五等分のギーツと最強無敵の黒狐   作:タヌキソード

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前回の話

家庭教師として中野ナインの家にやってきた上杉風太郎(転生前は元会社員の稲森庄司)、彼の居住地に入るがそこで風太郎は彼がこの居住地に住む5人兄弟の一人であることを知った、だが昼間に会ったマグとナイン以外からは歓迎はされることはなく、それどころか5人兄弟の次男のツウに薬?を盛られそうになったのだった



新世 Ⅳ : まさかまさかの事実

 

部屋をあとにしたあとエレベーターが来るのを待っていると、背後にある扉が開く音が聞こえてきた、振り向くとナインが足早に近づいてきた

 

 

 

ナイン「上杉、さっきはツウがすまなかった。下まで送るぞ」

 

風太郎(中身は庄司)「…あぁ」

 

 

 

軽く返事をすると、エレベーターの扉が開いた。二人で一緒に狭い部屋へと入り、中にある一階のボタンを押して下に到着するのを待った、センサーで開く扉を二つ潜り外へと出た、日はもう完全に沈み空は暗くなっていて、欠けた月が顔を出していた

 

 

 

ナイン「…上杉はどうするんだ?」

 

風太郎(中身は庄司)「しばらく続けるつもりだ、流石に無理だと感じたら手を切らせてもらうが」

 

 

答えを聞いたナインは俯いてしまった、家族が起こした問題もあってか多少なりとも罪悪感を感じているのだろう…。さっさと帰ろうとマンションの裏に向かおうとしたとき、携帯のバイブ音が聞こえてきた、それに気付き足を止めると携帯を取り出し、通話に出た

 

 

風太郎(中身は庄司)「…どうしたんだ?」

 

らいは『お兄ちゃん、家庭教師の仕事はどうだった?』

 

 

どうやら妹のらいはが帰宅時間を見込んで連絡をしてきたようだ

 

 

風太郎(中身は庄司)「あー…まぁ微妙だな」

 

らいは『嫌われるようなことしてないよね?そこに生徒さんっているの?』

 

風太郎(中身は庄司)「は?…あぁ…一人いるぞ」

 

らいは『本当?変わって変わって!私もお話したい!』

 

 

らいはが電話の向こうではしゃいでいるのがよく分かる。俺はナインに「妹が話をしたいらしい」と言いながら携帯を手渡した、受け取ったナインは平身低頭で受け答えをしていたが、「ええ!?」っと突然大声をあげ、戸惑ったまま俺に携帯を返却してきた

 

 

風太郎(中身は庄司)「それで…なんだって?」

 

ナイン「それが…『このあとうちでご飯食べませんか』って…」

 

風太郎(中身は庄司)「はぁ?どうすんだよ…?」

 

ナイン「凄く楽しそうだったから断れなかったぜ…迷惑かもしれねえがお邪魔してもいいか?」

 

風太郎(中身は庄司)「…仕方ないな」

 

 

妹の頼みとなると断れないのが兄のサガである(転生前の俺は一人っ子だったからそんなことはなかったけど)、ナインについてくるように言って自分の家へと向かう

 

 

20分程で家へと到着すると、家の扉を叩き家の中へと入った

 

 

 

らいは「お兄ちゃんお帰り!その人が生徒さん?」

 

ナイン「上杉にこれから世話になる中野ナインだ、よろしくな」

 

らいは「ようこそー!上がって上がって!」

 

 

妹のらいははナインの姿を見るなり興奮しながら手を引いて家の中に招きいれようとした、急いで靴を脱いだナインはそのまま居間まで連れていかれた、畳が敷かれた部屋に正座し、キッチンに立つらいはの背中を眺めた

 

 

風太郎(中身は庄司)「狭い部屋だろ?」

 

ナイン「い、いや…」

 

 

周囲を見渡すナインの横であぐらをかきながら声をかける、建てられてからもう何十年くらいか建っているこの家は壁のシミが目立ち、柱もささくれが捲れていた、ナイン達の家と比べれば雲泥の差で、質素な生活をしていることが目に見えて分かった

 

 

らいは「お兄ちゃん手伝って!」

 

風太郎(中身は庄司)「はいよ」

 

 

