ようこそ一夏ちゃんが逆行する教室へ   作:たかきょう

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第35話.4択不一致試験の開幕で~す! ①

 

 

ついに!この日...4択不一致試験の日がやって来た!...

 

 

「一夏ちゃん!この特別試験...絶対に勝とうね!」

 

 

「一夏ちゃん!頑張りましょう!」

 

 

「もちろんだよ!春日ちゃん!徹子ちゃん!」

 

 

私は春日ちゃんや徹子ちゃん達、【問題回答】グループの皆と一緒に試験会場となっている教室にて、試験開始の時を待っていた。

 

 

私は清隆先輩みたいに実力を隠したりなんて、出し惜しみのような真似はしない...全力で挑んでいこうと思っている。

 

 

だってAクラスの名に懸けて、ここで最下位になるわけにはいかないんだよね!

 

 

「まさか、一夏さんと石上君が両方とも、こちらのグループとは予想外でしたね。」

 

 

「ほんと?翼ちゃんなら、分かってたんじゃないの?」

 

 

どうやら、Dクラスの【問題回答】グループは翼ちゃんや白鳥くんを中心とした、成績上位者を集めているようだね~!

 

 

その中にリーダーである宝泉くんの姿はない。

 

 

これは...彼が頭が悪かったからではなく、【選択権獲得】グループの方を指揮するためだろう。

 

 

実際に宝泉くんの学力のOAA数値は意外にもBだったりするし...

 

 

「あっ!あなたは椿ちゃんだよね?今日はよろしくね!」

 

 

「うん...今回の特別試験...私達のクラスが絶対に勝たせてもらうつもり...」

 

 

Cクラスの【問題回答】グループは椿ちゃんを中心に女子が多めの編成となっている。

 

 

「.........」

 

 

そして...Bクラスの【問題回答】グループのメンバー達は静かだ。

 

 

他のクラスとは違って絶対的なリーダーが存在しない上にリーダー候補である拓也が【選択権獲得】グループにいる以上、私達の会話に割り込んでいく勇気のある人材がいないみたいだね...

 

 

 

 

「では...これより、4択不一致試験を開始とする。」

 

 

 

 

審判役の先生によって、試験のスタートが告げられると同時に教室内にあったモニターが起動した。

 

 

(おっ...拓也が【選択権獲得】グループとは、意外なのかもね~!元の世界では、【問題回答】グループだったはずなのに...)

 

 

そのモニターには...体育館にて整列させられている各クラスの【選択権獲得】グループのメンバー達の姿が映し出されている。

 

 

ちなみに...私達の声は【選択権獲得】グループのメンバー達には、届かない仕様になっているらしい。

 

 

さらに言えば...【問題回答】グループからは、【選択権獲得】グループの様子が確認できるが...逆に【選択権獲得】グループからは、【問題回答】グループの様子は確認できないらしいのだ。

 

 

その証拠にモニターが起動した後も、【選択権獲得】グループのメンバー達が私達、【問題回答】グループの方を注目しているような動きが一切、見られない。

 

 

(となるとだよ?【選択権獲得】グループは、課題の開始のみを伝えられるだけ...最終結果が出るまでは、自分のクラスの状況を把握できないという事なんだよね...)

 

 

元の世界で一度乗り越えた試験とはいえ...私の中では、それなりの歳月が過ぎてしまっている。結果はともかく、どのような問題が出題されたかまでは覚えていないんだよね...

 

 

「各クラスの最初の代表回答者は前に出なさい。」

 

 

その声と共に、各クラスの回答者達が動き出す。

 

 

「春日ちゃん!緊張しないで!普段のペースを保ったままでいいから!」

 

 

「うん...頑張るから!」

 

 

うちのクラスの最初の代表回答者は、少し緊張している様子の春日ちゃんだ。

 

 

他のクラスの代表回答者はというと...Bクラスは、島崎さん。Cクラスは、片桐くん。Dクラスは、梶原くんだ。

 

 

全クラスの代表回答者が出揃うのを見届けると、先生は何かの箱の中に手を入れてガサガサと動かし始めた。そして...箱から手を出した先生の手には、1枚の紙が握られている...

