いちとぜろっ!   作:sou@0830

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前回のあらすじ
このままだと龍刃がとられると勘違いをしたままの葉羽は、龍刃にキスを迫る。
だが、龍刃はそれを恥ずかしがって拒否してしまう。
葉羽はキスを嫌がるのは、篠原がいるせいだと思い込みヤンデレ化してしまう。
龍刃は詩音に誘われ、葉羽抜きの二人っきりで登校をする。
そこに、偶然後輩である篠原が通りかかり、三人で学校へ登校することになる。



平和編 第四話

篠原と別れた俺達は、自分達の教室である2-Aに向かうことにした。

 

教室

 

「ふぅ…時間に間に合ってよかった…とりあえず座るか。」

 

「そうだね」

 

「なぁ、しおn…」

 

龍刃が織音に話しかけようとした次の瞬間。

 

「ん、何かな龍刃?」にこにこ

 

織音は満面の笑みで自身の机を龍刃の机にくっつけていた。

 

「おいおい、何のつもりだよ織音!」

 

「何って、隣同士だったら当たり前だよね?」

 

「それ前にも聞いたことあるぞ…」

 

「いいよね龍刃?」

 

「えっと…」

 

「い い よ ね ?」

 

「あっ、ハイ…」

 

「それより、僕に聞きたいことあったんでしょ?」

 

「あぁ、そうだったな。織音は葉羽のこと心配にならないか?まだ来てないし…」

 

「う〜ん、まぁ葉羽なら大丈夫でしょ。ただの風邪だよ。」

 

「そうかな…」

 

「そうだよ!じゃあ次は僕が龍刃に質問をする番だね!」

 

「まじか」

 

「龍刃ってさ…あの篠原さんと付き合ってんの…?」

 

「えっ、いやいや!愛菜とは付き合ってないよ!ただの友達だ!」

 

「嘘ついてないよね?」じっー

 

「大丈夫だ!」

 

龍刃はまっすぐ織音の瞳を捉えてそう答えた。

 

「それならよかった♪」

 

龍刃と篠原さんとの間に何もなさそうだし、龍刃を落とすのはゆっくりからでも良さそうだね♪

 

「一体何がいいんだよ…」

 

困惑気味の龍刃

 

「あははっ♪内緒だよ」

 

その時

 

ガラガラ

 

「はーい!皆さん座って下さい!今から授業を始めます!」

 

そして…昼休み

 

「うがーー!!!やっと昼休みだぜ…もうお腹空きすぎて背中と腹がくっつきそう…どっかで食うか」すたすた

 

教室を出ようとする龍刃

 

「待って龍刃」

 

織音は龍刃の袖を掴んだ

 

「なんだよ?」

 

「ぼ、僕と一緒に屋上でご飯食べない…?///」

 

「それぐらいいいけど…なんで顔赤らめてるんだ?」

 

「うっさいっ!///」ベシッ

 

「あだっ!」

 

「ほら行くよ龍刃!」ズルズル

 

「連れてかれるー」

 

屋上

 

ガチャ

 

ヒュー…

 

「うわっ、寒っ!もう春だってのに風が冷たすぎだろ…」

 

そういう龍刃の格好は制服のズボンにシャツ1枚と随分と薄着だった

 

「仕方ないなぁ、じゃ僕の上着を貸してあげるよ」すっ

 

織音は龍刃の身体に自身の上着を羽織らせてあげる

 

「ありがとな織音。でも織音は寒くないのか?」

 

「大丈夫だって!僕はかぜの子だからねっ!」えっへん

 

なんでこいつは自信満々なんだ…

 

「わかったよ。で、どこに座って食べるんだ?」

 

屋上ということもあって、周りには何もなくフェンスしかない。

 

「う〜ん、だったらフェンスを背もたれにして地べたに座ろうか」

 

「了解だぜ」

 

そうして両者は座り始める。

 

「では惣菜パンだしてっと…」ガサゴソ

 

龍刃は自分の鞄をあさり始める

 

「そんなのいらないよ龍刃」パシッ

 

織音は龍刃の鞄を手でどかす

 

「おい、何すんだ織音…」

 

「食べ物なら僕が龍刃の為に作ってきたから大丈夫だよ」

 

「それならそうと早く言ってくれよ…」

 

「ごめんごめん!手作り弁当を龍刃に渡すの恥ずかしかったんだ…///」

 

「…!」ドキッ

 

もじもじしてる織音可愛い…

 

「お、おう!」

 

「じゃあ開けるね…?」パカッ

 

「ゴクリ…」

 

ピカーッ!

