「オークション会場の警備は厳重やね。」
「うん。これなら一般的なトラブルには対処できそうだね。」
オークションが始めるまで、祐二たちは別々に別れて警備している。フェイトとはやては会場内、祐二となのはは会場の外で不審者などがいないか調べている。
「外ではフォワード逹やシグナムやヴィータ逹もいるし、ここまでガジェットが入り込むことがなさそうだね。」
すると、会場の明かりが消えステージに司会者とフェイト逹がよく知るある人物が立っている。
「はやて、あれってユーノ??」
「言ってなかったっけ。オークションで出品される品の解説者として呼ばれとるんよ。」
「そうだったんだ。ビックリしたよ。」
そして、オークションが始まろうとしていた。
祐二はなのはと共に会場の外で不審者がいないかどうか確認するため、見回りをしていた。
「なのは、そっちはどうだった」
「こっちは問題ないよ。不審者も不審物もなし。」
「そうか。じゃあこっちは俺が警備するから、なのはは会場内に行ってくれ。」
「うん。じゃあこっちお願いね。」
「ああ。」
「そういえば」
「・・・なんだいきなり。」
「祐二くんはなんでさっき顔が赤かったの?」
なのはの質問を聞いた瞬間、祐二は近くで見たなのはの顔を思い出す。そしてまた顔が赤くなりかけていたので祐二は素早く後ろへ向く。
「気にするな!!些細なことだ。」
「些細なことってどんなこと??」
「それは...秘密だ」
「祐二くん、教えてよ。」
「黙秘権を行使する!!」
「そんなこと言わないで教えてよ。」
「・・・・」
「祐二くんのいじわる。」
「・・・・」
「....今度、アイスあげるから」
「!?なんだと...卑怯な!!」
祐二はなのはの言葉で迷っていた。アイスを取るか、秘密を守り通すかどうかということに。祐二にとってアイスとはそこまで重要なものなのだということを理解してほしい。
「だが・・・それでも俺は黙秘権を「ミッドチルダで一番美味しいと評判のアイスだよ。」!?一番だと...」
「うん。そうだよ一番。」
ミッドチルダで一番美味しいアイスと言われ、なのはの天使のような笑顔を目の前で見てしまった祐二の心のHPはもう0になっていて、【レイズ】も【アレイズ】も効かない状態になる。
「...本当だろうな、ミッドチルダで一番美味しいアイスというのは」
「うん。私、嘘なんかつかないよ。だから教えてよ。」
祐二は深呼吸をして、心を落ち着かせてなのはの方へ振り向く。
「...お前...姿に....いた...だ。」
「何??聞こえな〜い。」
「だから、お前の姿に見惚れていた!!」
「え・・・」
なのはは祐二の衝撃発言を聞いて頭の処理が停止していたが、祐二の言葉から導き出させる答えは一つしかなかった。なのはは顔をさっきの祐二の比じゃない位赤くして、顔を両手で覆い隠す。
「ご、ごめんね!!」
「謝るな。お前が悪いわけじゃない!!」
「「・・・・」」
2人ともお互いの目を見られず、俯いたまま顔を赤くしていた。2人の初恋みたいな初々しい空気は、近くにいたオークション会場の一般警備員になぜか無性に無糖コーヒーを欲しさせた。
(祐二くんが私のことをそんな風に!!!どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、何も考えられない...。祐二くんが私を・・・)
なのは自身初めての経験だった。「見惚れていた!!」というような言葉を直接言われることなどいままでなかったのである。周囲の男達は心の中では周知の事実だが、直接なのはに言ったのは祐二が初めてだった。そのせいでなのはの脳内はいままでに無い位、処理速度をあげているがいくらあげても答えは出てこない。
(まさか公共の場で告白紛いな発言をすることになるとは・・・俺はなのはになんて声をかければいいんだ...教えてくれ、ザックスさん!!)
祐二も転生前も含めて、女性にこんなことを言うのは初めての経験だった。転生前はごく普通の高校生活をしていた。もちろん恋人などいたこともない。祐二は恨んでいた、アイスに釣られて言ってしまった祐二自身に。
数分後、二人は近くにあるソファーに座り、ようやく心を落ち着かせる。二人にとってはこの数分後は何時間にも体感として感じていていた。
「すまん・・・なのは。あんなことを言って、お前を混乱させてしまって」
「・・・こっちこそごめんね。元といえば私が何度も祐二くんに聞いちゃったからだよね。」
「だからお前のせいじゃない。俺がアイスという存在に負けたからだ。」
「それでもだよ。」
「だが...」
「じゃあ、お互い様ということにしようよ。これならいい?」
「・・・・すまん。」
「また謝っているよ、祐二くん。」
なのははさっきとは違う柔らかい笑顔を見せる。祐二もそんななのはを見て、少しだが口元が緩む。その時だった。
「なのはちゃん!!」
「はやてちゃん!?どうしたの??」
なのはの目の前にモニターが現れ、はやての顔が映っている。
「いまシャマルがこの会場に接近しているガジェットを発見したんや。」
なのはこの言葉で真剣な顔に変わり、祐二もなのはの顔を見てすぐに切り換える。
「祐二くんも近くにいるな。今ガジェットはヴィータやシグナムやザフィーラが迎撃に向かっているけど、まだ増援部隊がくるかもしれへんから祐二くんはフォワードたちと合流して、サポートを。なのはちゃんは私たちと合流してな。」
「「了解」」
モニターが消え、すぐに祐二は警戒態勢に入る。
「じゃあ、こっちはよろしく頼む。」
「うん。祐二くんも気をつけてね。」
「ああ」
そして祐二はなのはと別れ走り出す。
ただ、ちょっと展開が強引すぎた感じが・・・まあそこは大目に見てください。(作者の文才のなさが原因なので)