超戦艦 Großer Kurfürst 作:U・K・Owen
持ってなかったヴァンガード天井してナヒ―モフの建造資金足りなくなってるやつがいるってマジ?
ジャーヴィス二隻出ました、何かのバグ?
某日 太平洋
太平洋の東側で401とコンゴウ達による戦闘が行われているとき、反対側の西方においても、同じく水上艦と潜水艦による戦闘が行われていた。
「音響魚雷、航走開始後6秒後に起爆。2501を隠す」
その片方、千早翔像率いる『緋色の艦隊』に所属する潜水艦、U-2501の艦橋にて戦闘には似合わないほどの落ち着いた声音が響く。
彼――2501艦長ゾルダン・スタークの見つめるメインパネルには、自身の乗る2501とそれに対峙する三隻の水上艦が写し出されていた。
海中で格闘起動を行うような重巡洋艦がいる以上、霧の艦隊において水上艦という呼び方が正しいのかは疑問符が残るが、少なくとも今回は水上艦はあくまで水上艦として振る舞っていた。
相手は霧の北米艦隊に所属する海域強襲制圧艦レキシントンを筆頭に駆逐艦ラドフォード、フレッチャーの三隻。
奇しくも太平洋の両側にてこれまで戦闘方法含めその性能の殆どが文字通り霧に隠されていた海域強襲制圧艦が参加する戦闘が行われていた。
だがしかし、ゾルダンの思考の中心は海上にて制止し続けるレキシントンたちからは既に外れていた。
では一体どこに向いているのかというと、それは先ほども出た2501のはるか東方で行われている401とコンゴウ艦隊の海戦である。
2501がレキシントンとの交戦を開始した際には既に始まっており、統合戦術ネットワークに双方からアップロードされた情報を2501通して把握していたが、しばらく前からその更新が途絶えている。
これまで401は霧の艦を撃破した際、その戦果を喧伝するようにネットワークにアップロードしていた。
秘匿主義の面も持つコンゴウはともかく、401も情報を上げてこないとなると、彼女ら双方がそれどころではない状態に陥っている可能性が高い。
それに加え、コンゴウ艦隊から上げられた直近の情報、『海域強襲制圧艦ショウカクが上空からの光に突き刺される映像』には見覚えがあった。
光の色こそ違うがその攻撃はヨーロッパで千早翔像に見せられた欧州方面艦隊と北米方面艦隊の合同部隊による当時北洋方面艦隊の拠点とされていたレイキャビク襲撃の際に欧州方面艦隊の大戦艦ネルソンが空から降ってきた光に串刺しにされてそのまま撃破された記録映像に瓜二つであった。
ショウカクの方は持てる演算能力の全てを艦体上方のクラインフィールドに回したおかげでどうにか一撃持ちこたえたようだが、その後の二撃目により艦橋が消滅。ミサイルを撃つ程度の反撃能力は残っているようだが、艦体のバイナルパターンが再投影されていないところを見るに搭載している重力子機関に重大な損傷を負ったことが予想できる。仮にその損傷がオーバーヒートレベルのものであったなら彼女ら東洋方面艦隊が保有する大型海上拠点『ハシラジマ』でのオーバーホールを必要とするだろう。
それに、ゾルダン自身霧の北洋方面艦隊とは薄くない関係がある。
『この世界の未来を見たい』
ゾルダンに面と向かってそういった北洋方面艦隊旗艦グローサー・クルフュルストのメンタルモデルの顔には隠しきれない笑みと期待感が浮かんでいた。
あのときは自分たちと同じたかが一隻の潜水艦に実質的な霧の最上位者と言っても過言ではない超戦艦が『未来』と呼ぶほどの可能性を見出しているのか思考の深層では疑問をいだいていたが、今まさに世界を変えようとしている401を見ているとなるほど確かにあの少年の駆る艦は『未来』に値するだろうと思う。
あの場で明言は避けていたが、北洋方面艦隊が霧の艦隊と敵対している以上、旗艦であるグローサー・クルフュルストとその麾下の艦隊は401の方に加担するには戦略的にも明らかであろう。
何しろ自身の支配領域に隣接する勢力が内輪もめで勝手に弱体化してくれるのだ、歓迎しない理由がない。
もっとも、あそこまで
どちらにせよ、あのレーザーは彼女自身か北洋方面艦隊の所属艦による攻撃であろう。
それはつまり、開戦初期以外小康状態を保っていた大西洋北方でも動きが出てくる可能性も高まるということでもある。
そうなってくると、イギリスを拠点として地中海への進行を目論んでいる千早翔像の動きにも関係してくる。
ビスマルクからの繋がりでバルト海の対北洋方面艦隊部隊の連中とも関わりがあるが、先日のデューク・オブ・ヨークとの戦闘で取ることのできた彼女らの戦闘経験の多さを考えるとあの程度の戦力では対応しきることができない可能性がある。
彼女の目的からして能動的に侵攻を行う可能性は低そうだが、何しろ相手は総旗艦やムサシと同格、それに加え戦略面の経験値という面では二艦を上回っている可能性が高い。
そうした面でも、海戦海域周辺に潜伏しているであろう下手人に接触してグローサー・クルフュルストの真意を探る必要があるだろう。
ちょうど頭上のレキシントンらも回避起動も行わない単調な微速前進にて2501を無視するようにこちらからの攻撃を迎撃することのみに徹しているところを見るに彼女も同様のことを考えているのだろう。
