ヒーローガールVSラスボスガール   作:タコZ

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 一番星がエルレインと知ってビックリ。てっきり倫理観が無いタイプの魔法少女マスコットみたいなキャラだと思ってました。

 なんかおいたわしそうだったので禪院直哉と花京院典明が腹を切ってお詫び致す……。


第二話『歴史に根ざせ、我が終焉』:下

 

「首尾は上場、っと」

 

「はぁっ!」

 

 水面を蹴って跳躍、先程までの様子と打って変わって物凄い勢いで此方に一直線に迫り来るキュアスカイ。彼女の放つ拳を躱すのでは無く此方の拳で真っ向から迎え打つ。ぶつかり合った拳は拮抗する事無くキュアスカイは吹っ飛ばされるが、直ぐに体勢を立て直して再度突貫。

 

(……にしても良くやるわね、それでこそって感じはあるんだけど。それでもあの状態からよくもまあここまで立て直せたって思うわよ)

 

 何をしたのかって言うと、単純に言えば威圧したとしか言い様が無い。テレパシーの応用で脳の恐怖を司る部分を刺激。彼女の身体に影響が無いかを脳の瞳で逐一確認しつつ、色彩の力で恐怖(テラー)をヤマ勘頼りに影響範囲を絞って撒き散らしていた。これを喰らって立ち直る彼女はやはりラスボスである私を倒すに相応しいヒーローだ。改めてそう思う。

 

 そんな彼女の勇気に応える為にも、私は昨日徹夜でこねくり回したプランと、その時点で確認した自分自身の情報を反芻する。

 

 その①:身体能力及びに戦闘センスの向上。

 

 これはまあ見たまんま、読んで字の如くである。これは多分全てのプリキュアに備えられた要素だ。

 

 その②:破壊された環境物や建造物の修復。

 

 原理は知らん。破壊された物質はその場で修復される。あの二人を観察していた頃から知っていた物だが、これは任意のタイミングで行える事が昨日分かった。毎回戦闘が終わったタイミングで行われるので知らなかった。

 

 その③だが、これは恐らく私と言うプリキュアにのみ備えられた能力だという結論が出た。キュアプリズムの光弾の様な、謂わば特殊能力とでも名付けられそうな物。

 

 

 考察するに、理想の体現とでも言おうか。

 

 

 やりたいと思った事をやりたいタイミングで出来る。起こそうと思った事象を現実に引き起こせる。必殺技を作ろうと胸部からビームを出すイメージで力を入れてみたら出た。反動で吹っ飛んだ時の高揚感足るや凄まじいものがあったと言っておこう。

 

「だあっ!」

 

 彼女が突貫しては私が吹っ飛ばしてを何度か繰り返し、今度は拳がぶつかる寸前で拳の力を解き、私の鳩尾目掛けて肘打ちを放つ。敢えて喰らってみる。僅かに身体が揺れ、その衝撃で足元の水が吹き飛び、川底が顕になる。

 

「思えば」

 

「ッ!?」

 

「対人は初めてね」

 

 私が不意打ちに振るった葬送の刃をスカイは身体を海老反りにする事で回避、その勢いを乗せて顎を目掛けて足を振り上げる。それを喰らった私は上に浮き上がり、彼女に背部を見せる形で落下。追撃に迫る彼女の拳を腰から細い枝の様に生えた黒い触手で絡め取り、そのまま二人揃って水没。即座に触手を引きちぎり、触手を踏み台にする事で川から飛び出すスカイとは別に、私は彼女から距離を取る。

 

 水面から数メートル程の高さまで飛び出したキュアスカイ。その遠方から遅れて飛び出した私は彼女よりも上に飛び上がり、十字を描く様に両手を広げ、天を仰ぐ。すると黒い触手と入れ替わる様に私の背中から生えた宇宙色の触手から放たれる無数の光弾が大挙してキュアスカイに迫る。

 

「なんでもありですかっ!」

 

 破れ被れにそう言い捨てた彼女は軽やかな動きでその全てを躱す。その隙に右手で亜空神が使う三又のブーメランを投擲し、返す刀で左手から宇宙色の爆ぜる星雲を放つ。スカイはブーメランを既の所で躱したが、星雲を躱す事は叶わずに被弾。隙だらけになった所を極彩色のブレードを右手に展開した私は弧を描く様に突貫。

