ようこそ一夏ちゃんが逆行する教室へ   作:たかきょう

13 / 69
第13話.一夏ちゃんは本物の天才ではありませ~ん!

 

 

「あっ!もしかしなくとも、綾小路先輩じゃないですか!?私です!天沢一夏です!覚えていますか?まさか、先輩と同じ学校に入学できるなんて夢みたいです!」

 

 

清隆先輩にこう呼びかけた時...一夏ちゃんは内心、とても緊張しちゃっていた...

 

 

(もしもだよ...清隆先輩が私の芝居に乗っかかてくれなかったらどうしよっ!!?)

 

 

元の世界とは違って、拓也と全く同じ方法で清隆先輩に近づいた私...一夏ちゃん。

 

 

あの、櫛田先輩でも理解できたこの芝居を櫛田先輩よりも遥かに頭が良い清隆先輩が理解できないわけがないと確信しつつも...

 

 

万が一、清隆先輩が私の芝居に乗っかかってくれずに私の今後の計画が台無しになるのでは?という一筋の不安も頭の中に浮かんでいる。

 

 

(清隆先輩!!...お願いっ!!)

 

 

彼に必死にテレパシーでそう送る...そんな私の祈りが清隆先輩にも伝わったのか、

 

 

「...天沢か。久しぶりだな。元気にしていたか?」

 

 

「はいっ!一夏ちゃんも久しぶりに先輩に会えて、本当に嬉しいです!!!」

 

 

私の望み通りの返事を返してくれた。さすがはホワイトルームの最高傑作といってもいいね!

 

 

「えっと、あなた...天沢さんだったかしら?聞いたところ...綾小路くんと同じ中学らしいけど?」

 

 

「あっ!堀北先輩と須藤先輩ですね!初めまして!1年Aクラスの天沢一夏です!」

 

 

「なぁ?何で、俺達の名前...知ってんだ?」

 

 

「それはですね~!昨日の先輩方と宝泉くんとのやり取りを...この一夏ちゃんがこっそり見ちゃってたからだよ~!」

 

 

堀北先輩と須藤先輩にも簡単な自己紹介を済ませた後...さっそく、私は本題に入る。

 

 

「綾小路先輩!もし良ければ、私と特別試験のペアを組んでほしいんですけど...どうでしょうか?」

 

 

「...この俺とか?」

 

 

「はい!この学校の先輩方の中で面識があるのは、綾小路先輩だけなので!」

 

 

私が清隆先輩をペアに誘ってる最中、堀北先輩は自分のスマホを私の方へと向けて何やら操作している様子だ。

 

 

恐らくだけど...突然現れた私のOAAの数値を確認でもしてるんだろうね?

 

 

「なっ...学力A+!?」

 

 

「マジかよ?鈴音...って...はぁっ!?身体能力もA+かよ!?」

 

 

私のOAAの数値を確認した堀北先輩はとっても驚いていて、それが気になって堀北先輩のスマホ画面を覗いた須藤先輩の方はもっと動揺してるね~!

 

 

何せ、この世界の私のOAAの数値の総合力は南雲会長に次いで...はたまた、南雲会長に匹敵するレベルで高いのだから...

 

 

「思い出したわ...数日前に茶柱先生が言っていた、【入学初日でSシステムを見抜き、それをネタに史上最速で2000万ポイントを手に入れた本物の天才】っていうのは...まさか!?」

 

 

「へぇ~、なるほど~!そんな風に言われてたんですね~?私って...」

 

 

まぁ...本物の天才とは、清隆先輩のこと...私は前の世界で得た知識によるものにすぎないんだけどね?

 

 

私はそう思いながら、堀北先輩に自分の携帯をプライベートポイントの残額が表示される画面にして見せてあげた。

 

 

すると、堀北先輩は何やら納得したような表情でさっきまでの動揺がおさまった。

 

 

「綾小路君と同じ中学の後輩のあなたならば...別におかしくはないわね。」

 

 

「なるほど~!堀北先輩は、綾小路先輩の()()()()()について知ってるんですね~!」

 

 

「えぇ...こっちにも1年間、色々とあったのよ...」

 

 

地味に...清隆先輩の私を見つめる視線が鋭さを増しているね~!ちょっと話しすぎちゃったのかな?こりゃ、警戒レベルを引き上げられた感じだね~!

 

 

「おっ...おいっ!お前らの話の意味が分かんねえよ!俺にも分かるように説明してくれ!」

 

 

「焦らなくとも大丈夫ですよ~!須藤先輩も近い内に分かってくると思うので~!」

 

 

「いや、ますます気になるだろうが!...」

 

 

元の世界だと...綾小路先輩がこの試験の科目の1つで100点をとっちゃってそこから、実力が次第にクラス中に知れ渡っていくみたいな感じだったもんね!

 

 

須藤先輩も近い内に分かるという私の発言は矛盾はしていないはずだよ?

 

 

「それよりも...綾小路先輩?先輩は私とペアを組んでいただけるのでしょうか?」

 

 

「天沢、すまん...あいにく、俺にはペアの相手には既にあてがある...」

 

 

「あっ!そうだったんですか~!ちょっと残念です...」

 

 

これは...元の世界通りに清隆先輩は宝泉くんと組む気なのかな?

 

 

正直、清隆先輩が宝泉くんとペアを組むことに納得しているわけじゃないけど...ここで無理強いして先輩を困らせるのも悪いからね...

 

 

「その代わりと言ってなんだが...そこにいる須藤のペアになってもらえないだろうか?」

 

 

「ふ~ん、私が須藤先輩とですか?」

 

 

「あぁ...須藤は学力面に不安を抱えているからな。お前のような頭の良い後輩と組んでもらいたいと思っている。」

 

 

「天沢!俺からも頼む!この通りだ!」

 

 

プライドが高いであろう、須藤先輩が頭を下げてまで私に頼み込む...

 

 

どうやら、私は元の世界と同じように須藤先輩とペアを組む事になりそうだね~!

 

 

「はい、分かりましたよ。他ならぬ綾小路先輩の頼みですからね~!須藤先輩!こちらこそよろしくお願いしますね!」

 

 

「おおっ!ありがとな!天沢って、心広すぎだろ!50万プライベートポイントを要求してきた1年Dクラスの奴らとは大違いだぜ!」

 

 

あ~あ...清隆先輩とペアになれなかったのは残念だけど...これから、着実に先輩との仲を深めていけばいっか!...

 

 

『天沢一夏...後で俺の部屋に来てくれ。いろいろと聞きたいことがある...』

 

 

『えっ?私が先輩の部屋にですか...わっ...分かりました...』

 

 

そんな私の楽観的な考えは清隆先輩からの耳打ちにより、崩壊した...

 

 

(ねぇ?いったい、一夏ちゃんはこれからどうなっちゃうの~?)

 

 

 





次回、一夏ちゃんによるお部屋訪問!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。