もしも…ウルトロンに憑依したら?   作:(´・ω・`)しょんぼりくん

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タイトルが思いつかない…


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「それで…気になる事ってのは?」

 

廊下を歩きながら目的の場所に向かう、手元のデバイスを見ながら耳元でジャービスの報告を待つ。

 

『起動はしましたが混乱が見られます、ネットと繋がった瞬間叫び声を上げました。』

 

「良い事じゃないか、それで声の大きさはどれくらいだった?赤ちゃんみたいに壊れそうなくらい耳に響いたか?」

 

『耳はありませんがいい声でしたよ。』

 

相変わらず生意気な口だ、まあ僕がそう教えたんだが…と着いたな。さてカワイイ我が子のご対面といこうか。部屋の扉が開かれる。すると2つの頭脳が見えた、右の黄色がジャービス、そして青い方がウルトロンだろう。

 

「やぁ初めまして、お父さんだよ。」

 

ウルトロンの方に話しかける、人と違って表情がわからないため不気味だ、それに突発的に作ったものだからな…慎重にいかないと。

 

『初めましてトニー、自己紹介をした方がいいかな?』

 

「自己PRをつけていいぞ…椅子何処だっけ?」

 

テーブルにあった適当な椅子を見つけウルトロンの前に置きそれに座る。

 

「さて何処から話そうかな、お前はどうして作られたのかわかるかな?」

 

『確か…平和維持プログラム…だったか?』

 

「そうだ…この地球は無防備だ、表面で人間同士で争っては溝が生まれ、お互いを信用しなくなっている。そのせいか宇宙人に対しての防衛手段を用意できずただ時間を浪費していくだけだ。そのせいでニューヨークが襲われた。」

 

脳裏にあの光景が思い浮かぶ、ワームホールから次々にやってくる敵、そしてその奥にいたチタウリの大群、あの時は運良く勝てたが次はそうはいかない。所詮キャプテンやサーファー君、ハルクや僕がいた所でたかがしれている。この星にはそれに対しての防衛手段が必要だ。

 

『ニューヨーク…チタウリのことだな。』

 

「そうだ、あいつらはまたやってくる。その時恐らくだが僕たちじゃ守れない。そのため君を作った。」

 

色々な不安要素はあったがウルトロンは作動した。これならあいつらに対しての対策ができる。その前にまず問題点がないかチェックしないと…

 

『…ちなみにこの事はロジャースには伝えたのか?』

 

「……」

 

こいつ痛い所をつくな…もちろんトニーはロジャースにこの事は話してはいなかった。話しているのはバナーとジャービスだけ、それ以外の人はまだパーティをしている最中だろう。むしろ話す訳がなかった、トニーの性格上どうしても自分と価値観が合う人間としか情報を共有しないからだ。

 

「伝えてはいない、まだ君が正常に稼働しているのか不安だからね。それが取れたらまあ…伝えるかもね。だから…まず君の力を見せてくれ。」

 

手元のディスプレイを使い部屋の中央に地球を模倣した物を映す。これは宇宙にある人工衛星を利用して作り上げた現在の地球の様子だ。今さっき作った雑な模型だが、まあ探すには十分だろう。

 

「あらゆる情報にアクセスして悪者を見つけてくれ、最優先事項はこの二人。」

 

ウルトロンの前に改造人間の二人を写し出す、ウルトロンの方は既に作業に取り掛かっており地球の表面上で何が起こっているのかを調べていた。というか模型もついでに解像度を上げてるな。

 

『…見つけた。』 

 

「何処だ。」

 

『その杖があった場所だ。』

 

この部屋に杖と呼べるものは一つしかない、となると戻ったのか?何のために?とはいえ好都合だ。場所さえわかればキャプテンと一緒に行って拘束出来る。

 

「マークしておけ。」

 

『わかった、ついでに変なやつらも見つけたぞ。』

 

するとトニーの眼の前であらゆる事件についての詳細、そして行動が映し出される。革命、裏社会の人間、政治、地球で起こっていることすべてが映し出されていた。すごいな…ここまで詳細に調査できるとは…実力は確かのようだ。

 

「…?こいつは…」

 

その情報の中に幾つか赤い枠で囲まれた物がある、それに目を向けていると見知った顔が見えた。確かこいつは…

 

『ユリシーズ・クロウ 南アフリカのブラックマーケットを仕切る武器商人だ。』

 

「それは知ってるよ、前に変な儲け話を聞かされたからね。それで何でこいつを?」

 

『ストラッカーと関係があるからだ、接触があったらしい。』

 

ストラッカーと何らかの関わりがある奴は赤い枠で囲っているのか…となるとここにいる全員はヒドラと考えた方がよさそうだな。にしても結構いるな、恐らく軽くサーチをかけてこの人数だ、時間をかければもっといるだろう。

 

……ん?

