「その...一夏ちゃん?この特別試験...本当に勝てるのでしょうか?」
5問目の問題が終わった直後...私は不安そうな表情を浮かべている徹子ちゃんに声をかけられた。
Dクラスによる卑劣な妨害と運の無さもあってか...今のところ、完全にDクラスにリードを許してしまっているのだから...徹子ちゃんが不安になってしまうのも無理はない。
「徹子ちゃん、落ち着いて。この特別試験に向けて私達がやって来た事は無駄じゃなかったって事...証明しよう!...ね?」
「はい...巻き返せれば良いのですが...」
「うん!気を強く持とうね!」
私はそう言って徹子ちゃんを励ました。
だけど、その後も状況が好転する事はなかった...
次の6問目の外国語の問題では...拓也が難なく課題をこなし、そのまま...Bクラスが正解の選択肢を選んだ。
課題最下位は...まさかの2連続でAクラス。さっきの課題でのやらかしが原因で、他の課題挑戦者が緊張し過ぎて動きが鈍っていたのかもしれないね...
続く7問目の音楽の問題では...Cクラスが選択権を獲得した。しかし...ハズレの選択肢を選んでしまい、追加のポイントはならず...結局、Bクラスが正解の選択肢を選んだ。
課題最下位は...3連続でAクラス...となりかけたが、後がない事を察した課題挑戦者が意地を見せて僅差でDクラスには勝利した。
8問目の外国語の問題...二回目となるボーナス問題となり、今回も拓也が真っ先に選択権を獲得したんだけど...代表回答者が不正解の選択肢を選んでしまったため、追加のポイントはならず...Dクラスが正解の選択肢を選んだ。
課題最下位は...Cクラス。
さらに...今回のボーナスorペナルティの内容が...
①自分達以外のクラスの【問題回答】グループと【選択権獲得】グループの内...追加でそれぞれ、三人が強制失格。
②正解の選択肢を選んだクラスは脱落した【問題回答】グループメンバーを一人だけ復活させられる。
というものだったため、私達のクラスはさらに追い込まれる展開となった。
9問目の国語の問題では...Dクラスが選択権を獲得し、普通に正解の選択肢を選んだ。
課題最下位は...さすがに今までの疲れが蓄積されていたのか、拓也と交互に課題に挑戦していた木林という男子生徒だった。
現在の各クラスの状況はというと...
Aクラス:20pt(+0pt)...残り19人。
Bクラス:40pt(+40pt)...残り28人。
Cクラス:20pt(+10pt)...残り21人。
Dクラス:120pt(+30pt)...残り35人。
以上の通りだよ...
「おいっ!石上!天沢!このままじゃ、俺達...まずいんじゃ...」
「なぁ...どうやって巻き返すんだよ?Dクラスとの差がヤバすぎだろ!」
徹子ちゃん以外の他のクラスメート達からも、そんな声があげられる。
残っている私のクラスメートの内、【問題回答】グループが9人...【選択権獲得】グループが10人だ。
ちなみに他のクラスだと...
Bクラスは...【問題回答】グループが12人...【選択権獲得】グループが16人。
Dクラスほどではないにしろ、健闘している方かもね~!
Cクラスは...【問題回答】グループが8人...【選択権獲得】グループが13人。
何気に一度も正解の選択肢を選べていないのが、成績に大きく響いちゃった形だね...
Dクラスは圧倒的で...【問題回答】グループが16人...【選択権獲得】グループに関してはまだ、19人も残っている。
(このままだと...うちのクラスとCクラスの【問題回答】グループが全滅しちゃうね~...)
そうなってしまうと、【選択権獲得】グループ側のポイントに賭けなければいけなくなる。
【選択権獲得】グループが全滅するよりかはマシなんだけど...うちのクラスは、【選択権獲得】グループすらも危うくなっている状況だ。
そんなタイミングで一夏ちゃんは思い切った策に出る。
「ねぇ?次の問題は、私に行かせてもらえないかな?」
「えっ?一夏ちゃんが?」
そう...次の問題の代表回答者に名乗り出たのだ。自分がリタイアとなってしまうリスクを背負って...
「私だって少しでもクラスに貢献したいから!ダメかな?」
「...分かった...頼んだぞ...天沢。」
「うん!この一夏ちゃんに任せてね!」
石上くんの許可をもらった私は、代表回答者の座る場所にスタンバイした。
「なるほど、一夏さんがそう来ますか...ならば、私も勝負に出ましょう!」
「私も...天沢さんと戦ってみたいって思ってたからさ...」
「えっ...翼ちゃんに椿ちゃんまで?」
なんと、私の動きに呼応するかのように翼ちゃんと椿ちゃんという...DクラスとCクラスの副リーダー達が代表回答者として名乗り出てきちゃったんだけど!?
「えっと...よろしくお願いします...」
なお、Bクラスは副リーダーと呼べそうな人員がいないのか...適当な女子が代表回答者として名乗り出た。
「十問目の問題は...『社会』だ。色がついてる紙を引き当てられたため、次の問題はボーナス問題となる。」
先生の手には青色の紙があった。これは、ボーナス問題となる証だ。
今回のボーナスの内容は...
①正解の選択肢を選んだクラスは...特定のクラスを指名し、そのクラスの獲得ポイントの半分を強奪できる。
②この問題に限り...正解の選択肢を選んだ代表回答者は次の問題に続投しない事を認める。もちろん、通常の問題通りに続投する事も可能である。
③この問題に限り...課題が終わった順ではなく、クジ引きによって選択肢を選ぶ順番を決める。よって、この時点で全クラスに課題挑戦者分の10ポイントを与える。
先生から説明されたボーナスの内容に翼ちゃんの表情が険しくなり、逆にBクラスの女子は嬉しそうな表情をしている...
なにせ...下手をすると、Dクラスは他のクラスの逆転を許してしまう形になっちゃうからね...
そして...ボーナス問題が目の前のモニターに表示された。
【問題】次の四人の内、徳川家康の孫
①保科正之
②松平忠直
③奥平家昌
④京極忠高
さて、この歴史の問題...絶対に正解の選択肢を選ばないといけないし、間違っても...翼ちゃんに正解の選択肢を選んでもらうわけにはいかないね...
大河ドラマにあやかってみました笑
問題の答えは徳川家康に詳しい方なら、お分かりになるでしょう。
七瀬翼の決断は⁉️
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原作通りの展開
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原作よりも早く...綾小路の忠犬へ