久しぶりの休日である。
とはいえ俺の休日の過ごし方は術式の可能性を求めて弄り倒すか、焼き切れ気にせず領域の設定変えてみたりどこまで小さく出来っか挑戦したり、呪力がカツカツになるまで反転術式の効率的な運用方法を探したり、人に言えないドン引きレベルの魂と肉体の実験したりして過ごしてるのだが……。
最近働きすぎて流石に疲れた。なーんもやる気おきん。
まあ、だからといって「うむ、今日は気晴らしにお出かけしますか!」といつもと違う行動するからフラグが立つんですね〜。
朝日が眩しい早朝に相応しい朝食をパン屋で見つけたところから始まる。
なんて美味そうなカスクート!
そして伸びる手が二つ。
目と目が合う〜♪
「奇遇ですね」
七海建人じゃありゃせんか!
よっしゃ逃げんぜ! 脱兎のごとく! と駆け出そうした瞬間に待ったをかけられる。
「少し話をしませんか」
おや、風向きが違う?
「呪詛師に依頼なんて降格ものなのでは?」
「ええ、ですから手短に」
近くの公園のベンチにカスクート片手におっさん二人。ひでぇ絵面だなぁ。
「ごめん七海。俺そういう趣味は無いんだ」
「何の話ですか」
「あっ、何でもないです。はい」
なんでも、あの戦いの時に言っていた十劃呪法の新しい視点がほしい。だから殺し合いじゃなくて手合わせしてほしいと。
「七海。俺の術式は知ってると思うけど、それ使ったほうが話早いと思うよ」
どうする? と聞くと渋々ながら受け入れた。
七海建人の髪をもらって薬を飲むためのオブラートに包んで飲み込む。
俺が術式を拡張したことで可能になった、肉体、魂を部分的に降ろす降霊術。言わばカットオアコピーアンドペースト、脳味噌と術式の核になる部分のみを肉体に降ろす方式である。
「部分憑依。七海建人、『十劃呪法』。さあ始めようか!」
「待ってください。これは?」
「えっ百均のチャンバラ剣。痛いのやだし」
「そうですか……」
俺に誰かの手解きなんぞできるか。ならば俺の考える最強の十劃呪法を七海建人に見せつけること。
ヘーイ! カモーン! と煽ると速攻ブチに来る。怖いて。
まずは十劃呪法を足から大地に。
自分から七海までの距離を十劃として七対三の比率の点を強制的に弱点に、地面を脆くする。七海がそこに踏み入れるとズポリと見事にホールインワン。落とし穴に足がハマり動きが止まる。
いっひっひ。おもろっ。
m9(^Д^)プギャーしてると七海もエンジンに火がついてきたようだ。載ってきたぜい!
七海の呪力の乗った、さっきより更に鋭い踏み込みと斬り込み。
だが、その振り初めから振り終わりまでを十劃として七対三の比率の点を強制的に弱点にしてカウンターを当てる。
ホームラーン!
唖然とする七海にリーリーリーリーと意味不明な煽りをするのを忘れない。まだまだ一日は長いぜ。ええ、マジ楽しかったです。
その後も気がつけば数時間チャンバラをしていたのだった。今思えば公園でチャンバラしてるいい大人が二人ってよく通報されなかったな…………。
お母さん!あそこにチャンバラのプロが!
しっ!見ちゃいけません。きっと世界大会の練習中よ!邪魔しちゃいけないわ!
主人公は自分が出来ることは他人なら自分以上に出来ると思ってます。
おや、ナナミンのようすが……?
ナナミン、生存してほしい?
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強化して生存
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原作こそ美しい