いないと思いますけど一応書いておきましょう。
今回の話では『映画ドラえもんのび太の恐竜2006』のネタバレを含みます。まぁ、かなり端折っていますが
海を目一杯楽しんだのび太達はたっぷり体を動かして腹を空かした成長期の彼らに用意された夕食は、最高級の食材が取り揃えられたバーベキューだった。肉は綺麗にサシの入った霜降りだけでなく低温熟成された赤身も並べられ、野菜も有機栽培で育てられたこだわりの一品、さらには新鮮な海鮮類やパンなど細かいところも抜かりない完璧な布陣だ。
そしてこれらの食材を最高の味に仕上げていくのは、すっかり彼らの世話役としてお馴染みとなった黒沢だった。
やがて腹も満たされ、まったりとした空気の中で9人は各々無人島でのバカンスを楽しんでいた。達也と幹比古は顔を突き合わせて将棋を指し、レオは「ちょっと散歩してくる」と言い残してフラッといなくなり、そして女性陣5人とのび太とドラえもんはカードゲームに興じていた。
その空気が変わったのは、そのカードゲームが美月の敗北で終わったときのこと。
雫が立ち上がって、深雪の傍まで歩み寄る。
「深雪、少し外に出ない?」
「・・・・良いわよ」
戸惑いを見せたのはほんの一瞬だけで、深雪はニコリと笑うと椅子から立ち上がった。それを見て美月が「散歩だったら私も――」と言いかけるが、エリカが即座に「美月は罰ゲームがあるから駄目よ」とそれを阻む。
そうして2人がいなくなってから、数分後。
達也が10手詰めで幹比古を下したのを見計らったかのように、ほのかが達也の近くまで駆け寄った。
「あ、あの! 達也さん、一緒にお散歩しませんか?」
「・・・・あぁ、良いよ」
こちらは特に困惑を見せず、感情を隠すための微笑を浮かべて了承した。そのまま2人が散歩に出掛けたため、黒沢を入れて10人いたのが半分にまで減ったことになる。
達也とほのかが散歩に出かけてから大体10分が経った頃、のび太が黒沢に道を聞き、トイレへと向かって行く。
用を済ませて、皆の元へ戻ろうと来た道を戻ろうすると1つの部屋の入口が空いていたのが見えた。
ピィー
のび太は導かれるようにその部屋へ入っていくとそこにはなんと恐竜の化石が飾られていたのだ。
「これ・・・・見た事あるような・・・・・」
独り言を呟きながら記憶を辿るもなかなか思い出せないでいると
「のび太君、どうしたのこんな所で?」
「あっ、雫ちゃん、深雪ちゃんも」
この話の裏で行われているイベントの為に連れ出された深雪とその手伝いをした雫が来ていたのだ。
「部屋の扉が開いてたから、つい覗いちゃった。ごめん」
「いいよ、ここ客間だし・・・・その化石が気になるの?」
「え?あぁ、ちょっとね。ねぇ、これってなんて名前の恐竜の化石?」
「えっと、確か・・・・あっ、そうだ。フタバスズキリュウって名前だったと思う」
「っ、そっか・・・・懐かしいな・・・・」
雫からの回答に驚きつつも懐かしむのび太。
「見た事あるの?」
「見た事って言うか、飼ってたんだ」
「え、何それその話聞きたい」
と、自分のやる事を忘れてしまったのかのび太の話に興味を持った雫と深雪。
「じゃあみんなの所に戻ってから話そうかな。ドラえもんやエリカちゃんもいるし」
のび太達はそのままみんなのいる所に戻っていき、ドラえもんとエリカに先程の話をすると
「ならいいのがあるんだ。んんーと〜・・・・あった!
