ルーシィは今家賃7万Jの家に住んでいた。そして今は入浴中…
「う~ん!!いいトコ見つかったなぁ…7万にしては間取りも広いし、収納スペース多いし、真っ白な壁、木の香り…ちょっとレトロな暖炉に竈までついてる!…そして何より一番素敵なのは…」
そういうとルーシィはバスタオル一枚で自分の部屋の扉を開けると…
「よっ」
「あい!!」
「あ、お邪魔してます…」
「中々良い部屋ですね」
「あたしの部屋ーー!!」
そこにはいつものナツ、ハッピー、フレイヤ、ココアがいた。
「って…なんであんた達がいるのよ!!」
「「まわっ!!」」
ナツとハッピーだけがルーシィの回し蹴りをくらう。
第16話『小犬座の星霊とショタコン疑惑』
「ま、まぁまぁルーシィさん落ち着いてください…」
「むー!…ったく、まだ引っ越してきたばっかりで、家具も揃ってないのよ。遊ぶものなんて何もないんだから紅茶飲んだら帰ってよね…」
「残忍な奴だな」
「あい」
「紅茶飲んで帰れって言っただけで残忍…って…」
ルーシィはナツとハッピーにさんざん部屋を荒らされた挙げ句、このような物言いである。すでにルーシィの怒りのパラメーターは限界を超えそうになっていた。
「あ!そうだ、ルーシィの持ってる鍵の奴等全部見せてくれよ」
「いやよすごく魔力を消耗するじゃな…」
「あ!僕も見てみたいです!!」
「しょーがないわねー!!一体だけよ!!」
ルーシィのフレイヤへのあまりにも早すぎる対応に猫二匹は確信する。
「ハッピー…彼女、もしかしなくてもショタコンじゃ…」
「あい…これはもう決定だね……それはそうと、ルーシィは何人の星霊と契約してるの?」
「6体よ、星霊は1体、2体って数えるの」
そう言うとルーシィは机に3つの銀色の鍵と、3つの金色のカギを机に置く。
「こっちの銀色の鍵がお店で売ってるやつ、時計座のホロロギウム、南十字座のクルックス、琴座のリラ」
「時計座のほろ…?南十…座のくる?……」
「あわわわわ!!別にすぐに覚えなくてもいいのよフレイヤ君!!」
「す、すいません!!というか呼び捨てで良いですよルーシィさん!!」
「う、うん…まあ気を取り直して…こっちの金色の鍵は黄道十二門っていう門《ゲート》を開ける超レアな鍵なの。金牛宮のタウロス、宝瓶宮のアクエリアス、巨蟹宮のキャンサー」
ルーシィがそう言うとナツとハッピーはすぐに食いつく。
「巨蟹宮!!カニか!!」
「カニー!!」
「うわー…また訳わかんないトコにくいついてきたし…そーいえばハルジオンで買った小犬座のニコラ、契約するのまだだったわ…どうせだし、星霊魔導士が星霊と契約するまでの流れを見せてあげる」
「おおっ!!」
「血判とか押すのかな?」
「痛そうだなケツ…」
「多分お尻の事じゃないと思いますよ?」
ナツたちは色々と話をしている中、ココアだけは違う目線で見ていた。それはまるで、昔の誰かと重ねるかの様に…
その事視線にルーシィは気付かず星霊界の門を開こうとしていた。
「開け小犬座の扉ニコラ!!」
「プーン!!」
「「ニコラー!!」」
その姿を見てナツたちは汗を出しながらルーシィに一言を言う。
「ど…どんまい!」
「失敗じゃないわよ!!……フレイヤ…君?」
「か…か、か、…」
「か?」
「カワイイーー!!」
あまりの大声にナツたちはビックリする。だがフレイヤはそんなこともお構い無にニコラに抱きつく。
「ほわわわ!!もふってしてる!!小さくてカワイイ!!…癒される~」
「(え…なにこのかわいさ…ニコラだけでもカワイイのに…やばい鼻血でそう…)」
「……はっ!?…」
フレイヤはルーシィと周りの視線を感じて顔を赤らめながら部屋の角に三角座りをする。それをみてガッカリするルーシィがいた。
「…こほん!!じゃ…契約にうつるわよ」
「ププーン」
「月曜は?」
「プゥ~ウ~ン」
ルーシィはニコラに対して召喚できる日を聞く。
「地味だな…」
「あい…」
「(宝瓶宮のアクエリアス…それに…ルーシィ…星霊魔導士…)…」
「ココア?」
「…何も無いですよ、それよりどうやら契約完了したみたいですよフレイヤ」
「ほんとだ…」
ココアの茶を濁すような対応にフレイヤは少し疑問を抱きながらも、ルーシィを見る。
「ずいぶん簡単なんだね星霊の契約」
「確かに見た目はそうだけど大切な事なのよ。星霊魔導士は契約…すなわち約束ごとを重要視するの、だからあたしは絶対約束だけは破らない…ってね!!」
それを聞いたナツはニヤリと笑う。
「ヘェー…」
「そうだ名前決めてあげないと!!」
「ニコラじゃないの?」
「それは総称でしょ、うーん…」
「あの!!だったら僕か名前をつけてもいいですか?」
