FAIRY TAIL~もう一人の火竜~   作:ドラグニル

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悲しみを乗り越えて

ラクサスとミストガンは転送魔法により、無事ギルドに帰還する事に成功する。…レツ・ドラグニルという男を犠牲に…。

ミストガンは気が付くとギルドの仲間に素性がバレるのが嫌なのか体を煙にして何処かへと消える。

 

ラクサスは一人ギルドの二階の部屋から出てくると、そこにはマカロフを含む仲間たちがいた。

 

「おぉ!!ラクサス!!帰ってきたか…、レツはどうした?」

 

「レツは…死んじまった…」

 

ラクサスはギルドの皆から目を背けながら答え、ギルドの皆は言葉を失う。そして間を置いて口々に声を出す。

 

「そんな、兄ちゃんが…死ん…だ?」

 

「嘘だ!!あいつが…、レツが死ぬわけねぇ!!」

 

「そうだぞラクサス!!冗談は程々に…」

 

「本当に死んじまったんだよ!!…あいつは俺の目の前で…、体が発光しながら…、形見の1つもなくして消えちまったんだよ…」

 

ラクサスの初めての涙にナツやグレイ、ライト達は言葉を失う。

エルザはレツの死を聞き床に手を付けて涙を流す。

 

「いやあぁぁあぁぁ!!」

 

「エルザ!!落ち着いて!!」

 

エルザはミラの言葉も聞こえず唯泣くことしか出来なかった。

 

 

 

 

 

第10話『悲しみを乗り越えて』

 

 

 

 

 

レツの死から数時間程経った今ナツ達は教会の墓場にいた。

そこには涙を流すもの、悔しくて拳を握るもの…。そしてマカロフはレツの墓場に向かって声を出す。

 

「彼…、レツ・ドラグニルは神に愛され、神を愛し…、そして我々友人を誰よりも愛しておった。その心は悠久なる空よりも広く、その炎は愛する者の為に誰よりも燃え、愛する者のために燃えるその姿は、気炎万丈の如く燃ゆる炎だった…。愛は人を強くする…、そして人を弱くするのも愛である。…ワシは…、」

 

マカロフの言葉に皆は涙を流す。

 

「彼を…、レツ・ドラグニルを本当の家族のように…、彼が…安らかなことを祈る。」

 

マカロフはレツの墓場でそう言い終えると、オーグを中心に評議院の面々がレツの墓場に寄ってくる。

 

「我々、魔法評議会は満場一致で、空位二席の一つをこの者に永久的に授与する事を決定した。…レツ・ドラグニルに聖十大魔道の称号を与える…」

 

オーグの言葉にナツは声を荒げる。

 

「……、何が、何が聖十大魔道の称号だ!!じっちゃんから聞いたぞ!!お前らが…、お前らが兄ちゃん達に無茶な任務を押し付けたんだろ!!…お前らの…、お前らのせいで兄ちゃんは…」

 

「それに関しては本当に申し訳ないと思っている…」

 

「返せ…返せよ…俺達の…兄ちゃんを…帰して…くれよ」

 

「ナツ…」

 

ナツはオーグの胸元を叩きながら泣き崩れる。それをグレイは唯唯見つめる。…今回の任務は評議会から出された任務でもあったのだ。だからこそナツはオーグ達、評議会を許さなかった。

オーグ達はナツ達にそう伝えると何処かへ去ってしまった。

 

――――

 

ギルドの皆がレツの墓場へと向かっている中、ラクサスは一人ギルドの酒場にいた。

 

「(何故だ…、何故あのレツが死ななきゃならねえんだ!!俺の…、俺の力が足りなかったから守れなかった。……、何が心だ…何が愛だ…、本当に家族を守りたければ力が必要じゃねぇか!!……変えてやる、このギルドをこの俺が力のある、最強のギルドに変えてやる!!)」

 

ラクサスはこれ以来昔のラクサスとは別人のように変わる。

 

――――

 

ナツは一人レツの家にいた。

 

「そういえば…いつも兄ちゃんの家に入って遊んでたな…。兄ちゃんの机に何か置いてある…」

 

ナツはレツの家の部屋の机に二通の手紙と二つの小さな袋を見つける。

 

「これは!?」

 