 

 

「第一問の出題科目は...『社会』だ。」

 

 

なるほど...クジ引きで出題科目を決めているという事は...人によっては、得意科目が連続で出題されるという可能性もあるわけだね!

 

 

そして...教室に設置されていた、大きなモニターに最初の問題が表示された。

 

 

 

 

【問題】 オーストラリアの首都は次の中のどれ?

 

 

①シドニー

 

②キャンベラ

 

③メルボルン

 

④ブリスベン

 

 

 

 

出題と同時に別のモニターに映し出されていた【選択権獲得】グループの課題がスタートする。

 

 

(皆、バスケットボールを持ってるから...スリーポイントシュートを決めた順なのかな?)

 

 

あいにく、向こうの声は聞こえないので...ある程度は推測で判断するしかない。

 

 

「梶原!頑張れ!」

 

 

「島崎さんも頑張って~!」

 

 

一方のこちら、【問題回答】グループ。

 

 

春日ちゃんは少し迷っている様子で...島崎さんは余裕そうな表情...片桐くんからは焦りの色が見え...梶原くんは大して表情を崩していない。

 

 

(②だよ!春日ちゃん、お願い!②を選ぶんだよ!)

 

 

既に答えが分かっている私は、春日ちゃんに目で必死に訴えかける。

 

 

他の【問題回答】グループのメンバー達が、代表回答者に答えを教える事は禁止されているので、私は祈るしかないのだ。

 

 

改めて【選択権獲得】グループの様子を見てみると、全員がシュートを必死に決めようとしている様子だった。

 

 

そんな中、 Bクラスの生徒がスリーポイントシュートを決めた。

 

 

その瞬間、課題を監督していた四人の先生の内、Bクラスの近くにいた先生が手に持っていた旗をあげた。

 

 

「Bクラスの選択を許可する。」

 

 

それを確認した、こちら側の先生が島崎さんに指示を出した。

 

 

「はい、②のキャンベラを選択します。」

 

 

島崎さんは迷う事なく、正解の選択肢を選ぶ。

 

 

それを見て、正解が分かっている他のクラスの回答者達は悔しそうにしていた。

 

 

正解が分かっている者達から見れば...この問題では、自分達にポイントが入る事がないと理解してしまったのだから、無理はない...

 

 

「ちっ...①のシドニーを選択します...」

 

 

「えっと、④のブリスベンを選択します...」

 

 

「ううっ...③のメルボルンを選択します。」

 

 

この後...Dクラス、Aクラス、Cクラスの順番に選択権を獲得した。

 

 

なお、選択権獲得が最下位に終わったCクラスの男子生徒が体育館から退場したのが確認できた。

 

 

 

 

「正解は...②のキャンベラだ。」

 

 

 

 

全員が選択したのを確認してから、正解が発表される。

 

 

「やったー!」

 

 

「島崎さん!すごいよ!」

 

 

 

 

Aクラス:0pt(+0pt)...残り39人。

 

Bクラス:20pt(+20pt)...残り40人。

 

Cクラス:0pt(+0pt)...残り38人。

 

Dクラス:0pt(+0pt)...残り39人。

 

 

 

 

これで、島崎さんは残留...Aクラス、Cクラス、Dクラスの代表回答者は退場だ。

 

 

「あのっ...役に立てなくてごめんなさい!」

 

 

「気にしないでいいよ!春日ちゃんの分まで頑張るから!」

 

 

「一夏ちゃん...」

 

 

とは言ったけど...この先、試験がどうなっていくのかが不安だね...

 

 

 

七瀬翼の決断は⁉️

  • 原作通りの展開
  • 原作よりも早く...綾小路の忠犬へ
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