だから今作は旧ドラえもんの映画と漫画をベースに作っています。
この新海底鬼岩城編が3月まで続いてしまって新作映画を見たとしても全くの別物として考えていただければ嬉しいです
いざ、海底キャンプへ!
「今度は一体なんなんだ?」
なんだか疲れたような発言から始まった達也。
『明日、キャンプをしますから準備しておきなさい』
と、真夜から連絡を受けて若干憂鬱になっていたのだ。
深雪にも話はしてあるのだが、勿論苦笑いを浮かべていた。今までこんなこと、と言うか母親とさえ余り出かけることが無かったのにいきなりキャンプしようと言われれば誰だって戸惑う。
だが達也はなんとも言えない嫌な予感がしていた。
「考えてもしょうがない。取り敢えず動きやすい格好で行くか・・・・」
突然の連絡だった為キャンプセットなんて物は当然持っていない。希望的観測になってしまうが真夜の方で用意している事を期待して着替えを済ませ、家を出るとちょうどそのタイミングで見覚えのあるピンク色のドアが現れた。
「あっ達也君、深雪ちゃんおはよう!」
「おはようございます」
「あぁ、おはよう。叔母上の連絡だったからもしかしてと思ったが、やはり呼ばれていたんだな」
「うん、って言うかあの日の帰りの間際に約束してね」
「・・・・・せめて俺達がいる時に話して欲しかったがな」
「あはは、そういう所は変わらないんだね。あとは達也君と深雪ちゃんだけだから早く行こう」
「もう準備が出来ているのか」
余程楽しみにしていたのだろうと考えながらどこでもドアを通る。すると達也と深雪は困惑の表情を浮かべた。
「お!来たな!」
「おはよう2人とも!」
「キャンプ楽しみね!」
なんと最初に目に入ったのは九校戦の時に出会ったジャイアン、スネ夫、静香の3人だった。何故3人がと一瞬考えたが、よくよく思い出すと真夜達の友人なら呼ばれてても不思議じゃないと思った。
────そう言えば、ここにこの3人がいるということは・・・・
すると後ろから肩を叩かれ、振り向くと見知った顔がそこに居た。
「やっほー2人とも、今日からよろしくね〜」
「エリカ・・・・」
そう、エリカも居た。それ自体は3人がここにいる理由と同じなんだが、問題はそこではない。エリカに達也と深雪が四葉の人間だと知られてしまった事が問題なのだ。
「エリカ、その・・・・」
「安心しなって、別に言いふらしたりしないわよ。あんた達がどんな家で生まれようがアタシには関係ないし」
「・・・・・」
「あら、意外だった?そこまで驚いてないことに」
「もう少しリアクションがあるとは思っていたのは確かだ」
「そりゃあ、まぁ、驚いたわよ。主にあの2人にね。そのこと自体はちょっとびっくりした程度だったけど、今までの事と家柄の事考えた時は少し青ざめたわ・・・・」
実はエリカ達は3日ほど前に既に再会をあの空き地で済ませていたのだ。最初は驚いていたが5年前(4人からしたら)の面影を思い出して直ぐに打ち解けられた。が、エリカだけは少し違った。そう、ジャイアン達だけならただ再会できて嬉しいで済むが、エリカは魔法師の家系、それも百家の家系であるため十師族に当たる真夜達にとんでもない事をやってしまったのではないかと青ざめていたのだが。
『プライベートはプライベート、公の場じゃないんだから何をしたって自由じゃない』
と真夜に言われ、納得仕切ってはいなかったが昔のように接することにしたのだ。
「それにすぐに慣れる辺り流石だな」
すると深雪が。
「・・・・・ねぇ、エリカ」
「どしたの深雪?」
「私達、これからキャンプに行くのよね?」
「そうだけど?」
「じゃあ、なんでここ?」
この場にいる面々に気を取られてしまって本来の目的を忘れていたが本日はキャンプに来ている、のだが、周りを見渡す限り海辺だった。
「詳細聞いてないの?」
「キャンプに行くとしか・・・・」
「あははは、あの子らしいわ・・・・深雪、アタシ達はこれから・・・・
海底キャンプに行くのよ」
「「・・・・・・・・????」」宇宙猫顔