テッテレー『思い出映画セット〜』」
ドラえもんは四次元ポケットから映写機と小箱を取り出した。
「何これ?」
「これはこのアンテナを付けた人達の共通の思い出を映画の様に映し出す道具なんだ。アンテナをつける人が多いと映像も鮮明になっていくよ」
ちなみにこの思い出映画セットはドラえもんが未来デパートの福引で当てた道具だったりする。ちなみに他はポケットティッシュしか当たらなかった。
ドラえもんはのび太とエリカにシールの様な見た目のアンテナを渡し、それを額につける。
「付けたね、じゃあ始めようか」
ドラえもんが映写機を回しだすと壁に映像が流れ出す。
とある日。スネ夫の家に招待されたのび太、そこではスネ夫の父がアメリカ帰りに買ってきたと言う恐竜の化石のお披露目会が行われた。が、例によって
のび太だけがその化石を見ることが出来ず、あろう事か丸々一体の恐竜の化石を見つけ出すなんて宣言してしまったのだ。
後にひけなくなったのび太はドラえもんにどうにからならないかと尋ねるもどうにもならないと断られた。普段ならここで諦めるのだが、のび太は諦めず部屋にあった図鑑や図書館で借りてきた本を必死に読んで勉強する。
そしてその知識を頼りに近所の山の地層を掘ってみる、しかし一向に化石が出てくる気配はなく。さらに真下の家のおじさんからクレームが来てしまい。
『そんなに掘りたいなら、このゴミを埋める穴を掘ってくれ』
と、言われて穴を掘り始めたのび太。
『これも、ドラえもんが道具を貸してくれないのが悪いんだ・・・・カツン、ん?』
穴を掘っていると何か硬いものに当たった。何かと思って硬いものの周りを掘ると出てきたのはボーリングの玉くらいの大きさの石?だったのだが、のび太が穴にゴミを捨てようとした時そのゴミの中に入っていた卵の殻を見た時、出てきた石?を見比べてみると何となく似ていてのび太はそれを恐竜の卵だと思いそれを持ち帰った。
ドラえもんには色々言われながらもタイム風呂敷を貸してもらいその石?を包んだ。しばらくし、巻き戻しが終わり風呂敷を広げるとなんとその石は模様の着いた卵だったのだ。
ドラえもんにはダチョウの卵とかじゃないのかと言われたりしたがそれは実際に生まれてからじゃないと分からないと言い、丸1日布団に包まって卵を暖め続けた。
次の日の早朝、まだ朝日が登っていないような時間に尿意を催し目を覚ます。すると卵が動き出し少しづつヒビが入っていき、前足、後ろ足と出てそこから長い首をゆっくりと上げてのび太を見つめると『ピィ!ピィ!』と鳴いた。
『これは、首長竜の一種でフタバスズキリュウだ!』
『フタバ?』
『白亜紀の日本近海に住んでた』
『白亜紀!?』
『そう、ティラノサウルスと同じ時代にね』
そんな説明をしているとフタバスズキリュウはひょこひょことのび太に近づき膝に乗る。
『よしよし、可愛いやつだ!お前の名前は・・・・・『ピィ!』ピー助だ!』
「へぇ、本当に恐竜の卵だったのか」
「そんな事もあるんだね」
「もっと怖いのを想像していたのだけれど、結構可愛いのね」
「でしょでしょ?」
それからのび太はピー助のお世話を続けた。餌には魚を上げたり、ボールで遊ばせたりとしてきた。しかし恐竜ということもあって体の成長が早く、自宅では置いておけなくなってしまい近くの公園の池に住まわせる事に。
住処が変わってものび太はピー助に毎日会いに行き、魚肉ソーセージをあげたりボールで遊んだりとしていた。が、ある日のび太が風邪を引いてしまいピー助に会いに行けない日があったのだが、なんとピー助は池から家までやって来てしまったのだ。それがきっかけで近所に噂が出回ってしまい遂にはテレビ局まで来てしまう自体に。
