鏡のファースト(完結)   作:プロトタイプ・ゼロ

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最新話投稿です!!


第十八話「破滅と危機」

 

 

 

 

 唯一、神々の集合体により造られた壁で囲まれた四国を除き、天より襲来した白い獣達により世界の殆どが滅んだ。

 

 四国を囲うほどの巨大な壁は白い獣を寄せ付けず、人々の不安を取り除くため結界を張り、赤く染まった空を青くした。

 

 神々に選ばれ勇者となった5人の少女達は、同じく神の恵みにより力を得た少年とともに世界を取り戻すべく、天の神を討つため力をつけていった。

 

 だが……

 

「くっ……そぉ!!」

 

 人類は敗北し死んでしまった。たった一人の少年を残して。

 

「おいおい……まさか、その程度の実力で俺に勝とうとしたのか? 笑えねぇな」

 

 天の神ではなく、突如として現れた破壊の神を名乗る黒い狐によって。

 

「この世界で神々に選ばれたらしい勇者の実力がどんなものなのか気になっていたが、まさかちょっと相手してやるだけでこのザマなんて思わなかったぜ」

 

 悲しむように、それでいて嘲笑いながら黒き狐は少年の首を掴み上げる。酸素を吸えず苦しむ少年は、神の恵みであるベルトに手を伸ばそうとする。

 

「あ、やらせねぇよ?」

 

 その瞬間、黒き狐に手首の骨を折られ防がれる。声に出して喚き散らしたいほどの痛みが少年を襲う。だが首を絞められたことで声を出せなかった。

 

「はぁ……こんなんじゃ俺のゲームに招待できそうにねぇな」

 

 まるでゴミ箱にゴミを投げ捨てるかのように少年の首から手を離す。

 

 それぞれの神器を持った少女たちが血を流し倒れ伏せている。少年は痛ゆ身体を我慢しながら必死に這いずり、少女たちに近づく。

 

「ごめん……ごめんっ……!! 俺が、俺が弱かったから……っ!!」

 

「そう、お前が弱かったからそいつ等は死んだ。お前のせいだ」

 

 赤い髪が特徴的な笑顔の可愛かった少女の手を掴み、涙を流しながら謝罪の言葉を口にする少年の背中に座り、黒き狐がそう語りかける。全てはお前の責任だと。

 

「お前がこの世界に来なかったら俺が来ることはなかったかもな? お前のせいで、罪もない人が死に、この世界は破壊される」

 

 黒き狐の複眼が赤く発光し、腰辺りからズルズルと禍々しい黒い十本の尾が生えてくる。そして椅子代わりにしていた少年の背中から引くと、そのまま宙に浮かびだす。

 

「そこにいる神々のおもちゃと違い、お前を殺さなかったのは世界が破壊される瞬間を見せてやるためだ。自分がやってきた世界の終わりを見れるんだ、俺って優しいだろ?」

 

 自分を睨みつける少年に気分を良くした黒き狐――クロスギーツはデザイアドライバーにセットされたXギーツレイズバックルを押し込み、

 

「さぁ、これでこの世界に終焉を与えてやろう」

 

【ザ・エンド】

 

 一つの世界を破壊した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いつものスーパーから買い出しを終えた私は、袋いっぱいに詰め込まれた野菜や肉を見る。買い出しに行くとき、自分の尊敬するエボルト様から渡されたメモを見て取り敢えず買いに来ていたが、正直な話喫茶店なのに肉とかを買う必要あるのかと疑問に思っていました。

 

 ですが、今はそんな事はどうでもいいレベルで困ったことがあります。

 

「へへへ」

 

「お嬢ちゃん、こっちで遊ぼうや」

 

 スーパーから離れた場所、ここは時々頭のおかしい人が現れるらしく、一通りも少ない。だからでしょうね、こうやって出てくるわけですよ。

 

 最悪なことに両手は塞がってしまっているため仮面ライダーに変身できません。さて、どうしよう。

 

「オレ等と楽しいことしようぜぇ?」

 

「そうそう。絶対に気持ちいいからさぁ」

 

 彼らが何を言っているのか理解できませんが、その肉体はあくまで借りている状態です。いつか茅森月歌が目を覚ますまで絶対に汚すわけにはいきません。それもこんな奴らの手で。

 

「あ、お姉ちゃん」

 

 そんな時でした。私の後ろからひょっこり現れたのは、喫茶店にいるはずの迅くんでした。いや待ってください。なんでここにいるんですか?

