お父ちゃん健在でアルティメットスペちゃん√ 作:お父ちゃん
トレーナールーム。ぶっちゃけると、トレーナー専門の職員室のような所だ。そこではウマ娘の皆さんが日頃から授業を受けている間、トレーナーの皆様が資料を纏めたりウマ娘へどんな指導をすれば良いのか日々考えたり、後は書類仕事をする場所でもある。
トレーナーの給料はトレセン学園から支払われる固定給+ウマ娘がレースで得た賞金の5%が懐に入る。ウマ娘はレースでの賞金の他に、出走手当てという物も貰えており多少のお金は貰える。中にはレースで活躍できなくても……ウマ娘達が将来お金に困らないように、大学の入学資金や将来の貯蓄の為にレースに出させるトレーナーも居るのだ。
「サンデーのおやっさん。アンタ……飲み会とかには行かないのか?」
そんなトレーナールームでサンデーサイレンスは資料を纏め終り、息抜きでコーラを飲んでいた。そんな時だった。トレセン学園に所属するトレーナーの1人であり、某伝説のヤクザと同じ声の30代~の筋肉質の男 黒沼T(本名 黒沼一馬、養護施設ひまわり出身)が話し掛けた。黒沼Tは副業として養護施設あさがおを経営しており、逃げ馬の指導を良く行っている。現在はアイネスフウジンをチームリーダーとしたチームドラゴンのトレーナーをしているのだ。余談だが、ムキムキであり……根性特化の育成を行うが体罰は絶対に行わず、「勝てないお前が悪いんだよ」と体罰を振るう悪徳トレーナーを良く拳で制裁している。
「飲み会か……そういや日本で行ったことはあんまりないな。北海道地方トレセンの時は忘年会や新年会は行ったが、向かうでのトレーナーや職員だけでしかないな」
「そうか……実はな」
黒沼Tは語る。何でもトレセン学園のトレーナーは中の良いトレーナー達で飲みに行くことが多くあり、黒沼Tは東条Tや沖野T達と共に居酒屋やbarで飲みあかす事があるとか。
「アンタの復帰祝い、南坂の新人歓迎会をやってなくてな。どうだろうか?チームシリウスのチーフトレーナーと新卒のトレーナーも呼んでるんだが?」
「そうだな。折角の縁だ、宜しく頼む。だが……条件がある」
サンデーサイレンスは今回の飲み会に参加するに当たって条件を出した。
それは出来れば席は窓から離れた奥の席であること、これは狙撃を防ぐためである。もう1つ、同行者としてスペシャルウィーク、ディープインパクト、そしてファインモーション殿下と護衛のイージーゴアの同伴。これはサンデーサイレンスと南坂が飲み会に参加している間に、ファインモーション殿下が良からぬ輩に……ディープインパクトが理事会が遣わしたヒットマンに狙われないようにする為だ。
「まあ、俺は構わんが……アンタも大変だな。マジものの王女様の面倒を押し付けられて。居酒屋は基本的に日本だけだしな……子供も楽しめるお店をセレクトするよ」
「ああ、全くだよ(息子がアイルランド王国より立場が上な世界トップ3のクイーンの孫でしたなんて、言えるかぁぁう!!)」
※なお、世界お偉いさんランキングでは1位日本の天皇陛下(皇族)、2位ローマ法王、3位エリザベス女王、4位他の王様、5位総理や大統領などの国家元首という感じらしい。
お店はその筋に詳しい黒沼Tが選んでくれるとのこと。