それだけならまだ良かったのかもしれない。厄介な奴にまで目をつけられたのだ。
『恐竜ハンター』
奴らは恐竜を片っ端から捕獲し売りさばいているのだ。そいつらはある日のび太とピー助が公園の池で遊んでいる所を目撃してしまい、これ程人に懐いている恐竜は見た事が無いと言ってのび太に取引を持ちかけるものび太はそれを拒否、強引に迫ろうとするもタイムパトロールに見つかり逃げるように去る。
そんな事になるとピー助が危ないと判断し、元の時代に返すことを決意しドラえもんと共にタイムマシンで白亜紀に行くことに。途中恐竜ハンターの妨害がありながらもなんとか白亜紀に到着したのび太達はピー助を海へ帰して元の時代に帰った。
「これで終わりか?」
「ううん、ここからだよ。大変だったのはね」
その後、ジャイアン達との約束をすっかり忘れていたのび太は嘘つき扱いされてしまい鼻でスパゲッティを食べる羽目になり、静香にも色々言われてしまった為、ドラえもんに事情を説明してタイムテレビでピー助の姿を見せることにしたのだが、そこに映っていたのはピー助とピー助より一回り大きい体をした首長竜に囲まれている映像だった。
『虐められてる・・・・!?』
『ねぇ、これってエラスモサウルスじゃない?USNAに住んでた首長竜』
『『USNA!?』』
『一体、なんで・・・・』
『ピー助は日本産のフタバスズキリュウだよ?』
『でも、どうしてUSNAの首長竜が日本に居るの?』
『変じゃん』
『いや、そうじゃない・・・・』
するとドラえもんは画面を切り替え白亜紀の地球の地図を表情させるUSNAの海岸に赤く点滅する場所がある。
『やっぱり・・・・』
『やっばり、ってどういう事?』
『僕達がピー助を白亜紀のUSNAに送っちゃったんだ!』
原因に関しては恐竜ハンターが襲ってきた時にタイムマシンが故障してしまい日本ではなくUSNAにたどり着いてしまったのだろう。
するとのび太は急いでピー助を助けに行こうとタイムマシンに乗り込みそれに続いてジャイアン達もタイムマシンに乗り込む。道中色々ありながらも何とか白亜紀のUSNAに到着、辺りの海を探し回りピー助と無事再会。それからピー助と一緒に海で遊ぶ事になり、この場に居る皆も使った着せ替えカメラで水着に着替える・・・・が、何故かエリカと静香、ジャイアンとスネ夫の水着か入れ替わって撮影されてしまう珍事が起きつつも海を楽しんだ。
「あれって失敗するんだ・・・・」
「これに限らず色々な道具で失敗するんだけどね」
「た、たまたまだよ!!」
しかしその後、タイムマシンの故障が悪化してしまい時間移動は出来るが場所移動が出来なくなってしまったことが判明。無事に帰るためにはこの時代ののび太の住む街ののび太の部屋の机の場所まで移動する必要があった。
しかしこれはピー助を日本に送り届けるという当初の目的があったのでそこに関しての文句は無かったが問題はその方法だった。どこでもドアを使おうにもこの時代の地図が登録されていない為使えないとの事。
ではどうするかを話し合った結果タケコプターを使ってUSNAの北を目指して飛んでいくことになった。タケコプターはバッテリー問題があったが途中途中で休んで誤魔化しながら使っていくことに。
当時の日本は現代の『大亜連合』と『新ソビエト連邦』と繋がっていて更にその新ソビエト連邦とUSNAとの間にも陸が続いていたため、時間はかかるが陸路で日本まで向かうことが出来たのだ。そこからの行動は早く、直ぐにタケコプターで飛んで行った。