ナツが手紙を見るとそこにはナツとエルザの二通の手紙が置いていた。ナツは自分への手紙を見ることにした。

 

『ナツへ…もしこの手紙を読んでいることになってるって事は多分俺はこの世には居ないと思う。だが悲しむことはねえ…、俺達の兄弟の絆は死んでも断ち切る事は出来ないんだからよ。それとフレイヤにはココアの相棒になってくれるよう頼んどいてくれ。最後に1つ…、これから先どんなに悲しい出来事があっても立ち止まったら駄目だぜ。…まぁ心配は無いか…、何たってお前は…』

 

レツの次の文章に涙を流しながら笑みを浮かべる。

 

『お前は…、俺の自慢の弟だからな…』

 

「あぁ!!」

 

ナツはそう一人で答えると二つの袋と一通の手紙を持って雨の中エルザのところへ向かう。

 

――――

 

ギルドには重い空気しか無かった。ギルドの中心でもありギルドの皆の憧れでもあったレツの死には誰一人受け入れることは出来なかったからだ。

 

「(レツ…何故お前が死んだのだ?)」

 

エルザはずっと酒場で座っていた。皆も放心状態になっていた。そして誰もが、この状態をどうにかしてくれと願っていた。その時ナツがギルドの扉を開ける。

 

「エルザーーー!!兄ちゃんの手紙と兄ちゃんからのプレゼントだ!!」

 

「ナツ!?」

 

ナツの大きないつものナツの大きな声に皆がハッとする。エルザの下へ向かったナツはエルザに手紙と袋を渡す。

 

「エルザへの手紙は俺も見てねぇから早く見てくれよエルザ!!」

 

「あ、あぁ!!」

 

レツの最後の手紙と聞いてギルドの皆も近寄りながら見ようとする。

 

「では、開くぞ…」

 

『エルザへ…ナツ同様これを読んでいることは多分俺はこの世には居ないと思う…、まぁお前なら大丈夫だと思うし多少の心配しかない…ギルドの皆の事はお前が見てやってくれよ。お前になら出来る、それと…お前にはプレゼントが1つ…、』

 

エルザは手紙を読んでいる途中、ミラが大声を上げる。

 

「これって何!?」

 

「…これは!?…昔、レツとの仕事の帰りに欲しいと思っていた…」

 

『中には一応銀のイヤリングが入ってるはず…。それともう1つは俺のブレスレット…大事な物だからフレイヤとココアに渡しといてくれ。…それと…』

 

エルザは最後の一文を読むと倒れてしまった…。顔を赤くしながら…

ギルドの皆はレツの手紙の最後の一文を皆は読むことにした。

 

『それと最後に…これは皆には内緒でお前にだけ伝える。俺は、エルザ…お前の事を家族として、そして一人の女として大好きだったぜ…』

 

皆はその一文を読み大声を上げる。

 

『な、なんだってー!!』

 

「兄ちゃん!?」

 

「嘘だろ!?」

 

「まさか、レツがエルザの事を好きだったなんて…」

 

ナツ、グレイ、ライトはあまりの事に驚くが三人はそれよりもエルザを無理やり起こしてその返事を聞き出す。

 

「私も…そのレ、レツの事は一人の男としてす、好きだと思っている……」

エルザは顔を赤くしながらそう答え、ギルドの皆の心は1つになる。

 

『ほ、本当に…どぅえきてるぅ~…』

 

巻き舌風に言葉を言ってしまう。

 

「何て言うか…本当に兄ちゃんは、最後の最後まで兄ちゃんだよな…」

 

「あぁ…」

 

「まあそれが俺達の知ってる…」

 

『レツ・ドラグニル!!』

 

ギルドの皆はレツの名前を言うと吹っ切れたように騒ぎだす。

 

「皆の者!!今日はレツの別れという悲しい出来事を乗り越えていく為にも…、そしてレツの為にも!!今回は無理矢理でも騒ぐぞ!!」

 

『おぉーー!!』

 

マカロフの言葉に皆は宴を始める。今日という悲しみを乗り越えて…




ふー!!これで一応は終わりましたね…次回からは原作突入する訳ですが…実際作者は原作を知らないので話の展開はアニメを下に作りたいと思います!!本当はオリジナルストーリーを作ろうと思っていたのですが…すいません!!
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