それから時間は経ち、僕は14歳になっていた。そしてあの日助けてから1年は経っているのにクレアは僕を1回も訪ねてこ無かった。確かに魔力の残り香をあの場に少ししか残してなかった僕も僕で悪いのだろうけど、クレアは人の魔力の残り香だけで僕の居場所が分かると思っていたんだけど…
「…僕が期待しすぎたのかな〜」
何でそんなに期待してるのかって?だって解析・鑑定するまでもなく、クレアが優秀だと僕の目で見て分かったから、期待したんだけど、期待しすぎたのかも…他に探そうかな〜そう僕が考えてると、家で雇ってるメイドが僕の部屋に来た。
トントン「失礼します。リムル様にお客様が来ています」
「僕に?誰?」
「カゲノー男爵、長女のクレア様です」
「了解!すぐに僕もすぐに行くから待合室で待っててもらって」
「かしこまりました。失礼します。」
待たせてるクレアに悪いから早く待合室に行く事にした。僕が待合室のドアを開けるとお菓子を食べながら優雅に紅茶を飲んでた。
「ちゃんと僕を見つけたんだね、クレア」
「えぇ、少し手こずったけどね」
「ふ~ん、でもあの時には分かってたよ。髪は強くなるってね」
「で、私を鍛えてくれるんでしょ?」
「はぁ…」パチン
部屋の壁を強化し、防音魔法、結界をも貼った。
「君はどうしたいの?君は強くなりたいからここに来たんだよね?」
「えぇ…そうだけど」
「じゃあその上から物を言うのをやめなよ?君を鍛えるって時点で僕は君の上でクレア、君は僕の下師弟関係。それに今ここで自分が強いとか、自分より弱いやつがいるとか、そう言う考えを今ここで捨てろ」
「は?」
「だから、甘い考えを今ここで捨てろって言ったんだ」
軽く魔王覇気を放ちながら言葉を放つ。
「強くなりたいの?なりたくないの?どっち?」
「なりたいよ…なりたいわよ」
「まぁいいけど、クレアの覚悟はとりあえず分かったから、じゃあまた明日またここに来て」
「わかった」
クレアは帰る準備をして、待合室を出ようとしたけど、何か気になったのか質問をしてきた。
「ねぇ、何で私を鍛えようと思ったの?」
「何で急に?」
「いいから聞きたいのよ、どうして私を?」
「ん〜、今日来てもらって確信したけど君は強くなれる。今生きてる人間の中で2番目?か3番目ぐらいに強くなれるそう確信したからかな」
「何で、2か3番目なのよ。私は1番にはなれないって言うの?」
「一生掛かっても無理でしょ?だって…1番は僕だもん」ハハハッ
「まぁとりあえず明日きなよ」
それからクレアは休日になると僕の家に来るようになりその度に特訓をした。まずは魔力の使い方教え、そして剣の正しい使い方それに身体の使い方それについて教えた。でもクレアには言葉で教えても余り身につかない。だから体に覚えさせる為にとにかく叩きのめした。まず初めに実体のない僕が作った魔力の剣で僕からの攻撃を避ける事から始まり時間が経つにつれて攻守も交代してクレアが僕に攻撃してくる。それでも無限に阻まれて当たらない。
「魔力有りで攻撃してきなよ?それでも僕には当たらないけど…さ」
「うるさいわよ」
僕に攻撃しても当たらないことにイライラしてるのか、それとも前半にめちゃくちゃ攻撃された事にイライラしてるのか知らないけど、そんな事僕には関係ない。完膚なきまで叩きのめして身も心も崩す。そして素晴らしい僕色に染まったクレアを作るそしてそれが終わったらポイとする僕はそうつもりで、クレアを鍛えた。鍛えて鍛えて半年が過ぎた。過ぎたのはいいんだけどクレアは…僕の家に来なくなった。そして僕は思った…やりすぎたと。
