ようこそ一夏ちゃんが逆行する教室へ   作:たかきょう

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第51話.一夏ちゃんによる拓也へのお説教のお時間で~す...

 

 

「はぁ...とりあえず、どういう事であんな真似をしたのかを...ちゃ~んと説明してもらおうかな?」

 

 

「いや、待ってほしい!一夏!これには訳があって...」

 

 

「正座をやめない!そして、言い訳は無用!」

 

 

「はい...」

 

 

無人島サバイバル試験が始まってから、3日目の夜に差し掛かる頃...

 

 

無人島のとある場所にて、私は拓也を正座させてお説教をしようとしていた。

 

 

えっ?なぜ、こうなったって?

 

 

 

 

それは、数時間前に遡る...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(さて...今日はこの辺で野宿でもしようかな~?明日に備えとかないと...)

 

 

私が今夜、寝る場所を決めてテントを張ろうとしていた時だった。

 

 

「~~~!!」

 

 

その近くで...まるで、誰かの悲鳴のような声が響いた。

 

 

(ん?いったい、何があったんだろう?)

 

 

そちらの様子が気になった私が駆けつけてみると...

 

 

「嘘でしょ...」

 

 

そこには...二人の男女が左足を折られて気絶しているという、とても痛ましい光景が広がっていた...

 

 

「ちょっ...この二人って、小宮先輩と木下先輩...だよね!?何で二人が!?」

 

 

小宮先輩と木下先輩...この二人は元の世界にて、拓也によって突き落とされて...大ケガを負う羽目になった哀れな先輩方...

 

 

だけど...私は、この世界の拓也はこのような行動は起こさないだろうと安心しきっていたのに!

 

 

 

 

ガサッ!

 

 

 

 

その...すぐ近くで聞こえた微かな物音...

 

 

私がその物音がした方を見ると、やはりというか...拓也が立ち去っていくのを確認した。

 

 

(あぁ...拓也...なんでよ?なんでなの...どうして!?小宮先輩!木下先輩!ごめんなさい!)

 

 

私は拓也への疑問と小宮先輩と木下先輩への謝罪の気持ちを思い浮かべながら...ひとまずはその場を立ち去り、拓也の後を追ったのだった...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、冒頭に戻るというわけ...

 

 

「つまり?清隆先輩が自分が犯人と気づくかを試してみた!?それだけのために、あの二人にケガを負わせたの?」

 

 

「いや、その...ホワイトルームの最高傑作とまで言われた綾小路先輩の推理力と洞察力を確かめたくてさ...ちょっとした好奇心というやつだね。」

 

 

呆れた...

 

 

その、ちょっとした好奇心でやった事が退学の遠因になったんだよ...なんて、私の口からは言えやしないけどさ...

 

 

「それにだよ?彼はいつになっても...自分から僕に接触して来ないのは、一夏も不自然だとは思わないかい?ひょっとすると、僕がホワイトルーム生だと気づいていないんじゃ...」

 

 

「いや、違うね...清隆先輩は言ってたもん。『ホワイトルーム生が誰であろうと、俺の敵ではない。』ってね?拓也は彼から見たら、大した脅威と認識されてないんじゃないかな?」

 

 

実際に...私はもう一人のホワイトルーム生の正体はまだ、清隆先輩には伝えていない...にも関わらず、この発言だよ?本当に次元が違う存在だよ...

 

 

「なっ...そうか...やっぱり、ホワイトルームの最高傑作は次元が違うんだな...」

 

 

元の世界だと...今のセリフでキレていた辺り、この世界の拓也が清隆先輩に憎悪と呼ばれるほどの悪感情を抱いていない事が再確認できたのはよかったよ...

 

 

「で?どうするつもりなの?本当にこの事がバレたら...」

 

 

私はあの時、須藤先輩に忠告した事を後悔した。これでは、1年生に疑いの目を向けられるのが必然になってくるんだから...

 

 

「う~ん?とりあえず、誰かに擦り付けようかな?...そうだ!どうせなら、Cクラスの宇都宮の奴にするか...アイツは波田野を嵌めて退学にする計画を妨害してきたし、一夏とも距離が近い気もするし...」

 

 

理由が言い掛かり過ぎる気もするけど...宇都宮くん、ご愁傷様です...

 

 

(ごめんね!宇都宮くん...元の世界と違って翼ちゃんや石上くんがこちらの味方だから、ほんとに擦り付けが成功しちゃうかもね?)

 

 

拓也と宇都宮くん...どっちを選ぶかと言われたら、私は当たり前のように拓也を選ぶつもりだもの...

 

 

「それと...僕から、一夏に頼みたい事があるんだけど...いいかな?」

 

 

「あぁ~!嫌な予感しかしないな~!」

 

 

私の不安を無視して拓也は話を続ける。

 

 

「櫛田桔梗を...ボコボコにしてくれない?」

 

 

「笑顔で...その内容は物騒すぎでしょ...」

 

 

はい!櫛田先輩も、ご愁傷様で~す...

 

 

「そもそも、何で櫛田先輩を?」

 

 

「だってさ...こっちが弱みを握ってる方なのにだよ?上から目線で...尚且つ、反抗的な態度がムカつくからかな?」

 

 

はぁ...あの先輩は自分の過去を知る相手には容赦がなくなるからね~!メンタルだけは異常にぶっ壊れているんだもの...

 

 

「あとは...綾小路先輩を退学に追い込むのに協力するって話で、表面上はお互いに利用しあってるけどね...彼女のあの目...間違いなく、『次はお前の番だ!』みたいな感じだったからね。完全に痛めつけて...彼女の心を折っておきたいかな?そして、僕に逆らう事なんて考えさせないでおこうかなって...どう?」

 

 

「別に嫌じゃないけど...成功する保証はできないかな?」

 

 

櫛田先輩のメンタルが異常なんだよね...

 

 

「じゃあ、頼んだよ!櫛田に綾小路先輩と七瀬さんを尾行させるように仕向けておくから...一夏はタイミングを見計らって...ね?」

 

 

「はぁ...」

 

 

「全く!あの櫛田なんかに僕達、ホワイトルーム生の誇りである綾小路先輩を退学に追い込まれてたまるかって話だよ!」

 

 

この頃には翼ちゃんも清隆先輩と合流している予定だろうから、櫛田先輩を尾行させるのには良い口実になるかもしれないね...

 

 

まぁ...要するに、元の世界と同じ事を櫛田先輩にやれって意味である。

 

 

(あ~あ、せっかくの夏休みなのに...無人島で櫛田先輩をボコボコにしないといけない私って、いったい...)

 

 

よし、さっさと終わらせよう...

 

 

あっ...悪く思わないでね?だって、悪いのはあなたの方だもん!

 

 

 

 

そうだよね~?櫛田せんぱ~い?

 

 

 

一夏ちゃんはクラス移籍しちゃう?

  • ホワイトルーム生最強のコンビ! Bクラス
  • 暴君と忠犬の中間管理職? Dクラス
  • 無難に平穏に過ごしたい! Cクラス
  • クラス移籍なんてしないもん!
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