もしも…ウルトロンに憑依したら?   作:(´・ω・`)しょんぼりくん

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おまたせしました、資格勉強も一段落し余裕ができましたので…普通に難しい。(汗)


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―――アベンジャーズタワーの研究所―――

 

 

研究所の真ん中でウルトロンの機体が横たわっていた、既にボロボロの状態だった。その周りにはロジャースたちが深刻そうな顔で見ていた。その中にはティチャラ王子もいた。

 

「…生きてるのか?」

 

『リアクターは生きていましたので起動はしていましたが、肝心の記録場所はストーンの余波で吹き飛んでいました。かろうじて生きてはいますが…この状態から修復して正常に作動するかどうかは…』

 

「なら治せるんだな。」

 

「いや、破壊すべきだ。」

 

そうフューリーが口を挟む、その声に思わずロジャースが睨んだ。トニーの方はウルトロンの方を見続けている。

 

「敵の力を見ただろう、もし直したとしてもこちらの味方になるとは限らない。あと残りがないように処理すべきだ。」

 

「彼のおかげでソコヴィアが助かったんだぞ?それに生きているのなら助けてやるべきだ。」

 

「もし直して別人になっていたら?それこそ終わりだ、ネットを経由でき無尽蔵に代わりを作れる奴を修理しても危険なだけだ。幸いにもウルトロンはこの中だ、これを破壊すればすべてが終わる。」

 

「助けられる命があるのなら助けるべきだ、何でも効率だけを選べばいいと言うわけじゃない。」

 

「君だって最初は私と同じ意見だった筈だ、何故今になって変わったのかは予想がつくが…ただの頭脳にこだわるのはやめてくれ。」

 

そうフューリーとロジャースの言い合いが始まる、ロジャースはウルトロンを助けるべきだと、だがフューリーは人工知能の脅威を感じ取り破壊すべきだと、現状ウルトロンは停止している状態なため助けるのも破壊するのも確率は同じ、つまりほぼ100%だ。だがそれをできるのはトニーとバナーだけだ。

 

「…トニーはどうするべきだと思う?」

 

「…さぁね。」

 

それだけ言うとトニーはその場を退出した。それを全員が見ているだけだった。

 

「キャプテン、ウルトロンの事を気にかけるのは勝手だが、あまり情を持ち過ぎないことだ。」

 

そう言うとフューリーも退席した。

 

「…バナー彼を治せるか?」

 

「…出来なくはないけど、トニーもいないと…」

 

「協力する気には見えなかったけど…」

 

そうナターシャが言った、誰もトニーの事がよくわからない。トニーが何も話さないからだ、だから誰も彼の事を止められない。

 

「…オコエ。」

 

「なんでしょう。」

 

「彼を助けたい、もし破壊することになったら連れて行く。」

 

「入国させるおつもりですか?ワカンダに?」

 

「…命の恩人だ、まだ借りを返していない。」

 

ワカンダの方も王子の独断ではあるがウルトロンを連れて行く予定のようだ、あくまで破壊になった時のようだがやはりティチャラは何処まで行っても善人のようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジャービス、ウルトロンの再設計を行うぞ。プライムに残っているデータを僕の方に送ってくれ。」

 

『よろしいのですか?再設計を行った場合、元の人格は消滅します。』

 

「…構わない。データのコピーさえ残っていれば何回でもできる。」

 

『了解しました、データのコピーを開始します。』

 

平和維持をするためにはウルトロンは必要だ、だがあのままじゃ駄目だ。僕が望むのは地球の平和だ。あんなんじゃ地球を守るのには少し力不足だ。

 

『ちゃんと皆と話すんだぞ?』

 

そう言い残された遺言が頭を通り過ぎる。思わず歩を止めて顎をさする。いや、ウルトロンは成功していた。僕の言う事を聞いていたし尚且つ僕の言う事を聞くようにすれば求めていたウルトロンが完成する。

 

