超戦艦  Großer Kurfürst   作:U・K・Owen

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オリ艦出しまくると収集がつかなくなるので半ば無理やり修正


第二十八話

発:第一潜航艦隊巡航潜水艦 イ400

宛:霧の艦隊総旗艦 超戦艦ヤマト

 

対象:欧州方面艦隊第一特別遊撃艦隊旗艦 ソビエツキー・ソユーズ

 

 現在バルト海に展開していると()()()()特別遊撃艦隊、その旗艦である大戦艦ソビエツキー・ソユーズについて報告いたします。

 

 当該艦が率いる欧州方面艦隊第一特別遊撃艦隊は、欧州方面艦隊旗艦ビスマルクが北洋方面艦隊による宣戦布告とその後の戦闘を経て新たに編制された艦隊であり、通常の巡航艦隊とは異なりその主目的は前述した北洋方面艦隊の対処となっています。

その性質上基本的に根拠地であるバルト海から移動することはない()()()()()()()()

 

 上記の通りこの遊撃艦隊の位置情報は常に不定、不明であり、現在の正確な位置と展開状況は判明していませんが、他の欧州方面艦隊の展開状況から鑑みるに艦隊編制当初の展開報告通りバルト海に展開しているものと思われます。

この現象は旗艦である当該艦の所持する旗艦装備に起因するものであると思われており、その基本原理は高度なステルス性能であると思われます。

これはナガトのように自艦隊の展開情報を欺瞞するものではなく、展開状況を隠匿するものであり、搦手ではナガトの旗艦装備が、純粋な奇襲性能においては当該艦のものの方が勝るといったところでしょう。

 

 しかし、上記の性能は先日の北洋方面艦隊旗艦超戦艦グローサー・クルフュルストの太平洋出現に起因する北洋方面艦隊との戦闘において行われた大戦艦リシュリューを用いた強襲攻撃から推測されたものでありその本来の能力、またその応用の範囲については未だ謎に包まれています。

 

 特別遊撃艦隊の編制としては当該艦を筆頭としたソビエツキー・ソユーズ級を含めた大戦艦四隻を中核としており、他にも欧州方面、北米方面両艦隊から複数の艦が回航されていると見られ、両艦隊の巡航艦隊の編制状況から逆算するに相当数の艦が特別遊撃艦隊の所属となっているのはまず間違いないでしょう。

 

 先述の北洋方面艦隊との戦闘は小規模な痛み分けとも言える終結をみましたが、特別遊撃艦隊はその艦隊規模に反して高い攻撃能力を所持していることは明確であり、ビスマルクによる情報統制からか北洋方面艦隊に比較すれば劣りますがその総戦力の多くが秘匿されているを鑑みると万が一敵対した場合は高い脅威となるでしょう。

 

 あくまでこの想定は万が一のものですが、北洋方面艦隊……はともかく、コンカラーのような明確な先例がある以上その想定をしておくことは必要と思われます。

 

 追伸

402より貴方様の御友人が我々の活動拠点である横須賀にいらっしゃる旨の通信を受けましたが、事実で間違いないのでしょうか。

また、今回の横須賀での実行が予定されている一件で彼女は味方足り得るのでしょうか?

 

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「しっかし…ソビエツキー・ソユーズかぁ…ティルピッツだとちょっと分が悪いかな?」

 

 ティルピッツから送られた偵察映像を睨みつつそう呟く。

 

 wowsにおいてあのビスマルク、ソユーズの両戦艦は同じ近距離戦型の戦艦であるが、それぞれの戦力を表す指標においてはソビエツキー・ソユーズはビスマルク級戦艦より上位に置かれている。

 

 まぁビスマルクが欧州方面艦隊の旗艦であり元欧州方面艦隊第二巡航艦隊のコンカラーに至ってはソビエツキー・ソユーズすら下に見る強力な艦となっているのでこのアルペジオ世界での戦力比はいまいちよく分からないのであるが。

 

 とりあえずタシュケントを向かわせておこう、確か氷山港で休暇を取っていたはず。

戦闘艦に安定した休暇などないのだ。

 