 

 しかしその時、その攻撃を阻止するべく、橙色の腕が私の手首を掴んだ。

 

「止めて下さいッ!」

 

 あのオレンジ色の奴だ。傍観するだけだと思っていた奴が横槍を入れてきやがった。彼女はブレードが展開された右腕を両手で自分の身体に固定、耳元で叫ぶ。途轍もなく五月蝿い。

 

「何故こんな事をするんですか!?貴女は一体何を考えて─────!?」

 

「……耳元で叫ぶなアッ!!」

 

 固定された右腕からブレードが消失、代わりに光の鎖を押す要領で掌から射出して彼女を拘束した。私はその流れで怒声を飛ばしながら彼女を振り回して遠心力を乗せ、勢いを付けてキュアスカイに叩き付ける。

 

 二人はそのまま陸地まで吹き飛び、キュアプリズムのやや右辺りに着弾。大きな音を立てて派手に土煙を上げる。うーん、惜しい。プリズムに個人的な恨みとかは無いけどプリキュアのヒロイン枠みたいなとこあるしあんまり手加減とかしたく無いのよね。

 

 というかそろそろ潮時よね、あの三人の袋の中身から考察するにこの後タコパするっぽいし*1そろそろコッチ側が退かないとタコパ台無しよね?煙幕にもなりそうな良い技無いかしら……。

 

「あ、良い事思い付いた」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スカイ、ウィング!」

 

 地面に激突したスカイとウィングを心配したプリズムが二人に駆け寄る。頭を打ったのか、気を失ったウィングに対してダメージの少ないスカイがウィングを抱え、プリズムの元へ走る。

 

「私は大丈夫なんですが、ウィングが……」

 

「そんな……!」

 

 スカイの腕の中で、朦朧とした意識を刈り取らんとする眩暈に負けまいと耐えるウィング。意識を保たんとなんとか開いた目が彼に見せたのは、この世の物とは思えぬ光景であった。

 

(何だ、あれ)

 

 明滅する視界が映したのは、水面に立つ正体不明のプリキュアの姿。その姿は先程までとは、決定的な相違点があった。

 

 

──────光ってる?

 

 

 先程の無数の光弾を放つ時とは違う。目から、耳から、身体中の穴という穴から暖色系の眩い光が漏れ出ている。それはまるで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()────────その時、正体不明のプリキュアの口が、がぱりと開けられた。

 

 その瞬間、ウィングの意識は覚醒した。否、叩き起こされたと言う他無いだろう。水面に立つ、具体的な死のイメージに。

 

 ウィングは覚醒の負荷に悲鳴を上げる脳をフル回転させ、プリズムを思い切り蹴り飛ばした。そして己の飛行能力を最大限に活かし、スカイ諸共プリズムから距離を取る様に吹き飛ぶ。

 

 

 その刹那、両者との間に熱線が放たれた。

 

 

 その熱線は、広義的な意味での、光エネルギーによる熱線に(あら)ず。高温度により融解した鉄の様に真っ赤な液体によるものだ。

 

 

 それは、かの覇龍と同じ世界に存在する龍の御業。

 

 かつて、古龍の襲撃により滅亡の危機に瀕していたドンドルマという街は、街そのものを巨大な要塞都市とすることでこれに対抗し、数々の迎撃兵器を生み出してきた。

 

 その中の一つに圧倒的な破壊力を誇る撃龍槍というものがあり、最初に製作された初代撃龍槍は、幾多の危機から街を救い、その役目を終えた後もドンドルマのシンボルとして武器倉庫に大切に保管されていた。

 

 しかし、ある時、武器倉庫に保管されていた初代撃龍槍が大量の火薬類と共に忽然と姿を消すという事件が発生。必死の捜索もむなしく原因・撃龍槍の行方共に判明することはなく、先代の大長老は街の象徴たる初代撃龍槍を守れなかったことを後々まで悔いたという。

 

 結論から言うと、その事件の犯人は超大型の龍であった。では何故ドンドルマの捜索は結果を出せなかったのか。周囲の者達に向けた事情聴取もあったであろう。では何故、一切の目撃情報すら出なかったのか。

 

