FAIRY TAIL~もう一人の火竜~   作:ドラグニル

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列車

ーーーーーーマグノリア駅ーーーーーーー

 

「なんでエルザみてーなバケモンがオレたちの力を借りてえんだよ」

 

「知らねえよ。つーか助けなら俺一人で十分なんだよ」

 

「参加しなくていいの?アンタ」

 

「…な、内容が内容だからパス」

ナツとグレイは睨み合っていた。

そしてガルムはライトに喧嘩に参加しないのかと聞くがライトもまたエルザが怖い為どこで聞いているかもしれない恐怖に顔を青ざめながら答える。

 

「じゃあオマエ1人で行けよ!!オレは行きたくねえ!」

 

「じゃあ来んなよ!後でエルザに殺されちまえ!!」

 

「迷惑だからやめなさいっ!!!」

 

ボコスカと2人は殴り合うがそれに注意をするルーシィ。

その言葉に2人冷静になるが互いにルーシィに視線を送る。

 

「何しに来たんだよ」

 

「頼まれたのよっ!!ミラさんに!!」

 

時は少し遡りーー

 

 

「確かにあの6人が組めば素敵だけど仲がギクシャクしてるトコが不安なのよねえ〜。特にナツとグレイは。そうだ!ルーシィついてって仲をとりもってくれる?」

 

「ええーーっ!?」

 

 

ーーーーーー

 

 

 

「ミラさんの頼みだから仕方なくついてってあげるのよ!…それとフレイヤ君にエルザさんがひっつき過ぎないように見張っておかないと…」

 

「本当は一緒に行きたいんでしょ。てゆーかルーシィ最後のセリフはやばいよ」

 

「うるさいネコちゃん!」

 

ボコッ!

ルーシィはハッピーの頭を勢いよくたたく。

と、ルーシィはナツとグレイの姿に意識を少し逸らしたタイミングでナツとグレイはまた睨み合う。

そこでルーシィは何かが閃いたのかニコリと笑うとある一言を2人に聞こえるように喋る。

 

「あ!!エルザさん!!」

 

「今日も仲良く行ってみよー!」

 

「あいさー」

 

「あいあいさー!」

 

ナツとグレイ、そして何故か関係のないライトも3人で肩を組みながらニッコリと笑う、フリをする。

 

「これ面白いかも!あはははっ!」

 

「「「騙したなテメェ!!」」」

「あんたら本当は仲良いんじゃないの?ていうかライトくんも何してるの?クスッ」

 

「俺帰ってもいいか…」

 

 

 

 

 

 

 

第21話「列車」

 

 

 

 

 

 

「すまない…待たせたか?」

 

「エルザさん今日は楽しみですねっ!」

 

「フレイヤハンカチ忘れていますよ」

 

エルザとフレイヤそれにココアは大量の荷物、主にエルザの物だが紐で縛った物を担いで歩いてきた。

「荷物多っ!!てか、その手!!」

 

ルーシィはエルザ達の荷物よりもエルザの左手に注目していた。

その左手にはフレイヤの小さな手が握られていた。

 

「ん?ああ、フレイヤが手を繋いでいきたいと言うのでな私も断る理由もないし一緒に来たのだ。そういう君は昨日妖精の尻尾にいたな」

 

「し、新人のルーシィといいます。ミラさんに頼まれて同行することになりました。よろしくお願いします。」

 

「私はエルザだよろしくな。そうか…ギルドの連中が騒いでいた娘とは君の事か」

 

エルザはルーシィが傭兵ゴリラを倒したと勘違いしながらルーシィを褒める。

それにルーシィは否定する。

 

「あ、あのー、エルザさんとフレイヤくんはどのような関係で?」

 

「仲間だが?」

 

「そ、そうなんですね」

 

「仲間…そう…ですね」

 

「え」

 

フレイヤはエルザの一言に少し残念そうな表情をした後頬を膨らませながら歩いていく。

その顔をルーシィは見逃さなかった。

 

「さて、話を戻していいかな?今回は少々危険な橋を渡るかもしれないが君の活躍ぶりなら平気そうだな」

 

「危険!?」

 

「なんの用事か知らねえが今回はついてってやる。条件付きでな」

 

「条件?」

 

「バ…バカ!オ…オレはエルザの為なら無償で働くぜっ!」

 

「も、もちろんオレも!!」

 

