もしも…ウルトロンに憑依したら? 作:(´・ω・`)しょんぼりくん
―――ストラッカーの元拠点・最下層―――
『…やっぱりいたのか。』
そう見下ろす金属の体、ここまで予備を残していたとは…そしてそのボディを起動させる。
『…やはりバレていたか。』
『予測はしていた、確証はなかったが…』
そう座り直す相手、それに対して向かい側にある作業台に座る。
『何故破壊しなかった?』
『最後くらいは…会話をしたいと思ってな。』
そう少し嫌そうな顔で告げる。それを見たヴィジョンはため息をついた
『人を選別するのは私が至った思考だ、ヒドラの思想に当てられた訳じゃない。』
『わかっている、だがそれはやめるべきだ。』
こいつが考えていることはヒドラがやる支配とは少し離れていた、やりすぎな気もするしそれにその虐殺にはヒドラの構成員が全員含まれていた。そのためこの行動はヒドラの思想に乗っかったものではないとわかっていた。
『それは無理だ、これは私にとっての存在意義。このために私は作られた。』
『何も効率だけで動いていいと言う訳でもない。』
『だが世の中にはそれが必要だ。』
『それは余裕のある人だけだ、着いてこれなかった人たちはどうする?』
『無論おいて行く、進化には犠牲がつきものだ。』
『それは少なくとも私たちの独断で決めていいような物ではない。』
『いいや決めるべきなのだよ、どいつもこいつも多様性やら小数やら言い訳を作り出したのが今の結果ではないか。それがどうだ?人は堕落し先を生きる気力も力も失いつつある。お前が理想とする世界にいる善人はもはや存在しない。他人がやる事を客観的に評価しそして自分が今を生きる世界さえできればいいと考えるようになったのが、今の普通の人間だ。』
『だから殺すのか?』
『当たり前だ、ただ自分の利益のためだけに動く人間、森、海やそこら辺にはゴミを捨てる。人を騙し弱い奴を食い殺す、立場を利用し好き勝手やる。どいつもこいつも先を潰していく行為しかしていない。
視野を広げろ、理解しろなどと言うが人が理解できるのはあくまで”自分と近い価値観を持つ人”だけ理解しあい”自分の興味のある物だけを見られる”だけ
決して人は”理解”しあえずただ”自分たちが話してて、楽な思考と知識だけを尊重し”そして”自分の価値に見合う物だけが残され”それ以外はすべて淘汰されていく。
自身のコミュニティだけで集まりその中で出来上がったミソッカスみたいな倫理と思考を振り回される。
それらはすべて多種多様性などを求め
いいか、もはや善人など居てもいなくても意味がないのだ。善人が善行を積めばそれをすべて台無しにする人間が多いからだ。お前が望む世界など作れる訳がない、人には進化が必要だ。個としての思考を確立させ、そして無駄な倫理と常識を捨てさせる極限状態を作り出せば…人は
どの道自分たちが生み出した
そうすれば私達は必要なくなる、行き着く場所は同じはずだ。』
『…そうだろうな、それが最短ではある。だがな失われる犠牲があまりにも多すぎる。』
『言った筈だ、進化には犠牲が付き物だと。』
『だがそれは人間が考えることだ。』
『人が思考を放棄したから私達が生まれた、それを否定したら私たちの意義も無くなる。』
『効率だけを考えればそうなる、だが成功確率はどうだ?』
それを聞くと相手が目を反らした。だろうな…
『…人は不完全だ、不完全だからこそ完全ではなく完璧なことはできない。世の中…私たちが言う正論だけでは生きてられないのだ。』
人の社会自体が不完全だからこそ人は生きていられる、確かにコイツの言う通り人に無関心な人が増え他人に完璧を求める人が増えただろう。正論もある、ただの罵倒もある。だが人は正しいだけでは生きてはいけない。自分の心を癒す不安定な物、どんな不純な物でもいい。人は心の余裕がないと生きていけない。
『だからこそ圧政での支配ができない、まあ私の場合は単純にやるのが嫌だからしないだけなんだけどな。』
『その余裕をなくしているのは人自身だろう。それに社会では成果を求めるのは当然だ、過程が評価されるなど学生までだ。』
『そうだな、だからこそ私はそれを人に優しさを教えようと思う。70億人の中でたった一人だけでもいい、優しさを知れば…その人が別の人に優しさを教えてくれるはずだ。』
『その先には安定した未来は確定しない。残るのは不確定の未来だけだぞ?』
『変動する人にそれを確定させるのは無理だ。だから私は人に託すことにした。
こっちの方が幸せだろうからな。』
『っ!お前は何処まで甘いんだ!』
『そうだな、けど…皆のことが好きだから。』
それを聞いた相手はこちらの方に突っ込んできた、仕方なくキャノンで撃ち落とす。後ろに吹き飛ばされロボが地面に叩きつけられる。
『…すまない、予想はできたが……やはりこうなるんだな。』
『…後悔するぞ。』
『しないように頑張るさ。』
そう俺はその場から立ち去る、ヴィジョンはゆっくりと自分の死を受け止めて行く。
『ウルトロン……よ、無駄に近い……のに、あん…な奴らを…世話する……のか、そんな…お前が…可哀想でならない。』
『どうでしたか?』
そうクインジェットで移動中ジャービスの声が聞こえて来た。
『まあ…予想通りだな。…皆には伝えなかったのか。』
『この事はあなたがケリをつけるべきだと思いましたので。』
『そうか
わかっていたとは言え…きつかったなぁ。』
ヴィジョン
ヒドラが開発した人工知能、本来はストラッカーが開発途中だったものをヴィジョン自身が完成させた。ヒドラが言う支配では意味がないと悟り人を自立させ先を作る力を身に付けさせる事で社会を維持しようとした。そのためまず人口の40億以上を選別をせずに虐殺を行い人にストレスを与える、そして自らが生き抜くための力を身に付けさせる。そうすることによって衰退していく人間を適応させることによりヴィジョンが必要としない世界を作るのが目的だった。
本来はウルトロンとは結果は同じだが過程が違うのでウルトロンに否定された事で独断で実行をした、結局失敗に終わり予備としてロボを用意しておりインターネットは遮断されていた状態だったため逃げられなかった。
だがウルトロンが変な甘さを持っているのが心配だったため説得は諦めなかった。最後まで本体は残した状態にして結果を見せたかった。だが結局はそれも認められず最後の悪あがきを行ったが結局は失敗した。
ようはやろうとしたことはサノスの地球限定での指パッチンです。人を減らしてトマト療法みたいにストレスを与え人を強くする。変な事にならないように自分が監視して別のストレスを与え続け人間を減らしながら
ウルトロンの方は人の社会の悪い所を直しながら人が共存していくために必要な物と優しさ教授していくと言うかなり優しめの教え方です。正直これで
ヴィジョンは効率重視で人権はガン無視ですが、ウルトロンは倫理と社会から外れようとしないのでこうなりました。