 簡単だ、目撃者がその存在に皆殺しにされたからに他ならない。火薬庫を荒らし、貯蔵されていた火薬類を貪るその存在に警邏の者は気づき、大層慌てた事だろう。そしてその存在に勘付かれ、御臨終。と言う事だろう。

 

 硫黄を喰らう龍、ゴグマジオス。それがその龍の名である。火薬を好んで摂取するという、生物として極めて特異な性質を持ち、前述の通りに街の武器庫を襲撃して火薬を根こそぎ奪っていくなどの被害を出すこともある。摂取した硫黄は体内で燃焼され、これを攻撃へと転用しているのだ。なお、一通り餌を摂取すると地中に潜って数年から数十年の間休眠するという。そのため人類はゴグマジオスの存在を認識できなかったらしい。

 

 体表からは「超重質龍骨油」と呼ばれる粘性の高い油状の体液を滴らせているが、これは食べたものの不純物を体の外に排出した物で、冷えて固まった油が表皮をさらに硬質化する。また、外殻はこの粘度の高い油によって絡めとられた武器や兵器がまとわりついており、尋常ではない堅牢さを誇っている。

 

 

 そのプリキュアが放ったのも同じ物。重油を熱線へと変換して吐き出し、相手を瞬時に焼殺するという攻撃方法。だが、その真髄は、熱線の威力では断じて無い。

 

 ウィングはその熱線の着弾地点を確認、直ぐに違和感に気付いた。放たれた液体が滞留し、膨らんできているのだ。その光景に、ウィングは飛行機の破損したタンクから燃料が漏れ出る様を幻視した。

 

 

 直後、大爆発。

 

 

 滞留した液体が爆発し、周囲に高温を撒き散らしたのだ。三人が上げた悲鳴も爆発音に掻き消され、巻き上げられた土煙が煙幕の機能を果たす。

 

 吹き飛ばされ、最早焼け野原と言っても遜色無いまでに焼き焦がされた河原に転がったスカイ。吹き飛ばされた際に大きめの石に頭を打ってしまい、視界が狭窄する。目の前に、燃えカスとなった自分の肩マントが落ち葉の様にひらひらと落ちる。

 

 焼き焦げた地面に対して、自分の身体は冷たい、身体の感覚が殆ど機能してない。

 

 血が流れ落ちる、身体からどんどんどんどん血が抜けていく、身体が死へと近づいていく、寒い。

 

 まるで、深い海へ沈んでいくように。

 

 安らかな眠りを誰にも邪魔されぬ海底へと落ちていくように。

 

 緩やかな呼吸を止めて───心臓が動かなくなって。

 

 その命を休ませて。

 

 眠るように、本をゆっくりと閉じるように。

 

 ゆっくりと、目を─────

 

 

 直後、死に体の三人は無傷で目を覚ました。

 何事も無かったかの様に、焼け野原と化した河原も、熱で大半が蒸発した川も、全てが夢であったかの様に。

 

「えっ……と?」

 

「何が……」

 

 戸惑うプリズムとウィング。スカイは即座に河原へ目を向けた。あの規格外の存在は何処へ行ったのかと。

 しかし脅威は見当たらなかった。そんな脅威は存在しないと世界にしらを切られた気分だった。

 

─────────長いようで短かった戦闘は、ここに終了したのである。

 

 

 

 

 

 

「ましろさん、怪我は本当に大丈夫なんですか?」

 

「もう大丈夫だよ、ソラちゃん」

 

 余程心配なのか、まひろに怪我がないのかをしきりに聞いてくるソラ。倒れた飼い主に駆け寄り高い声で鳴く忠犬の様な可愛らしいその様子に、何度目かの返事をするまひろ。

 

「随分と手酷くやられたみたいね」

 

「える〜……」

 

 その様子を見て憂わしげに言葉を溢すヨヨとエル。そうだ、と夕凪ツバサがエルに話を振る。

 

「える?」

 

「今日、カバトンのランボーグを一瞬で切り刻んだとても強く黒いプリキュアが居たんです。プリンセス、何か心当たりはありませんか?」

 

「えーるー」

 

 首を横に振って否定するエル。矢張り知らないかとツバサは考慮を巡らせる。それもそうだ、彼女は基本的にヨヨと共にこの家に居る。それがどうして他人と関われようか。そうして脳をフル回転させていくその時、ツバサの目の前にずいとフォークが差し出された。

 

「つぁさ!あーん!」

 

「プリンセス……」

 

「そのプリキュアの事で不安になるのは分かるわ。けど、今はこの時間を楽しみましょう?」

 

「私も、今くらいは楽しんで欲しいです!」

 

 ヨヨとソラの言葉に感涙するツバサは差し出された料理にかぶり付く。

 

 今はただ、この時間を噛み締めて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「闇を欺いて、刹那を躱して〜♪」

 

 よし。じゃあお祝い用のメシと水も買った事だし、今回のラスボス初登場シーンで見つかった幾つかの課題について考えていこうと思いますっ!