USNAから飛び立って数日が経った頃、オルニトミムスに乗ったり、ティラノサウルスに襲われたりしたがドラえもんのひみつ道具『桃太郎印のきびだんご』で仲良くなったりしていた。が、やはり連続運転で限界が来たのかタケコプターが不調を起こし、それと同時に近くにプテラノドンの巣があったらしく群れに襲われてしまった。しかしプテラノドンが数匹何かに攻撃を受け、落下して行った。誰の仕業か、それはなんとのび太達を襲った恐竜ハンターだった。
何故のび太達を助けたか理由は簡単だった。恩を売ってピー助の交渉材料にするためだ。しかもそれだけではなく子供が欲しがりそうなものを出したり自分達が持っているタイムマシンでのび太達を元の時代に送り返すとまで言ってきたのだが、のび太達(約一名反応が違ったが)は断固拒否の姿勢をとり、恐竜ハンターの魔の手からピー助を守ろうと決意する。
のび太達は自分達の姿に似せた人形を囮に使って恐竜ハンターを誘い出し、自分達は川を筏で渡りなんとか逃げようとした。が、すぐにバレてしまい攻撃を受け、筏は大破。のび太とドラえもんは谷底へ落ちていってしまいジャイアン達は恐竜ハンターに捕まり滝裏の洞窟へと連れられていき、その近くで白いボールが滝を越えようとしながらも越えられず谷底へ沈んでいっていた。
そんな光景を見たのび太とドラえもん3人を助ける為にピー助を箱に入れ、近くの木に隠して滝裏の洞窟へと向かっていく。が、ドラえもんの背後から黒いボール型のロボットに捕まり洞窟の奥へと連れていかれてしまった。
そんな中、置いていかれたピー助がじっとしていられる訳がなく、箱の中で暴れ回って箱を開けてしまいのび太達の後を追うように川に飛び込み水量の減った滝を登ろうとしていたが小さい体ではどうする事も出来ずそのまま流され滝の底の岩にぶつかり、その衝撃で岩に乗っていた白いボールが落ちて下にあった白いボールにぶつかった。すると落ちたボールの目蓋が開いた。
ロボットに連れていかれたのび太達は大きな広場に投げ出され、スポットライトに照らされる。すると奥の方から恐竜ハンター達が現れる。
『よく来たね、のび太君。たぬき型ロボット君』
『僕はたぬきじゃなぁい!!』
『みんなをどこへやった!?』
『お友達ならここだよ』パチンッ!
恐竜ハンターが指を鳴らすとカバーがかけられた大きな箱が出てきた。スポットライトに照らされるとカバーが外され中から檻に入れられたジャイアン、スネ夫、静香の3人が入れられていた。のび太達はジャイアン達に近づこうとすると見えない壁にぶつかり倒れてしまう。
『ははっ、感動的な再会を前に楽しいお遊戯をお見せしよう』
そう言うと今度は別の場所からなんとティラノサウルスが広場に入ってきた。
『腹ぺこのティラノだよ。このままだとお友達はどうなるかな?』
『っ!やめろぉぉぉ!!』
のび太は壁に張り付いて叫び、ドラえもんはポケットの中を漁る。しかしそんなことをしている間にもティラノサウルスはジャイアン達に近づくがのび太達同様見えない壁に阻まれる。
『おっと、危ない危ない。ここでのび太君に相談があるんだ。君がYESって答えればこの遊びは中止しよう、NOと言ったら・・・・君の大切なお友達はティラノの胃袋の中に入るだろう。ふふふっ、さぁピー助を渡せ!』
のび太は決断を迫られる。しかも近くでティラノサウルスがうぅぅ!と唸なりながらジャイアン達のいる檻に噛みつき出した。3人の悲鳴を聞くものび太は肩を震わせ拳を強く握りしめる。
『っ、〜〜〜〜!!ぴ、ピー助は・・・・』
『ダメだァァァァ!!ピー助を渡すんじゃねぇぇぇぇ!』
ジャイアンは潰れていく檻を力いっぱい押し返しながらのび太に叫ぶ。
ティラノサウルスはその檻を咥え、持ち上げると広場の壁の方に向かって放った。その衝撃で檻の一部が壊れ静香がそこから飛び出してしまった。
しかしそのタイミングでドラえもんはポケットから『通り抜けループ』を取り出し壁を抜け出してティラノサウルスの意識を自分に向けさせた。