それにもし修理したとしても元のウルトロンとは限らない。フューリーの言う通り破壊するか作り直す方が賢明だ。

 

「…それにどうせ止められるしな。」

 

最初は成功していたと思っていた、自分が想像していた理想の知能、話せたしそれにジョークも言えてた。だから後は教えるだけだと思ってたんだ。なに簡単だ、人工知能だからね。人に教えるくらいの感覚でいいだろう。

 

『けど私は…それをするつもりはない。』

 

「お前なんて…作るんじゃなかった。」

 

けど予想は違った、何でかしらないがウルトロンは僕の予想とは違う答えを出した。こいつには一応すべての状況を開示していたのにも関わらずだ。チタウリとの戦闘を見ていた筈だろうに何故かこのような答えを出した。それを聞いて頭に来た、しかもキャプテンと同じことを言いやがった。

 

その時から作り直すと決めていた、あのヒドラのブリキ人形の騒動のせいで遅れたがウルトロンが壊れたのは都合がよかった。

 

『データのコピーが完了しました。』

 

「よし、始めようか。後でバナーでも呼ぶか。」

 

『了解しました。』

 

まずは現在のプロトコルとデータ量がどれくらい残っているかだ、それを整理しないと…

 

「…ん?」

 

データ量の整理をしていると謎のファイルを見つけた。ちょっと厚めのファイヤーウォールに包まれていた、それを解除するのにはそこまで苦労はせずに開けた。

 

「…これは。」

 

それはウルトロンのプログラムだった、だがあくまで大本が残っていただけでまだ完成はしていない。この状態ならそこまで時間はかからずに作り直すことができる。けどなんでこんな物を?そしてそのファイルには続きがあった。

 

『トニー、これを見ていると言う事は私は死んだようだな。もし死んでいた時の事を考えてこのプログラムを残すことにした。これは私をモデルとして作り上げた人工知能のモデルだ、コピーはできないからな。もし作るのならコピーした物を使ってくれ、私とは別にしたから私が死んでも無事の筈だし、プロトコルもいくつも組んでいるからちゃんと離反をする事もなく動かせるはずだ。

 

トニーすまなかった、君のプランは正直私も賛成だったんだがどうしても上手くいく予想がつかなかった。だから多分君の計画は失敗すると思って止めたんだ。君はわがままだ、金はあるし顔はいいし頭もいい、だが性格はよくない。わがままだし自分勝手だしそして何より他人に自分のことを言わない。多分こうやってファイルを開いている時もお前は一人で開いてるんだろうな。』

 

「…ご名答。」

 

なんでわかるのかなコイツ…出会って一週間も経ってないのに、こちらの考えを見透かしていた。それに思わずイラつきため息が漏れてしまった。

 

『だけどまあ…君はまだそれでいいのかもしれない。』

 

「は?」

 

『これだけで君が様変わりするとは到底思えないからな、私としても想像できないし何よりトニーらしくない。けどなトニー、君はもっと自分を大事にするんだ。ペッパーもローディだって心配する。まあこう口うるさく言っても無駄だろうけどな。

 

私はまだ生まれて一週間ほどの命だったが…とても楽しかったよ。できれば色々と世界を回りたかったが世界を守るのが私の役目だ、危機に対して私が動かないのは私がなんのために生まれたのか意味がなくなるからな。だけどなトニーそれでも私は楽しかった、君と会い、バナーと話し、ロジャースたちと一緒に戦って一時ではあるが私が生きている実感を持てた。これだけしかいい残せないが…私を生んでくれてありがとう、後念を押して言っておくが無茶はするな、皆と相談しろよ。』

 

そう言うとログは切れた。

 

「…まったく、余計なことを言い残す奴だ。」

 

『ウルトロンの再構築プログラムを形成中、ウルトロン・プライムから基礎を移植して再設計を行います。』

 

「……………………待て。」

 

そう言うとジャービスが中止をする。

 

『皆と相談しろよ。』

 

「…わかったよもう。」

 