世界最大の海軍戦力を誇っていた往時の米国海軍を原型としている北米艦隊がただの一方面艦隊の座に甘んじているのはひとえにピケット艦隊を多く北洋方面艦隊との境界線上に配置しているからであるが、2501がそれらのピケット艦隊ではなくナガト麾下観測艦によって探知されたことから察することのできる通りその索敵精度はお世辞にも高いものとは言えず、北洋方面艦隊の中でも太平洋側を管轄していると思われる大戦艦ミズーリ率いる艦隊が今まさに北米艦隊の足下に迫っている可能性すらある。
それに関してはレキシントンの方も後衛に控えていたニュージャージー等をショウカクの情報が共有された直後にこちらの索敵範囲外へ離脱させたことから察するに十二分に理解して警戒を強めているのは間違いないだろうし、それらの憂いを確定させるためにもコンゴウ艦隊の元に向かいたいだろう。
今回の海戦での目的の一つに海域強襲制圧艦のスペック把握も含まれていたのであるが、こうなってはそうも言ってられない。
クラインフィールドの強度データを取れただけでも幸いとするべきだろう。
「2501、レキシントンの真後ろ5000につけるんだ。速度はレキシントンに合わせろ。」
普段から愛用している帽子を取ったゾルダンは2501そのものに対して命令を下す。
ゾルダンの方針のもと2501は通常時からメンタルモデルを持っておらず、その命令に応答する声だけが艦橋に響く。
「それと、2502は接続解除。その分を海底探査に割り振れ、北洋方面艦隊の所属艦が潜伏している可能性が高い」
《接続を解除…ですか? しかしそれでは…》
前のタカオとの戦闘の最中に新型超重力砲による超々遠距離狙撃によって補給艦ミルヒク―を失っていたゾルダンらには以前のような潤沢な補給物資は期待できず、2502の接続解除はそのまま戦闘能力の低下に繋がる可能性が高い。
そのことを指摘した2501に対しゾルダンはそのことがを遮るように答える
「最悪、コンゴウたちが戦闘していた海底から拾い集めるとしよう。それに、教授もどうやら興味があるらしいしな」
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ヤマトはユキカゼからの報告を直接受け取るために帰っていったが、多分横須賀でまた会うことになるのだろう。
そんでもってユキカゼがヒュウガのコアを回収したということは海上ではヒエイが行動不能に陥ったところかな?
いやでも、コトノはヒュウガのコアに関してしか言ってなかったような…もしかして撃ち漏らしたか?
レーダー上の重力子反応もだいぶ落ちてるし動きはないみたいだけど、ショウカクの一件もあるしアレに関しては注視しておく必要があるかな。
そんな事を考えていると私の趣味で電話のような形にデフォルメされた通信装置から声が聞こえた。
《旗艦様、我々の勢力海域付近に大戦艦ニュージャージーを始めとする北米艦隊が集結しつつあります》
「あ~…、さっきの攻撃で私達が出てくる可能性を見出した奴がいたか。とりあえずこちらも境界の警戒を強化、ワスプあたりも投入したほうがいいかも」
《了解しました、私も指揮のため一度こちらの支援を離れます》
それに関しては明確な懸念材料であったショウカクが引いた今特に大きな問題にはならないだろう。
ヒエイの件はちょっと不安だけど艦橋ごと撃ち抜かれて観測装置や通信、照準系が軒並みダウンしている艦にできることは限られている。
だが念の為ヒエイに対する攻撃準備は整えておこう。
反射衛星砲は使えないし、魚雷は即効性に欠ける。
そうなってくると……アレしかないかなぁ……
久しぶりに使うから錆びてないといいけど。
ニュージャージーを境界ラインに寄越したのは多分レキシントンあたり…というか私が読んだとこまでだと彼女以外まともに北米艦隊は出てきてなかったから彼女じゃなかった場合は…レイキャビク襲撃のときに北米艦隊部隊の指揮を執ってたっぽいエンタープライズとか…かなぁ。
レキシントンだった場合彼女の探求者気質的に積極的な攻撃行動に出てくることはないと思うけど……
それ以外だった場合は私にもわからないしそもそもレキシントンだって私の想像に過ぎない。
どちらにせよ大戦艦ニュージャージーは第二艦隊のミズーリと同じくアイオワ級を元とした大戦艦、最低でも基礎スペックでは両者の性能はほとんど同じであるはずだ。
そうなってくると第二艦隊所属の巡航艦隊の中核をなすアラバマとかマサチューセッツとかなら対抗はできるけどそれ以下の巡洋艦部隊では厳しいものがあるだろう。
戦闘面での経験値はこちらに分があると思いたいが、明確に数値化できないものに頼るくらいなら自身が出たほうがいいとミズーリは判断したんだろう。
実際ミズーリが参戦すれば万が一侵攻があった場合でも戦線を維持するのは容易だろうし、それに加えてワスプがいれば相手がよほどの大艦隊を差し向けてこない限り海流操作で誤魔化せるだろう。
……え? エセックス級*1海域強襲制圧艦の打撃艦隊群?