深雪は疎か達也でさえこの顔である。
「あら、2人ともやっと来たのね」
「待ちくたびれちゃったわ」
「それはお2人が楽しみにしすぎて朝の3時に起きたせいでは?」
離れたところから近づいてきた真夜と深夜、そしてその傍でツッコミを入れている女性は桜井穂波、深夜のガーディアンで今回のキャンプのお目付け役として2人に着いてきたのだ。
「穂波さんまでいらっしゃったんですね」
「えぇ、まぁ、まだ理解が追いついてないけど・・・・」
穂波も達也と深雪同様いきなりキャンプに行こうと言われ来てみたら海底キャンプに行くなんて言われた身なのだ。
「と言うかなんで海底キャンプに行くことになったのエリカ?」
「さぁ?なんでよ真夜」
「エリカちゃん達、少し前に海に行ったらしいじゃない。それでキャンプもいいけど海も行きたいな〜なんて思っちゃって、ドラちゃんに相談したら両方行けばいいじゃないってことになったの」
「成程」
「・・・・・・そうですか」
これ以上状況を理解することにリソースを裂きたくなかったのか聞いた事をそのまま受け入れることにした。
すると準備を終えたドラえもんが集合をかけた。
「それではこれより海底キャンプに出発します!」
「それはいいんだが、潜水艦はどこだ?」
達也も頑張って慣れようとしているのか潜水艦のある場所を聞いた。ドラえもんなら潜水艦の1つでも持っていても不思議じゃないと考えたのだろう。しかし返ってきた回答は違った。
「潜水艦ではありません。紹介しましょう、水中ジープのレギー君です」
ドラえもんの指さす先には大型のジープがエンジンを吹かしていた。
『初めまして、今回の皆さんとキャンプを共にしますレギーです』
「もう驚かないぞ、車が喋っても」
「あとこれもやれないとね、ん〜とテッテレー『テキオー灯』〜」
ドラえもんはおもちゃの銃の様な秘密道具『テキオー灯』を取り出した。
「24世紀になると人間は色んな星に行くことになる。鉄も溶ける熱い星、息も凍る寒い星、重力の強い星、暗黒の星、でもこれを浴びればどこでも過ごせるようになるんだ」
「海底でも?」
「そう、ただし24時間までなんだ。じゃあ早速」プジャ〜
テキオー灯を浴び、車に乗り込む一同、運転席にはドラえもんが乗り、ポケットから帽子を取り出して被る。
「それじゃあ出発!」
ブロロロロロ!!
レギーは真っ直ぐ海に向かって走り出し車体が徐々に海につかり始め次第に全員が海の中に入っていく、慣れていないせいか達也と深雪と穂波は反射的に息を止め目をつぶった。しかし隣に座っていたエリカに肩を叩かれると目を開き口で大きく息を吸った。
「〜〜ぷはぁ、い、息できてる?」
「ちゃんと声も聞こえるな」
慣れない不思議体験に驚きつつ周りの景色も楽しみながら一同はどんどん進んでいく。
「大体200mくらいまで緩い傾斜が続いている。大陸棚と言うんだよ。」
「あら?海に潜るとすぐ暗くなるんじゃないの?」
真夜がドラえもんにそう聞くと
「そうさ、だんだん緑色から青になっていって水深400m以上になるともう真っ暗さ」
「でもこんなに明るいわよ?」
「テキオー灯のせいで変わりなく見えるんだ。1万m潜ってもお日様の下と同じさ」
そんな話をしていると目の前には下に向かって崖が広がっていて、レギーはその一歩手前で止まった。
「わぁ、ここから急に深くなってる」
「こんな大斜面地上にはないよ!」
「こりゃあ山よりすげぇや!」
「言ったでしょ?海の中にも山がある。ここは大陸斜面だ。深海の底まで何キロも続いている。ここを一気に降りよう、じゃあいくよ!」
ブロロロロロ!
ドラえもんはアクセルを踏んでそのまま斜面を下っていく、その勢いはさながらジェットコースターの様だ。しばらくすると段々なだらかになっていき、斜面が終わる所でレギーを停めた。
「深海の底に着いたよ」
『現在位置は深さ3400mになります』
「3400m?!」
「生物はいないのね」
「深海魚とかいるはずだけど、先に行こ」
ブロロロロロ!