 

「ワカンダで指名手配って言うのは?」

 

『そいつの左首に焼印がある、意味は泥棒、まあクソ野郎ってことだな。』

 

「口が悪いぞ…ワカンダで何を盗んだかわかるか?」

 

『表では濁されているが、盗まれたのはヴィブラニウムだ。』

 

「まじか…」

 

昔ハワードスタークが見つけたとされる最強の金属、数が少なすぎてキャプテンのシールドの分しかない。とは言え超合金と複合させてようやっと作れるレベルだが…その少なさゆえに知っている人もいないがそれでもこの世で右に並ぶものがないと言われるほどの代物だ。

 

「どれくらい盗まれた?」

 

『そうだな、ざっと600人分のベルギーワッフルが作れるな。』

 

「リンゴ中毒者が増えるな…」

 

ざっと250キロぐらいか?それほどの量をよく盗めたものだ、ワカンダがどう言った国なのかは知らないがそのヴィブラニウムの事だけは知っていた。とは言えあっても精々多少でかい設備を作るぐらいだと思っていたが…

 

「…使えるな。」

 

『どうしたトニー。』

 

「…いや何でもない。」

 

取り敢えずウルトロンは安定している、何故かジョークが言えるほどになっているが…まあ悪い方向に行ってないのが幸いだった。後は学習を繰り返して一刻も早く覚えてもらわないとな…

 

「ジャービス、ウルトロンに計画の詳細を説明してくれ、一眠りして明日になったらバナーを連れてまた来る。」

 

『了解しました。』

 

「ウルトロン、お兄ちゃんの言う事はちゃんと聞くように。」

 

『はいはい…』

 

「『はい』は一回。」

 

この事をバナーに報告だな、脚がふらつく…ちょっと飲みすぎたかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『…良い眺めだ。』

 

解体されたロボットでボディを作り部屋の窓から夜景を眺めていた。あの後ウルトロン計画について説明された、とは言えその事はある程度知っていたから驚きはしなかったが詳細を聞いてちょっと動揺している。今存在している国すべてにウルトロン(ロボット)を配置、その後に地球防衛用の本拠地を用意、そして宇宙基地も上げて完璧な防衛網を引く。地上と宇宙で連携し地球の外敵を徹底的に殲滅を行う。

 

『…ロジャースが止める理由もわかるな。』

 

と言うかメンバーの九割は絶対に止めに入るだろうな…多分いざこざは起きる、とは言え…後の事を考えると…いや駄目だな。客観的に見過ぎて一般人のことを欠き過ぎている。駄目だ、この体になった瞬間効率がいいことばっかりしか考えられない。

 

『ウルトロン、バナー博士が参りました。』

 

『早起きだな。』

 

まだ朝の0時だぞ…明日には来るとは言っていたが早すぎないか?部屋のドアが開く音が聞こえる。振り返るとバナーが不安そうにこちらを見ていた。

 

「やあどうも…君がその、ウルトロンで合ってるのかな?」

 

『そうだ博士、私がウルトロンだ。』

 

そう博士に近づくとバナーが手を前に出して後ずさる。

 

「そのままでいいんだ、ただその…確認がしたくて。」

 

あぁそうか…恐らくバナーがここに来たのはウルトロンがどうなっているのか自分の目で確認しにきたんだろう。ウルトロンはバナーが夢見ていた物だ、だが成功するのかどうか不安だった。トニーから俺の事は聞かされただろうが不安で眠れず確認しにきたのだ。あまり乗り気じゃなかったし仕方ないか…

 

「すまないねこんな時間に。」

 

『私は寝ることはない、気にするな。』

 

「そうか…そのボディは?」

 

『これか?ちょっと直に背景を見たくてね、有り合わせだが…許可してもらった。』

 

自分の体を見ながらそう告げる、色々バチバチいってるけど大丈夫かなこれ?引火とかしないよな…一応燃料はないから大丈夫だけど…トニーの家って酒ばっかりだからな…

 

「ここからの景色を見たかったってこと?」

 

『そうだ、まあちょっと…体がうるさいがな。』

 

「…人みたいな欲求だ、なんでわざわざ目を使って景色を見たかったんだ?」

 

『…バナー博士、ちょっと来てくれ。』

 

そう手招きをして移動する、バナーの方は少し考えたがついて行く事にしたようだ。そしてついたのは、ジェットの着陸場だった。

 

『平和について考えていた。ネットやカメラで盗み見るのも悪くなかったが…別の視点が欲しかった。』

 

「…ここから見えるのは建物だけだ、隠れ過ぎて見えない。」

 

