ラストで衝撃の展開が!?
『『『『『~~~~~!!!!』』』』』
一夏ちゃんに対して綾小路先輩が取ったまさかの行動に、このデートを尾行していた人達のほとんどが動揺を見せる。
(大胆すぎるでしょ!?おっ...お姫様抱っこだなんて!!)
私...栗原春日もその一人だ。
ずっと無表情だった綾小路先輩がまさか、一夏ちゃんをお姫様抱っこするなんて思わないじゃん!
「これが本物のお姫様抱っこなんだね!」
「まるで...自分がお姫様抱っこをされてるかのように!こっちまで興奮して来ちゃいます!」
あゆみちゃんと徹子ちゃんも興奮しちゃって、この有り様だもん...
「待って!綾小路先輩が一夏ちゃんを抱えたまま、走り出しちゃったんだけど...」
「ほんとだ...というか、速すぎじゃない!?人を抱えている状態であれだよ!?」
一夏ちゃんをお姫様抱っこしているため、全速力ではないはずなのに...
そのまま、綾小路先輩は一夏ちゃんをお姫様抱っこしながら...まるで、私達を振りきるかのように走り去ってしまった。
私達も慌てて追いかけたんだけどね?...完全に姿を見失っちゃったよ...
「あれっ?二人とも、どこにいったんだろ?」
「あっという間に姿が見えなくなりましたね...」
私達以外にも、一夏ちゃんと綾小路先輩のデートを尾行をしていた人達も二人を完全に見失ってしまったようで、大慌てで周囲をキョロキョロしていた。
特にギャルっぽい女子の二人組の内...金髪の女子の方なんか、『清隆!』って言ってたような気がするけど...気のせいかな?
「私...近くを探してくるね!?ひょっとしたら、そう遠くには行ってないかもしれないし!」
「私も行きます!念のため、春日ちゃんはこの場に待機しておいて下さい!」
「うん!分かった!二人とも、頼んだよ~!」
だけど、私達は結局...日が沈み始める時間帯になっても、一夏ちゃんと綾小路先輩の姿を発見する事はできなかったんだ...
・・・・・
「結局...見つからなかったね...」
「どこにいったんだろ?」
あの後...一夏ちゃんと綾小路先輩を発見できずに終わった私達は途方に暮れていた。
「暗くなってきたし...今日のところは尾行は終了にしちゃう?」
「それがいいかもしれませんね...生のお姫様抱っこを目撃できただけでも良しとしておきましょうか...」
「えぇ~?私はまだ物足りない気分だよ~?」
「でも...一夏ちゃんと綾小路先輩の姿が見つからないなら、仕方ないよね...」
「ううっ...」
私達、三人がこれ以上のデートの尾行を諦めかけた時だった...
『清隆先輩~!ここにしましょうよ~。』
『お前が良いなら、俺は別に構わないが...』
運が味方したのか、偶然にも...私達のいる場所のすぐ近くにあるレストランを指差しながら、そう言う一夏ちゃんと綾小路先輩の姿を発見したんだ!
「見た!?一夏ちゃんと綾小路先輩があのレストランに入っていくのを!!」
「うん!天はまだ私達を見捨てていなかったんだよ‼️」
「それは、流石に大げさでは?...」
私達も、その後を追ってレストランに入店する事にしたんだ~。
「美味し~い!」
「えぇ、せっかくなので...今度、改めてゆっくりと味わいに行きたい気分ですね。」
「あははっ...」
レストランで出された料理の味は文句なしに美味しいのだけど、私達は一夏ちゃんと綾小路先輩のやり取りを見るのに気を取られていて...肝心の料理の味には集中できそうにないかな?
「ねぇ、まただよ...あの時の人達が集まって来てるよ...」
「あの人達の様子からしますと...実は、綾小路先輩って意外と重要人物なのかもしれませんね...」
それは...いつの間にか、再びレストランに集まり始めた尾行軍団も同じ気持ちっぽいね...
そんな事を考えていた時だった。
ガチャン!
突然...隣に座っていたあゆみちゃんの手から、持っていたフォークとナイフが音を立てて落ちた...
「ちょっ...あゆみちゃん?いきなり、どうしたの!?」
「あっ...あれを見て!」
あゆみちゃんが指を差す方を見てみると、
(なっ...あれって!まさかの、あれ!?)