「何も無いからちょっぴり退屈・・・・ワーッ、ストップ!!ストップ!!」
ジャイアンが少し退屈そうにしていると目の前に先程の斜面よりも急な大きな谷が現れ一同が動揺するがドラえもんは「このレギーは浮くこともできるんだ」と言いその谷の上に飛び上がった。
「ここが日本海溝さ」
「まるで地球の中心まで裂けてるみたい!」
谷を飛び終え、あとは山も谷もない淡々とした平野が続くためレギーのスピードを上げ一気に突き進んで行った。
「ドラえもん、どこまで行くの?」
「山が見えるまで」
「山が見えるって、どの辺まで?」
「そうだなぁ、ハワイの近く」
「「「「ハワイ?!」」」」
─────それならハワイに行ってもよかったのでは?
などと考える達也だが、それは口にはしなかった。
それから数十分後、視線の先の方には巨大な山々がそびえ立っているのが見える。
「ほら見えてきた。太平洋中央海嶺さ、もうハワイ近くまで来たんだよ。海底から直に1000m以上の高さにそびえ立っているんだ」
「雲がないからよく見えるわねぇ」
「本当は真っ暗で見えないんだけど・・・・」
「テキオー灯のおかげだろ?」
「その通り!」
「でも静かね、なんの音もしないわ」
「そうさ、水深4000m無音の世界さ」
ドラえもんがそう説明したその時
ぐぅぅぅぅぅぅ
「え、何?なんの音?!」
「わ、悪い、俺の腹の音だ。ドラえもんそろそろ昼飯にしようよ〜」
音の正体はジャイアンの腹の虫の音だった。出発した時間からしてそろそろ昼頃、丁度食事の時間だったのもあるだろう。
何処かでキャンプを貼ろうと辺りの山を見渡すと丁度よさそうな円柱の形をした山がありそこにキャンプを設営することに決めた。
山の頂上まで来ると全員がレギーから降りて頂上からの眺めを堪能する。
「やっほ〜!!」
「僕達すごいところに来ちゃったね!」
「素晴らしい眺めですね、お兄様」
「あぁ、まさしく世界一のキャンプ場だね」
「でも少し寂しいわね、海藻や魚がいない海底なんて・・・・」
「しょうがないわよ。こんな深海じゃ海藻や魚は住めないわよ」
「いや、真夜ちゃんの言う事も最もだ。景色は綺麗な方がいい。
んん〜とテッテレー『海藻の種と魚の卵詰め合わせ缶詰』〜
深海に住めるように改良された品種なんだ。夕方には賑やかになってるよ」
「楽しみだわ」
「それより飯にしようぜ」
「その前に大切なものを出さないと、テッテレー『テントアパート』」
ドラえもんが出したのは子供のおもちゃの様な家にガス缶が着いた道具をだし、少し離れた場所に置いた。そしてガスを注入するとおもちゃの家がみるみる大きくなっていきちょっとした一軒屋くらいにまで大きくなった。
個室は12個着いていて中央には広い部屋がある。
「じゃあ昼ごはんを食べならがら今後の予定を立てようか」
「「「「さんせー」」」」
「それではそれぞれ食べたいものを言いなさい」
「僕、スパゲティ!」
「パンケーキ!」
「フィレミニョンステーキをレアで!」
「カツ丼大盛り!」
「どら焼き!」
「メロンパン!」
「俺達はサンドウィッチでも貰おうかな」
と各々が食べたい物を言ってそれをカードに書き込むドラえもん。
「海底クッキングマシーンにこのカードをセットしまして3分間待っててね」
3分後、それぞれの料理が完成し食事を始める。
「どうかなお味の方は?」
「美味しいよ」
「うん、いい肉使っているねこれ!」
「よくこんなに色んな食材を用意していたな」
「違うよ、これは全部プランクトンなんだ」
「プランクトン?」
「海中に住む小さな生物さ、カイゴとかオキアミとか、動物も植物もいろんな種類があるんだ」
そう聞いた達也はまたしても驚愕する。混ぜて固めて非常食のような物にするならまだしもここまでちゃんとした料理が作れるなんて流石24世紀の道具だと。
とりあえずこの辺で、あれ?バギーは?って思った方いらっしゃると思います。と言うのも今回バギーにしなかったのは登場人数が多くてバギーじゃ乗り切れないんですよ。あれ実際の写真とか見たんですけどあれでよく6人とか乗れるよなって思ったんですね。だからキャンプにも合いそうなジープにしました。でも今作ではちょっと脇役でやってもらう予定です。
ちょっとあることをやりたいのでね