祐二が車両の屋根に上がったとき、驚いた。なぜなら、まだ子どもと思われる魔導師が大型ガジェットに捕まえられていたからだ。
(ッ!?、マズイ!!)
祐二は【ヘイスト】を発動し、一気に大型ガジェットに近づきガジェットの腕を左切り上げで切断する。
「子どもの声がすると思って上がってみたら....そこの機械覚悟しろよ。」
祐二は大型ガジェットに近づき、装甲をバスターソードの連撃で斬る。装甲を切られた大型ガジェットはところどころショートしている。そのせいで大型ガジェットはところ構わずビームを乱射する。
「まだ動くか...次で終わらせる。」
そして次の瞬間、祐二は上空へ跳躍し、バスターソードは光り輝く。
ーリミットブレイク ブレイバー
重力よる加速力が付与された上段切りは大型ガジェットを真っ二つに斬り裂いた。
「凄い...大型ガジェットを簡単に...」
エリオは見とれていた。自分達が苦労して倒した敵をいとも簡単倒してしまった男が目の前にいたのだから。
「大丈夫か、そこの男の子」
「は、はい。大丈夫です。」
祐二がエリオに手を差し伸べ、エリオは立ち上げるとキャロに抱きつかれる。
「キャロ!?」
「エリオくん...良かった、無事で。」
キャロはエリオに泣きつき、エリオも心配させてしまったというような顔をしていた。しかし、祐二がいたのに気づいた。
「あの!!助けてくださりありがとうございます。」
「気にするな。ほっとけなかったしな。」
「二人とも離れて!!」
大きな声が3人に響き、祐二は声がした方に体を向けると、銃を構えている女がいた。
「ちょっと、ティア!!いきなり銃を向けるのは...」
「うっさい。エリオ、キャロ!!その男から離れてなさい!!」
「違うんです。この人は僕を助けてくれたんです。」
「それでも、その人が何者かわからない以上、味方であるとは限らないわ。」
祐二は確かにそうだなと思ってしまっていた。いきなり戦闘中に現れた人を味方と思う者などいないだろう。なので、祐二はバスターソードをしまい両手を挙げる。
「ならこれでいいか?。」
ティアナは祐二の行動に驚きを隠せなかった。大型ガジェットを軽く倒した男がいきなり降参のポーズをとったからである。ティアナはどうすればいいか困ってしまっていた。そのとき上空から白を基調としたバリアジャケットを纏った女性がおりてきた。
「ティアナ、武器をおろして。」
「しかし!!」
「大丈夫。私やフェイト隊長がいるから、ね。」
すると、ティアナは銃を下ろした。祐二は空を見ると黒を基調とした服を着ている黄色の髪をした女性ーフェイト・T・ハラオウンーがこちらを見ていた。なのはは祐二に近づいていく。祐二はさっきの言葉について考えていた。
(私やフェイト隊長?...まさか、あれが高町なのはとフェイト・テスタロッサなのか!?俺の記憶だと小学生だったはずだが...だがまあこれでちゃんと神様はリリカルなのは世界に転生してくれたのは確認できたな。)
「あの、考えているところすいませんが...」
祐二はその言葉で意識を現実に戻した。
「ああ、すまない。」
「私は時空管理局機動六課の高町なのは一等空尉です。まずはあなたの名前とこの列車にのっている事情を教えてもらえませんか」
事情はどう話そうかと思ったが、転生関係を除いて正直に祐二は話す。元いた世界で死んだこと、死んだはずなのにいきなり森の中にいたことなど。祐二の話が終わるとなのはは少し何かを考えていた。
「...なるほど、わかりました。ただ一応ですが、私達とついてきてもらいます。まだ色々詳しいことも聞きたいので。」
「わかった。断ったらそれこそ敵にされそうだ。」
話をしている間に上空から大型ヘリが近く降りてきていた。こうして、橘 祐二はヘリに乗り、時空管理局機動六課隊舎へと向かうことになる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ヘリに乗ってからしばらくすると、大きな建物ー機動六課隊舎ーが見えてきていた。ヘリ移動中、なのはやフェイト達は、何かモニター越しに話していた。一方、ティアナ達は、祐二のことをチラチラと見ている。そして橘 祐二はずっとあることを考えている。
(この世界にアイスあるのだろうか...)
アイスのことを考えていた。
ヘリから降り、橘祐二は簡易な身体検査を行った後、なのはとフェイトとともに隊舎の廊下を歩くと、ある扉の前に来ていた。
「高町なのは、入ります。」
「フェイト・T・ハラオウン、入ります。」
3人は部屋に入ると、部屋には3人の女性がいた。祐二は彼女らと対面する。その内の2人は祐二を監視するように見ていた。そして席に座っていた一人の女性が話しかけてくる。
「なのはちゃん、フェイトちゃんお疲れ様。でそちらが列車での戦闘中に遭遇した人ですね。私は時空管理局機動六課部隊長部隊長をしています八神はやていいます。」
「橘祐二だ。それと敬語は使わなくていい。そっちの方が俺も楽だしな。」
「じゃあそうするな。みたところ年齢も近そうやしね。」
そして、はやては祐二に時空管理局のことミッドチルダのこと、祐二が今同様な立場なのかを説明した。
「で、祐二君の元いた世界のことやけど。こちらでも地球って場所は把握してるねんけど、祐二が言っていた地名はこちらでは存在していない。つまり祐二のいた世界はうちらの世界からみると平行世界ということになる。」
はやては残念そうな顔を浮かべていた。時空管理局は次元世界ならまだ探しようがあったが、平行世界となるとほぼ不可能に近かった。
「つまり、探すことは不可能ということか」
「結果からいえばそうなるね。祐二君が望めば、一応こちらでも検索してみるけど。」
「それは大丈夫だ。元いた世界に未練なんてないし。戻ったところで死んだ人間がいたら色々問題が起こるだろうからな。」
祐二の言葉を聞き、はやてはほっと胸をなでおろしていた。
「では祐二君のこれからのことやけど...これは私の希望やねんけど機動六課に入らへんか?」
この発言でなのは、フェイト、ヴィータ、シグナムは驚きを隠せなかった。
「みんな、これはわけがあるんよ。このまま祐二君を本局で送って戸籍を登録するとなると色々手続きがかかってしまう。けど機動六課の民間協力者として入ったら、最低限の手続きで済む。」
「はやて、それだったらほかにもやり方はあると思うけど」
「あと...これは私のわがままやけど。祐二君の力を借りたいんや。どうやろか祐二君?」
祐二は少し考えた。
(民間協力者になればこの世界でも生きられそうだし、何よりなのはやフェイトの上官なら心配はないだろう。)
「了解だ。俺もこの世界で生きるには民間協力者になった方が良さそうだしな。」
「良かった。じゃあこの書類に名前を書いてもらってこれで祐二君もうちらの仲間や」
これより橘祐二は機動六課民間協力者となった。