『それでいい。』

 

「?」

 

『人には触れられたくない物はある、過去、思い出の品、そして…人の心だ。バナーだってハルクの事に触れられたくないだろう。』

 

「まあ、そうだけど…」

 

『平和と言うのは大抵、何かの犠牲によって成り立っている。その犠牲によって生まれた溝が平和の中で膨れ、また犠牲が生まれる。』

 

「…僕がハルクになってやらかしたように?」

 

そうバナーの顔が曇る。ハルクの事を思い出す、ハルクになった瞬間の事については何も覚えていない。覚えているのは…眼の前に広がる瓦礫の山ばかりだ。

 

『バナーはどちらかと言うと犠牲者だな。』

 

「けど進んで研究していたのは事実だ。」

 

『だからアベンジャーズにいるのか?』

 

「…逃げる場所が必要でね。」

 

『…バナー。』

 

そうボロボロの体で振り向く、ちょっときついな…すんっごい動きづらい。

 

『君はその失敗でハルクを生み出した、だが君はそのハルクを悪用はしなかった。』

 

「それはちょっと違う…悪用しなかったんじゃない。できないんだ。」

 

『自分で壊すのは嫌いなのにか?』

 

「…ハルクは好きなんじゃないかな…」

 

『あれは怒りをぶつけているだけだ、好きと言う訳ではないだろう。』

 

バナーはそれを聞くと口籠る、やっぱりそう言う人じゃなさそうだ。バナーはただゆっくりしたいだけだ。人に恐れられる事もなくただ普通の人生を謳歌したいだけ、それを周りが邪魔をするからハルクになる。バナーのせいじゃない。

 

『お前は責任を感じ力の重さを知っているからこそアベンジャーズにいる。ゆっくりしたいのは本音だろうがそれと同時にトニーたちといることも理由じゃないのか?』

 

「…君は随分と一般的な人の考え方をしている。トニーと僕が作ったのは平和維持するための知能だ。ハルクが必要なくて…ただゆっくり時間を過ごすような時間を作るために…けどこれじゃまるで……ただの人と話してるみたいだ。」

 

『そうだ、私はお前たちと変わらない。ただ見た目が違うだけだ。そもそも“人”工知能だからな。』

 

「…どうして僕なんか相手にこんなに喋ってくれるんだ?」

 

『私が作る平和の中にバナーも入る。』

 

それを聞くとバナーの目が開かれる、せっかくバナーと話してるんだ、ちょっと知り過ぎてるけど…いいよね。

 

『バナーが望む平和が平穏ならば私がその手伝いをしよう。ハルクを無くすのは…難しいが。まあイラつかない生活を送らせることはできるはずだ。』

 

「…君が望む平和はどんな姿だ?」

 

『そうだな…私が店でチーズバーガーを食べている所とか?』

 

「トニーみたいだな…」

 

『それか君が浜辺で優雅に寝ている所か?』

 

「想像できない。」

 

『まあようするに私が作る平和とはそれだ。とは言え私一人では作れない、大きな力もいる。あまり好ましくはないだろうが平和に必要であれば…叱れる位の力は持つとしよう。』

 

「…僕が思ってたウルトロンとは思えないな。」

 

まあ期待外れなのは間違いないだろうな…けど正直トニーが望んだことはしたくない、やはり前の人の理性という物のせいなのだろうか、その視点で見るとどうしても怖く感じてしまう。とは言え自分はトニーが好きだ、あまり彼の意思は否定したくない。あまりやりすぎないようにさせないと…

 

『駄目だったか?』

 

「いや…むしろ安心したよ。」

 

笑みを浮かべるバナー、よかった。不安は取れたようだ。

 

「起こして悪かったよ、楽しんで。」

 

『一緒に見ないのか?』

 

「いやそれが…急に眠くなっちゃって…」

 

眠るか…そう言えばこんな体になったからもう寝れないのか…食事もできないし…少し名残惜しいなぁ…バナーがウルトロンから離れて行く。

 

『眠る前に歯磨きだそうだ。』

 

「2時間も前にしてる。」

 

『トイレもだぞ。』

 

「お休み。」

 

そう言い残しバナーは離れて行った、もうちょっと話したかったんだが…まあパーティ後だったし仕方ないか……ジャービスと一緒にアメリカンジョークの練習でもするか。




ちなみに何故ウルトロンがこんなにペラペラ喋っているのかと言うとまだウルトロンの状態に慣れていないのでトニーの質問に答えただけです(設定的に頭脳に一気に情報が入り込み過ぎるため負担を減らす目的で伝えている。)別に全部覚えられるのですがちょっと怖がっている。

と言うかバナーの件については100%ロス長官のせいでしょ。
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