勇者の少女たちと紡ぐ、聖剣に選ばれた剣士の物語 作:A.S マフルガ
剣斬はデザストと戦っていた。
「はは、お前はやっぱりこっち側だな」
「違う!俺は剣士だ!」
剣斬が斬撃を放つとデザストは消えていた。
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紫音はSWORDに向かった。
「街に出現するメキドがいるなんてな」
「はい」
紫音は陸人たちにデザストのことを話した。
「メキドにはまだ未解読なことが多いわ」
詩織は読んでいた本を閉じて会話に参加した。
「本の化け物なのが1番有力だけど他のところだと人間が堕ち切った姿だとか言われていたりするわね」
「じゃああいつは元々は人…?」
詩織は本の角で紫音の頭を叩いた。
「未解読って言ったでしょ。敵に興味を持つのはいいことだけどあんたは強さのことだけ気をつけていなさい」
詩織は紫音にそう言った。
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紫音は杏の部屋に呼ばれていた。
「初めてだな。姉さん以外の女の子の部屋に呼ばれるなんて…」
「それも好きな女の人のなんて…」
紫音は息を飲んでインターフォンを押した。
「はい」
部屋の扉が開いた。
「いらっしゃい紫音君。待っていたよ」
杏が笑顔でお出迎えをしてくれた。
「あ、ああ…」
紫音はそんな杏を見ていると顔が赤くなった。
紫音は杏の部屋に招き入れてもらい、出されたおやつとジュースを食べながら他愛のない話をした。
「そういえば、紫君たちが使うアイテム…」
「ワンダーライドブックのこと?」
紫音は猿飛忍者伝ワンダーライドバックを取り出した。
「そう、ワンダーライドブックは本の形状をしているよね」
「まあね…」
「これには物語の力が宿っているとかどうとか…まあ、俺は力にしか興味がないからよくわからないけどね」
と、紫音が言っていると杏の肩はガタガタ揺れ始めた。
「凄い!物語の力って、本って本当に素晴らしいよね!」
(あ…)
紫音は杏に変なスイッチを押させてしまったと後悔。
長い時間、杏の話を聞くことになった。
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その間、詩織は若葉とひなたに丸亀市内の案内をしてもらっていた。
「色々回ってみて、面白い街だとわかったわ」
「もしかして丸亀に観光する機会がなかった感じですか?」
ひなたは詩織にそう聞いた。
「いや、この街に来て日が浅いだけよ。メキドとの戦いだって最近はあんまり起こらないし」
「そうだ、うどんを食べないか?この近くに美味しいうどんの店を知っているんだ」
「うどんね、どんだけ美味しいのか楽しみね」
詩織は若葉にうどん屋に連れて行ってもらった。勿論ひなたもそれに同行した。
「ここだ」
しばらくして、詩織たちはうどん屋から出て来た。
「確かに美味しかったわね。この店も覚えておかないと」
詩織は手帳の欄に店名を追加した。
「へぇ、面白そうなことをしているね」
すると、何者かが三人に話しかけてきた。
「誰だ?」
「大社の人間でもなさそうですね」
「…杏子」
詩織は険しい彼女で話しかけてきた者杏子を見つめる。
だが、そんな顔を向けられているというのに彼女の顔は笑顔だった。
「はは、そんな怖い顔をするのは詩織らしくないよ」
杏子はそう言うが詩織は拳を握りしめた。
「失礼ですがお二人はどんな関係が?」
「生まれと育ちが同じ孤児院の親友だよ」
「冗談じゃない。あんたはメキド。私の親友じゃない」
詩織は杏子に向かって水勢剣流水を振り下ろした。
「っ…!」
杏子は最も簡単にその刃を受け止めた。
「弱くなってるよ。感じちゃってるじゃん!」
杏子は禍々しいワンダーライドブックを取り出した。
「ワンダーライドブック?」
「いいや、これはアルターライドブックだよ」
杏子はそのアルターライドブックを開いた。
【クリム】
杏子の体は黒く禍々しい炎に包まれ、メキドクリムの姿になった。
「さあ、お遊びの時間だよ」
クリムは地面の底から戦闘員のシミーを複数体召喚した。
「真っ赤に染まるまで楽しもうよ」
シミーは詩織たちに向かって襲いかかってきた。
「ひなたは下がっていろ」
若葉はひなたを下がらせ、勇者装束をその身に纏った。
【ライオン戦記】
【流水抜刀】
「変身!」
【ライオン戦記!】
詩織はブレイズに変身した。
「連携だ、詩織」
「あんたを倒すっ!」
「お、おい!」
ブレイズは若葉の提案を聞かず、クリムに向かって突っ込んでいった。
「はは、私のところに行けるかな、詩織」
ブレイズはシミーに行手を阻まれた。
【必殺読破】
「邪魔だぁーっ!」
ブレイズは足に纏った水の勢いで高く飛んだ。
「レオ・カスケード!」
【ライオン一冊撃!】
【ウォーター】
ブレイズは高いところからシミーに向かってライダーキックを放った。
「やるね、流石は私の親友だよ」
「その姿で語るなぁーっ!」
ブレイズはクリムに向かって水勢剣流水で攻撃した。
「いたぁーっ…」
クリムは尻餅をついたように倒れた。
(これで!)
ブレイズは水勢剣流水を思いっきり振り上げた。
クリムは『にひっ』と笑った。
「油断禁物だ、詩織さん!」
それに気がついた若葉はブレイズに忠告した。
だが、遅かった。
「やめて詩織」
クリムは杏子の姿に戻って必死そうな表情を浮かべそう言った。
「っ…」
ブレイズはそんな杏子の姿を見て振り下ろしていた水勢剣流水を寸前に止めた。