7月1日。
元の世界だと...無人島サバイバル試験に向けて、1年生の各クラスの代表が集まって会議がおこなわれた日...
この世界でも、当然のように開かれたんだけど...
「天沢、よく来てくれたな。」
「天沢さん。わざわざ、ありがとうございます。」
いやいや!なんで、私がこの会議に出席する羽目になってるのかな~?
いくら、私がAクラスのリーダー的な存在とはいえだよ?もう一人のリーダー格の石上くんや、元の世界通りに高橋くんでも良かったじゃん!
おかげで...清隆先輩と過ごそうと思っていた、貴重な放課後の時間が台無しなんですけど~!
「やっほー!八神くんに宇都宮くん!今日はいい話し合いになるといいね~!」
もちろん、二人にはそんな素振りは見せずに軽い挨拶を交わした。
「あれれっ?宝泉くんの姿が見えないな~?」
「全くだ!俺達を待たせやがって...いったい、何様なんだ!」
会議に遅れるっていうのも、宝泉くんらしいね...
「先に聞いておきたいんだけど~?この会議を開く事になった原因って何かな~?もしかして、無人島サバイバル試験のグループについての件?」
「えぇ、天沢さんの言う通りです。実を言いますと...そのグループ決めについて、僕と宇都宮君から提案がありまして...」
そう言って、拓也は私に説明を始めた。
まぁ...簡単に言えば、宇都宮くんと拓也は1年生の4クラスで最強の1グループを作りたいらしい...
そこで...私、拓也、宇都宮くん、宝泉くんの四人で最強の1グループを作る事も考えてるんだとか...
「確かに四人グループを作るっていう二人の作戦には一理あると思うよ?だけど、この作戦には欠陥があるの...その事には気づいてる?」
「なんと...四人グループを作る作戦に欠陥があるのですか?是非、僕と宇都宮くんにも説明していただいてほしいのですが...」
宇都宮くんの前のため...私に対して敬語を使っている拓也にどこか、話しにくさを感じながらも...私は説明を始めた。
「いやいや!四人グループだと大グループを組める相手が限定されちゃうじゃん!考えてなかったの?」
この試験では...試験の3日前までに今のような小グループが組めるんだけど、試験開始直後には...小グループ同士が合わさって大グループを組む事も可能になり、下位になるリスクを減らす事ができる。
そのため、大グループ結成の事も考えると四人で小グループはまずい...なぜなら、希望通りの大グループを組める難易度が非常に高くなってしまうのだから...
「確かに...そのリスクは十分に承知済みだ。」
一夏ちゃんの問いに拓也ではなく、宇都宮くんが答えを返してきた。
「だったら、どうして?もしも...1年生の中で下位5グループに入るグループが出たらどうするつもり?」
「天沢...それに関しては安心してほしい。こちらにも手があるからな...」
そして...宇都宮くんが説明を始めた。
どうやら、今回の試験において...1年生は2000万ポイントが懸けられている清隆先輩を狙いにいくべきと考えてるつもりで、同時に他学年のグループを下位に引きずり落とそうとも画策しているらしい...
「そうすれば...確かに1年生からは下位でペナルティを受ける事になるグループは出なさそうだね...」
「でしょう?なら、僕達と一緒に組みましょうよ!天沢さん!」
拓也はどうしても私とグループを組みたいのか、私を必死に勧誘しているね~!
だけどね?あいにく、この特別試験では...翼ちゃんと協力して清隆先輩を守るための行動を取ると決めてるんだよね...
「う~ん?一旦、保留かな?宝泉くんの意見も聞いておきたいし...彼の性格上、何かしらの見返りを要求してくるのは明らかだもん!」
「そうですか...ならば、引き続き...宝泉君が来るのを待ちましょうか。」
「それにしても、宝泉のやつ...俺達をいつまで、待たせる気なんだ?」
この後...遅れてやって来た宝泉くんが、横柄な態度で私達に接してきたあげく...四人グループ結成について法外な見返りを要求してきたことで、その態度に怒った宇都宮くんと一触即発の雰囲気になったのは別の話...
・・・・・
「その腕時計...さっきから、カチカチうるさいなぁ~!」
「けッ!この時計の良さが分かんねぇとはなァ?」
「どこかの高級なブランドなわけ?あんたには似合わないんじゃないかな~?」
「これだから、女は面倒くせェ...」
その翌日。...とあるカフェにて、一夏ちゃんは宝泉くんと会話をしていた。
「それで?私と翼ちゃんと宝泉くんの三人でグループを組みたいだなんて...どういう風の吹き回しかな?」
「お前なら、綾小路を退学にできるだけの力を持っているからだァ...」
「おやおや~?いつものでっかいプライドは捨てちゃったんですか~?」
「なんとでも言いやがれェ...俺と特に仲が悪い宇都宮や運動神経が壊滅的な石上...腹に黒い物を隠していやがりそうな八神...椿とかいう、いけ好かない女...そいつらに比べたら、お前が一番マシだっただけだけだァ。」
う~ん、言い方はムカつくけど...清隆先輩からも、宝泉くんと翼ちゃんと三人でグループを結成するように言われてたから、良しとしようかな?
「グループを組んであげるのは別に構わないけど~?当然、見返りはあるんだよね?」
「あるぜェ...綾小路を退学に追い込んだやつに与えられる2000万ポイント...それをお前に全部くれてやる...どうだァ?」
「なっ...宝泉くん!?」
翼ちゃんと同じように...私も宝泉くんの発言に驚いていた。てっきり、元の世界と同じように...交渉が長引くとばかり思っていたからね...
「そして...その2000万ポイントを使って、Dクラスに移籍しやがれェ。」
「Dクラスに移籍?この私が...」
いやいや...椿ちゃんに誘われた時以上に、今回の誘いは私にメリットなんてないでしょ...
「一夏さん!私からもお願いします!私も一夏ちゃんと同じクラスになりたいです!」
「翼ちゃんまで...」
結局、【宝泉くんが綾小路清隆を退学に追い込めたら、私がDクラスに移籍する】という条件にしてもらって、間接的に断らせてもらったのだった...
一夏ちゃんはクラス移籍しちゃう?
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