ようこそ一夏ちゃんが逆行する教室へ   作:たかきょう

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閑話.尾行する3人娘 小

 

 

えぇ、私...小西徹子は、三井あゆみちゃんと栗原春日ちゃんと一緒に...お友達の天沢一夏ちゃんのデートを尾行している最中です!

 

 

「あっ!一夏ちゃんが、男の先輩と楽しそうに喋ってる!」

 

 

「あの先輩...どこかで見た事があるような...」

 

 

一夏ちゃんがこんなに嬉しそうな様子を見せるのは初めてなのでどこか、新鮮な気持ちですね。

 

 

「あっ!思い出した!あの先輩、パートナー筆記試験の時に私と徹子ちゃんに声をかけてきた先輩だ!」

 

 

「えっ?そうなの?」

 

 

春日ちゃんの言葉で、私も思い出しました。そういえば、そんな先輩がいましたね...

 

 

「確か...綾小路清隆先輩でしたよね?」

 

 

「そうそう!あの後、宝泉君とパートナーを組んだんだよね?」

 

 

あの時、私と春日ちゃんは既にパートナーを成立させていたので、残念ながら交渉する余地はありませんでしたね...

 

 

「しかも、噂ですが...その試験の際に数学の科目で100点を取ったらしいですよ。」

 

 

「えっ?それが、ほんとだとしたら...綾小路先輩って、凄すぎじゃない?」

 

 

「はい...数学の問題には普通の高校生が解けない、大学生並みの難易度のものがありましたからね...」

 

 

綾小路先輩っていったい、何者なんでしょうか?

 

 

「あっ!一夏ちゃんと綾小路先輩って人が移動をし始めてるよ!」

 

 

「あゆみちゃん、声が大きいですよ...くれぐれも、バレないように私達も2人を追いますよ!」

 

 

いよいよ...私と春日ちゃんとあゆみちゃんによる、デート尾行作戦が始まりました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして...最初にあの二人が入ったのは、映画館でした。

 

 

「早速、映画館だよ!徹子ちゃんのアドバイスが効いてるね!」

 

 

「映画館で一緒に恋愛映画を観ながら、ポップコーンを食べる...中々、良いシチュエーションですよね?」

 

 

「普通の男が相手なら、いい雰囲気になりそうだけど...」

 

 

ましてや、一夏ちゃん程の美少女が相手ですからね!誰であろうと、ドキドキしないはずがありません!

 

 

「じゃあ、私達も急いで席を予約しないと!できるだけ、一夏ちゃん達の近くで!一夏ちゃんと綾小路先輩のやり取りが見たいから!」

 

 

「待って!近すぎるとバレちゃうかもしれないから、リスクが高いよ?後ろの方が良いんじゃないのかな?」

 

 

「はぁ...座れる席にも限りがある事をお忘れですか?私達は、無難に近すぎず...遠すぎずの席を選びましょう。人混みも多いので、騒がなければ見つからないはずです。」

 

 

 

 

ふふっ...さぁ!綾小路先輩?その無表情...いつまで続けられるでしょうね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

映画はあっという間に終わりました。内容も恋愛モノなだけあって中々、充実してて非常に味わい深い作品だったのは確かです...

 

 

「う~ん、映画は面白かったけど...ね?」

 

 

「また観たいと思える内容だったけど...ね?」

 

 

「だけど...ですよね?」

 

 

ですが...どこか、納得いかない気分なんですよ...

 

 

 

 

それは...

 

 

 

 

「「「なんで、無表情なの(なんですか)!?」」」

 

 

 

 

綾小路先輩が無表情を貫いてるから、でしょうか?

 

 

映画のどのシーンでも、綾小路先輩の表情は一切、変わりませんでした...

 

 

「あり得なくない!?これじゃ...綾小路先輩が嫌々ながら、一夏ちゃんとデートしてあげてるみたいじゃん!」

 

 

「そうだよ!こんなの...一夏ちゃんがかわいそうだよ!?私、綾小路先輩に抗議してきてもいいかな!?」

 

 

あゆみちゃんと春日ちゃんは、綾小路先輩の態度に憤慨しているみたいですね...

 

 

「落ち着いてください。単に笑顔を作るのが苦手という可能性だってあるんですから...それなのに抗議なんてしたら、綾小路先輩の心を傷つける事になって...一夏ちゃんを怒らせる事になるかもしれませんよ?」

 

 

「ううっ...それは...」

 

 

「実際に一夏ちゃんも、綾小路先輩の反応を想定済みのような素振りです。もう少し...様子を見ても良いんじゃないんでしょうか?」

 

 

「分かったよ...」

 

 

私の意見に綾小路先輩に抗議しに行こうとしていた春日ちゃんも渋々ながら、思い留まってくれました。

 

 

「さっきの...ひまわりの髪飾りを身に付けた上級者らしき、女性に話しかけれた時も無表情だったし...あながち、徹子ちゃんの言う通りかもしれないね...」

 

 

「それにしてもだよ!?一夏ちゃんも...なんで、綾小路先輩とデートなんてする事になったのかな?」

 

 

私もです...私も一夏ちゃんが綾小路先輩の事をどう思っているのか...

 

 

いいえ...私の場合は、それ以上に気になっていた事があります。

 

 

「あゆみちゃん、春日ちゃん?気づいていますか?私達以外にも、一夏ちゃんと綾小路先輩のデートを尾行している人達がいる事を...」

 

 

「えっ?なんか、人の気配が多いと思ったら...そういう事だったんだね!」

 

 

「いやいや、あゆみちゃん...ちなみに私は気づいていたよ~!」

 

 

あゆみちゃんは楽観的すぎ...春日ちゃんは流石と言った方が良いでしょうか?

 

 

男子二人、女子二人からなる、4人グループに...

 

 

ギャル系っぽい容姿をした女子の二人組...

 

 

綾小路先輩と同じくらいの無表情を浮かべている女子...

 

 

『良いものをみた!』とばかりにニヤニヤしながら、携帯を構えて一夏ちゃんと綾小路先輩を追跡している、見るからにチャラそうな男子...

 

 

私達以外にも...これだけの人達がこのデートを尾行しているようです。

 

 

「あゆみちゃん、あの人達...知ってる?」

 

 

「私は知らないかな~?春日ちゃんと徹子ちゃんも?」

 

 

「私も知りませんね...」

 

 

「う~ん、私もかな?」

 

 

一夏ちゃんのお友達である、私達が知らないとなると...尾行している人達は、いずれも綾小路先輩側の関係者なのでしょうか?

 

 

「見て!私達がそんな事を言ってる内に綾小路先輩が一夏ちゃんと手を繋いでるよ!」

 

 

「「おぉ~~!!」」

 

 

私達のみならず、他に尾行をしている人達の様子も騒がしくなってますね...様子からして、綾小路先輩の方から手を繋いできたのでしょう。

 

 

(ふぅ...なんとか、手を繋げたようですが...この先、二人のデートはどうなるのでしょうか?せっかく、尾行しているのですから...ガッカリさせないで下さいね?)

 

 

 

 

ですが、この時の私は予想していませんでした...

 

 

 

 

「えっ...二人とも!見て!あれって!」

 

 

「嘘でしょ!?綾小路先輩...こんなところで大胆だよ!」

 

 

 

 

綾小路先輩が手を繋ぐなんかよりも、遥かに上回る大胆な行動に出てしまうという事を...

 

 

 





次回で閑話は終わりです。

一夏ちゃんは生徒会に入る?

  • この世界では...入っちゃおうかな?
  • 元の世界と同じように拓也に任せよう...
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