……知らん。というか流石に大西洋側と半分だろうし北米艦隊がパナマ運河を掌握できているかどうかわからないし、もし掌握できてなかったとしたら南アメリカを回ってくる必要があるからそうそう簡単には……
もしかしてパナマ運河海抜上昇で水没して普通に海峡になってる?
ま、まぁ流石にそこまでなりふり構わず太平洋側に注力してくることはないでしょ、なんならこっちの旧拠点のレイキャビクは大西洋側だし、言っちゃあなんだが正直戦力としてはティルピッツの第一艦隊のほうが大きいし。
そういえばティルピッツの方は大丈夫だろうか、と考えているとまたも通信が鳴った。
《こちらティルピッツ、バルト海より未確認の艦隊が出撃しました、詳細なデータを送ります》
未確認の艦隊……?
とりあえず霧の艦艇ではあるんだよね?
《はい、タシュケントからの情報によると艦内に生体反応、並びに電波信号の送受信等も確認出来ないようです》
じゃあこちらのデータ外の欧州方面艦隊所属の戦力ってことか、大西洋方面の巡航艦隊の編成はタシュケントが時刻表を作れるレベルで調べ上げてくれてたはずだからレイキャビク襲撃の際の居残り組をバルト海に秘匿してた感じか。
タシュケントみたいな自衛能力ほぼ0の艦艇を逃げ場の限られるバルト海に突っ込ませるわけには行かないし、仕方がないといえば仕方がないけど今はもうアラスカを専属でつけてるんだし折を見て行かせておけば良かったな……太平洋、というか原作開始のことで頭がいっぱいだった。
《北米艦隊と同じく積極的に攻撃を仕掛けるつもりはないようですが重力子機関の出力波から間違いなく臨戦態勢です、編成は現在確認されている限りで大戦艦三、重巡洋艦五、軽巡六、その他小型艦多数。この内三隻の大戦艦は重力子反応が似通っており、同型艦と推察されます》
大戦艦三隻の追加、それも欧州方面艦隊の主であるビスマルクがここまで秘匿していたとなると大戦艦クラスでも上位、デルタコアもちだと考えるのが自然だろう。
だがしかし、正直ここまでするかという思いもある。
北米艦隊と同じように巡航艦隊から引っこ抜けばいいのに……もしかして少しでもこちらに邪魔されたら困るなにかしらの計画が動いているとか?
ビスマルクが私達の次に警戒してたのはムサシだろうけど現在はムサシの地中海侵攻に協力しているはずだし、私達の介入を止めることにあそこまで躍起になる理由は見当たらないんだけど…
というかそもそもあのときにいなかった大戦艦級って何だ?
イギリスとフランスの戦艦はレイキャビク襲撃の際にほとんどいたし、バルト海待機ってなるとイタリアにも疑問符がつく。
《フォーミダブル艦載機の偵察画像送ります》
その言葉とともに一枚の画像が送信された。
そこに写っていたのはどことなくイタリアのヴィットリオ・ヴェネト級戦艦を彷彿とさせる長船首楼型の船体を持ちつつ、ヴィットリオ・ヴェネト級には似ても似つかない重厚さを感じさせる大戦艦であった。
それが三隻、巡洋艦群からなる輪形陣を形成して画像の中心に鎮座していた。
艦体に光り輝くバイナルパターンはその戦力を誇示するかのごとく鮮やかに海面を照らしており、ティルピッツの報告通り対象艦隊が臨戦態勢に入っていることを示していた。
かつて存在した超巨大国家ソ連が追い求めた『世界最強の戦艦』という夢の結晶、ソビエツキー・ソユーズ級戦艦三隻。
それこそが、ビスマルク秘蔵の対北洋方面艦隊部隊の中核であった。
というわけで、リクエスト募集からどれだけ経ったのか怖くて数えたくありませんがイスレ様よりソビエツキー姉妹です。
正直こんな感じで出しておかないと出るのがムサシ追撃戦になりそうだから若干無理やり動かしました、23巻までモチベが続いているかわからないので……
そういえば3199第一章公開されましたね、私は今なんか海外に行ってる友人が帰ってき次第一緒に見に行こうとおもいます。
冒頭映像も見たけど楽しみすぎるぜ!!
つづく…
…ぞ!
設定集って…
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活動報告のままでいい
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小説の方に移してほしい