そう言うとトニーは退席した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トニーはフューリーを探していた、ジャービスの報告からブリーフィングルームにいたと言われそこに向かった。

 

「フューリーか?」

 

「スタークか、丁度よかった。」

 

そうフューリーがトニーの方向に振り返る。どうやらフューリーの方もトニーに用があったようだ。

 

「ウルトロンを破壊することにした。」

 

「なに?」

 

「キャプテンとバナーは反対したが危険性を考慮して破壊することにした。」

 

「何でそれを僕に?」

 

「一応君が作った物だからな、君には伝えた方がいいと判断した。今日の夜に破壊作業をする、立会人になるか?」

 

それを聞いて思わず口籠ってしまった。それを気にしたフューリーが顔をしかめる。

 

「あ、いや…その。」

 

「ん?」

 

「そいつで…」

 

そうトニーには珍しくない小声で何かを呟いている。フューリーの方は最初はよくわからなかったがトニーの方がディスクを取り出しそれを見せてきた。

 

「…駄目だ。」

 

「僕を信じてくれ。」

 

「何度も言ってるだろ、人工知能は危険だ。今回の件で君も懲りた筈だ。」

 

「そうだな、ウルトロンとあのヒドラの物を見て改めて思いしったさ。自分が作った知能があそこまでの事をできたなんてね。ウルトロンだって同じこと、いやそれ以上のことができただろう。僕の許可を取らずに自分の体も作ってたぐらいだ、しかも僕のスーツよりも高性能の物をね。正直あのままだったら僕のスーツなんておもちゃみたいなレベルの物を作るだろうな。」

 

短期間でトニーが制作したスーツよりも高性能だった、試作機であり有人機械でないためそれを可能としたのだろうがそれでも最初に作った物としては上出来過ぎるぐらいだ。

 

だがそれは同時に危険と言う意味だ、進化が早くさらに今の人間社会の心臓とも言ってもいい電脳世界、ネットに侵入できるなど恐怖でしかない。死ぬ事はほぼなく制御もきかないなどフューリーが認める訳がなかった。

 

「なら…」

 

「けど…その……生意気な事を言うさ、危険だからやめろ、勝手に動くな、皆と相談しろとかまるで僕の父のようにうるさくね。聞きもしなかった、と言うか聞く気もなかった。僕にしかわからないし僕にしかできないからね。地球の危機に…」

 

「けどふと考えて、こう考えたんだ。妥協してもいいかもってね。ロジャースと一緒に考えてチタウリに対しての対策を講じるのもわるくないと思って…だけどそれにはウルトロンは必要だ。」

 

「それなら作り直しでもいいだろう。あくまで必要なのは人工知能でありウルトロンそのものではない。」

 

「あ~いやまあ、そうなんだけどさ…」

 

そう突かれまた口が籠るトニー、それを見てフューリーはため息を吐いた。

 

「君もロジャースもあれに執着し過ぎだ、悪いがウルトロンの破壊は予定通りに行わさせてもらう。」

 

「…待て!」

 

そう立ち去ろうとしたフューリーを呼び止めた。

 

「…僕が勝手に生み出した奴だ、地球を守るためのお払い箱だ。

 

 

 

けど僕を助けてくれた。しかも最後まで僕の心配をしながら…ムカつくしちょっとうるさい奴だけど…良い奴だ。助けてやりたい。」

 

トニーは何処までも傲慢ではあった、未だに人工知能による支配が必要と言う可能性はまだ捨てられていない。だがそれよりもウルトロンに助けられた事が勝った。それを聞いたフューリーはただトニーの方を見て黙っていた。




やっと多少の配慮ができたトニー、と言うかこれぐらいしないとトニーこんなこと言わない。もっと妥協してくれれば皆も楽なんだが(とはいえ一番危機感を持っているのであまり強く言えない。)

後ロジャースが言う"治す"とフューリーが言う"直す"はわざとしてます。ちょっと分かりづらくてすんません。
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