もしも…ウルトロンに憑依したら? 作:(´・ω・`)しょんぼりくん
「…暇だな。」
そう上を見る、相変わらず綺麗な不思議な風景が続いてる。絵の具が綺麗に混ざった感じの背景で今いる地面には綺麗な宝石が山のように積み重なっている。
「綺麗な石…なんだろこれ?」
赤や青、そして白や水色など様々な石がある。今手にしているのは青い石だ。綺麗に加工してるな。
「…まあ目的は果たせたしな。」
後の事を考えウルトロンは消した、安全なプロトコルを組んだコピーは残した。後は皆が上手くやってくれるだろ。
「…寂しいな。」
せっかく皆と会えたのになぁ…
「ウルトロンのコピーからデータの輸出終了、本体の残骸データと照合を開始。」
『照合中……修復箇所の特定を開始します。』
その頃バナーとトニーはウルトロンの修復を行っていた、本体に残っている残骸からデータを抽出しコピーと設計図を利用して修復作業をしている所だ。
「さて、作り直すのは簡単だが人工知能の修復なんてやった事もないしやるつもりもなかったからな…」
「人工知能の本体は電脳世界にある電子の集合体のようなものだ。基盤や電子機器さえあれば何処にでも生きていける。」
「だから機体を破壊しても意味がないしネットと繋がっている以上消えることはない。電脳世界に存在する情報を吸い続け無限に進化し続ける。」
「だからこそ制限を掛けて閉じ込めてたんだけど…こんな事になるとはね。」
「だけど何でウルトロンはそれを解除しなかったんだ?やろうと思えばいつでもできただろうに…」
『本人曰く不安をあおりたくなかったようです、敵に集中させたかったようです。』
「…なるほどね。」
そりゃ味方にあのような存在がいれば不安で集中できない所があるだろう、ならスタークに手綱を握らせていた方がいいだろう。
「データバンク34%しか修復できない、プロトコルは?」
「それは元々ウルトロンが作ってある、ただ数えれるだけで3000ぐらいのセキュリティがかけてある。それ全部外さないと元に戻せないな…」
「それはどれくらいで外せる?」
『セキュリティを外そうとした場合、一度締め出され、すべて修復されるように出来ています。さらには外されたセキュリティに対しては対策を施して増やすようです。』
「しかもこれ30分ごとに適応言語も変わるから途中で違う言語を入力した場合も対策される。プロトコル外したらウルトロンじゃ無くなるしかと言ってセフティー外さずにやるのはかなりキツイな…完全にいじられたくないと言う意思を感じる。」
「あの偏屈め。」
「多分トニーが余計にいじられないようにしたんだ、少なくとも二人じゃできそうにないな…」
というよりこんな物よく考えたな、とは言えどうするべきか…そうなやんでいると研究所にティチャラ王子が入ってきた。
「ティチャラ王子?」
「なにしに来たの?」
「手伝えると思ってな。」
「あなたオタクでしたっけ?」
「私ではない、だが心当たりがいる。」
「適応言語ってどれくらいあるの?」
「3000ぐらい、しかも一度間違ったら増える。」
「ファイアウォールを外そうにも固すぎて無理、30分ごとに言語が変わるセキュリティを順番に外していかない上に内容が全部で20万文字以上で構成されてる。しかも一度時間を空けると全部修復された状態で戻って来る………むっず!!」
そう彼女、シュリと呼ばれる女性が手に持っているパッドを見て声を上げる。