 

「暇になったから遊びに来たよ」

 

 そんなのでいいんですかねぇ……。

 

「おいおいガキンチョ。君のお姉さんは今から俺等と楽しいことするんだよ」

 

「そうだぜ、だからあっち行ってな」

 

 流石にガラの悪い人たちでも子供相手には優しく接するつもりなようですね。でも私の弟ではありませんが。

 

「…………??? アマゾン?」

 

「……なっ!? て、テメェ……転生者か!?」

 

「てーせーしゃ? なにそれ?」

 

 もしかして迅くんのいたキヴォトスには転生者は存在しなかったのかな……? 私ですら宇宙を彷徨ってた時はお会いしたことがあるのに。

 

 いや今はそれはいいのか。

 

「あん……? そういや、そいつの顔、どっかで」

 

 ガラの悪い人の一人が私の方を向き、何やら考え込んでいます。一体何を考えているのか、そう思ったとき突然私の方に指を差し出してきた。

 

「よく見たらお前の顔ってヘブバンの茅森月歌じゃねぇか!!」

 

「な、なぁに!? ならてめぇも転生者だな!!」

 

 非常に面倒なことになりました。こういうとき黒ちゃんなら普通に蹴り飛ばすくらいならしそうですよね。あの見た目で割と口悪いので。

 

「へへへ! 神から貰ったこの力で!!」

 

「テメェ等を倒してやるよ!!」

 

 そう言って二人が取り出したのは戦極ドライバー(司から聞きました)でした。

 

 二人はそれぞれオレンジとバナナのロックシード(これも司から聞いた名前らしい)を戦極ドライバーにセットし、二人の頭上に現れた謎の穴(クラックって言うらしい)が開くと、そこからオレンジとバナナが降りてくる。それらが二人の頭に覆い被さると、それぞれの武将のような鎧となりました。

 

「仮面ライダー鎧武! 俺様のステージを見せてやるぜ!」

 

「仮面ライダーバロン! 俺の信念を貫く!」

 

 輪切りのような見た目のオレンジ刀とバナナの意匠があるバナナスピアーを持った二人の仮面ライダーが襲いかかってきた。

 

 私はすぐさま袋を捨てて変身しようとしますが、迅くんが私の服の袖を掴み走り出したのでそちらに気を取られてしまいました。

 

 迅くん誘導のもと私達は逃げますが、人間スペックの私とライダースペックの奴らとで追いつかれるのも時間の問題でしょう。

 

「迅くん、このままでは追いつかれますよ、どうするんですか?」

 

「特に考えてないよ。とにかく逃げる」

 

 あ、考えてなかったんですね……。

 

「こ、この……!! ようやく追いついたぜ!!」

 

「やはり俺達は最強だ」

 

 くっ……こんな奴ら、変身さえすれば一瞬で消し炭にできるのに。

 

「さてさて、どう可愛がってやろうかねぇ」

 

「女の方は殺すなよ? 俺達で楽しむためにもな」

 

「……ゲスめ」

 

 私の声が聞こえたのか二人の声が嘲笑うものに変わる。

 

「ゲスで結構。女は男のおもちゃに過ぎなぃよ」

 

「そうそう!」

 

 なぜか迅くんはアマゾンアルファに変身する気配を見せない。私は私で手が塞がってるから変身できない。

 

 このどうしようもない状況。

 

 それを救ってくれたのは……

 

「……何、してる……?」

 

 刀を引きずった黒い鎧を纏った仮面ライダーでした。

 

 

 




どうだったでしょうか?
もしよろしければ感想などをくれると嬉しいです!!
それではみなさん!また次回でお会いしましょう!!
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