 

 まず─────

 

「ちょっと、君」

 

「は?いや眩しっ」

 

 気分が良い時にこそ悪い事は起こるもの。今までのクソみたいな人生の中で私が見出した教訓擬きだが、今日も今日とて健在の様で何よりだ良い気分が台無しだよこのクソが。

 

 背後から肩を掴み、眼球にクソ眩しいライトを当てて来る二人の男。一人は中肉中背。目が眩んでよく見えないが、脳の瞳で察するに茶髪。もう一人は達磨みたいな体型をしたハゲ。

 

「…何ですか」

 

「今真夜中だけど何やってんの君」

 

 結論から言って警官だ。侮蔑が混じった声色と鼻で笑うかの様な表情。脳の瞳を使うまでも無い。『今日も仕事でストレス溜まった(溜まってない)し其処らの奴に職質してストレス発散するかw』ぐらいのノリだろう。正直言って反吐が出る。やってることが詐欺師とかDVと変わらないんだよ。突然声荒げて威嚇して正常な判断を阻害する。その後で極めて一方的な意見の押し付けを、口調だけは穏やかにやる。何が治安維持組織だ。

 

 あと関係無いんだけどネットでこういう愚痴言うと必ずと言っていい程『全部の警官がそんなんじゃ無いようじゅじゅじゅじゅじゅ!!』みたいなのが噛み付いてくるんだけどアレは何?単にものを知らないだけなのか警察庇ってる俺カッケー勢なのか何でもいいから噛み付きたいだけなのかの区別がつかないんだけど。

 

 別に警察消えろなんて誰一人として言ってないんだよ。ただ一個人として消えて欲しいだけこの世全ての警察消えろなんて思っても無いんだよ。黙れ『そんなのはごく一部なんだうじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅ!!』じゃないんだよ。良い警官なんて一割もいないだろ。漫画の読み過ぎだよお前。あ、お前私がライトで目が眩んだのを良い事に財布から万札盗みやがったな。OK殺す。

 

 わかった、仮にごく一部だとしよう。良い警官が九割九分で、真面目に、それはもう真摯に仕事に向き合っている事だろう。だが、その後はどうだ?いつか良い警官の一部が、ごく一部の悪い警官を見てこう思うんだ。『アイツがやっているなら自分達もやっても良いんじゃないか?』ってな。それは段々とその綺麗な心をドス黒く染め上げるだろう。『良いんじゃ無いか』は『別に良いだろう』に変わって、それが指数関数的に増えていくんだ。

 

 落とし穴は其処だけじゃ無い。『楽して仕事をしたい』とか、『自分は警官なのに何様のつもりだ』とか。堕ちるタイミングは幾らでもある。

 

 そうしたらほら、腐った点数稼ぎ共の出来上がりだ。置くだけ簡単数ヶ月クッキング。貴方もいかが?やってたまるか。

 

「あの、もういいスか」

 

「ああ、もう良いよ」

 

「ぶふっ、ご協力ありがとうございまぁ〜す」

 

「死ね」

 

 今日は初戦闘記念日という事で苦しまずに殺してやろうと思ったがデブの方の馬鹿にした締めで鼻についた。存分に苦しんでから死ね。

 

 今何をしたのかって?月の魔物の秘術だ。

 

 

 月の魔物、別名は青ざめた血。

 主人公である狩人に示された目標。スタイリッシュアクションゲーム『ブラッドボーン』のラスボスの一角。示した奴は謎に包まれたキャラで『姿無きオドン』だとか、色々と考察はあるが、今回は省こう。

 

 で、奇怪な化け物に溢れたその物語のラスボスがどんな奴かと言えば、弱い。とにかく弱い。

 

