もしも…ウルトロンに憑依したら? 作:(´・ω・`)しょんぼりくん
―――キャプテン陣営―――
キャプテン一行はバーンズが渡した地図に向かうため飛行場の近くまで来ていた、人目につかない場所でバートンたちと合流していた。車からバートンとスコットが出て来た。
「やぁキャプテン、会えて光栄です。」
「こちらこそ。」
そうスコットと握手を行うキャプテン、サムを経由して紹介された人物であり何かしらの技術を持っているようだ。
「助っ人とウルトロンからのお土産だ。」
そう手に持っている風呂敷を持ち上げる、それを広げると中にはポテトフライやチキンなど軽い食事などが入っていた。
「…彼はどうなっている?」
「案の定監禁状態だ、一応誘ったが来なかった。」
「だろうな。」
「そのウルトロンって博士が言ってた人工知能?人工知能が料理したの?」
そうスコット・ラングが会話に入る。
「そうだ。」
「…何か聞いてたことと違うな…美味い。」
そう弁当からポテトサラダをスプーンで掬い自分の皿に移して食べたアントマンが感想を呟いた。
「どんな奴だと思ったんだ?」
「無表情で難しい事を淡々と説明する奴だと思ってた。」
「実際は良い奴だよ。」
「あぁ、とは言え心配だな。」
恐らくウルトロン自身が残ったのだろう…あの時自分を庇わなければ…
「博士を含めて皆怖がってるのに…何か変な感じだ。何であんな敵視されてるの?何か悪い事したの?」
「いや、彼は僕たちのために頑張ってくれている。彼が言うには自分が人工知能が理由だと言っていた。」
「…なんで?」
―――トニー視点―――
一方トニーの方はピーターを勧誘し飛行機で移動していた、スーツについての説明と軽い雑談を行っておりこちらの方もピーターがスコットと同じ疑問にぶつかっていた。
「最近AIが世間を騒がせているよな。」
「うん。」
「以前までは機械を動かすための補助、僕のスーツや今君が着ているスーツのように情報処理を行う。到底人ではできない事をするのがAIの仕事だ。」
機械の情報処理なんて出来る訳がない、いややろうと思えばできるが正直ジャービスの足元にも及ばない。人間がAIに処理速度で勝てる訳がない。だが勝てる要素が一つだけあるけどね。
「最近になってそのAIが様々な事に使われていてそれが色々騒がせている。ではここで質問だレオタード君、AIで作った絵は個人が作った事になるのかな?」
「…一応なるにはなるけど”描いた”とはならないと思う。」
「んじゃ次の質問だ、一人の男性が資格試験を受ける。机には答案用紙があってその男性はAIを使って解答し全問正解だった。これは男性が解いた事になるか?」
「なるわけないじゃん。」
「そう、質問の内容を少し変えたがほぼ同じだ。まあ資格の方は極端な話だけど資格試験でそんな事をしても失格なのは当たり前だし、絵に関してはそのAIを使って勝手にトレースしたのを個人販売している事が問題になっている。僕から言わせればAIを作った側にも問題はあるがだからと言って好き勝手に使うのはよくない。これに関してはウルトロンがいい例を出してくれた。」
『ここにカップ麺とお湯入りのケトルがある、麺をAI、お湯を人と思ってくれ、カップ麺にお湯を入れ出来上がるのを待つ…では質問だ。これは料理と言えるのかな?』
料理好きのウルトロンならでは表し方だった、僕の場合は冷凍食品だったが確かに良い例だった。他人が作った料理をあたかも自分の料理として売るのは確かに駄目だろう。AIには学習が必要だが人のように独特的な感性が存在しない。そのためその元になった物をそのまま使う事になる、そのため明らかにマネているのを商品として出す事が多かった。そもそもAIに人の法など配慮されていないので当然の結果とも言える。
だからこそAIは人間に想像力などには勝てない、それは僕も思う所だが…正直ウルトロンがいると自信が無くなって来る。ウルトロンの事を怖いって言う奴の気持ちも何となくわかるのが嫌なんだよな…
「資格に関してやる人間何かいる訳ないけど…でも何でそんなするの?途中から気づかなかったの?」
「無知だからさ、何も知らないから知らない知識や技術を雑に扱ってしまう。近代化が生み出した技術を自動製金とか思ってるただのバカだよ。」
―――キャプテン―――
「ウルトロンが言うにはこのままの状態が放置されると人はいずれ人殺しさえ機械に任せ技術、常識、人の命、今まで積み上げてきた物の価値を無くしただ自分だけが得をし他人を利用しまくる人で埋め尽くされると言っていた。その時になったら人には何の価値も無くなる。」
AIは人が生み出した。依存させる、AIは何も言わない。ただ命じられたことを実行し結果を出す。だからこそ誰もが使いたがる。ウルトロンのように人の問題には口を出さない。だから歯止めが効かなくなる、人は貪欲で強欲だ。自分が楽して生きるためなら常識やルールなぞ無視するだろう。
「…頭良いね。わかりやすい。」