それから半年が過ぎ、僕は15歳になりミドガル魔剣士学園に入学した。僕はちゃんとした貴族だから崖の中の寮に入った。多分だけど、シド君みたいな下級貴族とかは安いボロアパートに住むんじゃないかな?って思う。まぁそこら辺は乙〜だよね。そして何のイベントの無いまま7ヶ月が過ぎた。そんな何もする事の無い普通の学校生活に嫌気が差していた放課後の帰り道、ふと周りを見てみると告白しているモブ生徒がいたのだ。僕は暇つぶしに見てようと思って茂みに隠れながら見ていたら、僕の知っている顔のやつが王女様に告白しようとしていた。
〈シエル、あれって…シド君じゃね?〉
《解、シド・カゲノー本人です。》
僕はますます分からなくなってきた。モブになりたいから王女に告白します。そこまでは分かる、うんそこまでは告白しておっけいしたらどうするよ?それこそモブじゃなく主人公ラブコメルートじゃん?馬鹿なのかな、シド君って。
《解、ラブコメが良く分かりませんが、王女が了承する確率100%です》
はい、シド君主人公ルート確定だな。そしてシド君の告白が始まった。
「ア、アレ……アレクシアおうにょ!」
告白の仕方が凄くダサいし、モブ臭い。めっちゃ汗かいでるじゃん、アレも何かわざとだったりするのかなとか考えてみたけど、分からなすぎた。
「つ、っす、す、す……好きですぅ〜ぼ、僕と、つ、つ、つつつ付き合ってくぁさぃ……?」
シエルは100%って言ってたけど、あの告白の仕方じゃ無理としか思えないんだけど…どうせシドくんの事だろう「この告白の仕方完璧だ!完全にモブにしか見えない」とか思ってるんだろうな〜
「分かりました」
アレクシア王女はシド君の指を掴み告白に答えた。
「え?」
いやいや、君が驚いてどうする〜バカバカシド君本当にバカ。
「貴方のような方を待っていたの…よろしくね」
「あ…はい」
僕はそれを見て確信した、シエルはそこら辺にいる人間より人間の事が分かっていてすごく優秀な相棒なのだと
《痛み入ります。》
〈君がいて僕は鼻が高いよ〉
《リムル様今日学校の中を1日私シエル勝手ながら探索しまして気になる人を見つけました。》
ふ~ん、それなら明日その子に話しかけてみるとしようじゃないか〜と意気込み次の日になり普通に学校に行きシエルが気になると言っていた人の元に行って話しかけてみると何とピンク髪で瞳もピンクの女の子だった。
「ねぇ君何か本読みながら喋ってるけど本読むの好きなの?」
ピンクの女の子は歩きながら本を読んでいた。
「えーっと…」
「あぁ…ごめんごめん僕の名前はリムル。リムル・テンペストさ」
「はぁ〜そうですか…私はシェリー・バーネットです。よろしくお願いします」
シエルが言うにはこの子は父親に騙されていらしい。それも自分の娘を良い様に使い自分の為に使っているらしいっとシエルが教えてくれた。
「それでシェリー。君誰かに騙されてるよ」
「え?誰にですか?」
僕は指を鳴らし時を止めた。そうシェリーと僕との会話を誰にも聞かれたくないから。
「今はシェリーが誰に騙されてるか何て事は言えない…けど、自分の身近の人には気を配って生活したほうがいい」
「それはどう言う…」
「はぁ…これだけは言っておくよシェリー。今自分で見ているものをすべて正しいと思わないほうがいいよ。人間には裏の顔もあり表の顔もある、だから全てを信用しちゃだめだよ?これが僕からの忠告」
もう一度指を鳴らすと時はまだ動き出した。
「…じゃあまた会おう…バイバイシェリー」
シェリーに聞こえるか聞こえないかぐらいの声でいい認識阻害をし僕の存在がシェリーに気づかれないようにその場を去った。そして僕は自分の教室に戻ろうとしていると変な噂が聞こえてきた。
シド・カゲノーがミドガル第2王女のアレクシアを誘拐し、何処かに監禁していると…。そして僕はそれを聞いてやっと異世界ぽい事ができるとワクワクしていた。
投稿しました〜!よろしくお願いします