「誰こんなイカレタ物考えたの、ワカンダでも総がかりでやって成功確率17%ぐらいなんだけど…」
『私たちの場合13%です。』
「けど僕たちが手を組めば30%ぐらいにはなる。協力できないかな?」
「まあ聞く限り兄さんのお友達?みたいだし…いいよ。」
こうしてウルトロンの修復作業が行われることになった。
―――12時間後―――
「今度はアラビア語だ。これでどうやって作ってるのよ…」
「文句は言わない、速くやらないと切り替わるよ!」
「多少セフティーに割って入って5分ぐらいは伸ばせる。緩和もできないか試してみよう。」
―――2日後―――
「なんで象形文字があるのよ!?」
「あいついつ知ったの?」
『暇な時にヒエログリフを解読しました、3分ほどで。』
「放置してたらそのうちミステリー番組が全滅しそうだな。」
「ウルトロンのボディだけでもすごいからね。」
「しかもすっごいわかりずらく作ってる。わざとだな…」
『文字の組み方に法則性があるようです。今共有しますね。』
「よしクリア、それじゃ次は…日本語の古代文字?」
『すみません、もう使えなくなりました。』
―――3日後―――
「もうやばい、眠たい…」
「頑張って、一回止めたら全部難しくなってやり直しだよ。」
「ほらほら頑張って、次はルーン文字だよ。しかもメソポタミアの象形文字付き。」
『ちなみに文字数も増えてます。』
「(絶望を通り越した何かの顔。)」←シュリー
「(もう考古学者呼んで欲しいと思うバナー)」
『逆算で文字の翻訳は出来ていますのでそこまで苦労はしないと思います……恐らく。』
「いやぱっと見たけどすっごいめんどくさそうだぞ。」
『トニー様?』
―――4日後―――
「(ブラック企業に勤めてる連勤18日目の社員みたいな顔のシュリー。)」
「(クマがすごいバナー。)」
「皆どうした?」←ケロンとしてるトニー
『トニー様?』
―――5日後―――
「この作業大分慣れたな。」
「そうだね、ウルトロンも面倒な物を残したなぁ…」
「あぁ、僕一人じゃできなかった。」
「そうだね。皆と協力するのも悪くないでしょ?」
「まぁ……悪くないね。」
―――6日後―――
「ウルトロンのボディどうしようか?」
「使っていたボディを再設計すればいいんじゃないか?」
「ちょっと見た目ださくない?僕ならもうちょっと絞るけどね。」
「まあ試作リアクターで大きくするしかないし仕方ないよ。」
『トニー様も最初はかなり不格好だったような…』
「あれは急ごしらえだからノーカウントだろ。」
『きちんと№が振られてますが…』
「よし、ウルトロンのボディはそれにしよう。」
『嫌われますよ?』
「トニー、そういうとこだよ?」
―――7日後―――
「皆見て…最後だよ。」
『セキュリティ30%突破。』
「ここに来て英語とはね。」
「なら余裕だね。」
『70%突破。』
「謝罪文は考えた?」
「え?」
「そうじゃないと、会った時気まずいよ。」
「まぁその…そこはアドリブで。」
『セキュリティ突破しました。』
「修復箇所は?」
『特定を完了、移植準備。』
「よし!ウルトロンの本体に足りない物を移植すればいい。」
「だけどプロトコルはいじるな、ウルトロンじゃなくなる。上書きだけを行えばいい。」
「わかった、データバンクの応急処置完了。けどいいのかい?」
「何が?」
「このプロトコルはいわば自我の構成だ、もし上書きを行えば君の望んだウルトロンではなくなるよ?
