鏡のファースト(完結)   作:プロトタイプ・ゼロ

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長らくお待たせしました!!
最新話投稿です!!


第六話「喫茶店nascita」

 

 

 

 

 裏千束のいる世界へやってきてしまった電王ニキを探すため裏千束と分かれた司は、電王ニキと連絡を取り現在彼がいる場所に向かっていた。

 

 スレ内ではリュウガネキこと裏千束の名前を使って接触してきた地球外知的生命体がいて、その発信源を調べたところ現在電王ニキがお世話になっているらしい場所であることがわかり、司は深くため息を吐いた。

 

 そうして歩くこと数時間、司の眼の前にはオシャレなカフェの店が建っていた。

 

「ここかな……?」

 

 扉を開けるとチャランチャランとベルを鳴り、カウンター近くにいた少女がこちらに気づき振り返った。

 

「あ、いらっしゃませ……」

 

「なっ……まさか月歌!?」

 

「……? 違いますが」

 

 少女の見た目があまりにもスレ主のイッチから教えてもらった存在と似ていたため、驚いてしまったが本人から違うと言われ冷静さを取り戻した。

 

「すまない。あまりにも知り合いに似ていたものでね」

 

「はぁ……?」

 

「おっ! ようやく来たのか兄弟!」

 

 なぜか少女からジト目で見られた司は、カウンターの奥から出てきた電王ニキこと白言永民が笑顔を浮かべていた。

 

 手には大きめの皿があり、香ばしい匂いが司の鼻をくすぐる。

 

「もうすぐ来るだろうと思ってチャーハン作ったぜ! 食べてみてくれ!」

 

「いやなにしてんの君?」

 

「なにって……店の手伝いだよ」

 

 見てわかるだろ、と言いたげなその目に少しだけ頭痛が起きてきた司は、取り敢えず机に置かれたチャーハンを一口食べる。普通に美味しかった。本当に悔しいことに。

 

(ここに黒ちゃんがいなくて本当に良かったと心から思うよ)

 

 この世界を守る仮面ライダーであるリュウガ。そのリュウガに変身する少女と、目の前でバカみたいに満面の笑みを浮かべている青年はとにかく相性が悪い。

 

 例としてあげるなら某海賊の侍とコック並みに。そのため、スレ内でもケンカが起こるため、司としてはなんとしても二人を会わせないようにしなければと決めている。

 

「いやぁ、白言くんは元気があるから助かってるよ〜。あ、珈琲どうぞ」

 

「あ、あぁ……ありがとうございます」

 

 コトっと机の上に置かれた珈琲。マグカップを持ち、匂いを嗅いでから口に含み……

 

「まっっっっっず!?」

 

 あまりの不味さに思わず吹き出した。

 

「な、なんだこれ!? 珈琲なのに珈琲じゃない味なんだけど!?」

 

「あれぇ? ちゃんと作ったんだけどなぁ……うぇ、まっず」

 

 どういう作り方をすればこんな不味い珈琲が淹れられるのかと思いながら声の主を見ると、そこにはおしゃれな帽子を被ったダンディーなおじさんが苦笑いを浮かべていた。

 

 石動惣一。とある物語にて主人公の味方方として登場し、そして裏で暗躍していた人物。

 

「お、お前……なんでここに!?」

 

「あれ? どこかで会ったことある?」

 

 警戒心を高めた司の言葉を、惚けたように返す。

 

「いや、だってお前……エボルトだろ?」

 

「へぇ~、なんでわかったんだァ?」

 

 エボルト。かつて石動惣一の肉体を乗っ取り、自身の目的のために動いていた地球外知的生命体であり、星狩りの一族である。

 

「まァ、いいか……そういや、相棒は元気か?」

 

「相棒……あぁ、イッチのことならご心配なく」

 

「そうかい」

 

 警戒心を解かない司を見て、エボルトはやれやれと肩を竦めると、マグカップを持ってカウンター裏に向かった。

 

「あ、おい!! ちょっと待――」

 

 司としては色々と聞きたいことがたくさんあった。なぜ地球にいるのか、なぜイッチのいる地球とは別の地球なのか、なぜこの街でまた喫茶店を開いているのか、頭の中でグルグルと駆け回る質問をする前に、司は今まで黙り込んでいた少女――ラビスによって遮られた。

 

「は……?」

 

 気づいたときには司は外に出ており、背中を強打しながら地面に打ちつけられた。見れば近くにラビスの姿もあり、彼女によって吹き飛ばされたことがわかる。

 

