サトノ家のウマ娘がG1を勝ち取った。
そう話が広まればどうなるのか?
__サトノ家の真理はココだ!
__皆!サトノ家の元に集え!!
__サトノ家だ!メガドライブの魂!
__そうだ!サトノ家の勝利は我々にある!
__うおおおお!!
__うおおおお!!
__うおおおお!!
サウナのように脳が焼かれた者達。
当然だ。
それだけ望まれ、それだけ夢焦がれた栄光。
ジンクスの文字に囚われない結末を心待ちにしていたのだから。
しかし、人間というのは捻くれ者の集まり。
そう単純にこの結果を喜ばない者だっている。
彼らの言い分はこうだ。
__しかしねぇ。
__やり遂げたのはジュニア級での勝利。
__幾ら格式が高かろうと、所詮は…
その声は少数であるが、しかしこの結果に対して、素直に喜ばない関係者は存在する。
何故そこで喜びを感じないのか?
社会に疲れた捻くれ者はいつもそうだ。
所詮、ジュニア級のレースだと。
本格的な大舞台のクラシック級には敵わない。
今回限り生え抜きた結果である。
抜きん出た者が集う本当の重賞レースで勝利を得ることは叶わないだろう。
だからジンクスを破れたとは思わない。
そう、ネガティブな評価を下す。
ああ___何故、なのですか?
何故、素直に喜ばないのか?
ジュニア級のレースだから?
だから、その程度だと言葉を下すのか?
「じゃけん、クラシック荒らしましょうね」
「!」
どこからか声をかけられた気がする。
サトノ家主催のパーティー。始まったばかりとはいえ、既に打ち合うグラスの音など交えて騒がしい会場であるが、突如聞こえたひょうきんなその声はすぐに拾えれた。サウナのように焼かれてしまったウマ耳が無条件に反応する。随分と狂わされた証拠なんだ。
そして___会場の照明が少し暗くなった。
「サトノ家関係者各位に申し上げる。俺はマフティー・エリンだ」
演説用の舞台、マイクの前に一人現れる。
軽めのスポットライトが存在を証明した。
その者は___カボチャ頭を被っている。
「今回の演説はいつものような無差別攻撃ではない。諸君達の不安と引き換えにサトノ家からジンクスを調達する!何が何でも諸君達の言質を取ろうと言うのではない。完了すれば諸君らは(ジンクスから)解放される」
__な、何だアレは!?
__待って、誰です!?
__お、おい、カボチャ頭だ!
__しかも今、マフティーだと言ったぞ。
__また、随分と懐かしいモノが…
「!」
急な奇行に困惑する大人達。
もしくは「また何か新しい催し物か?」とサトノ家が主催するイベント開発者は逆にこの状態を楽しんで見ている。危機感はともかく頼もしいことだ。カボチャ頭の者は言葉を続ける。
「前日のホープフルステークス。とあるサトノのウマ娘がサトノ家の悲願を叶えてくれたことは既にご存知だ。と、言うよりこのパーティはそれがメインだからな。あと翌年に向けての景気付けも兼ねてサトノグループが楽しんでいることは周知されている。そして!サトノ家のウマ娘がG1レースを勝ち取ったこの結果に喜ぶ者は当然いるだろう!それは良いことだ」
芝居のかかったカボチャ頭の演説。それを観た大人達は懐かしさを感じる。街中の若者はよくその者の真似していた。もちろんサトノ家もそのカボチャ頭にあやかることで色んなイベントを開いていた。もう何年も前の話。
しかし誰もが狂ったように注目集めていたあの頃とは違って既に旬も過ぎ、賞味期限切れなカボチャ頭と奇行な格好はともかく、そのコメントはまともだ。サトノ家は一つの栄光を得ることができた。これに頷く者もおり、グラスで乾杯する者もいる。カボチャ頭は続ける。