 

弁当箱を開けた瞬間それが光りだした

 

「うおっ、眩しいっ!」

 

「って、す、すげーーー!」

 

驚きを隠せない様子の龍刃。それもそのはず。織音の手作り弁当箱はご飯、タコさんウィンナー、たまご、野菜etc...等といったバランスの取れた物であり、全部が光っていてとっても美味しそうなのだ。

 

「龍刃の為に昨日から頑張って作ったんだから!これぐらい当たり前!」ふんす

 

偉そうに胸を張る織音

 

あ…織音の指、絆創膏でいっぱいだ…ほんとに俺だけの為に作ってくれたんだな…

 

「織音ありがとうな!めちゃくちゃ嬉しいぞ!」なでなで

 

「ひゃっ!///突然撫でないでよ///」

 

「はははっ、ついな!じゃいただきまーす!」

 

パクパク

 

「ど、どう…?」

 

「うん!すげー美味しいぞ織音!いくらでも食える!」パクパク

 

「それならよかったよ…頑張った甲斐があったもんだね!」

 

そして数十分後…

 

「「ごちそうさまでした!」」

 

「いやー、美味しかったなー!あ、そうだ。この弁当箱洗って返すよ織音」

 

「いや、このまま僕に返してもらえれば十分だよ♪」

 

そうしないと龍刃の食べかす食べられないじゃないか…

 

「流石に悪いって…」

 

「 大 丈 夫 だ か ら 」

 

「あっ、ハイ…」

 

大人しく織音に弁当箱を渡す龍刃

 

「ご飯食べ終わったしもうそろ教室に戻ろっか龍刃?」ぎゅっ

 

ごく自然に龍刃の手を繋ぐ織音。

 

「わ、わかったから…!手をつなぐな…!」

 

二人は教室へと戻っていった。

 

同時刻 葉羽視点

 

「ここね…」

 

目の前には篠原愛菜がいる1-B組。実は葉羽は学校に来ていた。

 

コンコンコン

 

ガラガラッ

 

「ここにいる篠原愛菜さんって言う人いますかー?」

 

葉羽は大声でそう言う。当然、クラスメイトの視線が一点集中される。

 

「篠原さんでしたら、さっき体育館の方に行くのが見えましたよ。」

 

クラスメイトの一人が答える。

 

「どうもありがとう。」ガララッ

 

葉羽はクラスメイトに礼をいって其の場から立ち去った。

 

体育館裏

 

「どこにいるんだろ愛菜ちゃん…早くあの事が本当かどうか確かめないと…もし本当だったらこの包丁で…」チャキン

 

葉羽は虚ろな瞳で鞄の中に仕舞ってある包丁を眺める。

 

「斎藤さん?」

 

篠原は葉羽の後ろから現れた

 

「ひゃっ!」

 

思わず驚く葉羽

 

「こんな所でなにか用ですか葉羽さん」

 

「それじゃあ単刀直入に聞かせてもらうね。愛菜ちゃんは龍刃ちゃんと付き合ってるの…?」

 

「どうしてそれを…」

 

「私ね、愛菜ちゃんが龍刃ちゃんに告白してるとこ、見ちゃったんだ」

 

「なるほど…見られてしまっていたんですか。恥ずかしいです…それでさっきの答えですが、私は竜ヶ峰さんに振られました。そして、友達になりました」

 

「え、えええええーーー!!!」

 

予想外の答えに驚きまくる葉羽。そして、全ては自分の勘違いだと気づくと…

 

「私、いままで勘違いしちゃってたのー!?は、恥ずかしい!///」

 

さっきの不穏な雰囲気を持っていた葉羽はどこへやら…すっかり元の葉羽に戻っていた。

 

「だから私も竜ヶ峰さんを振り向かせるために頑張ってます…!」

 

「私"も"…?」

 

「はい!斎藤さんも竜ヶ峰さんの事好きなんですよね?」

 

「ど、どうしてそんなことを知ってるの…///」

 

顔真っ赤な葉羽

 

「そんなの見てたらわかりますよ!」

 

「えぇ///」

 

「じゃあ、竜ヶ峰さん好きな者同士仲良くしましょう!ただし、抜け駆けは禁止ですよ!」

 

「う、うん。よろしくね愛菜ちゃん。」

 

二人は握手をして仲良く教室へと戻っていった。

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