「神室町はダメだな……馴染みの店が多いが。だとすると歌舞伎町か?まあ、楽しみにしてくれや」
「ああ、恩に着るよ」
参加するメンバーはトレーナーからはサンデーサイレンス、沖野T、東条T、黒沼T、南坂T(武装ナイフ、ハンドガン、セミオートショットガン)、チームシリウスの北原T(名馬オグリキャップを育て上げた男)と新人トレーナーの桐生院葵(担当ウマ娘はハッピーミーク、スペちゃんと同学年)。
トレーナー以外はスペちゃん、ディープ、ファイン殿下、イージーゴア、そして問答無用で着いてくる事となったゴルシ(二十歳超え)である。
「まあ、ゴアさんガキ達だけなら1人でお酒飲めないだろう?私も来てやるよ!!」
というゴルシからの優しさ+ただ飯を食べるためである。
東京某所のとある居酒屋。
「それじゃあ、本日も1日おつかれさん!かんぱーい!」
「「「かんぱーい!」」」
黒沼Tが選んでくれたファミリーでも楽しめる居酒屋に参加メンバーはやって来た。未成年のスペちゃんとディープにファイン殿下は当然ながら飲むとは出来ず、護衛としての仕事がある南坂Tとイージーゴアは酔いが出るまでは飲むことが出来ない……因みに南坂Tは酒豪(ぐらんぶる基準)、イージーゴアは過去に父親とトレーナーからドーピングの薬品を無理矢理投与続けた為なのか毒物に対して耐性がありめちゃくちゃ飲んでも酔えない。
「旨い、飲むのは久し振りですね」
なお、南坂Tは護衛の仕事も有るので飲むのは数ヶ月ぶりである。
「此処はご飯も美味しいからな。そら、ガキども好きなものを頼みな!!ここの飯は旨いぞ?お昼はおしゃれなカフェレストランでも有るからな!」
と……未成年代表であるスペちゃんにメニューを手渡す帽子を被った男。彼は北原T、チームシリウスのチーフトレーナーであり、元々は岐阜の笠松で地方トレセンのトレーナーをしていたが色々有ってこっちに来てからはオグリキャップを始め有力なウマ娘を育て上げた男である。
「じゃあ、此処に有るフードメニューを全部で!」
「すいません。焼き鳥と唐揚げは更に全部2人前でお願いします!」
「じゃあ私はラーメンを追加で!」
だが……北原Tはスペちゃんとディープの食欲を知らなかった。
「オグリさんが2人増えた感じですね」
と言うのはトレーナーの中では最も若い新卒の美女。トキノミノルよりも年下な彼女はチームシリウスの新人トレーナーの桐生院葵こと葵Tである。名門トレーナー一族の出身だが……
「葵だったな?君の親父に伝えてくれ……俺は2度とお前を赦さないとな。マニュアルにそりすぎて個人個人を見ずに、トキノミノルの爆弾を再発させたお前を赦さないってな」
「はい!!勿論です!」
「だけど、君は素質はあると思うぞ?」
「あっ……ありがとうございます!」
サンデーサイレンスは葵ちゃんのお父さんと仲が最高に悪い!!
葵ちゃんのパパこと桐生院パパは別のチームを過去に率いており、サンデーサイレンスが倒れた後にトキノミノルとライトハローを理事会からの指令で引き取った。だが、マニュアルにそった管理主義の為にトキノミノルの爆弾が再発し……爆発して電撃引退からの破傷風で入院、更にマニュアル主義や管理主義では才能を発現出来なかったライトハローは結局勝てなかった。
「やったじゃない。葵、サンデーさんが誉めるのはそうないぞ!
