Splatoon3 Worker's Life 作:.50スナイパーを使う黒はんぺん
では本編どうぞ
腰に携えたラジオからノイズ交じりに流れるBGM。陽気なのに、どこか重厚感を感じる不思議な音が戦場へと響いている。
集まってきたシャケ達に対し、味方がスペシャルウェポン《メガホンレーザー5.1ch》を照射。オカシラも、ザコシャケも、区別なく葬り去っていく。
ドロップした金イクラを拾っては投げ、拾っては投げ。ノルマである35個を優に超えた納品数。しかしまだ、まだ稼げる。金の亡者もとい金イクラの亡者となったイカに「もうノルマは終わったからいいや」などという甘い考えは存在しないのだ。命の限り、時間の限り、多くの金イクラを納品する。
やがてタイミリミットがあと少しで到来することを告げるブザーが鳴り、チームはラストスパートへと入る。残りの30秒生存し、さらに多くのイクラを納品する、それだけを意識して戦場を駆け回るのだ。
ポン、ポン、ポン、と納品を知らせる音が絶え間なくなり続ける。スペシャルウェポンの起動音やナベブタが落ちる音。BGMが聞こえていた先ほどまでとは一変し、それらだけが耳へと入る。
「すまん!俺やられるわ!」
…味方の報告も、稀にだが耳へと入るな。
「わかった!救援に行くからそこの崖下で待ってろ!」
残っていたスペシャルウェポン《サメライド》を起動し、一気に崖から飛び出す。最後の爆発時には味方の蘇生と共にテッパンをスタンさせた。
「
「気にすんな!ラスト10秒集中すんぞ!」
イカ語にて謝礼を伝えてきた味方に一瞬だけサムズアップし、そう叫ぶ。
味方の塗ったカベを上り、イカロールでザコシャケを避けながらコンテナへと向かう。
ラスト2秒、これだけは入れておきたい!
自分のできる最大レベルの速度でインクの中を泳ぐ。これなら、間に合う。
*終了のブザー*
鳴り響いたブザー。それに恐怖した*1シャケ達が海へと還っていく。
ナイス!ナイス!ナイス!
味方に労いの言葉をかけ、今回の業務は終了。あとは帰るだけだ。
商会の用意したヘリコプター、そこにあるジャンプ用のマーカーを目指しスーパージャンプする。
遠ざかっていく戦闘エリアを尻目に、俺はヘリコプターへと着地した。
《いつもありがとう、今回集まった金イクラは…163個か。よく頑張ってくれたね。また次のシフトで会おう。おつかれさま。》
帰還中のヘリコプター内にて、クマサンからの無線が届いた。いつも通り、スコアの発表と彼直々の労いの言葉。組織のトップである彼が直々に伝えてくれるのだ。権力をかざさない、彼の人柄の良さがにじみ出ている。
しみじみとしていれば、味方のガールから肘で小突かれた。どうしたのかとそちらを見やると
「リーダー、解散の挨拶お願いします」
「あっ、ごめん。忘れてたわ…」
バイトリーダーである俺には戦闘ログの提出やシャケ達の状況に関するレポートの記入、さらに始業と終業の挨拶が任されているのだ。
終業の挨拶はクマサンからのスコア発表後、すぐにやらなければいけないという規則がある。なんでも「経験を忘れないうちに振り返る、そして従業員がいち早く帰宅できるようにするための第一歩さ。君達も休める時間は長い方がいいだろう?」とのこと。
座っていた席から腰を上げ、2回手をはたく。すると全員がこちらを注目する。
「えー、今日もバイトお疲れさまでした!キケン度MAX、満潮や特殊ウェーブなどもありましたが、皆さんの努力によりクリアすることができました。本当に、ありがとうございます!それでは今日の業務はこれで終了となりますので、最後、皆さんで私に続いて「お疲れ様でした」とお願いします。…それじゃー、お疲れさまでした!」
ヘリコプター内に全員の声が反響する。あと5分もすればバンカラ街だ。帰ったらログの提出だけして帰って休もう。今日のレポート記入は俺じゃなかったはずだからな。
あれから3時間と少し。帰宅し食事などを終えた俺は、自宅のベランダから下で起きているお祭り騒ぎを眺めていた。
「…そういえば、今日はフェスだったか」
いくつもの電飾で飾られた街並みは、イカ達の心を躍動させる。
まぁ、俺のように興味を持たないイカもいるが。
…さて、明日もシフトは入っているんだ。早く寝よう。
商会からの帰路で買っていた缶入りのココア。それを飲み干して、ごみ箱へと放る。
ベッドへとダイブした数秒後には、意識がまどろみへと落ちていった。
この前のトキシラズででんせつカンストしました。ありがとうございます。
え?後書きは長くするってのは嘘だったのかって?
そ う だ よ