 もうマジで本当に弱い。何が弱いってモーションは派手なのに火力が低い。攻撃の密度もスカスカ。当たり判定が縦に長い所為か旋回速度も遅い。隙潰しも無い。周回するなりクソ武器縛りでもして難易度を上げれば別なのだろうが、それは其処らのモブにも同じ事が言える。そもそもこの作品のボスは総じて異能力染みた個性があるのだ。

 

 例えば、ラスボスの前座であるゲールマンは回避行動をとる際に霧化するし、最序盤の聖職者の獣でさえも再生能力を備えている。

 

 そんな月の魔物にも虎の子はある。弱いけど。

 

 それは咆哮と共に赤く光る眼光。これはプレイヤーである狩人の体力を強制的に1にする凶悪な技。ここだけ聞くと強そうに見えるが、ブラッドボーンには攻撃すればするほど相手の血を啜って体力を回復するリゲインシステムがあり、ダメージを喰らう事自体に然程問題は無いのだ。

 

 でもその状態で掠りでもしたら終わりじゃねって、そう思うじゃん?アイツその技を放った後にかなりの時間棒立ちになるんだよ、おかしい事に。

 

 それにはちょっとした意味があるんだけど、今回は控えさせて頂いて。このボスに苦戦する事はほぼ無いと言って良い。マジで『ガスコイン神父が強くてやめた』は耳に穴が開くほど聞いたが『月の魔物に苦戦した』とか聞いた試しがない。

 

 それでも勝てないプレイヤー、若しくはゲールマンに苦戦したプレイヤーはマルチプレイに手を出す。其処で様子は急変する。仲間(おとり)を手に入れた事で興奮した、又はゲールマンを倒したプレイヤーに相対した月の魔物は、なんと体力が七割以下にならないと使用しない筈の咆哮を初手から放ち、自分以外の全員を即死させるのだ。

 

 この事ととある考察から、月の魔物は弱いのでは無く手加減をしている事がわかる。体力を強制的に1にするのは技では無く手加減した結果だったのだ。

 

 私が使用したのはその技。回避不能の全画面即死攻撃。その力を前に、金の犬共は糸を断ち切られた人形の様に崩れ落ちる。即座に変身した私は二つの死体から財布を抜き取り、月光を反射する窓ガラスに死体を投げ入れた。

 

 窓ガラスの中で金色の不死鳥が死体を啄むその様を尻目に、静謐に満たされた夜の街を一人練り歩く。目指すは慣れ親しんだ見窄らしい秘密基地。歩き時間に、自分というラスボスに迫るヒーローガールの、()()()()()()()()を思い出す。

 

 

 

 凄いわ、ヒーローガール。

 

 格好良かったわ、ヒーローガール。

 

 ありがとう、ヒーローガール。

 

 

 ああ、ヒーロー。私のヒーロー。

 

 願わくば、私と言う悪を。

 

 

 

 どうか────────────────

*1
大外れ





各方面の感情の推移

ソラ・ハレワタール→エンデ
「あんな力、一匹の生き物が持ち合わせて良い力じゃない………!」

虹ヶ丘まひろ→エンデ
「何だったんだろう、あの子……」

夕凪ツバサ→エンデ
「プリンセスも知らないと言っていたし、そうなると誰がスカイトーンを………」

エンデ→スカイ
「ヒーロー!推せる!」

エンデ→プリズム
「色々と面白い事が出来そう」

エンデ→ウィング
「誰だお前」



(一番星にエルちゃん乗っ取らせて「奴は危険だからこの星ごと駆除する」みたいなことして貰おうと思ったのにどないしょ……)


キュアエンデのお喋りコーナー、今回のラスボスは〜?こちら、覇龍アカムトルム!

規格外なまでの巨体を誇るとされ、火山地帯に棲息するモンスターの中でも一二を争う巨大生物と考えられるモンスターハンターのラスボスよっ!その攻撃として特に有名なのが、口から前方向に強烈な衝撃波を発射するソニックブラスト!全長数十mはあろうかという大型船を一撃で破壊・転覆させたという圧倒的な破壊力はラスボスに相応しいものよねーっ!(超早口)

おっと、そろそろお時間!また来週!

こ、こら〜っ!コーナーを乗っ取るな〜っ!
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