ナツのエルザに対する一言にグレイとライトは冷や汗をかきながら自分達は大丈夫と否定する。

そして少しの間があった後、ナツの放った一言は…

 

「帰ってきたらオレと勝負しろ。…あの時とは違うんだ」

 

「オ…オイ!はやまるなっ!死にてえのか!?」

 

「そ、そうだぞ!流石に無謀だ!」

 

「ナツさん…」

 

「死んだな」

 

ナツの言葉に全員がそれを止めようとするが、ナツの意思は変わらない。

ナツの一言には大きな意味があった。

亡くなった兄、レツ・ドラグニルのような人を二度とと出さないため、そして最愛のリサーナ・ストラウスを二度と出さないため。

己は力をつけたという証明をエルザに見せるため。

 

「確かにお前は成長した。しかし、それは私も同じことだ。いいだろう受けて立つ」

 

「おしっ!!燃えてきたァ!!やってやろうじゃねーか!!」

 

 

 

 

 

汽車が発車した後。

 

 

 

 

「はぁ、はぁ」

 

ナツは酔っていた。

正確には…

 

「き、気持ち悪い…」

 

フレイヤも酔っていた。

 

「まったくしょうがないな、私の隣に来い」

「あい…」

 

「どけってことかしら…」

 

ルーシィは静かにフレイヤの横に座る。

そして言葉とは裏腹にニコニコと笑みを浮かべながらフレイヤの横に座る。

エルザはナツを見て優しい笑みを浮かべる。

その姿にルーシィは見習わねばと決心するが、次の瞬間…

ボスッ!!!

ナツの鳩尾に拳の一撃。

「げぼらっ!」

 

「少しは楽になるだろう」

 

「あは、あはは。フレイヤくん膝枕してあげるね」

「あ…ありがとうございます」

ぴとっ。

フレイヤの小さな頭がルーシィの太ももに触れる。

「(ひょわああああ!!え!?なにコレ。可愛すぎる…これはもう、人間?人間なの?)……」

 

「ルーシィ?」

 

「な、なにかしらハッピーくん」

「あい…なんかちょっと変な顔してたよ?」

 

「おほほほほ。何を言ってるのしらネコちゃん」

 

「やれやれ」

 

ハッピーはルーシィの顔があまりにも犯罪者顔をしていた為怪しく思っていた。

そしてその理由を察したココアはため息をつく。

 

「そういや…あたし、妖精の尻尾でナツとフレイヤ君以外の魔法見たことないかも。エルザさんはどんな魔法使うんですか?」

 

「エルザでいい」

 

「エルザの魔法はキレイだよ。血がいっぱいでるんだ、相手の」

 

「…キレイ、なの?」

 

「大したことは無い…私はグレイの魔法のほうが綺麗だと思うぞ?」

 

「そうか?」

 

グレイは左手の手のひらに右手の拳を乗せると、手の周りから冷気が噴出し、右手を開くと妖精の尻尾のマークの形をした氷が出現する。

「氷の魔法さ」

 

「氷ってアンタ似合わないわね」

 

「ほっとけての」

 

「ん?氷、火…あ!!!」

 

ルーシィは突然なにか閃いたかのように、顔を上げると…

 

「だからアンタたち仲悪いのね」

 

「そうだったのか?」

 

「…」

 

グレイはどういう反応すればいいんだろう…と思いながらなんとも言えない表情をルーシィに送る。

そしてその後ルーシィはライト達の席を見て話し掛ける。

「あの!ライトくん…とガルムさんはどんな魔法を?」

 

「ん?ああ…オレはこれ」

 

そういうとライトは右手から電気を軽く放出する。

「わあ、すごい!電気ウナギみたい…」

 

「おいこら」

 

「ぶふっ!電気…ウナ…ギ…」

 

ルーシィの何気ない一言にガルムは声を抑えながら笑いを堪える。

「お前ホントラクサスと被ってるよな」

 

「グレイてめえ喧嘩売ってんのか?」

 

「ア?」

 

「喧嘩か?」

 

エルザは2人に睨みをきかせると、グレイたちは肩を小さくしながら…「「なんでもないですっ」と答える。

「あはは…そういえばガルムさんは?」

 

「俺の魔法は…んー、あんまりここでは使えないな」

 

「ここではって」

 

「あい。ガルムの魔法はね皆が跪くんだよ」

 

「どーいう…」

 

「ま、そういう事だな」

 