呼ばれた俺は立ち上がり、キッチンまで歩いていった

 

 

 

 

 

背筋を伸ばしていたナインは部屋を観察している時にあるものに目が止まった、それは部屋の横に置かれたタンスの上に飾られていた一枚の写真、写真立てに入れられていたその写真は日焼けしており、その写真に映っていた金髪のガタイのいい男と黒髪で頭にサングラスをつけた女は変色していた

 

 

 

風太郎(中身は庄司)「お袋はいないんだ…」

 

 

 

食い入るようにその写真を見るナインにさらりと俺は告白した

 

 

ナイン「え、あっ…そうだったか…すまない不躾だった」

 

風太郎(中身は庄司)「気にすんな」

 

 

慌てふためくナインの前に山盛りのカレーライスを置く、その後ろからはお盆に二人分のカレーライスを乗せたらいはもやってきた

 

 

らいは「お母さんは私が生まれてすぐに死んじゃったから全然記憶ないんだよね」

 

ナイン「…父親はどうしたんだ?」

 

風太郎(中身は庄司)「親父は5年以上前に『かつての仲間とちょっと話してくる』と書かれた置き手紙を残して姿をくらませちまったんだよ、その時から現在まで、俺らの生活は常にギリギリなんだ」

 

ナイン「そう…だったんだな」

 

らいは「さっ!、暗い話はおしまい!皆でカレー食べよ!」

 

風太郎(中身は庄司)「そうだな、お前も食っとけ、らいはのカレーは美味しいからな」

 

 

目の前に置かれた山盛りのカレーをじっと見つめるナイン、そのうちに腹が鳴った。三人で手を合わせたあと、用意されたスプーンを持って食べ始めるのだった

 

 

ナイン「…うん、美味しいな!」

 

らいは「よかったー!気に入ってくれたみたいで」

 

風太郎(中身は庄司)「…ん?らいは?いつもと味付け違くないか?なんか辛い気がするぞ…」

 

らいは「あれ?そうかな?お水少なかったかも」

 

ナイン「人の料理に文句を言うもんじゃないぞ上杉」

 

風太郎(中身は庄司)「部外者に言われたくはないな」

 

 

 

 

 

そして…

 

 

ナイン「らいはちゃん、ご馳走さまでした!」

 

らいは「お粗末様!お兄ちゃん!ナインさんを送ってあげてね」

 

風太郎(中身は庄司)「えー…」

 

 

それぞれが食べ終わったあと、食器を片付ける。鞄を持って帰ろうとするナインに俺は何故か付き合わされる事になった

 

 

本来、仮面ライダーギーツⅨとなれば移動などちょちょいのちょいだが今のナインには神々しさがあるだけで彼からは創世の力などの強大な力を一切感じ取れなかった、戦えないギーツⅨは置物…(偏見)

 

 

 

らいは「ナインさん。お兄ちゃんはクズで自己中な最低の人間だけど良い所もいっぱいあるんだ!、だから…その…また食べに来てくれる?」

 

ナイン「…もちろん!頭を使うとお腹が空くからな、またご馳走してくれよ」

 

 

 

その会話の横で妹に最終的に持ち上げられたとはいえ貶された挙げ句自宅にまたナインが来ることがあると考えた俺は複雑な表情を浮かべた

 

 

 

ナイン「まさか、上杉の家庭にあんな事情があるとはな…」

 

風太郎(中身は庄司)「まあ滅多に人に話さないしな…」

 

 

夜道に二人は並んで立っていた、彼らは家を出る前に電話で呼んだタクシーを待つ間の時間を潰しているのである。自分の兄3人の無礼な態度に加え上杉家の家庭の事情を知ったナインは申し訳ない気持ちでいっぱいだった、必要以上に気にされていた事に勘づいた風太郎は弁明をしようとした、だが…

 

 

?「こゃ~ん!」

 

 

どこからか現れた銀色のキツネ(体長80㎝)に飛びかかられた為、それは出来なかった

 

 

風太郎(中身は庄司)「うわっ!コン助!こんな夜中にどうしたんだよ?」(抱っこしながら)

 

ナイン「コン助…?」

 