「しかしその声に反して、随分とネガティブな感情を持った大人もこの場にいる」
その声を知っている者。
その声を知らない者。
また信じられないと驚く者。
会場では、ほんの僅か、不穏な空気漂う。
カボチャ頭に視線を合わせない者もいた。
「だが勘違いするな。これは別に犯人探しをしたい訳でもなく、炙り出して名指しを行いたくこの場に立っているのでは無い。俺は幾つか伝えたいだけ。だからここまで漕ぎ着けれたこの本心はメガドライブのような拡張性ある心で聴いてほしい。頼む」
そう言ってカボチャ頭を脱いだ__青年が一人マイクの前で会場を見渡す。
今回の立役者の一人だ。
「改め、今回お招きに預かった桐生徳だ。現在は中央トレセン学園でサトノクラウンのトレーナーをしている。あ、ちなみに俺はサウナが好きだ。もちろんパーティ参加前にサトノ家が経営する温泉施設に入ってきた。あったかいぞ」
カボチャ頭の解放から、なんてことない青年が現れて場の緊張感が解けると、そこにひとつまみ分の冗談を交えた度胸と温度差。サウナだけに。その空気感の緩急を気にいる大人達からは笑いの声が漏れる。掴みは充分だ。もう皆が青年に夢中である。
「俺の担当ウマ娘はとても優秀だ。語学や外語を学ぶことが好きな彼女はわからないことや抱えている疑問をそのままにしない性格だ。だからよく聞き、よく尋ね、よく学ぶ。それはトレーニングにも現れている。流石サトノ家のウマ娘だ。今年入学してきた生徒の中で一番吸収力が高いと見ている」
「っ〜」
会場内そこらでは肯定的な声が広がる。またそれほどなのかと青年の言葉に驚きながらも誇らしくする者もいた。だから急な誉め言葉に少しだけ居心地にそのウマ娘は困ってしまう。演説は続く。
「だから獲れたんだ、G1レースを」
「…」
急に冷めたような声が広がり、大人達は少しだけ背筋が締まる。元々落ち着いてマイクに淡々と語りかけていたが急に放たれたその感情と声量の変化は、人生経験の長い者達だからこそ敏感に伝わりやすい。だからこの青年は少し遺憾にあるんだと察する。彼はここからだ。
「確かに悲願にあった『G1』の格式でサトノ家のウマ娘は栄光を勝ち取った。しかし同時にウマ娘の本番となるクラシック級に劣るジュニア級での勝利だ。そのため寄り添うべき結果に困っている者もいるはずだろう。
まあ___俺からしたら随分と贅沢な悩みだと思うどな」
否定しづらい。
ジュニア級といえども上澄みの上澄み。
何千という中で一人選ばれた王者だ。
それは間違いなく素晴らしい結果だ。
サトノクラウンは良く勝ち取った。
それが第一声になるべきだ。
「ジンクスに関してはサトノクラウン本人から聞いている。過去サトノ家はそのジンクスとやらに何度も悩まされ、何度も打ち砕かされ、G1レースの栄光から遮られてきた。そうなると本当にジンクスって存在していると錯覚してしまうのも無理ない。ジンクスとやらは俺たちが掴もうとする直前でその『冠』を笑いながら取り上げている。そうも感じるだろう」
会場は静まる。
それに苦しめられ、当時リアルタイム支えてきた者達が涙流すウマ娘を見て、何度も見て、何度も味わい、何度も覆せずに敗北を見せつけられ、ジンクスが染み付いた。
不安もなる。
不安もある。
故に今回の勝利に対しても、長年破れなかったジンクスの大きさに比べたら素直に全員が手を上げて喜べるのか?
__もちろん、喜んださ。最初は。
でもそれはまだまだ発展途上中のジュニア級だから「なんとか成し得た」と冷静になってしまう。
じゃあコレが本当の本番となるクラシック級やシニア級ならどうなのか?