 ……そろそろ訴えられそうだから同じ演算配分の艦を数隻編成したほうが良さそうだな。

 ちょうどM型を筆頭にした潜水艦部隊が暇をしているようなので4隻程度の分隊を組んで広範囲に展開させるのがいいかもしれない。

 

 タシュケントは最重要海域にのみ展開するのがいいだろう。

 いくら潜水艦とは言え複数隻がまとまって行動すると探知されるリスクが上がるのでその分でも元が駆逐艦故に機関出力が低いタシュケントのほうが向いているような気がする。

 

 それにしてもソビエツキー・ソユーズが対抗戦力として出てくるとは…ビスマルクのやつ、結構強力な戦力を秘匿していたらしい。

 今のところ攻撃されてはいないようだが、あのビスマルクがただ顔見せのためだけにこれまでの十数年間秘匿してきた戦力を出してくるとは到底思えない。

 

 間違いなく何かあるだろう。

 

 タシュケントを向かわせたといっても到着には時間がかかる。

 それまでになにか悪いことがないといいのだが……

 

 

「……ッ!?」

 

 強力な重力子反応を検知!!

 

 方向は……401! いや!マツシマか!

 

 401の重力子機関の反応も検知、こっちも動き出したか!

 

 そんでもって超重力砲の標的は原作通りナチか。

 前世で読んでいるときはあそこで態々ナチを狙う理由がいまいちわからなかったけど対峙してみればわかる、タシュケントもそうだが高度な索敵能力を有する艦は集団戦において絶大な脅威となる。

 

 実際ミズーリの攻撃が不完全とは言え防がれた原因は間違いなくナチの広域探査能力にあると見て間違いないだろう。

 

 やっぱどんなところでも探査キャラって人権なんやなって。

 

 マツシマの超重力砲発射を確認、見事にナチの艦底部を噛み砕いている。

 通常の超重力砲は通常のビームと同じように目標物を吹き飛ばしている感じがするけどマツシマ…というかオプション艦を用いたあの超重力砲はなんというか…重力子の収縮によって存在を捩じ切ってる感じがする。

 なんというか……言語化がめっちゃ難しいんだけど侵食魚雷のあの炸裂が文字通り超強化されて直線上に現れてる感じ。

 そりゃあ地球壊れますわ。

 

 北洋方面艦隊にも超重力砲特化型の艤装を使用している艦がいるけどあの艦は素の演算能力に起因する火力が高すぎるから特殊艤装を用いた全開砲撃はシミュレーション上でしかやったことないけど正直アレを向けられる大西洋の連中がかわいそうになる火力だった。

 一部とは言え超戦艦の私が処理のリソース受け持っていた仮想空間にあの大きさのヒビ入れるってヤマトとかの最上位枠以外の艦なら二、三隻ぐらいクラインフィールドごとぶち抜いて貫けるんじゃなかろうか。

 

 でもなぁ…あの艦はその代償にクラインフィールド結構削ってるからなぁ…最悪大戦艦級の超重力砲喰らったら艦体が消し飛ぶかもしれない。

 そもそもの艦体サイズがデカイから一撃で消し炭になることはないと思うけどどう考えても継戦能力は失うから巡洋艦あたりをお供に付けるのが必須になるだろう、というかなっている。

 

 そんなわけで確か今はエディンバラあたりがついてたはずだけど今思えば軽巡だと索敵能力に限界があるから思い切ってエクセターあたりをつけようか…でもただでさえ器用な重巡を固定するのはなぁ…

 

 まぁ帰ってから考えよう。

 

 お、マツシマより小型重力子反応多数。それと同時に401からも多数の侵食弾頭弾を確認、両方ともコンゴウ艦隊直下のメタンハイドレート集積地層に…てあれ?

 

 集積地層外縁部から侵食弾頭弾?

 

 あぁ、ユキカゼか。なんだかんだいってあの艦も結構ノリいいよね。

 やっぱヤマト、というかコトノが間違いなく悪い影響及ぼしてるような…

 

 というかそもそもなんであの緊急時にメタンハイドレードの分布状況なんて出てくるんですかね、私も授業自体は受けた記憶…というかログがあるけど生身の記憶のほうじゃ殆ど覚えてないし。

 

 寝てた?