「黙っているよう命じられたがもう我慢の限界だ。エボルト様に対する無礼を許してはいけない!!」

 

「えっちょ、ラビスちゃん!?」

 

 なぜか凄く慌てた様子で石動惣一ことエボルトが店から飛び出してきた。

 

「止めないでくださいエボルト様!! 私は、こいつを……っ!!」

 

 どこからともなくラビスドライバーを取り出すと、燃え上がる不死鳥のエネルギーを宿したフェニックスラビスボトルと宇宙に煌めく銀河のエネルギーを宿したギャラクシーラビスボトルを取り出し、2つを振ることなくラビスドライバーに差し込む。

 

「……変身」

 

 ハンドルレバーを回し、仮面ライダーラビスに変身したラビスは司に殴りかかる。

 

「うわっと!」

 

 ラビスの拳が当たるその瞬間、間一髪で仮面ライダーネオディケイドに変身し、右腕を盾にして防いだ。そしてその拳を弾きラビスを蹴り飛ばす。

 

「なんか理不尽な理由で襲われた気がするけど、容赦はしないぞ」

 

 ディメンションヴィジョンとシグナルポインターが一瞬だけ緑色に輝くと、ゆっくりとした動作でラビスに近づく。

 

 グレートラビスブラスターを取り出しネオディケイドを斬りつけるも、ネオディケイドは動きを止めることはなく逆にラビスを掴み地面に叩きつける。

 

「人間風情が調子に乗るなァ!!」

 

 ハンドルレバーを勢いよく回し、不死鳥と銀河のエネルギーをボトルから脚へ纏うと、ネオディケイドへライダーキックを放つ。

 

 それに対してネオディケイドはライドブッカーからアタックライドのカードを取り出しネオディケイドライバーに入れる。

 

《アタックライド!スラッシュ!》

 

 ソードモードにしたライドブッカーの剣身がマゼンタ色に輝き、ネオディケイドは腰を低くして構える。そしてラビスのライダーキックとディケイドスラッシュが激突する――その瞬間、赤い光がラビスを連れ去りネオディケイドの斬撃は空を斬る。

 

「いやぁ、流石にここまで来るとオレも黙ってられねぇわ」

 

「え、エボルト……様?」

 

 ラビスを抱きかかえながら膝をつくエボルト……もとい仮面ライダーエボルコブラフォーム。苦笑を浮かべてそうな軽い口調だが、肩は若干上下しており胸から火花が散っている。

 

「抜け目ないねぇ……まさか庇ったオレごと斬り倒そうとするとは」

 

「……」

 

 ネオディケイドは変身を解除し鳳司に戻ると、店から出てきたにも関わらず何もせずにチャーハン食ってる永民をしばき倒した。

 

「ったくよォ……王族至高主義ってのも考えものだな」

 

「も、申し訳ありま」

 

「あーいいよいいよ。謝んなくて。お前が死んでなくてよかった」

 

 司はギョッとした。「お前本当にエボルトか!?」と振り向きそうになった。

 

「悪かったな。これでもマシにはなったほうなんだが」

 

「アレでマシになったほうなのか……」

 

「あーうん。言いたいことはわかる。こっちは結構困ってるんだぜ?」

 

「だろうね」

 

 隣で永民が「何の話だ?」と聞いてくるが無視した。今バカの相手したくない。

 

「取り敢えずラビスちゃん、あとでお説教ね」

 

「そ、そんな!? それだけは!! それだけはお許しを!!」

 

「だーめ! また今回なことが起こったら止めきれる自信ないよオレ? ラビスのスペックはオレのブラックホールフォームよりも上なんだもん」

 

 永民は驚愕した。エボルトやラビスから二人がブラッド族なのは聞いていたが、まさかそこまで強いとは思ってなかった。そのラビスを終始圧倒してみせた司を見て、ブルリと体を震わせる……チャーハンを食べながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 司が永民と合流した頃、

 

「というわけでボクを弟子にしてください!!」

 

「いやわけわかんないし」

 

 突然ミラーワールドに現れた紺色の制服を着たリコリスの少女に土下座されながら頼み込まれ、裏千束が困惑していた。

 

 

 

 

 




いや司くん強え!!電王ニキなにやってんだぁ!!

どうだったでしょうか?
良ければ感想などをくれると嬉しいです。
それでは次回でお会いしましょう
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