今回のような喜びに満ちることは許されないかもしれないし、それ以上は求めれないかもしれないと『負』がこびりつく。それが自衛力を得た人間のメカニズム。動物以上の面倒な生き物筆頭として得てしまった人間のマイナス思考は頂きに届かないかことに慣れてしまった。それは仕方ないことか。
「でも、それが何だ」
マイクの声量がわずかに増える。
そこに『熱』が加わった。情動だ。
「ホープフルステークスはジュニア級のレースだが、それでも世間からすれば『G1』の格式として扱われた由緒正しきレースに代わりは無い。それは紛れもなく人間の営みの中で得た勝利に間違いない。これは事実!ならジンクスを超えたことに偽りないだろ!これはそうじゃないのかよ!?」
「ッ!」
中央のトレーナーだけあって物腰を落ち着かせて淡々と語っていたそんな青年だと印象にあったが、しかし、やはり若さは耐えることを許さないのかマイクを通してスピーカーから痛ましい響きが会場を染める。
そして、その『本心』を逃げ場ないこの場所で聞いていたからこの胸に焼けつく。
「……トレーナー…さん…」
だから、わたしもその声に身をすくませる。
___思っていた。
喜びはあっても、それは殻の中。
ジンクスに覆い隠された内側の世界。
中身で騒げても、外にまでは漏れない。
寂れちまった世界での嬉しい成績か。
それが一瞬でも脳裏に過ぎってしまった。
過去に何度も見てしまったから。
先駆者が崩れゆく世界を。
上澄みの上澄みに手を伸ばせない者達を。
積み重なった『遺産』は大きな塊だ。
それは____それでは、足りない。
ああ、たしかに___贅沢だ。
わたしは『この程度』と言っている。
本当は……
本当は……
もっと……
もっと……
____確かにしてほしい。
「面倒だ」
「!」
ほんの一言、それが耳を通る。
ざわつく。
ざわついてしまう。
どうしたんだ?
何を言っている。
誰かは察する。
誰かは旨に警報を鳴らす。
失敗した。
そう感じる。
「ぁ……ぁ!」
何重と、何重と、積み重なってきてサトノ家が抱える重さと言えども、力を貸してくれるそのトレーナーにとっては余計な『錘』だ。
それを「ジンクス」だと「ジンクス」だからなんだとその歩みを阻害する。
純粋さは横から邪魔されている。
彼の怒りだ。
「ぁぁ…!」
考えたくもないのに。
そんなことからには無いはずなのに。
でも、存在しない記憶が呼吸を追い込む。
__面倒だ。
もしかしたら、私たちは……
彼に見限られ__
「日本ダービーなら、どうだ?」
耳触りの良い言葉。
この国を象徴とするレース。
「それなら誰も文句ないはずだ」
文句など言えるものか。
あのレースを誰が否定するか?
「サトノ家のウマ娘がこの国を象徴する名称を扱いしただ一度きりの挑戦しか許されない日本ダービーで唯一無二になれば、この国特有お抱えの縁起だとか、ジンクスだとか、そりゃ文句言い様がない程の結果として、超えたことになるよな?……これならどうだッッ!!」
最後の声はこの演説で一番。
耳を劈く。訴えるように突き刺す。
サウナで焼かれたようにだ。
しかし、それは心地の良い熱量。
さぁ、聞けばどうか?
なぁ、問わればどうか?
望まれて目指すは日本一番。
その栄光はまだ成し得てないにも関わらず、体や肌に絡みつく陰気が振り払われたように感じられて、思わず夢見てしまう。
サトノ家のウマ娘が___日本一になる。
いい響きだ。
ああ、しかし、この感覚は何だ?
思い出す。
答えはすぐそこ。
思い出す。
応えはもうある。
____サウナだ。
ととのい を 目指そうとする昂まる体。
社会に疲れた大人達はそれを思い出す。
大和魂の泉。それは温泉。
誰問わずたまに足を運びたくなる施設。
そしてそこに一つの小屋。
それは、サウナ。
熱で体を温め、血行を促進させる施設。
見かけるとつい入りたくなる。
何故なら「温かい」から。
熱くて、熱くて、でも、温まるから。
___ああ、渇いてきた。
アレが、欲しい…!!!
