鏡のファースト(完結)   作:プロトタイプ・ゼロ

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最新話の投稿だぁ~〜〜〜!!


第十四話「様々な始まり」

 

 

 

「はぁ、はぁ……はぁはぁ、はぁ……」

 

「ま、撒いたでしょうか?」

 

「わからない……もう! これじゃあ本部に行けないよ」

 

 壁の影に隠れながら様子を窺う。自分たちを狙っていたガオウの姿がないことに安堵しつつ、いつ襲撃されてもいいように身構える。

 

 ガオウの言っていた“ターゲット”という言葉から千束は自分たちが誰かに狙われていることと推測した。裏千束と出会ってリュウガのことを知っていてから、仮面ライダーという超次元の強さを持つ存在が居ることを知っているため、ガオウについてはそこまで驚いていなかった。むしろ、今までも何度か他の仮面ライダーから襲撃されているため戦闘を行うことは絶対にしない。

 

 念の為本部には遅れることは伝えてある。だが慌てて今の状況を伝えたこともあり、通話に出たフキは半分も理解できていないだろう。画面の向こう側で困惑してたのを見たので。

 

「そんなところに逃げても無駄だ」

 

 背中にゾワゾワとした嫌な予感がした千束は、咄嗟にたきなの頭を掴み下げさせる。それと同時に先程まで二人の頭があった場所に斬撃が飛んできた。

 

「ひぃっ……」

 

 いきなりのことだっただめ文句の一つでも言おうとしたたきなは、斬り裂かれたコンクリートを見て小さく悲鳴を上げる。

 

「さっさと出てこい……それとも、まだかくれんぼをご所望か?」

 

 コツコツと歩く音が絶望にしか聞こえない。

 

「どうしましょう……」

 

 無表情でありがなら不安を含んだ顔を千束に向けるたきな。軽く抱き寄せ背中を優しく叩く。

 

 二人を撃ち抜く死はすぐそこまでに迫っていた。

 

 胸に手を置き乱れる息をなんとか整え「デトニクス・コンバットマスター」をモデルとした愛用銃を構える。

 

「そこか……なっ!?」

 

 ガオウが二人を見つけガオウガッシャーを振り上げた瞬間、二人の背後から飛び出した人物に蹴り飛ばされた。

 

「えっ……!?」

 

「子供……?」

 

 二人の前に降り立つフードを深く被った小さな背中。頭の上には不思議な光輪があり、フードの奥から覗く金色の瞳は、助けた二人の方へチラリと振り返ると、

 

「早く……逃げて」

 

 そう言ってガオウの方へ駆け出した。

 

 吹き飛ばされたガオウは壁に穴に開け、更にその向こうにまで飛ばされていたらしく、瓦礫を蹴飛ばしながら這い出てきた。

 

「このクソガキ……なにしやがる」

 

「…………二人を殺させない。この力で……僕が、守る!! アマ……ゾンッ!!」

 

 ベルトのグリップを回し赤い野獣――アマゾンアルファに変身すると、鋭い爪を振り下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「というわけで雪菜ちゃんがここでバイトしてくれることになりました〜! はい拍手〜!!」

 

「わ〜!!」

 

「はい?」

 

 突然クラッカーを鳴らすエボルトと満面の笑みで拍手を送るラビスに困惑しながら笑みを浮かべる雪菜。司は苦笑いしながら肩を竦める。

 

「ところで永民はどこに?」

 

 なぜか永民(バカ)の姿が見当たらないため、ラビスがあたりをキョロキョロと見渡す。やはりどこにも永民の姿は確認できず、あるのは永民が無駄に作ったチャーハンのレパートリーメニュー(しかも一冊本を作れるほど)のみであった。というかなぜチャーハンだけでここまでできるのか……と頭を悩ませると同時に、その作ったチャーハンを味見する役目にされていたラビスは苛つき始めた。

 

「永民なら、オーマジオウに呼び出されてね。今はいないよ」

 

「オーマジオウ……ですか?」

 