風太郎(中身は庄司)「ペット…って訳じゃないが、この近くにある公園で仲良くなった野生のキツネなんだよ、気まぐれなやつだが人懐っこいぞ」

 

コン助「こゃ~!」

 

ナイン「…可愛い、撫でていいか?」

 

風太郎(中身は庄司)「いいぞ」

 

 

このあと、コン助はナインにしばらく撫でられ続けた

 

 

風太郎(中身は庄司)「全く、コン助のやつ…撫でられただけで満足して帰っていったぞ…本当気まぐれなやつだな」

 

ナイン「まぁ、可愛いしいいじゃないか」

 

風太郎(中身は庄司)「…だな、明日の朝にまた行くからアイツら集めておいてくれ」

 

 

遠くからタクシーがこちらに向かってやってきた、ナインに別れを告げたあと俺は自宅へと帰ったのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の朝、オートロックの扉を一気に開けてもらい、ナインの家に入った俺は5体のギーツのいるリビングへと向かい到着した、正面のソファに4人は並んで座っているが真面目に勉強を受ける態度ではなかった。ツウは足を組みながらスマホを眺めていて、コマンドに至っては青い上着を着たままマグの膝の上で眠りこけていた。唯一ナインだけは俺の横に立っていて協力的な姿勢を取っていた

 

 

 

風太郎(中身は庄司)「昨日の悪行についてだが…心優しい俺はギリギリ許すとしよう、今日はよく集まってくれたな」

 

 

マグ「まあ俺達の家だしな」

 

ツウ「家庭教師はいらないって俺言わなかったか?」

 

風太郎(中身は庄司)「だったらそれを証明してみせろ、今から出すテストの合格ラインを越えたら金輪際近づかないと約束する」

 

 

「ナインは合格ラインを越えられなかったけどな」と付け加えながら四枚のテストを机に置いた、「余計な事言うなよ」というナインの声が聞こえたが無視してやった

 

 

今すぐに全員に勉強を教えられないと昨日思い知らされたので、ならば勉強の出来ないやつだけを教えればいいと俺は考えた、それを判断するためにもナインに解かせた問題と同じものを残りの4人に試す事にした

 

 

コマンド「なんで俺がそんな面倒くさいことしなきゃいけないんだよ…」

 

風太郎(中身は庄司)「いいのか?別に解かなくてもいいがその場合はどこまでもどこまでも追い回すぞ」

 

コマンド「げ、それは嫌だな」

 

風太郎(中身は庄司)「だったらやるしかないんじゃないのか?」

 

 

マグの膝から起き上がったコマンドは欠伸混じりに返事をする。釣られてマグが周りを鼓舞したことでようやく目の前の問題を解く空気感を作り出すことが出来た、合格ラインを訪ねるレブに50点さえ取れればいいと答える、目の前で並んで問題を解き始める4人を俺は見守る事にした

 

 

そのあと、4人のテスト用紙にそれぞれ採点をし、何点だったかを俺は発表した

 

 

 

風太郎(中身は庄司)「採点が終わった、点数は100点だ!……全員合わせたらな」

 

 

 

採点をした答案をナインのものと一緒に机に並べた、コマンドは12点、ツウは20点、レブは32点、マグは8点、そしてナインは28点…

 

 

5人「…」(俯いている)

 

 

彼らの答案を見た瞬間、俺が立てた計画は一瞬にして崩れ去った

 

 

 

風太郎(中身は庄司)「お前ら…まさかまさかの…全員赤点候補かよ…!!」

 

 

こんなことは初めてだぞ…

 

 

 

 

ツウ「逃げろ!」

 

 

 

 

ツウの掛け声でナインを含めた全員が一斉に自室へと逃げていった、そのあと彼らに出るように説得はしてみたが部屋から出る気配が全くしなかった為、その日は諦めて家に帰宅したのだった

 

 




閲覧ありがとうございます!現時点ではまだ残酷な描写は出てきません、あと2~3話ほど平和?な話を投稿してそのあとに残酷な描写のある話を書こうと思います

ちなみに自慢じゃありませんが私は数学で何度か0点を取った事があります(私、数学がとにかく苦手なもので…)、歴史は逆に点がそれなりに良かったですね(100点じゃないけど)



次回もお楽しみに!
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