 

 そんなログはもう存在しないですねぇ…

 

 401から特殊攻撃機セイランを発進、そこからの連撃で見事コンゴウを撃破…と言いたいけれど。

 さすがは艦隊旗艦、こんな簡単には終わらせてくれない。

 

 コンゴウの重力子機関反応上昇、内部エネルギー回路が損傷しているからかレーダー上でも重力子機関からエネルギーがどこへ向かっているかがよく分かる。

 

 気になるエネルギーの向かい先は―――主砲。

 さらにその先は―――群像が乗るオプション艦マツシマ。

 

 主砲部分にエネルギーが収束し、コンゴウのバイナルパターンの輝きがさらに高まる。

 その輝きはまさに旗艦としての意地を表しているようだ。

 

 コンゴウ主砲の弾道計算…オッケイ、着弾位置はマツシマブリッジから離れた弾頭格納部。

 つまりは今だとすっからかんの空洞空間だ。

 

 

しかぁし!!

 

 

 私は見逃さなかった、コンゴウのはるか後方、メタンハイドレードの影響海域からも外れた地点にて、歪みながらも強力な重力子反応が渦巻いていることを。

 

 その収束パターンは、超重力砲。

 もちろんその射線上にはマツシマがいる。

 

「ヒエイ! やっぱり動いてきたか!」

 

 大戦艦ヒエイ、先ほどヒュウガに艦橋を吹き飛ばされてから動いてはなかったから原作通りユキカゼがコアを回収したものと思っていたかったけどやっぱり取りそこねてたか。

 

 これ使った瞬間私の展開が決定的になるしできれば使いたくはなかったんだけどミズーリの砲撃はもう使えないし魚雷は間に合わない。

 

 とりあえず艤装の展開だけはしていたから良かったけど、本来だったらコレすらも間に合わず群像くんが海の藻屑になっていた。

 

 ショウカクの一件はまぁ私のせいってことで納得できたけどヒエイはどこがどうなってこうなったんだろうなぁ……

 

 そんな事を考える私の艦体の右側には輪状の重力子デバイスが列をなしており、あたかも巨大な一つの砲身のような形状にまとまっていた。

 次第にデバイスが帯びていた私のバイナルパターンの色でもある葵色が更に輝きを強め、ほのかに黒味を帯び始めた頃、私の眼の前に機械的なウィンドウが表示された。

 

 17年前と同じように、私はそのウィンドウに浮かび上がる文字を読み上げる。

 あのときとは違う、特定の個艦を狙った長距離狙撃。

 

 ひっさびさに使うからマジでバレル曲がってたら怖い。

 

「超重力砲、縮退限界―――発射」

 

 そう言った瞬間、デバイス群先端のエネルギーが膨れ上がり、葵色の光が暗い深海の闇を貫いた。

 

 

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「―――しかし…だが! お前たちの世界の鍵だけは――」

 

 401とコンゴウ率いる東洋方面艦隊第一巡航艦隊との戦闘も佳境に迫り、沸き立つ太平洋の上では先程までまさに鉄の城とも言える威容を誇っていた大戦艦コンゴウが海原に呑まれるようにしてその艦体を横たえていた。

 

 コンゴウの艦上は度重なる攻撃によって廃墟のような様相を呈しており、彼女の主兵装たる356㎜連装砲塔のターレットは特殊攻撃機セイランの放った侵食弾頭弾による攻撃を受け、完全に破断していた。

 

 いくら巡洋艦などに比べて膨大な演算能力を持つ大戦艦と言えど、ここまでの損害を受けては最早戦闘能力の維持は困難であり、コンゴウもまたその例に漏れず仄かに輝く第一主砲塔のコントロールを掴み取るだけで精一杯であった。

 もちろん、主砲の一発ごときでは海中に潜む401を撃破するなんてことは夢のまた夢である。

 そもそも、メタンハイドレートの炸裂によって撹拌された海中は膨大な量の騒音が飛び交っており、とても一潜水艦の位置を把握できたものではなかった。

 