「そのためAIについてはかなり問題視されている、その被害を受けているのが一つだ。」
「あ、そっかそのウルトロンも厳密に言えばAIだしね。」
「その上ウルトロンは会社を立ち上げアメリカの犯罪を抑止している。良い事ではあるが武力だからあまり良い目では見られていない。」
「ここまでの話を聞いてそこまで悪い事には聞こえないんだけど…」
あくまでウルトロンが行っているのはただの社会奉仕や社会貢献だ。明らかな敵対行動もしていないし意図的な攻撃もしていない。それどころか地域によってはウルトロンの評価は好評だ。犯罪行為を的確に処理している上にピーターのように困っている人を助けているため清掃地域や防衛地域は評判が良い。
「…話を戻すがAIが問題になる理由と言うのはなんだ?」
「え、そりゃ…人じゃないこと。」
「まあ厳密に言えばそうだ、人が作れない。だから代わりにAIにそれを補ってもらう。だがそこに法があるから問題になっている。
だが逆を言えばAIは何でもできると言う事だ。」
―――トニーーーー
「機械の制御、芸術の作成、生活習慣の自動化、AIの利点は元があれば何でもできることだ。その他の人が作るよりもその人間の何倍も優れた物を作れる。その証拠にAIの需要がどんどん増えて行ってる。」
「でも自分で作ってないから駄目なんじゃ…」
「ならそのAIが自分で考えて作れたら?人間のように自分で考えて自分で作れて、しかもそれがちゃんと独自の形を取れていたら?それはもう生き物ではないかな?」
「しかもそれは人のように欠点がある訳じゃない、寿命もない老化もしない。すべての事を自分で完結できる存在が人工知能、ウルトロンだ。」
「ウルトロンは一人でも生きていける、ただあいつが人が好きだから一緒にいるだけ。その気になればこの地球を一人で掌握できるんだ。だからこそ恐れられる。優秀過ぎるから…人には化け物にしか見えない。何てったって反逆されたら手も足も出せないからね。」
実際ウルトロンが暴走した瞬間誰も止められない、それにネットや評論家の間ではかなり話題に出されている上に民間人の間にも不安が広がっている。僕が作ったと言うのも原因なんだろうな…あいつは言わなかったけど…
―――キャプテン―――
「国連が彼の法案を出したのはこれ以上人の社会に入って欲しくないからだ、人が国連の代わりにウルトロンを求めないようにしてるんだ。彼なら常に求められる完璧な政治を作り出せる。」
「それに仕事が無くなる、あいつはそんな事しないけど世間ではAIで無くなる仕事ってのがよく不安の種として挙げられている。目立ち過ぎる上に全部成功させてきたからな、他の奴らからもあまり良い目ではみられない。」
「それに決め手はソコヴィアの件だ、自分の兄弟が派手にやったからな。それもあるんだろ。」
キャプテン、サム、バートンがそう告げる、ウルトロンからしたらほぼ流れ玉のような物だが無視する訳にもいかなかった。
「…難しい話だね。」
「それに人工知能が社会奉仕をするなんて前例がない、彼の行動が静観されているのが結果が良いというのもあるんだろうが法が作られてないから止められないんだろうな。」
人の法案に人工知能は仕事をしてはいけない何て無い、それに生きているのか生きてないのかと言う哲学も絡まって話がややこしくなってしまっているのも問題だった。そのためその行動を抑止するための法案がこの会議だった。とは言え本人にはその気など無いが何も知らない人からすれば当たり前の行動でもある。
「良い人なのに、辛そうだね。」
「…彼が一番悩んでいるんだ。」
そうキャプテンはその話題になった時の事を思い出していた。
『温暖化の改善、自然界の森や海のゴミの撤去、そして人の社会、私がやろうと思えば全部解決できるだろう。だがそれでは人がいる意味を無くしてしまう、人が生きていく世の中だからこそ人がその問題に取り組まなければいけないのだ。』
『AIは人より遥かに優れている、だが社会は人が生きるための群れだ。人の必要性を奪う物を作ってはいけない。AIは人に過ぎた存在だ、だからこそ理解できる人間が使えばよいのだが…今の人は自分が生きれる時間さえあれば未来の事なぞどうでもいいからな。』
『辛辣だな…』
『…全部見てしまったんだ。
結局私がやっている社会奉仕も、意味がないのかもしれないな。』
そう何処か寂しそうな目をしていたのが脳に焼き付いている。確かにウルトロンであればその問題は解決できるだろう、だがそれは人のためになっているのだろうか?ただ人が起こした面倒な事をウルトロンに押し付けているだけではないのか?キャプテンはその言葉を表現できずに飲み込んだままにしてしまった。
―――アベンジャーズ本部―――
『…はぁ。』
俺は本部でお留守番をさせられていた、ネットの動きを制限され会社を運営するための機体と本部のこの機体にのみに絞られている。そのため調査をしようにも何もできずにいた。とは言え当たり前の反応ではあるが…
