ようこそ一夏ちゃんが逆行する教室へ   作:たかきょう

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第37話.4択不一致試験の開幕で~す! ③

 

 

ボーナス問題の内容に一夏ちゃんを含めた1年生全員が悩んでいる様子だった。

 

 

そもそもだよ?自分達の入学前におこなわれていた特別試験の内容を先輩から聞く事自体がなかったんだもの...

 

 

(う~ん、誰なんだろ...)

 

 

4択の中で...確実に不正解と判断できる選択肢って、今のところはないんだよね~!

 

 

強いて言うなら...②の山内春樹って人。この人は元の世界で、清隆先輩のクラスの人達の口から名前が出る事が多かったから、清隆先輩と同じクラスの人...よって、不正解の選択肢と認識しても良さそうだね。

 

 

(つまり...①、③、④のどれかが正解なんだよね...)

 

 

とはいえ、【完全NG!】とかいう、絶対に選んではいけない選択肢がどれなのかが未だに分かんないだよね...

 

 

私の予想だけど、【完全NG!】の選択肢の人物はクラス内投票とかいう特別試験にそもそも参加していない...要するに他学年の生徒の可能性があるという事だ。

 

 

(前に、月城理事長代理に現3年生の資料を見せてもらったけど...これらの名前に該当する生徒はいなかったはず...となると、卒業していった元3年生と見なした方が良いのかな?)

 

 

こんな風に...ここまで、自分の頭の中にて考察をしてたけど...あいにく、私はこのボーナス問題の代表回答者ではないので結局は祈る事しかできないのだ。

 

 

「あっ...おいっ!Dクラスの奴ら!仕掛けてきやがったぞ!」

 

 

「マジかよ...なんて卑怯な奴らだ!」

 

 

何やら、うちのクラスの【問題回答】グループの男子数人が騒ぎ始めた。

 

 

「どうしたの?何かあった~?」

 

 

「天沢さん!見てくださいよ!Dクラスの【選択権獲得】グループの奴ら!」

 

 

そういえば、ボーナス問題に気を取られて【選択権獲得】グループの様子を見てなかったね~!

 

 

...などと思いながら、一夏ちゃんは【選択権獲得】グループの様子が映し出されているモニターに目を通してみた。

 

 

課題挑戦者の足元には...各クラスごとに色付けされた大量の玉入れ用の玉が、頭上には...玉入れ用の籠が設置されている事から、今回の課題は玉入れ。

 

そして...全ての玉を籠に入れた順番に選択権を獲得できるって事に間違いないだろうね。

 

 

そこまでは良いんだけど、問題は課題の様子の方...

 

 

なんと...Dクラスの課題挑戦者の五人の内、三人がうちのクラス課題挑戦者をあからさまに狙って玉を投げ始めたのだ。

 

 

しかも、さらに悪い事に...うちのクラスの課題挑戦者全員がDクラスの挑発に乗せられてしまったらしく、Aクラス対Dクラスの玉当て合戦と化してしまったのだ。

 

 

こちらからだと、【選択権獲得】グループの声までは聞こえないのでよく分からないけど...何かしらの暴言も吐かれたのか、うちのクラスの課題挑戦者達はかなり怒っている様子だった。

 

 

「この状況は...Aクラスにとって、あまり好ましくないものだな...」

 

 

「あはは...まぁまぁ!宝泉くんらしいと言っちゃえば、それまでだけどね...」

 

 

実際には...石上くんの言う通り、この状況はまずい。

 

 

うちのクラスが向こうの挑発に乗って全員で反撃しているのに対して、Dクラス側は三人...残りの二人はその間も玉入れを続行している状態なのだ。

 

 

さらに...BクラスとCクラスもそれぞれ、拓也や宇都宮くんの指揮の元...この騒ぎを無視して玉入れを続行しているため、このペースだとAクラスが課題最下位に追い込まれてしまい、一気に五人もの戦力を失いかねない...

 

 

(うわぁ...どうしよ...高橋くんでは、この状況を止めきれてないじゃん...)

 

 

元の世界では...クラス同士の話し合いの場にも姿を見せていた事もあって期待していたんだけど、さすがに三番手の高橋くんには荷が重かったのかな?...

 

 

うちのクラスのリーダー格の両方が【問題回答】グループに偏っていて、【選択権獲得】グループの統制に欠けといるという最大の弱点を...宝泉くんに的確に突かれてしまう形になっちゃったね...

