鏡のファースト(完結)   作:プロトタイプ・ゼロ

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サブタイトルが適当すぎる?ふふふふっ……自覚はあるから言わないで


二十一話「サメサメパニック」

 

 

 

「はい、宗一さんとパラドくんのお二人にはこれを渡しておきますね」

 

 喫茶店「nascita」の地下として造られた研究室。そこはかつて桐生戦兎が使っていた場所の隣にあった。ラビスがかつてブラッド星で扱っていた機器などが置いており、それを見た少年こと宗一は大きさ的に置けないであろうものをどうやって置いたのか疑問に思ったが、聞くのが怖くなりやめた。

 

「これって……」

 

「もしかしてゲーム機か?」

 

 二人が渡されたのはどこにでもある普通のゲーム機だった。そしてラビスはゲーム機にコードが繋がれた機械を取り出す。

 

「うわっ……何処かで見たことあるぞこれ」

 

「テレビを視聴している際に見かけたので、興味本位で作ってみました。使う機会はないかと残念に思ってましたがね……」

 

 宗一はそれを見て驚愕した。なぜならそれは、宗一が前世で生きていたときにテレビ見たナーヴギアだったからだ。

 

 ナーヴギアとは、TVアニメ「SAO」に登場する五感全てを再現できる最新のフルダイブ型VRデバイスで、ゲームオーバー時にプレイヤーの脳を焼く殺人デバイスである。

 

 なぜそんなものをこの世界のテレビで見ることができるのか、ますます疑問になってきたが……

 

「では、これを頭につけてください。つけたら渡したゲーム機をプレイしてくださいね。そのデータを使って私がパラドくん専用ガシャットを作成しますので」

 

「お、おおう……」

 

「まぁ、ゲームならオレの十八番だな!」

 

 それぞれ宗一が「ストリートファイターEX」、パラドが「ぷよぷよEX」をプレイし始め……

 

 

 

 

 

 

 

 2時間後、

 

「だぁぁぁぁぁ!!」

 

「無理無理無理無理っ!!」

 

 二人は椅子に座ってがっくりとしながら灰になっていた。

 

「当たり前です。それは私自ら作成したゲームですよ? そんなどこにでもあるようなちょっとやったくらいでクリアできるゲーム共と一緒にしないでもらいたいですね」

 

「お前はゲームに恨みでもあんのかよ」

 

「ありませんが?」

 

「ねぇのかよ!!」

 

 ガバっと起き上がった宗一が文句を言うが、ラビスは涼しい顔で珈琲を一口飲み、そしてむせた。

 

「がはっがはっ……ふぅ。で、やめます? まだやります?」

 

「やるに決まってんだろ」

 

「そうそう……ただ、開始直後に即死コンボしてくるのはどうにかならない?」

 

「無理ですね。それくらい難しいゲームをクリアしてこそゲーマーを名乗れるのです」

 

「やっぱお前ゲームに恨みあるだろ……」

 

 文句を言いつつもゲームをプレイする2人を見て、ラビスの脳内に一人の青年が思い浮かぶ。

 

 それはラビスがお遊び感覚で作ったゲームをプレイし、そして初見でありながら完全クリアした好青年。人の良さそうな笑みを浮かべていながら、瞳は獣のように鋭い。

 

「よっしゃあ!! ノーコンテニューでゲームクリアだぜ!!」

 

 その言葉はラビスに衝撃を与えた。自分のことを天才発明家と自称する彼女は、お遊びだったとはいえ自分の作ったゲームを簡単にクリアされたことが気に食わなかった。

 

 生まれて初めて感じたその感情は、ラビスにとっては新鮮であり、そして二度と感じたくない屈辱だった。

 

 ラビスはその後、その青年がクリアできないようなゲーム作成に力を入れ始めた。

 

 そして今……

 

(ふむ、流石に難しすぎましたかね?)

 

 先程よりも真っ白になって溶けそうになっている二人を見て、ラビスは頭が痛くなり始めた。主に自分の作ったゲームの難易度に。

 

 暇を持て余したラビスは青いガシャットが刺さった機械の方へ顔を向けると、カタカタとパソコンを弄り始めた。

 

「……ん? なにしてるんだ?」

 

「回収したガシャットのデータ採取です。模造品でスペックが低いとはいえ、使えそうなものは使わないといけませんし」

 

 ラビスは2人の方に視線を向けることなく答える。既に興味を無くしたかのように自分の作業に集中し始める。それでも答えを出すことができるのは、彼女が生まれ持った発明の天才だからだろうか……。

 

 二人はお互いに頷くと、目の前の壁――ゲームに集中する。まぁ、その数分後にはまたぶっ倒れるのだが……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

「うひゃーーー!! やっぱり素体があたしな分何着ても似合うねぇ」

 

