『ちっこいのに銀貨5枚だ!』に転生です。   作:おそようございます

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お気に入りに、しおりに、投票まで・・・ありがとうございます。
1話で終わるのが申し訳ない気持ちになってきたので、勢いに任せて少しだけ続きかいてみます。


第2話

「勝った・・・勝ったんだ俺は・・・最高にハイって奴だぁあああああ!!!」

 

 賭けに勝った俺は思わずどこぞの悪のカリスマ的なシャウトをしてしまったわけだが、そうなってしまうのも仕方ないほどの全能感が体中を駆け巡っている。尽きることが想像できないほどのオーラ、それを完璧に制御することが可能だと確信する特典ですらないサービスのオーラ操作能力。そして何よりあの貧弱だった肉体が、人体という枠に収まっていることが不思議だと自分自身が感じるほどに漲るぱわー。

 

 まさしく悪の帝王のセリフを引用してしまうのも仕方がない程の圧倒的全能感!

 

 しかし行き過ぎた全能感は時としてすぐに自分の心を静めてくれるようで、落ち着いた俺はすぐにその制御へと全神経を回す。まずは何より肉体の制御からだ、この能力を作った時点でごつくなる可能性は想定していた。そしておそらくその細かな制御が俺の才能では不可能だとも思っていた。

 

 だからこそオーラを用いた身体制御のイメージは続けてきた。原作のビスケがその体を少女のものに変えることが出来ていたが、あれは理屈が分からない。だから俺はそのための念能力を作ることを決めていた。

 

 その名も『モブはモブらしく』であり、系統としては操作系能力をイメージした。行うことは2つ、1つ目が肉体を15歳の今までの状態に収めること(イメージはビスケ)、2つ目が肉体の繊細な動作を可能とすることである(イメージはスタープラチナ)。

 

 そしてこの構想はうまくはまり俺の肉体は無事に15歳モードへとおさまった。パンツとズボンは無事だったが、服は犠牲になった。オーラは感覚に従い纏へと切り替える。

 

 正直、王直属護衛軍と正面から渡り合えるスペックのような気がしている。ここまでの増幅量は正直予想外というほかない。『モブの意地』を発動した際に、トレーニングという基礎値増加と年数という乗算をふわっと意識していたことが良いように作用したのだろうか?それともその間の命のリスクなどが乗算後の値にさらに乗算される仕組みであったのか・・・正直なんもわかっていない。ふわっふわである。

 

 念能力とは摩訶不思議。

 

 まぁ、それらの考察を今は置いておくべきだろう。そろそろ現実と向き合う時間がやってきた。つまるところ

 

 (なぁにこの惨状・・・)

 

 である。船上のほぼすべての人間が気絶、気絶していない人間のうち原作組は各々武器を構え距離を取りこちらを警戒している。船長は片膝をつき荒々しく息をし、残りの船員は恐慌状態なのだ。本当にどうしよう。

 

 とりあえず、こういう時は社畜時代を思い出そう。ヤバイレベルのやらかしや失敗を擦り付けられたとき、何が一番早く仕事を再開することにつながったか思い出す。

 

 そう

 

 「すみませんでした!!!」

 

 土下座である。

 

 体が強くなった?オーラが強くなった?

 

 笑わせんな。一人ではまともな飯にもまともな服にも、安全な住処にも巡り合えないのが人間なのよ!!!プライドなんざくそくらえ。俺は平穏無事に生きたいんだよぉ!

 

 

 

 じゃぁなぜ強くなったんだって?・・・・・中二病的好奇心って止めらんないよね♠

 

未来のゴンさん視点

 

 (死ぬかもしれない)

 

 キツネグマに襲われたとき、確かに怖かった・・・だけどそれはこんな恐怖じゃなかった。自分より強い相手がってよりも俺に怒りを向け襲おうとしているという事が怖かったんだ。自分が取り返しのつかない罪を犯したんだってそんな感覚が。

 

 でも今回は違う、ただ存在そのものが怖い。さっきまではただ同じ船に乗ったライバルの1人なんだってだけだったのに、あの一瞬あの一言を言った瞬間にまるでこの船上が怪物の胃袋の中のような錯覚が起きたんだ。

 

 そしてまるでおとぎ話に出る怪物のように体が膨張し、圧力がどんどん増している。俺は今ほど握りしめたジンの残したこの釣竿を心細く思ったことはない。

 

 「ハッ・・・ハッ・・・ハッ」

 