「大丈夫?」
『あぁ、今の所は…』
そう声を掛けられたのはバナーだった、まさか協定に参加するとは思えなかった。てっきり引退するものかと思っていたのだが…
『…よかったのか?引退しなくて。』
「…引退しようにも僕の体じゃ面倒を起こすだけだ。なら協定に参加して大人しくしてた方がいいかと思って…」
『出てこいって言われたらどうする気なんだ?』
「僕には出動要請は来ないさ。」
『…もし言われたら?』
「…その時になったらわかるよ。」
そうテレビのリモコンをいじりながら答えた。
「君は行かないの?」
『トニーから大人しくしているように言われた、あの時撃つのを邪魔をしたのがいけなかったな。』
何であんな躊躇なく引けるのかな…とは言えそれのせいで上層部の信用がた落ちだ。まあ別にご機嫌取りしてる訳じゃないからいいけどトニーに迷惑かけちゃったな。
「下手したら僕より窮屈だね…」
『そうだな…はぁ。』
…ロボットでもため息て出るんだな。空気は出てこないが。
「ウルトロンは何で大人しくしなかったの?そうすれば矛先向けられることもなかっただろうに…」
『そうはいかない、シールドを失った以上それに変わる物が必要だ。あの失敗をした以上大規模的な組織を作る事はできない。ならば私ならその代わりが出来る。』
「…あんまり無理し過ぎちゃ駄目だよ?」
『構わないさ、私に疲労はない。』
「さっきため息ついてた癖に?」
『疲れないのは本当だ、それにアベンジャーズに入れそうな人を探すにもこうした方がいい。多少強引なのはわかっているが…』
本当だったらシールドがまともだったらやらなかったんだ、シールドと言う抑止力があったからこそ色々対抗策が打てていたのだがそれがすべて無くなった。だからこそその変わりを俺がやらなければ…人間の体じゃ無理だったんだろうなぁ…バナーが少し気まずそうな顔をしている。心配かけちゃうな、特にトニーには…
待機して数時間後に、キャプテンたちが捕まった事を伝えられた。
―――???―――
周りは機械だらけ、床も天井も壁にもその機械で覆われている。それが廊下のように続いておりその最後に扉が見えた。その扉が見えた先には広い空間があり人型のロボットのような物が並んでいた。
『アベンジャーズは瓦解寸前、会議の妨害、ウルトロンの孤立、概ね既定通りだな。』
『アベンジャーズが予想より不仲じゃないのが気になるがな。』
『なに、どうせ寄せ集め、修正の範囲内だ。』
『それもあの人工知能の影響であろう、不仲になる前に間を取り持っているようだ。』
『世界で一つの存在がカウンセラーの真似事とは…こちらの動きに気づいているのか?』
『それはあるまい、ならばここに来ている筈だ。』
『会議の方もターゲットが何人か残っている、追加で行った襲撃も機能不全までに至っていない。』
『ヒドラの奴め、生かしてやったのにこの体たらくとは…』
『所詮は敗戦宗教だ、そろそろ切り捨ててもよかろう。』
『とは言え目的通りウルトロンの孤立化に成功した、大人し過ぎるのが不気味ではあるが。』
『だからこそ今がチャンスなのだ、ウルトロンが動く前にある程度片付ける必要がある。』
『ヒドラには最後までは役にたってもらう、我々の計画のために…』
「では予定通り接触をしようか。」
そう一人だけ機械ではなくただの人間が立っていた、その言葉を最後に機械の人型は暗闇の中に消え人間だけが残された。
「さて…会うのが楽しみですね。」
そう不気味な笑みを浮かべていた。
ウルトロンが危険視されている理由ですね、ニュースとかで頭の良い人がウルトロンの事について議論してそれが広まったと言う感じでAIについてもウルトロンの影響で布教していった感じです。AIに何もかも任せていると人は何もしなくなる、簡単に言うとヒモ生活です、人間全員がニートに近い存在になるといった感じですね。
地球防衛→ウルトロンがやる 環境問題→ウルトロンかAIがやる 仕事→ウルトロンかAIがやる
あれ?これ人がいる必要ある?
村人A:楽できるからいいじゃん、全部やらせよう。
村人B:反省します。
村人C:AIこわ!?何でもできるじゃん!?
村人D:仕事が無くなる!どう生きて行けばいいんだ!
村人E:楽できるの上の連中じゃん!下の連中が追いつける訳ねぇだろふざけんな!
政府:民間人が気づく前にウルトロン封印しよ。
ヴィジョン:こんなんただのニートとヒモ野郎だ!自立させよう!
ウルトロン:これは先が辛くなるな、ゆっくり問題について人と一緒に取り組んで行こう!
ヴィジョンはこの可能性に気づいていました、だからあんなに焦ってました。ウルトロンの方も理解はしているのですがまあやる訳がなく…とは言えそれで足をすくわれる訳ですが、まあ人が最初からやっていればそんな事もなかったんですがウルトロンたちがいる時点で人にはそんな事をする気もなかったわけです。正直みんなも余裕が無いんですよね、今を生きるので精一杯だから…