綾小路先輩が一口サイズのハンバーグをフォークで刺すと、それを一夏ちゃんの口元へと持っていく...
つまり!好きな異性がいる女子なら、誰しもが憧れるシチュエーション...
「これが...ア~ンというものなのですね!」
そう...徹子ちゃんの言う通り!綾小路先輩は今から一夏ちゃん相手にそれをするつもりなのだ。
「...いやいや!それって普通は女子から男子にするものじゃないの!?ほらっ!一夏ちゃんも恥ずかしそうにしてるし...」
一方の一夏ちゃんは恥ずかしがるような素振りを見せながら、綾小路先輩に一言二言何かを話すと...
「あっ...」
次の瞬間、そのハンバーグを自らの口の中に放り込んだ。
(お~...)
その光景に私もあゆみちゃんも徹子ちゃんも顔を真っ赤にしながら、叫びそうになるのを堪える。
他の尾行していた人達も嫉妬だったり、怒りだったりとそれぞれの反応を見せている。
「えっ...えっと~!食事...進めちゃおっか?...」
「そっ...そうだね~!」
「ですね!私は違う意味で、既にお腹がいっぱいになりましたよ...」
そこからは気まずさのあまり、お互いに何も言えずに...静かな食事の時間になっちゃったとさ...
◆◆◆◆◆
(あゆみちゃん!徹子ちゃん!騙すみたいな形になってごめん!この埋め合わせはまた今度ね!)
レストランから出た後...夜になってきた事もあり、私達三人はデートの尾行を終了してそれぞれの寮に戻る事になった。
そう...表向きはね?
(さて...二人はどこにいったんだろ?)
私はあゆみちゃんと徹子ちゃんが寮に戻るのを確認すると、一夏ちゃんと綾小路先輩の姿を探し始めた。
なぜ、そんな事をしたのかって?自分だけがもう少しだけ、デートの続きを見てみたいとかいう単なる好奇心...のつもりだったんだ...
(レストランを出るのは、私達の方が早かったから...まだ、遠くには行ってないはず!)
そう思った私は、レストラン付近の人気のない場所を探し回っていた。
「...考えでしょう?」
「...しないな...」
(いたっ...)
一夏ちゃんと綾小路先輩が何かを話しているね?盗み聞きして、ちょっとしたイジリのネタにしてやろうかな~!
そんなわけで、私は近くの茂みに隠れて二人の話を盗み聞きする事にしたのだが...こちらに向かって吹いてくる風のせいもあってか、上手く聞き取れない。
『天......ホワイトルーム生同士.........俺は............それ以外の...』
(えっ...ホワイトルーム?)
辛うじて聞き取れた綾小路先輩の台詞の中にあった、ホワイトルームという謎のワード...
(アメリカの大統領の...違う!それは、ホワイトハウスだもんね...)
しかも【同士】って言ってたよね?となると...一夏ちゃんも、そのホワイトルームというものに関係があるという事なんじゃ...
「おい、お前がそこに隠れているのは分かっている...」
ビクッ!
私が...生まれてきて一度も聞いた事もない冷徹な声が周囲に響き渡った...
(ひいっ!今のって!..)
声の発信者は綾小路先輩で間違いない...ついさっきまでは、無表情ながらも大胆な行動を取る変な先輩という認識だった彼の口から、こんな声を聞く事になるなんて...
「出てくる気は...ないみたいだな...」
コツコツ...
その靴音と共に綾小路先輩がこちらに向かってくる気配を感じた。
(怖い...どうして私の体は震えちゃってるの!?)
しかも、冷徹な声だけではない...
徐々に彼との距離が縮まるにつれて、私は察してしまった!綾小路先輩が私に恐ろしいほどの殺気を向けているという事実に...
(私...もしかして...知ってはいけない事を知ってしまったの...)
隠れながら、ブルブルと震えている私...
だけど...無情にも、その恐ろしい靴音は...すぐそこまで迫ってきていたんだ...
といったところで...次回から、皆様がお待ちかねの本編に戻ります!
この小説が面白いと思ったら...高評価、感想をよろしくお願いします!
一夏ちゃんは生徒会に入る?
-
この世界では...入っちゃおうかな?
-
元の世界と同じように拓也に任せよう...