 と自分の吐く息の音が聞こえてくる、ドクンドクンと鳴る心臓が痛いようにすら感じる。

 

 だけど、叫び声を上げ終わって数秒か数分か。その怪物がしていた恐ろしい笑みが消え無表情になったと同時に、膨張していた肉体が一気にしぼみ元の体形へと戻っていった。そしてその数秒後には感じていた圧力が嘘のように消えちゃったんだ。 

 

 そして周囲を見渡すと、一度「すぅー・・・」と息を吸って。

 

 「すみませんでした!!!」

 

 と頭を床にこすりつけながら謝ったんだ。

 

モブ土下座中

 

 (やっべーよ、まじべーよ。どれくらいやばいかってーとお前・・・まじっべーよ・・・)

 

 と心の中で馬鹿をやりながらも俺は本当に焦っている。さっき見渡した瞬間に分かったというか分かっていたことだが、この船に念能力者はいない。つまり原作でウイングさんが言っていた「極寒の地で全裸で凍えながらなぜつらいのか分かっていないようなもの」を結構な強度で再現しちゃったってことなのだから。

 

 そら気絶するわっていう。心臓麻痺とかで死んでる奴いないことを祈るレベルなんだよほんと・・・一応オーラが消えてる奴はいないっぽいからセーフなんだけど・・・いやそれでもアウトなのか!?

 

 わからんがとにかく言い訳を続けなければ!

 

 「あのですね、先祖から続く儀式を成功させると一時的に潜在能力を解放し将来の可能性を体験できるという物がありまして、それが先ほど成ったため極度の変化や威圧感が発生しこの被害を意図せず生み出してしまったといいますか・・・悪気はですね、全くないんです。はい。もう被害は起きませんので、本当に申し訳ございませんでした!」

 

 とにかく言い訳になっているかよくわからない言い訳と謝罪を続けなければ、念能力をこんな所でバラしたら現役ハンターの方々に恨まれそうだから何とか話を謝罪と言い訳で逸らしていかなければ!

 

 「ほんとですn「よかったー!!死んじゃうかと思ったよ!」うぇ!?本当にすみませんすみません!!」

 

 ゴンさんに悪印象持たれたら死ぬ未来しかないぞ!?とにかく謝罪謝罪謝罪、謝罪眼鏡に俺はなるんじゃ!!!!

 

 「でも、将来威圧感だけで人を気絶させることが出来るなんてすごいね!けど今の本当にただの威圧感なのかな?まるで怪物に食べられたかと思っちゃったよ・・・」 

 

 素直!圧倒的素直!!罪悪感が胸に重くのしかかってくる・・・

 

 しかし謝ってうやむや作戦よりも早く、直球で触れられたくない核心をついてくるとはさすが主人公恐ろしい!しかしどうする?念能力を隠すのは当たり前だが、噓を重ねても近い将来に確実にバレることになるわけだから、将来を考えるとごまかす一択か!?

 

 「お・・・男は秘密を着飾って強くなるんすよ・・・」

 

 「えっと・・・?」

 

 何言ってるんだ俺、ほかに何かあっただろうがぁあああああ!!!!ゴン君めちゃくちゃ困惑顔なんだけど、「同じ言語喋ってますかあなた?」みたいな顔してるよ!?

 

 「いえですね、あのーそのー」

 

 「はぁ・・・坊主、その力が知りたきゃハンターになりな。あと小僧テメーに関しては協会に連絡させてもらうからな!さっさと転がってるやつらを起こすの手伝いやがれ、無事な奴らも少し休んだら叩き起こすの手伝いな!!」

 

 船長からのあきれたような視線とフォローを頂けたんだが、惚れそう。そりゃそうか、念能力自体使えなくても念について聞いてる可能性は高いもんな。秘匿しつつ場を終わらせる手伝いをしてくれたってことだよな。とりあえず目礼しとこ。

 

 あっ鼻を鳴らしていっちゃったわ、渋すぎない?

 

 ゴン君は既に介抱しつつ「ハンターになればあんな事もできるんだー」って無邪気に喜んでるし、レオリオさんも冷や汗ダクダク流しながらも既に気絶者の診察に動いてる。クラピカは・・・なんか眼が緋色の気がするけどきっと気のせいだ。うん。

 

 さ、俺も介抱しよう。

 

 

 

 

 

 その前に服ください。

 




あと、スポッティファイさんには『おそよう。』無いかもしれないですね。
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