 

 

しばらくして...うちのクラスの【選択権獲得】グループの課題挑戦者達も、ボーナス問題でAクラスを課題最下位に追い込んで大量の脱落者を出させるという宝泉くんの目論見に気づいたのか、玉入れを再開したが既に遅かったようで、ほぼ同時にCクラスが自分達の玉を全て篭に入れ終えて選択権を獲得。次いで、Bクラスが選択権を獲得した。

 

 

うちのクラスの課題挑戦者は、最下位だけは避けようと必死に玉を篭に投げ入れている。そして...なんとか、Dクラスよりも先に自分達の陣地の玉を全て篭に入れる事に成功し、課題最下位だけは免れた。

 

 

「よっしゃ!」

 

 

「危なかったね!」

 

 

うちのクラスの【問題回答】グループのメンバー達も、課題最下位を免れた事に喜びの声をあげる。

 

 

だけど...間もなく、喜びの声は疑問の声に変わっていく...

 

 

「あれっ?何で、うちのクラスの選択が許可されないんだ?」

 

 

「そうだ!おかしいよな?」

 

 

10秒待っても、20秒待っても...先生はAクラスの代表回答者に選択の許可を出す様子がない...

 

 

 

 

それに...

 

 

 

 

「ふふっ...Aクラスの皆さん?あなた方は、物事を楽観視しすぎですよ?」

 

 

翼ちゃんが...私達に向かって悪い笑みを浮かべている。

 

 

「まさか...うちのクラスはまだ玉を全部入れ終わっていない!?」

 

 

「気づきましたか...」

 

 

さっきの玉当て合戦の際にうちのクラスの課題挑戦者達は自分達用の玉を何個か...Dクラス側の陣地に投げ入れてしまい、それを回収しないまま...玉入れを再開してしまったのだ。

 

 

一方のDクラスの課題挑戦者達は...うちのクラスの課題挑戦者達が引き下がったのを確認するとうちのクラスの陣地に投げた自分達の玉を一つ残らず回収していた。

 

 

このままだと最下位になるかもしれないという焦りからか...一刻も早く課題を再開しなければいけないというプレッシャーにとらわれてしまい、初歩的なミスを犯してしまったんだろう...

 

 

その後...うちのクラスの課題挑戦者達が自分達の玉を回収している隙にDクラスが課題を終えた。

 

 

これにより...うちのクラスは最下位。【選択権獲得】グループから、5人を失う事となった。

 

 

(せめて...回答だけでも!)

 

 

真っ先に選択権を獲得したCクラスの代表回答者も迷っている状況...運が良ければ、正解の選択肢を選べる可能性がある。

 

 

「えっと...③の真鍋志保を選択します!」

 

 

「一か八かよ!④の猪狩桃子を選択します!」

 

 

CクラスとBクラスの代表回答者の選択が終わったけど、私が確実に不正解だと分かっている山内春樹が残ってしまっている...

 

 

「じゃあ、①の戸塚弥彦を選択します!」

 

 

あぁ...終わった...この時点で、ポイントが入ってこない事が確定しちゃったよ...

 

 

「②の山内春樹を選択します...」

 

 

こうなると、BクラスかDクラスが【完全NG!】選択肢を選んでいる事を祈るしかないね...

 

 

「正解は...①の戸塚弥彦だ。」

 

 

Dクラスの【問題回答】グループから、喜びの声があがる。そして...問題はこの後なんだよね...

 

 

「【完全NG!】選択肢は...④の猪狩桃子だ。彼女は、元3年生で卒業生だ。クラス内投票には参加していない。」

 

 

一方で、Bクラスの【問題回答】グループからは、悲痛の声があがる。

 

 

(しめた!ここでBクラスが【完全NG!】を選んでくれたのは好都合だよね!)

 

 

この結果により、各クラスのポイントは...

 

 

 

 

Aクラス:20pt(+0pt)...残り30人。

 

Bクラス:0pt(-50pt)...残り37人。

 

Cクラス:10pt(+10pt)...残り32人。

 

Dクラス:90pt(+60pt)...残り37人。

 

 

 

 

Dクラスの大きなリードを許してしまう展開になっちゃったね...

 

 

 

七瀬翼の決断は⁉️

  • 原作通りの展開
  • 原作よりも早く...綾小路の忠犬へ
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