フレイヤは目を輝かしながらルーシィに話す。フレイヤはどうやら前々から決めていたようである。
「どんな名前にするの?」
「おいでプルー」
「プーン!!」
「プルぅ?」
プルーは名前をフレイヤに呼ばれるとフレイヤのもとへと走り出す。
「なんか語感がカワイイと思いまして…」
「プルー…なんか良いかも!!」
「プルーは小犬座なのにワンワン泣かないんだ変なのー」
「プーン」
「あんたもにゃーにゃー言わないじゃない… 」
ハッピーの言葉に対して直ぐに突っ込むルーシィであった。その後、プルーはフレイヤから離れるとナツに謎の踊りを見せる。
「プルーおまえいいコト言うなぁっ!!」
「なんか伝わってるし!!」
「星霊かぁ…確かに雪山じゃ牛に助けてもらったなぁ…」
「そうよっ!!あんたはもっと星霊に対して敬意を払いなさい」
「あん時はルーシィがついてくるとは思わなかったなぁ…」
そう言いながらもナツは考え込む。
「でも実際にルーシィさんがいなかったら不味かったですよね?」
「そーなんだよなぁ~、よ~く考えたらオマエ変なやつだけど頼れるしいい奴だ…」
「ナツさん…女性に対して変だなんて…」
「…そっか…」
そう言うとナツは何かを決心する。
「な、なによ?」
「ナツどうしたの?」
「よし!!決めた!!プルーの提案に賛成だ!!」
「何をですか?」
フレイヤはナツに質問をするとナツは立ち上がる。そして嬉しそうにしながら答える。
「オレたちでチームを組もう!!」
「なるほどー!!」
「チーム?」
「あい!!ギルドのメンバーは仲間だけど特に仲のいい人同士が集まってチームを結成するんだよ、一人じゃ難しい依頼もチームでやれば楽になるしね」
「いいわね!!それっ!!面白そう!!」
「僕は一応考えておきます…」
「フレイヤがそう言うのなら私もそうします」
「まあ考えとけよ!!とにかく…一応決定だ!!」
「契約成立ね!!」
「あいさー!!」
「プーン」
ナツとルーシィ、そしてハッピーは今チームを結成する。だが、フレイヤとココアは保留という形に留まった。
「さっそく仕事に行くぞー!!ホラ!!もう決めてあるんだー!!」
「もう♪せっかちなんだからぁ~…シロツメの街かぁ…うっそ!!エバルー公爵って人の屋敷から一冊の本を取ってくるだけで…20万J!?」
「な!!オイシー仕事だろ?」
ルーシィはあまりの報酬の額にくるくると回りながら喜ぶ。だがフレイヤはため息をつきながらルーシィに話しかける。
「ルーシィさん…下の方を見てください」
「えーと…なになに、注意、このエバルー公爵はとにかく女好きでスケベで変態?ただいま金髪のメイドさん募集ちゅ~!?」
ルーシィはそれを読むと震えながらナツとハッピーの方を見る。
「あ、あんたたち最初から…」
「ルーシィ金髪だもんな」
「だね!!メイドの格好で忍び込んでもらおーよ」
「ハメられたーー!!」
「星霊魔導士は契約を大切にしてるのかぁ…えらいなぁ」
「ひでえーっ!!」
ナツは悪い笑みをしながら頷く。そしてルーシィは先程とは違い、涙を流しながらくるくると回る。
◆◆◆◆◆
「あれ?エバルー屋敷の一冊20万Jの仕事…誰かにとられちゃった?」
「ええ…ナツがルーシィとフレイヤ達を誘って行くって」
「あ~あ…迷ってたのになぁ…」
レビィはがっかりしながらギルドボードを見る。ミラは食器を片付けながらレビィと話す。
「レビィ…行かなくてよかったかもしれんぞい」
「あ!マスター」
「その仕事…ちとめんどうな事になってきた…たった今依頼主から連絡があってのう」
「キャンセルですか?」
ミラはマカロフに聞くがマカロフは首を横に振る。
「いや…報酬を200万Jにつり上げる…だそうじゃ」
「10倍!?」
「本一冊で200万だと!?」
報酬の金額が10倍につり上がったことに皆は驚きを隠せないでいた。
「な、なぜ急にそんな…」
『討伐系の報酬並みじゃねえか…一体どうなってんだよ…』
ギルドで騒いでいる中、グレイはニヤリと笑っていた。
「面白そうな事に…なってきたな」
「なにすかしてんだテメエは…」
「っるせえ雷ヤロウ」
「あぁ!?オレの雷で髪型アフロにしてやろうか?」
「やんのかコラ!!」
◆◆◆◆
ナツたちは今馬車に乗っていた。
「馬車の乗り心地はいかがですか?御主人様」
「……冥土が見える」
「御主人様役はオイラだよ!!」
「うるさいネコ!!」
「ならば私は女王様という所ですね」
「だからうるさいって言ってるでしょ!!」
「あ、あの出来れば…しずかに…おねがいしま…うっ!!」
ナツたちはこの依頼を軽く思っていた…だがそれはとてつもない危険が待ち受けているとはまだ知らずにいた。
最近…なんだか投稿のペースが無茶苦茶になっている気がする…一応すいません‼