俺なんかコミ力上げろとか……多角的に見ろとか……心のケアも大切だ、彼女達は思春期で多感だからなとか……色々だ!!」
とビールを飲み、多少顔が赤くなった沖野が葵に向けてそう言った。
「サンデーさんはトレーナーはどうあるべきだと思いますか?」
東条が唐揚げをチューハイで流し込み、そう問う。彼女を含めて此処に集ったトレーナーは最強のトレーナーと称されるサンデーサイレンスの意見が気になる。
「そうだな……これは俺がハンドラー……アメリカ時代の俺のトレーナーから教わった事だ」
サンデーサイレンスは昔を懐かしみ、ミント入りハイボールを飲む。
※ケンタッキーダービーではミントを入れたハイボールを飲むのが一般的だとか。
「トレーナーの仕事……いや……使命は担当するウマ娘の未来をより良い物にすることだ。
年間7000人以上のウマ娘が日本で産まれる。だが、その中でも中央トレセン学園に入学や転入する事が出来るのは極一部、そして一勝でも出来るのは更に少なく、重賞を勝てるのは極僅か。
そんな世界でも子供達の夢を出来るだけ叶えてあげたい。だが、そんな理想論は叶わないのが現実だ。担当するウマ娘を勝たせたい、夢を叶えてあげたい……きっと多くのトレーナーが思うだろう。だが、一勝も出来ずにトレセン学園を卒業……いや卒業すら叶わず途中退学や転校を行う子供も居る。担当する子供が1度も勝つことが出来ずに終ってしまった気分を知っているか?そこら辺のドブ水をなめるより苦痛なんだよ……」
サンデーサイレンスはそう告げ、スペちゃんが頼んだ焼き鳥の1本を貰い一本食べる。
「お前達も担当を持つなら知ってるだろ?俺達は親御さんから子供達を預かった。言わば親代わりだ……親として子供達を導く義務がある。
レースは勝つか負けるかの二択しかない。だがな、人生の成功は何百通りもある。レースで勝ってスターへの階段を昇る……トゥインクルシリーズではそれが一番かも知れない、それでも俺達は親として子供達に輝く未来への掛橋を用意するんだよ……親として、教育者として担当する子供達の未来を照らす。それが俺達トレーナーだ」
「1つ教えてやる。良いトレーナーの条件は絶対にウマ娘を見捨てないこと、何があってもそのウマ娘に手を差し伸べる事が出来ること、愛情をもってウマ娘を導けること。たったそれだけさ、簡単だろ?」
だが、その簡単な事が出来るトレーナーが少ないのも事実。その簡単な事が出来るトレーナーが今、この中央トレセンでどれだけ居るのだろうか?少なくともこの場に集まったトレーナーは問題ないだろう。
「全く、お前やお前のハンドラーが担当だったのならと大人に成ってから何度思ったか」
イージーゴアは父親やトレーナーの手で成長ホルモンや怪しげな薬(ドーピング)を施された。サンデーサイレンスを倒すため、家の栄光の為に、名誉の為に利用された。副作用でアナフィラキシーショックが後から出て死にかけるし、副作用で全身の臓器に悪性腫瘍が出来るし。
ウマ耳が生えた謎の男性老人に救い出されてアイルランドに運ばれなかったら……間違いなく死んでいた。なお、イージーゴアの実家はその謎の老人の手でフルボッコ(物理)にされ、後年にドーピングの事で大バッシングを受けたとか。
「俺のハンドラーはもう居ない……今度は俺がハンドラーとして子供達を、後任を導く番だ。ギターが好きで俺をイメージした曲まで作ってさ…………本当に最高のトレーナーであり親父だったよ。俺様に生きる意味を与えてくれた、最高のハンドラーだった」
と大人組はしんみりなムードとなり、サンデーサイレンスの昔語りが始まった。
しかし……
「すいません!チャーハン10人前!!」
「じゃあ、僕はそばめし10人前!!豚の角煮もお願いします!!」
「食べすぎじゃね!?てか、なんで私がツッコミなんだ!?ツッコミはシャカールとジャスタウェイの仕事だろ!?」
スペちゃんとディープ……めちゃくちゃ食べる。
ガイドラインにひっかかりそうなので黒沼T「誓って殺しはやってません」はカット!!ごめんね(笑)
次回!!皐月賞とダービーを終えて……
タキオン「天皇賞(秋)行くさ」最速の皐月賞馬
カフェ「菊花賞で世代最強を証明します」ダービー馬
スズカさん「どうしよう……」
悩むスズカ……そしてチームスピカは新たなメンバー増員を決行!!
仮にお父ちゃんが再婚するなら……相手は!?ifで番外編書くかも
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原作養母のティナお母ちゃん
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ライバルだったイージーゴア隊長
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三十路独身王、樫本理子
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同世代で産まれたifマックイーン