『待て!こっちの方が美味しいぞ!』
『グルルルルルルゥゥゥ!!』
『ひっ!フルフル ベロベロベー!こっちだよ!!』
『こっちこっち〜!!』
『ほぉらこっちの肉も美味いぞー!!』
『こっちだってー!』
『た、食べるならジャイアーン』
『おい!』
と全員でティラノサウルスの意識を散らす。するとどこからともなく突然ピー助が姿を現したのだ。のび太は逃げるよう促すがピー助は逃げず、それどころか何故か少し喜んでるところがあった。
そんなピー助にティラノサウルスはゆっくりと近づき匂いを嗅いだ。ふるとティラノサウルスも喜ぶように足をバタバタさせると、何故か先程までの強そうな顔つきではなくどこか間抜けな顔に変わったのだ。
『こ、コイツひょっとして!!』
そうこのティラノサウルスはのび太達が道中で出会い桃太郎印のきびだんごで仲良くなったティラノサウルスだったのだ。
のび太はピー助の元へ近づき抱き上げる。すると周りの壁から恐竜ハンター達を照らすように数多くのライトが照らされた。
『こ、これはまさか!タイムパトロール!?』
そう、この滝の底に沈められていたのはタイムパトロールのボール型ロボット、タイムボールだったのだ。
「タイムパトロール?」
「恐竜ハンター達みたいな時間犯罪者を捕まえる組織だよ。時空間に影響がある事件ならだいたい来てくれるね」
タイムパトロールの支援を受けながら恐竜ハンター達への反撃を開始するのび太達、片割れは逃げ、もう片方は広場の反対方面へ逃げていくとそこにあったレバーを引いてそこからスピノザウルスを出しティラノサウルスと戦わせるも流石は恐竜の王者、ティラノサウルスが圧勝しスピノザウルスは吹っ飛ばされて倒れる。するとそれと同時に恐竜ハンターが破壊し、堰き止めていた水流が限界を迎え一気に押し寄せて洞窟内が浸水していく。
タイムボールが近くにいた恐竜を近くにまとめて瞬間移動で別の場所へ運ぼうとする。が、タイムボールが破壊された。
『ふはははは!君達はそこで絶滅するのだ。恐竜と一緒にな!はははは!』
破壊したのは逃げ出した方の恐竜ハンター、奴はタイムマシンに乗り、そのアームには子供の恐竜を飛び込めた檻が掴まれていた。
『テメェ卑怯だぞ!!』
『降りてこーい!』
『私は何度でもやり直す。時空を超えてね。仲良く化石になりたまえちびっ子諸君』
そう言いながらタイムホールに入ろうとする。が、突然タイムホールが消えてしまい、更にその上の岩が崩れ恐竜ハンターを巻き込んだ。
このままでは全員が洞窟の下敷きになってしまう、最後の手段で恐竜はのび太達と一緒にドラえもんのポケットの中に入りドラえもんはピー助と共にこの濁流の中を泳いで地上に脱出する事に。
途中檻に挟まったりしたがなんとか脱出に成功、恐竜達も喜びの雄叫びを上げる。しかしのび太達は直ぐにその場を後にした。
『あーあ、せっかくタイムパトロールが来たのによ』
『そうね、送ってもらえば良かったのに』
『ひみつ道具も殆ど流れちゃったしね!』
『もういつ着くか分かんねぇぞ』
『そうね』
『スネ夫、お前だけでも送って貰えばよかったな?』
『うーん・・・・・いいや、最後まで僕らの力で頑張ろうよ。みんな仲間じゃない』
『『『『ははははは!』』』』
のび太達は歩き続けた。そして遂に陸が無いところまでやってきたのだ。その時にピー助が自分に乗ってといい、ビッグライトで元の大きさに戻したのだが小さくなっている時にも成長していたのか最後に小さくした時よりも体が大きくなっていて全員を背中に乗せても平気で泳げるようになっていた。
そんなピー助の背に乗って海を渡っていると近くの空にタイムパトロールの船がやってきて、隊員達がこちらに向かって敬礼をし、タイムホールの中へ飛び込んで行った。