それでもいいのかい?」
「…構わない、やってくれ。」
「わかった。」
『上書きを確認…プロトコル問題なし、データバンク収納、正常に稼働中。』
「…起動させるぞ。」
『起動を確認、ウルトロン自身がデータバンクの修理を行っております。特に問題はございません。』
「よし、後は起きるのを待つだけだ。」
何だかんだ言いつつも無事に終えたトニーたち、シュリーの方は死んだように眠り、バナーの方は死んだように机で寝ている。トニーの方は最終チェックを行っていた。
『眠られては?』
「無事に終わるまでは誰かが見てないとね。」
そう確認をし終え深呼吸をしてウルトロンを見る。すると誰かが入って来る、ロジャースだ。
「調子はどうだ?」
「まあ無事に終わりかな。嫌がらせ難問は突破できたし。後は起きるまで待つだけ。」
「そうか…」
そうトニーの隣に立つロジャース、お互いに気まずいのか少しソワソワしている。
「…スターク。」
「なに?」
「チタウリの件は…すまなかった。」
「なにが?」
「ウルトロンが眠った後、メールで怒られた。ちょっと楽観的だって、トニーと話さない癖は直した方がいいって。」
「…ボクも来てた。その話さない癖は直した方がいいってね。」
そうお互いに謝罪する、ただの謝罪と言うのに随分とかかったようだ。
「ウルトロンが戻ってきたら、チタウリのことについて話そう。」
「…そうだな。」
―――その後日―――
「最終チェック完了…修復ももうすぐ終わる。そろそろ起きるぞ。」
そう息をのむトニーたち、ウルトロンが起動した。
―――――――――――
『…あれ?』
おかしいな?確か俺死んだ筈じゃ…そう周りを見渡すとみんながいた。
「やった成功だ!!」
「はぁ~よかったぁ。」
「お疲れ様。」
「疲れた~、今回だけだからね兄さん!」
あれ?シュリいるじゃん、しかもほぼ全員いる。なるほど、俺のコピーを分解して俺を呼び戻したのか…よかった。ちょっと予想とは違うけど、トニーは皆を信じたのか。
『…トニー。』
「どうした?」
『皆と仲良くできたか?』
「……ちょっとだけね。」
『あぁ、ちょっとだけだな。』
まあ、これはこれでよしとしようかな。
『それでは聞いてくれ、まず現状がどうなっているかだ。』
そう会議室のディスプレイを利用してホログラムを出す、ロジャースたちとティチャラ王子がこの場にいる。
『ニューヨークでチタウリの襲撃があった、無事に君たちが防いだがそのせいでチタウリの武器が流出、社会があれる原因ができた。』
『だがおかしいと思わないか?トニーの言う通り奴らは恐らく四次元キューブなぞなくてもこちらに来れる。にも関わらず一向に来ない、あれだけの大群がいれば偵察ぐらいはでてきそうな物なのにだ。』
『しかもチタウリの武器が異様に多いのも疑問だ、ニューヨークの上空に穴を空けたと言ってもかなり小さい物だ。だが数が多かった、それだけ数が多いならニューヨークとは別に軍を送っていたらその時点で勝っていた。それをしなかったのも気になるがもしニューヨークの攻撃が本丸ならチタウリからロキとは別の指揮官が二~三人ほど来てもおかしくはない。にも関わらず来たのはただ軍だけ、物量で押す作戦にしたっては少し雑過ぎる。』
幾ら軍隊がいるからと言っても小隊長のような物は必要だった筈、にも関わらず来たのはただ軍だけだ。あれだけの大群がいたのならば別の首都を攻撃した方が早い。ゲートが一つだけだったのでキャプテンがソーに塞いでもらっていたのだがそうなればほぼ終わっていた。
「…あれは負ける事を考慮していた?」
『そうだ、どちらかと言うとそちらの方が目的だったのかもな。負ける事を考慮して武器だけが残った。宇宙船や宇宙に出るための装置の類はまったくない。何故だ?』
「…仲たがいさせるため?」
『そうだ、軍を別けずに侵略しなかった理由は定かではない。だがもし何らかの理由で出来なかった事を前提条件、例えば私たち以外、王子みたいなまだ発見されていない強者がいれば可能性はなくはない。そしてアベンジャーズのような存在もある。そのためにこちらをまともに相手するよりも武器をわざと渡せば人間のことだ。勝手に使って争うのは容易に想像できる。』
まあその原因て多分ドクターの師匠なんだろうけど、映画でもストーン持ちながら防衛してたし。
「今頃船で酒を飲んで見てる訳だ。」
