前を書いていく。
浮浪叉夜遊
羽蛾麻由里
「ーーっておおおい!? 何であっしの名前まで書いてるんでゲス!?」
「ノーマルがどの程度の弱者かは知らないけど、余分な出費をしている余裕が無いからね。準優勝にまで賞金が出るかは知らないけど、二人が妥当だよ」
「まあ、オレじゃまだあいつには勝てねえからな。妥当よな」
サラッと戦力外通告されたシソンは面白くなさそうな表情だが、感情より理屈を優先したらしく大人しくしている。
「ぐっ……ぐぬぬぬ……!!」
「それとも、本格的に僕のオモチャにだけ専念するかい? 抗う最後の力すら奪われて」
「…………………………や、やります……(ギリリリ……!!)」
悔しさに歯噛みしながら、麻由里は従うしかなかったのだった。
「フフフ。
それじゃあ、今日はもうやることも無いし。ヤることをヤっていようか」
「ヒッ……!?
嘘でしょオイ!! 夜から朝までヤッて昼からまたって、体力化け物かよ!!」
「あいにく体力は平均的さ。少しだけ、欲望が強いだけ」
「い、嫌だ! もう勘弁してほしいでヤンス!!
生理的嫌悪感とか通り越してヘルニアになるっ!!!」
「クスクス。それはそれで面白い姿かもしれないね。
痛みと快楽な泣き叫ぶ姿……ああ、興奮してきた…………♡」
夜遊はガッシリと腰掴んで逃さないようにすると、そのまま宙ぶらりんに持ち上げて腰を打ち付けながら帰って行くのだった。
「ヒッ! やっ! あっ…………!?」
「うんうん。調教が進んでいるみたいだね。声に甘さが交じるようになって来た。
さあ……行こうか。まだ君が見たこともない世界へ」
「いやああああああああ……………」
浮浪叉夜遊
退屈を嫌がる。
爆破テロはしても信号無視やポイ捨てはしないタイプ。
羽蛾麻由里
ゲスのアラサー女。
そろそろケツの方もヤられそう。