それを見送った直後目の前の光が指している砂浜を見るとそこにはタイムマシンの入口が現れていた。
『あれは、タイムマシンの入口だ!』
『僕の机の引き出し!』
『という事はここは日本!?』
『帰れるのね!』
『いやっほーう!』
のび太達はそこを目指して行き、遂にたどり着いた。そしてそれは、ピー助とのお別れを意味していたのだ。
のび太がピー助の頭を撫でている間にドラえもんはタイムマシンを動かす準備をしていた。すると、少し離れた場所になにかの影が見えた。目を凝らしてみるとピー助を似たような動きをしていることが分かる。日差しがそれに差しかかるとそれの正体が分かった。ピー助と同じ姿をした恐竜、つまり、フタバスズキリュウの群れがそこに居たのだ。
群れもピー助の存在に気づいたのかピー助を呼ぶように鳴いた。
のび太は涙を堪えながらピー助と一緒に行けるところまで一緒について行く。
『ピー助・・・・お前はこれから色んなものを見て、色んなことを知って、もっと、もっどっ!大ぎくなるんだよ・・・・ボグも・・・・僕も!ひっぐ、ぼく、ぼく!!僕も!!頑張るからね!!じゃ・・・・元気でな!!』
のび太は涙を流しながら逃げるようにその場を後にしようとする。海水に足を取られ、転びながらタイムマシンに近づいていく。そんなのび太の後を追うようにピー助を向かってくる。
『ひっぐ!来るなぁァァァ!!』
『ッ!ピィィィィィィ!!』
ピー助ものび太との別れを理解したのか涙を流しながら叫ぶ、しかしのび太は振り向かなかった。真っ直ぐ、ひたすらタイムマシンに向かって走る。
タイムマシンに乗り込んだのび太はドラえもんに
『ドラえもん!行って!早く!急いで!!』
ドラえもんはタイムマシンを起動させ空高く飛ぶ。ピー助はそれを見上げながらも叫ぶ。
『さよならピー助ちゃん!』
『元気でやれよ!!』
『あばよぉぉぉ!!』
『しゅっぱーつ!』
『ピー助ぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!さようならぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!』
のび太はそう叫ぶと同時にタイムホールに飛び込み、無事元の時代へと帰ってこれたのだった。
耳を澄ますと微かに聞こえる雨の音〜
「っとまぁ、こんな感じだけど・・・・」
のび太は涙を浮かべながら全員の方へ向く、すると他のメンバーも涙を浮かべていた。
「いい話だった」
「変な映画よりずっといい話だよ」
と感想を述べていたが、のび太はそれよりも気になる事があった。それは
「うぇぇぇぇぇぇん!!!」ポロポロ
いつの間にか戻ってきていたほのかが大泣きしていたのだ。
「ぐすんっ、のび太ぐん!私も頑張るからね!」
「えっ、あっ、うん?」
ほのかはのび太のてを握りしめて上下にブンブン振りながらそう言ってくる。ちなみにあとから聞いた話によるとほのかは達也に告白をして振られたらしいのだが、その時
『他に好きな人ができるまで好きでいていい』
と言ったらしく、今回の話を聞いて達也に振り向いて貰えるように頑張ろうと決意を固めたらしい。
ここで登場、今作初めてのオリジナルひみつ道具
『思い出映画セット』
このひみつ道具は複数人での運用が推奨されていて、その人達の共通の思い出を映画のように映し出す道具です。
編集作業もできてBGMを付け加えたりOP EDを付けたりもできる。編集作業を行っても本人達の記憶には影響は出ない。
まぁ、こんな感じですかね。より細かい設定は書かないようにします。都合が悪くなると困るので。
次回「達也、思考を放棄する」
に乞うご期待