「追撃に来ない理由も僕たち以外の強い人間がいれば納得はいくが…本当にいるのか?かなり強くないと無理なんじゃないか?」
「そうだね、それこそソーみたいな規格外じゃないと成立はしない。いるかそんな奴?」
『私もまだわからない、だが相手が追撃に来ない事を考えてそうとしか言えない。それか戦っているのが別にいてそっちに集中しているか…だが地球を襲う下準備をしている事を考えてチタウリが襲ってこないとは言えない。』
と言うより現状サノスより強い奴が何体か残っている、本格的に動くとなると多分そいつらが死んだ後だろう。
「どう対応する?」
『仲間を集めるんだ。』
「どれくらい?」
『できるだけ多く、地球だけじゃない。宇宙からも集める。』
こうするしかないだろう、ソーの方はもう帰ってしまっているようでストーンの方も預けたようだ。ならもうヴィジョンは使えない。ならば宇宙から集めるしかない、正直強さでいうのなら宇宙の方が圧倒的に強い。あのガーディアンズ・オブ・ギャラクシーはボケてちょっとわかりずらいだけで多分あのメンバーだけでアベンジャーズを倒せる。(ハルクとソーを抜けば。)ならば宇宙との接触を試みて戦力を強化する。
「宇宙て…できるのか?」
『できるできないじゃなくてやるしかない、そうでもしないと勝てない。それにもしチタウリの脅威が地球だけじゃなかったのならそれに警戒している惑星、襲われている住民と協力はできる筈だ。』
「だが僕たちの技術じゃその星に行く前に地球がおじいちゃんになってるのが落ちだ、どうするんだ?看板でも掲げてSOSでも書くか?」
『それは任せてくれ。私を使って遠くにいる人と接触してみる。だがそれと同時に地球の状況を回復させる必要があるな。そこはまあ皆と応相談だな。』
演算処理の結果ガーディアンズとの接触は可能だ、とは言え先の話になりそうだが…ここからは完全なアドリブが求められる、正直不安しかないが…自分が決めたことだ、ならば最後まで責任は取ろう。
あの後全員とわかれた、皆はそれぞれ元の場所に帰り俺は後でトニーの所に帰る予定だ。だがその前にやる事があった。
『やあキャプテン。』
「ウルトロンか。」
そうキャプテンに声を掛ける、帰るとは言ったがボディさえあれば何処にでもいけるので正直帰ると言う実感があまりわかない。とはいえ日常的に会うのはトニーの方が多いだろうけど。
「ありがとう、色々と。」
『それほどでもない、ただ便利なだけだ。』
「…これからどうするんだ?」
『まあそうだな、君の手伝いをしながらちょっとした問題を片付けて行く。』
「…すまない、助けてくれたのに…また迷惑をかける。」
『こう言った事は私の方がいい、君は自分のできる事をするんだ。』
「…その、君と会った時のことなんだが…すまない。君の事を疑っていた、あまり褒められた態度じゃなかったな」
あぁそのことか…まああの時はまだトニーの事でイラつてたわけだし仕方ないだろう。
『まあ気にするな。私の出で立ちを考えればわかる話だ。』
「そう言ってくれると助かる。」
『…君は何か、やりたい事はないのか?私がしている料理みたいな、至って普通の生活も望んでいいんだぞ?』
「…サムにも同じことを言われたな。わからないんだ、自分が何をしたいのか…」
キャプテンがここにいる理由って戦う事だけにいるようなもんだからな、凍結から目覚めたと思ったらまた戦いに駆られる何て…俺だったら嫌だな。続けていけば何のために生きてるのかわからなくなる。キャプテンも大変なんだよな…
『ゆっくり探すといい、これからどうする?』
「早速問題が起きてな、トニーたちは帰ったしナターシャは別行動だ。君もついて来てくれると助かるんだが、構わないか?」
『あぁ、だがその前に、やることがある。』
ちょっとわかりずらいと思ったので簡単に説明します。
データバンクは人で言う脳の事でプロトコルは自我の構成を行っている物でセキュリティはそれを抑制して言う事を聞きやすいようにしています。そのためウルトロンが作ったこれを用いればウルトロンよりお願いを聞いてくれる人工知能が作れます。
大本は同じで後にウルトロンがセキュリティを付け足したと言う事がわかったのでそのセキュリティだけを外して死にかけのウルトロンの修復に利用したと言う形です。ちなみにプロトコルの上書きだけを行えば憑依ウルトロンがきますがそうした場合セキュリティが発動して人工知能が自壊します。トニーが余計な事をしないようにした結果がこれです。