「予想以上に可愛いですね。写真撮ってもいいですか?」

 

「…………これ、たきなの買い物だよな? なんで私が着せ替え人形になってんだよ」

 

 額に青筋を浮かべながら普段の彼女なら絶対に着ることのない丈の短いスカートやワンピースなどが地面に転がっている。現在はゴスロリ服を無理やり着せられたところであり、自分の買い物じゃねぇんだけどなぁ……と呆れていた。

 

 おしゃれな服装に興味が微塵もない裏千束は、千束とたきなと合流した時無地の黒いパーカーに藍色のデニムパンツという格好で来ていた。

 

 そんな裏千束を見た千束はプンプンと怒り、たきなの買い物を済ませたあとに着せ替え人形にさせられていたのだ。

 

 所変わって水族館。千束が年間パスを持っていることを知り、3人でやってきたのだが……

 

「さ、さかなー」

 

「チンアナゴ〜」

 

「…………」

 

 突然奇妙なことを始めた二人を見て、関係者だと思われたくなくなった裏千束であった。

 

 しばらく水族館を楽しんでいた3人だったが、人混みの中から凄まじい殺気を感じだった裏千束が足を止める。何かを警戒するような裏千束の表情から何かを感じ取ったのか、二人も足を止め怪しまれない程度に周りを見渡す。

 

「もう~どうしたのさ黒ちゃん!! ほら、もっと楽しも?」

 

 だが、どこを見ても怪しい人物など見当たらず、肩の力を抜いた千束が魚をよく見ようと近づいた瞬間、そのガラスの奥に映る影を見た裏千束が勢いよく駆け出し、千束を方を掴み後ろへ引き寄せる。

 

「うぁお!? ど、どうしたの!?」

 

「ミラーモンスターだ!!」

 

「「!!」」

 

 僅かではあったが裏千束が見たのは巨大なサメ型のミラーモンスター。その影はゆっくりとガラスの中を泳ぎ、3人を餌とみて狙っている。

 

(なんだ、アイツ……私はあんなミラーモンスターを知らないぞ)

 

 サメ型のミラーモンスター――アビソドンは勢いよくガラスから取り出すと、裏千束に噛みつこうと襲いかかる。だが咄嗟に召喚したドラグバスターで撃たれ、再びガラスの中へ消えていった。

 

「な、なんだあれ!?」

 

「きゃああああ!! 化け物よ!!」

 

「み、みんな逃げろ!!」

 

 その光景を目撃した観光客達は一斉に逃げ出す。だがみんながみんな我先と他の人を蹴落とそうとするため、全然扉の外へ出られていない。

 

「ちっ……変身ッ!!」

 

 すぐさまカードデッキを取り出しVバックルへ入れ、仮面ライダーリュウガに変身する。ドラグシールドを召喚したきなに押し付ける。

 

「これ持って早く逃げろ!!」

 

「く、黒ちゃんはどうすんの!?」

 

「アイツを放っておくわけにはいかねぇだろ!!」

 

 ドラグセイバーを召喚し、ミラーワールドへ飛び込んだリュウガを見て、二人は頷き合うと観光客たちが安全に逃げ出せるように案内を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜裏千束〜〜〜

 

 

 

 

「オラァ!! ちょこまかと逃げんじゃねぇ!!」

 

 ドラグブラッカーの背に乗り見たこともないミラーモンスターを追いかける。あんなのを野放しにしていたらいつ千束に危険が及ぶかわかったもんじゃない。

 

 ドラグブラッカーが時々黒炎を吐き動きを止めようとするが、サメ型のミラーモンスターは後ろを見ずに黒炎を避けきる。

 

「……くそっ!!」

 

 思った以上に動きが速い。このままでは追いつけない。ドラグブラッカーはミラーモンスターの中では最強クラスの強さを持っているが、今のところスピードでは負けている。

 

 なんかイラッとするな。

 

「おかえり。アビソドン」

 

 私達がやってきたのはミラーワールドの水族館の外だった。そこには水色を基調としたサメ型の仮面ライダーがいた。

 

「テメェ……なにもんだ」

 

「仮面ライダーアビス……お前は倒す者だ」

 

「はっ!! 寝言は寝てから言いやがれ!!」

 

 サメ型の仮面ライダー――アビスがコバンザメのような見た目の召喚器から長剣型の武器を召喚する。長剣――あぁもうめんどうくせぇ!! アビスセイバーでいいや!! そのアビスセイバーを構えたのを見て、私もドラグセイバーを構えた。

 

 

 

 

 

 




どうだったでしょうか?
良ければ感想などをくれると嬉しいです。

それではまた次回、お会いしましょう











次回「まだ早いが、化けて出てきてやったぜ」
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