劇場版パトパトチャンネル〜Lost Time〜ifルート   作:ぜくぬ

2 / 2
第2話です!ここも内容は特に変わりませんね。キャラクターの怪我の状態を細かく書いたり、正規ルートと繋がる程度のキャラクターのセリフの加筆を行っています


時間遡行のペンタス

『主が死ぬと専属神は死にます。1級専属神1名、2級専属神3名、計4名は主が死ぬと同時に絶命します』

 

「パト君が死んだってことは……。皆!!!」

 

「メリアちゃん、カナちゃん、ソフィアちゃん……。雪花様……」と皆の名前を今にも哀哭しそうな声に出しながら来た道を走り抜けて行った

 

今メリアちゃんは専属神階級をどうしてるの!?私聞いてない!

 

自分以外の誰か、一人でもいいから生きていて欲しい、という願いを込めてただひたすらに走る

 

でもなんで……死ぬ程の感情……カナちゃんが気が付かないわけないのに!

 

「早く!早く戻らないと!!」

 

それからまた数分走り続け、周辺が木々に囲まれ、人の近寄らなそうな場所にあるカナの次元と現実を繋ぐ扉のもとまで戻ってきた

 

誰かが出てきた痕跡は……ない。……誰も出てない……

 

「どうか……どうか……」

 

訝しげさと不安の2つを持ったなんとも言い表せないような沈んだ表情をし、扉を開けることを躊躇いかけるが、ごく僅かしかない少量の勇気を振り絞り、扉を開けた

 

「か……帰って来たよ?……………気配が……ない……。メリアちゃん……カナちゃん……ソフィアちゃん……雪花様……」

 

リビングのテーブル付近で横に倒れ、涙と涎を垂らしながら死亡しているソフィアを見つけた。目に生気は無く、呼吸もなく生存しているという可能性が無いという現実を叩きつけられたハクは絶望していた

 

「ソフィア……ちゃん……」

 

メリアちゃんの言ってた通りになってる……死んでる……そんな……

 

その後、カナの次元空間内全てを探したが、メリアは風呂場で、雪花は台所でソフィアと同じく死亡が確認された

 

「カナちゃんはこの空間にはいない……もしかすると私と同じように何かに気付いて出ていったのかな?」

 

じゃないと……じゃないと……カナちゃんが……。パト君を見殺しにしたことに……いや、違う!現に居なかった!カナちゃんは動いたんだ、でも……なら何処に?見つけてあげないと……生きてても……死んでても

 

次元空間内より再び外へ出ると、その頃には強くなっていた雨もすっかり止んでいた

 

「雨……止んだんだね……」

 

カナちゃん……何処にいるのかな……

 

「ハク……」

 

「え?カナちゃん……」

 

どうやらカナもハクと同じ3級のようで死亡していなかったらしく、ハクはものすごく喜んだ。仲間が1人いるだけでものすごく救われたような気がした

 

「無事だったんだね……。……カナちゃん?」

 

ハクとは違う、喜びなどの明るい表情とは打って変わった殺意、憎悪などといった暗い感情ばかりが渦巻き、それがハクに向けられているというのはハク自身、表情だけでなく気配から容易に察せることだった

 

「お前か……」

 

「え?なに?」と答える間もなく刃先が鏑矢のように2方向に枝分かれした槍状の武器を構え殺しにかかってきた。ハクはギリギリの所で武器を構え防ぐことになんとか成功した。

 

「カナちゃん……なんで!?」

 

「お前がパトを殺したのか!!!」

 

「やめてよ!私じゃないよ!私だって何が何だか」

 

「お前しかいないんだよ。ずっと私達を……パトを騙して……。私じゃない!?だったらなに!?その服に付いてる血は!嘲弄するのもいい加減にしろよ、裏切り者ーーー!!お前が!皆の幸せを!人生を奪ったんだ!この人殺しが!!」

 

「私じゃないよ!それを言うならカナちゃんこそなんでパト君を助けに行かなかった!!!カナちゃんこそパト君を見殺しにしたんじゃないかーーー!!メリアちゃんも死んだ!ソフィアちゃんも、雪花様も……皆死んだ!!カナちゃんが早く気付いていたら防げたんだ!カナちゃんこそなにやってんだーーー!!!」

 

「お前に何がわかる!パトの何がわかってた!!それにお前に分かるか!?目の前で仲間が死んでいった私の気持ちが!!」

 

「うるさい!カナちゃんが……。カナちゃんが殺したんだろーーー!!!」

 

「ここまでしておいてよくもまあ」

 

2人が思い思いの言葉と感情をぶつけ合いながら、激しい攻防を繰り広げているとき、カナが何かに躓き、その拍子でカナに突進して行っていたハクの前に突き出した剣が、カナの額の奥まで深々と突き刺さった。カナは額から大量の血を出し、顔の上半分を真っ赤に染め死亡。ハクは今、突然起きたことが理解できずにいた

 

「え……なんで……。わ……私の所為じゃ……ない。私の所為じゃ……ない……。殺す気なんて無かったの……。そう……カナちゃんが悪いの……。私の言うこと1つもわかってくれないんだもん……!」

 

必死な言い訳をしていたハクだったが、きっと心の内では理解していた。どちらか一方の責任ではなく、お互いがお互いの言うことを理解できなかったのが悪かったのだ、と

 

「私が……大好きなカナちゃんをこの手で……。いやあああああああああ!!!なんで?なんで私を襲ったの?カナちゃん?私は嬉しかったのに……カナちゃんが居てくれたって思えて……。凄く……安心したのに……。私……一人になっちゃった……」

 

何か、打つ手は無いかと考えると、一つだけあった。しかし、それは使い過ぎると魂が壊れてしまうもの。非常に危険であったが、今のハクにはこれしかなかった

 

「私なら……やり直せる……」

 

『ハク、時間を戻すというのは長ければ長いほど身体に負荷がかかります。それはまず精神から、次に肉体を、果てには魂そのものがやられてしまいます。精神を治すのは上級神以上の神でも至難の業、もし魂そのものに傷が付けばもう修復不可能です』

 

「知らないよ……こんな結末を変えられるのなら……。私は嫌だ!こんな結末、だから……やり直す!時空【タイムリターン】 私が……変えるんだ……この悲劇を!絶対に!!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(必須:50文字~500文字)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。