 可愛らしく首を傾げるラビスに、司は頷く。

 

「そう。ガーディアンズのリーダーを努めている仮面ライダーさ。時の王者とも呼ばれているんだ」

 

「時の王者ねぇ……それはまた大層な名前だな」

 

 仮面ライダーオーマジオウ。仮面ライダージオウに登場する主人公――常磐ソウゴの未来の姿であり、いずれ彼が成り立つ魔王である。なお、本人なのかどうかは定かではないが、まだ若きオーマジオウに一度エボルトは倒されている。司はそのことを知っている身として苦笑いしたくなる。

 

「お前、そいつに一度倒されるぞ?」と。

 

 すべての平成ライダーの力を所有する彼はガーディアンズという組織を作り、悪質な神により転生した悪の転生者を倒している。詳しいことはまだわからない。

 

「あの人は有望な人をスカウトしてるから、もしかしたら黒ちゃんやラビスもスカウトされるかもね」

 

「そいつァ困るなぁ。ラビスちゃんはうちの看板娘なんでね」

 

「エボルト様ぁ……」

 

 ラビスは頬を染めて心酔したような……否、心酔した表情を浮かべる。

 

 司はいつも通りだなぁと若干この空気に毒されかけているのを自覚しながら、状況が理解できずにいる雪菜の肩を叩く。

 

「これが、この二人だよ」

 

「いや、そんな事は見たらわかるけど!?」

 

 ツッコまれた。そりゃあそうだ。

 

「さて、俺はもう少しマルチバース・ヴィランについて調べてくる」

 

「あれ? でも拠点はわかってるんだよね? 潰しに行かないの?」

 

「いや、それはまだだよ。奴らを叩くのは黒ちゃんが戻ってきてからだ。迎えに行こうと思ってオーロラカーテンを繋ごうとしたけど弾かれたところを見るに、あの黒狐の仕業だろうし」

 

「黒狐……あー、クロスギーツのことだね?」

 

 腕を組み理解を示した雪菜。

 

「そうだ。アイツはかなりしつこいから、またどこかで嫌がらせしてくると思う」

 

「なるほどね……だったらここの周辺は私が守るよ」

 

「本当かい? 君が守ってくれるなら心強いよ。じゃあ、行ってくる」

 

 オーロラカーテンを開きその奥へ消えていく司。

 

「それで……私はなにをすればいい?」

 

「そうだねぇ……とりあえず接客でもしようか」

 

「はい……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 誰もいない公園に突如、青白い光の渦が現れた。そこから人影とともに一人の人物が現れる。

 

「 ここからだ……ここからすべてが始まった」

 

 光の渦から現れた人物は20代前半の女だった。黒く染まったマント付きの制服を着た女は、どこからともなく黒とオレンジ色のどことなく分厚いタブレット端末のような形をしているベルトを取り出すと腰に装着する。

 

【ガッチャードライバー!!】

 

「行くよ……最悪の未来を変えるために、私に力を貸して」

 

『ガッチャーイグナイター!』

 

『ターボオン!』

 

 ガッチャードライバーにガッチャーイグナイターを装備し、2枚のカードを取り出しガッチャードライバーのライドケミーカードスロットに入れる。

 

『HOPPER1! イグナイト!』

 

『STEAMLINER! イグナイト!』

 

 レバー式の錬金術発動装置「アルトヴォーク」の展開し、バッターの姿をしたケミー――ホッパーワンと電車の姿をしたケミー――スチームライナーが女の体に合わさり、

 

『ガッチャーンコ! ファイヤー!』

 

『スチームホッパー! アチーッ!』

 

 仮面ライダーガッチャードデイブレイクとなる。

 

「私の過去を……未来を……取り戻すために」

 

 女は――否、デイブレイクは小さく呟くと歩き始めた。

 

 

 




どうだったかな?

できれば感想などをくれると嬉しいです。誤字報告も受け付けています!!


あ、コラボとかでもいいですぜ。


それではまた次回でお会いしましょう!!
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