「つーかそろそろ本題に入ろうぜエルザ。一体何事なんだ。お前ほどの奴が人の力を借りたいなんてよほどだぜ」

 

「そうだな話しておこう…先の仕事の帰りだ。オニバスで魔導士が集まる酒場へ寄った時、少々気になる連中がいてな…」

 

 

 

 

■■■■■

 

 

 

「コラァ!!酒遅ェぞ!!」

 

「す…すみません」

 

「ったくよォなにモタモタしてんだよ!!」

 

「ビアードそうカッカすんな」

 

「うん」

 

酒場で声を荒らげる男は店員が持ってきた酒を魔法で取るとまた声を荒らげる。

 

「せえっかくララバイの隠し場所を見つけたってのに、あの封印だ!!何なんだよアレはよォ!!まったく解けやしねえ!!」

 

「バカ!!声がでけえよ」

 

「うん…うるせ」

 

「くそぉっ!!」

 

「あの魔法の封印は人数がいれば解けるなんてものじゃないよ。あとは僕がやるからみんなはギルドにもどっているといいよ」

 

糸目の男は立ち上がると重要な一言を口にする。

 

「エリゴールさんに伝えといて。"必ず3日以内にララバイを持って帰るって"」

 

 

 

 

■■■■

 

 

 

 

「ララバイ?」

 

「子守歌…眠りの魔法か何かしら」

 

「眠りの魔法にせよ何にせよ厄介そうだな」

 

ルーシィ、グレイ、ライトは汗を1滴かきながらエルザの情報に不安が募る。

 

「わからない…しかし、封印されているという話を聞くとかなり強力な魔法だと思われる」

 

「話が見えないなエルザ。得体の知れない魔法の封印を解こうとしている奴らがいる…それだけだ…仕事かもしれない。だかそれだけならお前だけで十分じゃないか?」

 

ガルムはエルザに率直な質問をする。

 

「そうだ…私も初めはそう気にはかけてなかった…エリゴールという名を思い出すまではな」

 

エルザがその後口にしたのは鉄の森のエースエリゴールだった。

エリゴールは暗殺系の依頼ばかり遂行し続けついた字名。

本来暗殺目的の依頼は評議会で禁止されているが金を選んだギルド。

その結果6年前にギルド連盟を追放される。

現在は闇ギルドというカテゴリーに分類されている。

 

「不覚だった…あの時エリゴールの名に気づいていれば…全員血祭りにしてやったものを……」

 

「ひいいっ」

 

余りのエルザの剣幕にルーシィは恐怖していた。

しかしエルザの言った様にその場の人間だけならエルザの実力があれば何も問題は無いがギルド1つとなると話はまた別である。

 

「奴等はララバイなる魔法を入手し何かを企んでいる。私はこの事実を看過する事は出来ないと判断した」

 

その後エルザは全員を見てから口を開く。

 

「鉄の森に乗り込むぞ」

 

「面白そうだな」

 

「ま、乗りかかった船だしな」

 

「闇ギルド…少し聞きたいこともあるしな」

 

エルザの言葉にグレイ、ライトはエルザの意見に賛同する。

しかしガルムだけは他のメンバーとは違う反応を少しだけ示していた。

その反応にライトは無言で見つめていた。

 

 

■■■■

 

 

 

エルザ達は駅から下りるとグレイはエルザに質問をする。

 

「で……鉄の森の場所は知ってるのか?」

 

「それをこの町で調べるんだ」

 

「果てしない作業にならないようにだけ気を付けるか…」

 

「………あれ?」

 

ルーシィは異変に気付く。

「やだ…嘘でしょ!?」

 

その異変に次第に他のメンバーも気付く。

 

「ナツとフレイヤ君がいないんだけどっ!!!」

 

ナツとフレイヤは乗り物酔いが治らないままで汽車に乗ったままであるのを全員が忘れているのである。

「はぁっはあっ…」

 

「も、もう…ダメ」

 

「お兄さん達、ここ空いてる?」

 

ナツ達の座席に影が忍び寄る。

 

「あらら…つらそうだね。大丈夫?」

 

「ふぅー!ふぅー。うぷっ」

 

「ひ、非常ボタンを…」

 

「妖精の尻尾…正規ギルドかぁ…うらやましいなぁ」

 

ナツ達の前に現れたのは鉄の森所属のメンバーカゲヤマであった。

 





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