「よし!この栄光に文句無いみたいだな?ならココで約束しようか……サトノクラウン!」
「!」
サウナの魅力を思い出しちまった社会人の大人達も、この演説に対して正直無茶苦茶になりそうなそのウマ娘も、彼の声に皆が反応する。そして名指しで叫ばれたこのウマソウルは落ち着きを知らない。ウマ娘は耳を伸ばす。
__あの人が、わたしを見ている!
「俺と一緒に日本ダービーを目指せ!」
「ッッッーーー!!!」
あーあ、壊れちゃった。
♢
「サウナで促進また補強してるとはいえやはり回復力が低い。75%まで回復しても残りの25%は本人次第だ。だから俺は日本一を取るためにその25%に費やす。そのためには皐月賞は見送る。つまり三冠ルートを諦めるってこった」
「なるほど。だからなんですね。いえ!とてもすごくすごい決断だと思います!わたしなんてただがむしゃらでしたから」
サッカーボールを蹴る。
「お前は体が丈夫だから良いんだよ。それで三年間もシニア荒らしやがって。ナイスネイチャか。たが俺の担当は骨の関係上体力面で限られているから費やす部分を計っている」
「だからホープフルステークスだった訳なんですね。そして半年しっかり挟んで日本ダービーに向けて挑むと……ふふ、流石です」
するとサッカーボールが返ってくる。
「トレーナーなら誰でも考えるだろ。冷却期間を設けて測ることくらい」
「でも徳さんの場合、確実を得るための準備として半年を見ていたんですね。それもサトノクラウンさんを担当とする前からすごーく考えていた」
もう一度サッカーボールを蹴る。
……少しだけ軌道が乱れてしまう。
「さて、なんのことやら」
「わたし、その眼がすごく好きですよ」
「どうした急に」
「眼は人の意志に現れます。その中で特に徳さんの眼はより彩り分かりやすいです」
「だとしたらよく見てるな。中等部一年目だけのクラスメイトだったと言うのに」
「それだけあれば充分ですよ。それに今もあの時のクラスメイトの名前は全員分覚えてますからね!」
サッカーボールが返ってくる。
乱れない軌道だ。
「なら参考人でもいたのか?中央にまで行ったんだ。それだけ見てんだろ」
「一人だけいましたよ。その方は日本ダービーを獲っても尚、身を削るような走りでした」
硬い、サッカーボールを蹴る。
すると対義語で思い出した。
「ああー、思い出した。あの極度のふわふわ好きのウマ娘か」
「ええ!それはもう!何せ日本ダービー以来眼の色を変えて大変でしたから!でも… 理解はしました。それだけの意思に駆けられると違うんだってことが」
「あんな問題児と一緒にすんな。俺は落ち着いているし、身を削ってないし、自暴自棄にもなっていない」
「でも濃く映ります。何というか、徳さんのは、まるで、こう、ええと… 何でいうんでしょうか……ホンモノ?」
サッカーボールが軌道逸れて返す。
足を伸ばして受け止めた。
「前までならそれは正解。でも今は半分だけしかその解答は正解にならない」
「それは何故ですか?」
「担当に否定されたから。俺を見てるのは桐生徳なんだってな。血筋はあくまで引き金。実弾は違うってことをな」
「ふふっ、嬉しそうですね」
サッカーボールを蹴る。
やや弾丸気味に。
「かもな。だからこそ俺は桐生院を使ってでも彼女を頂きに押し上げる」
「それが【鋼の意思】ですか?」
「絶対にそうさせるという鋼の意思だ」
「ふふっ、そうですか。まったく…焼いちゃうくらいに幸せ者ですねその担当さんは」
「何だって?」
「なんでもないですぅー!サウナで焼かれてろっていいましたー!」
「はぁ?……ってぇおい!!!」
強めにサッカーボールが返ってくる。
体重を乗せてウマ娘の威力を受け止めた。
「あぶねぇだろ!」
「徳さんは大丈夫ですから」
「なんだよそれ。嫌な信頼だな」
「菊花賞の時のお返しですよ」
「なんのさ」
「応援するよりも先に、中央が嫌になって戻ってきても大丈夫なように学級委員長の枠空けてると、言った時のですね」