 だがしかし、コンゴウの目標が401でなく()()()()―――オプション艦マツシマであるのならその主砲は十二分に致命の一撃となる。

 その上マツシマは先程の超重力砲の発射過程で重力子ビームにより海を断っており、かろうじて残ったコンゴウの光学照準兵装によってロックオンすることは極めて容易であった。

 

「――貰い受けていく!」

 

 コンゴウのその言葉とともに主砲の砲口から放たれたビーム弾は寸分違わず二発ともマツシマを貫いた。

 

 絵面だけ見れば美しく見えるその光景、その事態に人艦問わず海域に存在するほぼ全ての目が釘付けになった。

 

 

 だからこそ――誰も気づけなかった。

 

 

 

 コンゴウのはるか後方、メタンハイドレードの炸裂範囲からも外れた海域にて、侵食弾頭の炸裂にも似た赤色の光が少しづつその光が強まっているなどと。

 

 大戦艦ヒエイ――つい先刻ヒュウガに撃破された艦であったが、ヒュウガとは異なりユキカゼによるコアの回収を免れ、少しずつではあるが自身の艦体の制御を取り戻していた。

 

 一度再起動したことで冷えたヒエイの演算素子は、コンゴウの主砲弾がマツシマのブリッジに届かないことを冷静に理解していた。

 たかが巡航潜水艦に過ぎない401を、この巡航艦隊と互角以上に渡り合うレベルにまで進化させた張本人、霧の風紀を乱す違反者集団、その首魁。

 乱れた風紀を正すには、その元凶を断つのが一番だというヒエイの考えは変わらない。

 

 狙うは必殺、過たず一撃でマツシマのブリッジを、いや、マツシマごと灰塵に帰す。

 

 彼女が選んだのは、自身の狙撃システムを用いた超重力砲による長距離攻撃。

 

 一介の潜水艦、それも通常物質とのハイブリッド艦であり霧の艦艇のようにクラインフィールドを持っているわけでもないマツシマなど何の抵抗もなく貫くことのできるそれが、放たれようとしていた。

 

「ヒエイ!?」

 

 ヒエイの艦体の直ぐ側にいたためいち早くその異変に気づいたミョウコウが叫ぶようにそう呼ぶが、超重力砲の発射シークエンスは止まることなく、やがて臨界点へと達した。

 

 闇夜にヒエイの艦体色である赤が煌々と一際強い輝きを放った直後、かつて世界中で語られた怪物の顎のように開かれた艦首から覗く砲口から赤色の奔流が溢れ出し、環状の狙撃システムを通るごとに加速していく、ついに放たれたその光は照準通りマツシマへと向かい、貫く―――

 

 

 

 ―――ことはなかった。

 

 ヒエイが超重力砲を放ち、1つ目の狙撃デバイスを通過した直後、彼女の右舷前方海中より葵色の光が溢れ出し、海を貫いた光線が放たれた超重力砲ごとヒエイの艦橋より前を包み込み、超重力砲を含めその射線上にあった全てを消し飛ばした。

 

 その光はヒエイだけでなく、ミョウコウをも巻き込み、ミョウコウは光線がクラインフィールドを掠めただけでフィールドの許容値が臨界を超え、オーバーフローした重力子によって艦体各所に数え切れないほどの異常が発生していた。

 

 

 艦首を失ったヒエイは再度コアが緊急停止状態となり、艦体は色を失って浸水により今はもう存在しなくなってしまった艦首から濁流のように海水を呑み込んで暗い海底へと沈んでいった。

 

 




とりあえずこれにてコンゴウ戦は一旦終結。
なんというか…やっと終わった…
去年この小説書き始めたときは適当に二、三話書いてそっと消そうと思ってたのに…
とりあえず分かったことは何万文字も戦闘描写書ける方々って本当に凄いんやなって。

もちろんまだまだ続けていくでな!

みんなも好きな艦で二次小説、書こう!!(私が読みたい)


つづ…


…く!!

ムサシ追撃戦、GKちゃんは?

  • 参加
  • 不参加(ティルピッツ主導)
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