サッカーボールを掬い上げるように蹴る。
彼女は足で止めず手で受け止めた。
「あんなの学生特有の品のない冗談に決まってるだろ。夏場手伝うと思ったらお前が情けない顔してるからな。揶揄ってやったんだよ」
「ええ。知ってます。だからですよ。徳さんが言うからです」
「……実は俺のこと嫌いだろ?」
「ふふっ、どうでしょうか」
舞い込む風と、靡く栗毛。
ある日のサウナ上がり。
またその帰り道。
ふと河川敷に懐かしの顔。
足を止めて眺める。
そのウマ娘はサッカーボールを蹴っていた。
その栗毛はよく覚えていたから。
だから「とくさんか?」と後ろから尋ねた。
当然、違うので「違います」と帰ってきた。
「久しぶりに徳さんと会えて良かったです」
「そうだな。まさか東京に戻ってきてるとは思わなかったけどな」
「歌劇団やっている友人が宝塚から東京まで演劇に来たので観に訪れただけです。河川敷は懐かしくて寄りました。このサッカーボールが転がってたのでついですね」
「10円玉でさえ交番に届けそうな学級委員長が忘れ物のサッカーボールを勝手に蹴り遊ぶとはな」
「それは学生時代の話ですよ。今は少しだけ雑なんですよ。ふふっ」
「そうかい。ああ、それと…」
「?」
「五年分のデータ、とても助かっている。ありがとう。学級委員長が長く走ってくれたおかげで"今の担当ウマ娘"の成長に繋がっているよ」
「!!……今の………あっはは、それは良かったです。……ねぇ、徳さん」
「?」
「これはもしですよ。貴方が私よりも早く生まれて、そして今の貴方のように中央にトレーナーで、そして私と貴方がコンビを組んだら、楽しかったと思いますか?」
河川敷に舞い込む風。
ふわりと揺れる栗毛。
「わからないな。その時にならないと」
「……ふふ、そうですね」
「でも…」
「?」
「菊花賞の走り、俺の中では一番好きだぞ」
「!!」
その後、別れてそれぞれの道に帰る。
彼女は都内を出て地元に戻るのだろう。
だから今日会えたのはちょっとした奇跡か。
そう考えながら河川敷を後にする。
次のレースに向けて、やるべきことは多いから。
「……頑張ってください、徳さん。愚直に描き続けた私の五年分が今の担当のためになるなら、わたしは嬉しいですから」
混じりだけのない思い。
これは本当。
彼を応援する。
私を応援してくれたように。
少しでも力になれるなら本能。
でも…
もし…
あの時を振り返るなら、学生らしくほんのりちょびっとだけ、惹かれてた気持ちが出会えて嬉しい以上の感情だったら、それは……
「いえ。なんでもないです。さぁ!明後日はフットサルの試合!すごく頑張らないと!」
夢中になって溶け込む。
時間もそうやって流れる。
多感に抱えてた意味も解決する。
栗毛を靡かせて彼女は行くから。
「あら、トレーナーじゃない」
「クラウンか。奇遇だな」
「ええ。少し買い物に……んん?むむ……すんすん…」
「何してんだよ。嗅いでもサウナしかないぞ」
「わかりますよ。これは蓬ですね。でも……なんか別の香りもするような…」
「別の…? ああ、そういや寄り道で河川敷にいたからな。多分そこらへんの香りだろ。はしたないからそろそろ離れる」
「………まあ良いです。今は私が貴方の担当ウマ娘ですから」
「なに強調してんだ?変なやつ」
「サウナバカに言われたくないわね」
ペシッと尻尾で強めに叩かれる。
サッカーボールの痛みを上書きした。
つづく
ナリタトップロードやん!!
もちろん特に深い意味はない。
【栗毛の学級委員長】
桐生徳と同じクラスメイトだった彼女は中等部二年目で中央の世界に向かい、沖田トレーナーの元でデビュー果たす。クラシック級で菊花賞ウマ娘となり、その後のシニア級でも同期達がレースから引退しようとも彼女だけは学園を卒業するその日まで長く走り続けた。現在はフットサルチームに所属して社会人を謳歌しており、たまにテレビ出演する彼女の食レポはとても人気である。
ではまた
とくさんか?
-
違います
-
そうです